絶望。
彼の心情を一言で表すならば、それ以外にない。
彼の心情を一言で表すならば、それ以外にない。
いきなり体を自分じゃない者に変えられたりだとか、殺し合いをしろと命令され当初は困惑した。
次に考えたのは、この状況はまたとないチャンスではないかというもの。
何故なら彼は一度死んだ身。
見下している人間、それも粗末な装備の冒険者如きの手で殺された。
思い出すだけでも臓腑が捩じ切れんばかりの怒りが湧き出す最期は、決して夢などではない。
しかし方法は不明だが生き返っている。
きっとこれは自分が特別な存在だから、知能の低い同胞たちとは違うからだと傲慢さを隠さずに確信。
次に考えたのは、この状況はまたとないチャンスではないかというもの。
何故なら彼は一度死んだ身。
見下している人間、それも粗末な装備の冒険者如きの手で殺された。
思い出すだけでも臓腑が捩じ切れんばかりの怒りが湧き出す最期は、決して夢などではない。
しかし方法は不明だが生き返っている。
きっとこれは自分が特別な存在だから、知能の低い同胞たちとは違うからだと傲慢さを隠さずに確信。
最後に感じたのは苛立ち。
そのような特別な存在である自分が、どうして命令されなければならない。
自分は王者(ロード)、命令を下す側であってされる側なんかじゃあないのに。
何を勘違いしたか、あの紅白髪の女と仮面の子供は自分を駒のように扱おうとしているではないか。
許せない、断じて許してはおけない。
子供の方は骨の一本も残さず喰らい、女の方は孕み袋として使ってやる。
言動は小賢しいが顔と体に不満は無い、あれなら子を産む道具としても玩具としても最適だ。
そのような特別な存在である自分が、どうして命令されなければならない。
自分は王者(ロード)、命令を下す側であってされる側なんかじゃあないのに。
何を勘違いしたか、あの紅白髪の女と仮面の子供は自分を駒のように扱おうとしているではないか。
許せない、断じて許してはおけない。
子供の方は骨の一本も残さず喰らい、女の方は孕み袋として使ってやる。
言動は小賢しいが顔と体に不満は無い、あれなら子を産む道具としても玩具としても最適だ。
鞄を漁り中の道具を確認し、使い方も理解した。
彼は他の同胞を見下すだけあって、知能も非常に高い。
支給された道具は特殊な鎧を纏い、更には武器も同時に出現する。
正しく王者たる自分に相応しい道具。
頭の悪そうな人間の雄の体なのは不満だが、この道具は満足がいく
馬鹿な同胞や人間どもではなく己の手にこれが渡ったのは当然だと、得意気に笑った。
彼は他の同胞を見下すだけあって、知能も非常に高い。
支給された道具は特殊な鎧を纏い、更には武器も同時に出現する。
正しく王者たる自分に相応しい道具。
頭の悪そうな人間の雄の体なのは不満だが、この道具は満足がいく
馬鹿な同胞や人間どもではなく己の手にこれが渡ったのは当然だと、得意気に笑った。
その直後だ、彼が一気に絶望へ叩き落とされたのは。
「ヒッ…ヒィ……」
起きた事を説明すれば、別の参加者に襲われたで片付く。
振るった槍を逆に両断され、鎧の上からでも耐え難い痛みを味合わされた。
そう付け加える必要があるが。
振るった槍を逆に両断され、鎧の上からでも耐え難い痛みを味合わされた。
そう付け加える必要があるが。
腰を抜かし、全身を苛む痛みに顔を引き攣らせる彼からは最早余裕などどこにも見当たらない。
どうしてこうなった、何故こんな事になっている。
自分がこんな風になるのはおかしい、きっと何かが間違っている。
そうやって現実から目を背けたとて、これから起こる事態は変えられない。
嫌だ嫌だと言わんばかりに首を横に振る彼の耳へ、悪夢の声が届けられた。
どうしてこうなった、何故こんな事になっている。
自分がこんな風になるのはおかしい、きっと何かが間違っている。
そうやって現実から目を背けたとて、これから起こる事態は変えられない。
嫌だ嫌だと言わんばかりに首を横に振る彼の耳へ、悪夢の声が届けられた。
