お前は大きな口を開けて
よだれを垂らしながら
物思いにふける暇もなく
陰茎をくわえ込む
誰が言ったか知らないが
ああそうなんだと思ったよ
1人でいられないのならそれでもいい
誰もケアしてくれないと叫ぶがいい
どうして淫猥な作業のときにだけ
お前は満足そうな顔をしているのか
くびれた腰からナイフを滑らそうか
どうせぽっかりと開いている穴だらけのお前に
今更何が起きたって
驚くことは何もあるまい
アステカ族の儀式のように
太陽に心臓を捧げても
きっとすぐに干からびて
鳥が餌にするまでもなく
ひとりで泣いている時間
お腹をしくしくと痛めた時間
産まれたばかりの赤子がそうであるように
大声で泣いてみるんだな
膨れた横隔膜からあふれ出す血しぶき
自分の手では支えられなくなった肉体
解体されたマグロのほうが美しいとしたら
お前はどんな顔をするかな
排泄物にまみれても笑っていられるお前が
愛しているなんて残酷な言葉だな
誰が言ったか知らないが
ああそうなんだと思ったよ
誰も愛せないくせに
誰も愛してなんかいないくせに
やたらと愛を語って
やたらと性を煽って
死にきれずに笑っているホームレスのように
力なくベッドに横たわっている
ありふれたとも言えない光景
ペットボトルの水を飲み干して
俺は部屋を出る
それはもう昨日の出来事で
かなり昔に見た映画よりも記憶に残らない
最終更新:2007年03月14日 06:08