Captain Marvel

(マーベル、シリーズタイトル)

概要

キャプテン・マーベル(第1部はマー・ヴェル)の旗艦タイトル。
マー・ヴェルMarvel Super-Heroesの#12と#13でデビューしたので、実質的には第3話から始まる。

Vol.1 (1968年5月~1979年5月)

地球調査隊の一員として降り立ったクリー人の大尉、マー・ヴェル
恋人ウナを横取りしようと画策する上官ヨン・ロッグに単身での潜入調査を命じられる。
成り行きで地球人の兵士たちを救ってしまったマー・ヴェルは「キャプテン・マーベル」としてヒーロー視されていく。

# 1
Marvel Super-Heroes#13から続くセントリー459との戦い。

# 9
クリーと敵対する異星人アーコン人との戦い

#11
マー・ヴェルの恋人ウーナが死亡。マー・ヴェルヨン・ロッグによって宇宙を光速で彷徨うという刑を受けるが、その先で謎の存在ゾーと出会い強化される。

#12
地球に帰還したマー・ヴェルだったが、地球人からもクリー人からも裏切り者と見做され苦悩する。そんな中、謎の人工生命体がケープ・カナベラルを襲う。

# 47-49
またもや現れたセントリー459。新手の敵チーター、さらにはロナンまでもがマー・ヴェルを襲う。

Vol.2 (1989年11月,1994年2月)

モニカ・ランボーの活躍を描くワンショット。1989年と1994年にそれぞれ40ページ以上の増大号として刊行された。

#1
能力を失い、貨物船の船長に就任したモニカだったが船の積み荷を狙い何者かが侵入。
それを食い止めようとする内に新たな能力に目覚める。

Vol.3 (1999年11月~2002年10月)

ジーニス・ヴェルの活躍を描くシリーズ1期目。

Vol.5 (2002年11月~2004年9月)

ジーニス・ヴェルの活躍を描くシリーズ2期目。

#1
宇宙の全てを知る力「コズミック・アウェアネス」を使って宇宙を奔走しヒーロー活動を続けていたジーニス。しかしバドゥーンの惑星侵略とある女性の暴力が同時に起こり、ジーニスは苦渋の選択でより大勢を救うためバドゥーンの侵略を食い止める方を選ぶ。バドゥーンを撃退した瞬間、襲われていた女性が死亡。この瞬間、その女性が将来あらゆる宇宙種族の共存をもらたらし、全宇宙に奇跡的な平和な時代を導く存在になるはずだったことを知る。
自らの選択の間違いに気づいたジーニスはコズミック・アウェアネスで宇宙のあらゆる事柄と未来にアクセスすることはできても全ての可能性までを自分自身が把握して行動することはできないことを悟り、この力に押しつぶされるように狂気に陥っていく。

#2
狂気に陥ったジーニスが訪ねたのはパニッシャーのもと。ジーニスは彼から何かを学ぼうとしている。一方、マイクロバースのリック・ジョーンズは脱出のためある賢者を訪ねるが、何者かによって賢者は消滅させられてしまう。

#3
賢者の洞窟で立ち往生するリックのもとに謎の女が現れる。
一方ジーニスはある惑星でクリーの軍隊を迎え、入隊を申し出る。

#4
上官の愛人を寝とったジーニスはシャイアの単独偵察任務を申し付けられる。
しかしその愛人はシャイアのスパイであったことがわかり、帰還したジーニスは上官からスパイを殺すように命令される。
ところがジーニスは上官含め周囲の兵士全員を殺害し、銃口をくわえると自らの頭に向かって引き金を弾くのだった。

#5
墓地で目覚めたジーニス。父親のマー・ヴェルの霊が現れるがそれを完膚なきまでに破壊する。そこに現れたのは、エターニティの息子を名乗る存在エントロピーだった。
エントロピーはジーニスに「世界を滅ぼそう」と提案し、ジーニスはそれを承諾。全宇宙を一瞬にして滅ぼしてしまう。