『Ready Go!』
襲撃者の腰巻きから鳴り響く威勢の良い声。
同時に周囲一帯を焼き尽くさんばかりの炎が生み出され、力として一点に集中。
跳躍し右足を突き出した襲撃者の姿が、彼には自分を喰らい殺そうと迫る巨龍に見えた。
同時に周囲一帯を焼き尽くさんばかりの炎が生み出され、力として一点に集中。
跳躍し右足を突き出した襲撃者の姿が、彼には自分を喰らい殺そうと迫る巨龍に見えた。
―どうして…
自分は生き残るべき存在なのに。
自分は王者なのに。
何度問い掛けても、返って来るのは言葉じゃ無く圧倒的な暴力。
理不尽に零した雫が瞬く間に乾く程の灼熱が彼を飲み込んだ。
自分は王者なのに。
何度問い掛けても、返って来るのは言葉じゃ無く圧倒的な暴力。
理不尽に零した雫が瞬く間に乾く程の灼熱が彼を飲み込んだ。
――こんなはずじゃなかったのに……
【ゴブリンロード@ゴブリンスレイヤー(身体:初瀬亮二@仮面ライダー鎧武) 死亡】
○
「あァ…つまらねぇな」
青いジャケットを着た茶髪の青年。
剣を担いだ彼の口から出たのは、今しがたの戦闘の感想。
否、誰が見てもあれを戦闘とは言えまい。
相手の必死な抵抗も青年からしたらお遊戯以下、準備運動にすらならない。
それ程までに、両者の間には絶望的とも言える戦力差があった。
剣を担いだ彼の口から出たのは、今しがたの戦闘の感想。
否、誰が見てもあれを戦闘とは言えまい。
相手の必死な抵抗も青年からしたらお遊戯以下、準備運動にすらならない。
それ程までに、両者の間には絶望的とも言える戦力差があった。
人を殺して言うべきとは到底思えない言葉。
だがそれも当然だろう。
何故なら彼は破壊者。
生物の住まう星々へ侵略し、塵一つ残さずに宇宙から消し去る星狩りの一族。
特に彼は一族の中で最も苛烈極まりない男。
同胞のみならず、実の弟にすら危険視された王なのだから。
だがそれも当然だろう。
何故なら彼は破壊者。
生物の住まう星々へ侵略し、塵一つ残さずに宇宙から消し去る星狩りの一族。
特に彼は一族の中で最も苛烈極まりない男。
同胞のみならず、実の弟にすら危険視された王なのだから。
そのような男だからこそ、殺し合いに乗るのだって何の躊躇も無かった。
但し彼の場合、優勝して願いを叶えるのでも、元の体に戻りたいからでもない。
最初に参加者が集められた場で、制限時間を過ぎれば月が落ちると知りこう思ったのだ。
但し彼の場合、優勝して願いを叶えるのでも、元の体に戻りたいからでもない。
最初に参加者が集められた場で、制限時間を過ぎれば月が落ちると知りこう思ったのだ。
「何てスケールが小さくつまらないのだろう」と。
月を落とせるだけの力を持ちながら、たかだか数十人しか滅ぼさないとは。
これでは興醒めもいいところである。
これでは興醒めもいいところである。
「なら俺が教えてやらなくっちゃなァ。本当に盛り上がる、最っ高の破壊ってやつを」
まだ見ぬ参加者も、殺し合いを仕組んだ運営陣も。
何より未だ破壊を逃れている全宇宙の生命全てを。
生前は叶わなかった、宇宙全土を巻き込んだ完全なる滅びを実現させるのだ。
何より未だ破壊を逃れている全宇宙の生命全てを。
生前は叶わなかった、宇宙全土を巻き込んだ完全なる滅びを実現させるのだ。
ああしかし、その中でも優先して滅ぼしてやりたい奴らがいる。
「万丈龍ゥウウウウウウウウウウウ我ァアアアアアアアアアッ!!!さっさと止めに来い!でなきゃ俺はこのまま好きにやらせてもらうからなァ!それからお前もいるなら早く会いに来いよ!なァ、エボルトォオオオオオオオオッ!!!!!」
自身を滅ぼした地球人と弟へ向けて、地球外生命体のキルバスは狂気の笑みを浮かべた。
【キルバス@仮面ライダービルド】
[身体]:万丈龍我@仮面ライダービルド
[状態]:健康
[装備]:ビルドドライバー+グレートクローズドラゴン+グレートドラゴンエボルボトル@仮面ライダービルド、ビートクローザー@仮面ライダービルド
