【種別】
1.世界
2.秘法
【初出】
XIV巻
【解説】
その正体は「“
紅世”とこの世の狭間」であり、対象が『
狭間渡り』の術を使う際に必要な共振の受信を封じられたことで、そこがそのまま牢獄となった状態のことを指していた。
両界の狭間には物理的な距離や位置関係は存在しないため、この状態に陥ったら“紅世”の存在である限り神でさえも抜け出ることは不可能とされているが、[
仮装舞踏会]は
盟主“祭礼の蛇”をここから出すことを『
大命』の第二段階としていた。
“
祭礼の蛇”は、この
両界の狭間に新世界『
無何有鏡』を創造し、ほぼ全ての“
徒”を移住させることで『大命』を成就させた。
2.秘法
「究極のやらいの刑」とされる秘法。原理自体は単純だが、作動させるための手間の規模から秘法とされている。
一つの
自在法という訳ではなく、複数の
フレイムヘイズによる共同作業だった。
原理としては、通常の『
狭間渡り』に不可欠な共振を逆に遮断した状態で「世界の狭間」に対象を強制転移させるという、世界の狭間を移動する『
狭間渡り』の単純な応用である。
しかし、前述の通り、共振の無い状態で転移させられると、“紅世”の存在である以上「世界の狭間」から抜け出すことは神でさえできないため、不帰の秘法となる。
実際に行われた手順は以下の通り。
- “祭礼の蛇”による『大縛鎖』創造に際して発生する世界の揺らぎを確認し、創造を妨害する。
- フレイムヘイズ数人が自決し、揺らぎにこの世から“紅世”への方向性を与える。
- 周囲の“徒”と交戦し、力を行使させて揺らぎを加速度的に大きくする。
- この世から引きずり出された“祭礼の蛇”の共振を遮断する。
かつて“
祭礼の蛇”が秘法を受けた際には多くの最古の
フレイムヘイズたちも巻き込まれ、“祭礼の蛇”同様に『久遠の陥穽』に捉われて「世界の狭間」を数千年間彷徨い、“祭礼の蛇”本体が抜け出た後も
両界の狭間を彷徨い続けている。
『
儀装の駆り手』
カムシン曰く、もう一度やれと言われれても不可能だし挑みたくも無いとの事だった。
また“
祭礼の蛇”は、彼らが“
王”との契約を続ける限り回復する力を使って、自身へと至る道『
詣道』を創造・維持し続けていた。
【由来・元ネタ推察】
久遠=永遠、陥穽=落とし穴。永遠の落とし穴という意味になると思われる。
なお、「やらい」は「遣らい」と書き、追い払うことを意味する。
最終更新:2025年06月21日 18:17