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KN-09
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2016年3月、試射が行われたKN-09(画像出典:KCNA)

2015年10月10日の朝鮮労働党創立70周年慶祝閲兵式で初めて公開されたKN-09(画像出典:KCNA)
北朝鮮が保有する様々な多連装ロケット砲の中では最新であり、2015年にその存在が判明。翌年3月4日に試射が報道され、150km先の標的の島に許容範囲内の誤差で命中させた。更に22日にも再度試射が行われた。
KN-09は300mm口径と推測される自走多連装ロケット砲で、車体は中国のSinotruk(中国重型汽車集団:CNHTC)が開発したHOWO 6×6輪トラックが用いられる。初公開時は迷彩塗装で発射チューブは剥き出しだったが、2016年の試射時には破片や噴煙防護のためかキャビンを装甲化した上に発射チューブもボックス型に変更。2017年には別デザインの装甲化キャビンとし、発射チューブが再度剥き出しになったKN-09が、2021年には9K52ルーナM(FROG-7)の9P113を利用した最新型が公開された。このように変更が著しいKN-09は計4種類のバリエーションが確認されている。
KN-09は300mm口径と推測される自走多連装ロケット砲で、車体は中国のSinotruk(中国重型汽車集団:CNHTC)が開発したHOWO 6×6輪トラックが用いられる。初公開時は迷彩塗装で発射チューブは剥き出しだったが、2016年の試射時には破片や噴煙防護のためかキャビンを装甲化した上に発射チューブもボックス型に変更。2017年には別デザインの装甲化キャビンとし、発射チューブが再度剥き出しになったKN-09が、2021年には9K52ルーナM(FROG-7)の9P113を利用した最新型が公開された。このように変更が著しいKN-09は計4種類のバリエーションが確認されている。

キャビンががらりと変貌した装甲化キャビン+剥き出しチューブのKN-09(画像出典:KCNA)

9P113自走発射機ベースと見られるKN-09(画像出典:KCTV)

初期の装甲化キャビン+ボックスランチャータイプ。フロントのグリルガードなどは市販車の面影を残している(画像出典:KCNA)
発射されるロケット弾の弾頭には小さな安定翼が備わり、誘導機能を有する。技術の由来は曖昧だが、中国のSY300Weishi INS誘導ロケット弾をコピーした可能性がある。誘導方式はGNSS(衛星測位システム)と慣性誘導の併用と推測され、実際に使用するならロシアのグロナスや中国の北斗のシステムを使用するのかもしれない。推測される射程距離が200kmとされ、迎撃が困難な軌道で飛翔する誘導ロケット弾となれば韓国軍及び在韓米軍にとって大きな脅威になり、38度線付近ならばソウルだけでなく米韓連合司令部や水原空軍基地などを打撃可能になる。また、前述の3月4日の試射に関する報道では、
「破片地雷弾、地下浸透弾、散布弾によるいろいろな射撃方式で行った試射では、高エネルギー物質を混合して威力を高めたロケット弾戦闘部の破壊殺傷力が驚くべきほど威力があるということを検証、確認した。」
とあることから通常弾頭に加えてクラスター弾頭、サーモバリック弾頭なども使用可能なようだ。KN-09の生産と配備については詳細は分かっていないが、アメリカのNASIC(国家航空宇宙情報センター)は2020年にKN-09の運用が開始されたとしている。


目標の島にロケット弾が着弾する瞬間(画像出典:KCNA)

試射成功を祝う(画像出典:KCNA)
- 要目(推定)
全長:不明
口径:300mm
重量:不明
ペイロード:不明
弾頭:高性能炸薬、クラスター弾頭、サーモバリック弾頭、地中貫通弾頭
射程:200km
誘導方式:GNSS/慣性誘導
発射プラットフォーム:Sinotruk HOWO(ZZ2257M5857A)、9P113
開発年:2000年代後半
配備期間:2017年?~
生産数:不明
運用状況:現役
口径:300mm
重量:不明
ペイロード:不明
弾頭:高性能炸薬、クラスター弾頭、サーモバリック弾頭、地中貫通弾頭
射程:200km
誘導方式:GNSS/慣性誘導
発射プラットフォーム:Sinotruk HOWO(ZZ2257M5857A)、9P113
開発年:2000年代後半
配備期間:2017年?~
生産数:不明
運用状況:現役
- 朝鮮民主主義人民共和国の陸海空軍(著 ステイン・ミッツァー/ヨースト・オリマンズ 和訳版監修 宮永忠将 翻訳 村西野安 平田光夫) 大日本絵画 ISBN978-4-499-23327-9 C0076