[道具]:基本支給品×2、ランダム支給品×0〜3
[思考・状況]
基本方針:参加者も主催者も全て滅ぼす。
1:地球の仮面ライダーどもがいるなら優先して殺す。
2:万丈龍我とエボルトが参加していれば必ず殺す。
[備考]
※参戦時期はVシネマ『ビルドNEW WORLD 仮面ライダークローズ』で死亡後。
※グレートクローズへの変身ツール一式はセットで一つの支給品扱いとなっています。
[身体]:万丈龍我@仮面ライダービルド
[状態]:健康
[装備]:ビルドドライバー+グレートクローズドラゴン+グレートドラゴンエボルボトル@仮面ライダービルド、ビートクローザー@仮面ライダービルド
[道具]:基本支給品×2、ランダム支給品×0〜3
[思考・状況]
基本方針:参加者も主催者も全て滅ぼす。
1:地球の仮面ライダーどもがいるなら優先して殺す。
2:万丈龍我とエボルトが参加していれば必ず殺す。
[備考]
※参戦時期はVシネマ『ビルドNEW WORLD 仮面ライダークローズ』で死亡後。
※グレートクローズへの変身ツール一式はセットで一つの支給品扱いとなっています。
※ゴブリンロードに支給された戦極ドライバー+マツボックリロックシード@仮面ライダー鎧武は破壊されました。
【ビルドドライバー@仮面ライダービルド】
仮面ライダービルドやクローズの変身に使うベルト。
葛城忍が設計を行い、その息子の葛城巧がシステムを完成させた。
仮面ライダービルドやクローズの変身に使うベルト。
葛城忍が設計を行い、その息子の葛城巧がシステムを完成させた。
【グレートクローズドラゴン@仮面ライダービルド】
桐生戦兎が開発したドラゴン型の自立飛行ユニット。
口から火炎を吐き変身者を支援する。
グレートドラゴンエボルボトルの成分によりカラーリングや機能が変化した。
今ロワでは支給された者に従うよう細工が施されている。
桐生戦兎が開発したドラゴン型の自立飛行ユニット。
口から火炎を吐き変身者を支援する。
グレートドラゴンエボルボトルの成分によりカラーリングや機能が変化した。
今ロワでは支給された者に従うよう細工が施されている。
【グレートドラゴンエボルボトル@仮面ライダービルド】
元は仮面ライダーエボルの変身に用いたボトルが、万丈龍我の強い想いを受けて変質したもの。
上記のアイテム二つと併用する事で仮面ライダーグレートクローズに変身できる。
元は仮面ライダーエボルの変身に用いたボトルが、万丈龍我の強い想いを受けて変質したもの。
上記のアイテム二つと併用する事で仮面ライダーグレートクローズに変身できる。
【ビートクローザー@仮面ライダービルド】
桐生戦兎が仮面ライダークローズ用に開発した剣型の武器。
刃にドラゴンフルボトルの成分が溶かし込まれており、刀身が高熱になるとより切れ味を増す。
フルボトルを装填し、成分に応じた技を使用可能。
桐生戦兎が仮面ライダークローズ用に開発した剣型の武器。
刃にドラゴンフルボトルの成分が溶かし込まれており、刀身が高熱になるとより切れ味を増す。
フルボトルを装填し、成分に応じた技を使用可能。
【戦極ドライバー@仮面ライダー鎧武】
戦極凌馬が開発設計した変身ベルト。
ロックシードを装填しアーマードライダーに変身する。
イニシャライズ機能が搭載されており、最初に使った人間以外は変身出来ない。
戦極凌馬が開発設計した変身ベルト。
ロックシードを装填しアーマードライダーに変身する。
イニシャライズ機能が搭載されており、最初に使った人間以外は変身出来ない。
【マツボックリロックシード@仮面ライダー鎧武】
アーマードライダー黒影の変身に用いるロックシード。
量産型の戦極ドライバーに装填した際は黒影トルーパーに変身する。
アーマードライダー黒影の変身に用いるロックシード。
量産型の戦極ドライバーに装填した際は黒影トルーパーに変身する。
12:手を伸ばしても/手を振り払っても | 投下順に読む | 14:現代はさながら戦国 |