#6
全宇宙が滅び、残ったのはジーニス、エントロピー、その妹エピファニー、そしてリック・ジョーンズの精神体だけとなった。
何もなくなった空間で議論を続ける4人だったが、リック・ジョーンズの「で、世界を滅ぼしてその後はどうするつもりなんだ?」という問いかけで事態は一変。実際エントロピーは何も考えてなかったことを明かすと、今度は世界を創造することに興味を持ち、以前とまったく同じ姿に再生させる。少し時間を巻き戻して再生された世界で、ジーニスは#1で見殺しにしてしまった女性の救出を選択。しかし、この女性が導く宇宙種族の平和のあと、分裂した宇宙種族たちがより大きな戦争に突入し、大勢の死者が出てしまうことを知ったジーニスは、さらに深い狂気に陥ってしまう。

# 7~8 "Monsters and God's" 
世界を再創造したことで神を自認するようになったジーニス。
ニューヨーク上空のアスガルドに神が住んでいると聞き、自分も住もうと思って飛来する。
ソーと押し問答になったところに2人組のストームジャイアントが現れて…

# 9~12 "Coven"
連続殺人鬼コーブンによる犯行の目撃者として裁判で証言したリック。宇宙人を自称するコーブンは死刑となるが死亡が確認されたあと復活し、一度刑が執行されてしまったために釈放された。一部始終を見守っていたジーニスは地球の裁判システムに興味を持ち、コーブンにコスミックパワーの一部を分け与えて強化したあと、自分が裁判長となって模擬裁判を開き騒動を巻き起こす。

# 13
9年前にバドゥーンを追い出し、カーファン人を救ったというイレラ人の司令官。しかし9年たった今、カーファン人は感謝を忘れていると会議で憤る。そこへバドゥーンの代理人としてブラスタールが現れ攻撃をしかけるが、続いてジーニスが現れブラスタールを殺害する。司令官はジーニスに感謝を伝えるのだが…

# 14
突如現れた2人のジーニス、2人のリック。それぞれ今の自分と過去の2人、3人が存在する事態に。
実はジーニスとエントロピーが世界を再創造したとき、次元に傷ができてしまったせいで起こった事だという。
未来で悪をなすとわかっている存在を過去の時点で殺すことができるなら、果たしてそれを実行すべきだろうかという選択肢を突きつけられたとき、彼らは何を選択するのか。

# 15〜18 "Crazy like a fox"
自らを狂人や神と称しやりたい放題のジーニスに対し、銀河評議会が対策を話し合う。しかしその場にジーニスが現れ「お前たちはこの後一致団結し手を結ぶ。しかしやがて腐敗し宇宙を征服しようとする。だから1週間以内に秩序を正せ」とよくわからないことを命じたため状況は混乱。シーアースクラルクリーなどさまざまな宇宙種族の艦隊が集結する。さらにはタイタンの宇宙船から降り立ったのは、死んだはずのジーニスの「母」エリシウスだった。エリシウスはジーニスを正気に戻すため手を尽くすことになるが…
ジーニスの妹、フィラ・ヴェルが初登場。

# 19〜24 "Odyssey"
リック・ジョーンズの元妻マルロ・チャンドラーが未来から現れ、リック・ジョーンズに攻撃をしかけるが一瞬で朽ち果てて死んでしまう。実は未来で疫病にかかっていたのだ。マルロを救うため、ジーニスは22世紀の未来に向かう。
22世紀では#1で予見した宇宙同盟軍の戦争が実際に起きていて地球は95パーセントの人口を失っており、未来のジーニスと息子のイーライ・ヴェルが宇宙種族の同盟軍から隠れて暮らしているのだった。
一方、現代世界のマルロはムーンドラゴンと暮らしているが、彼女を守るためフィラ・ヴェルが派遣される。
未来のマルロを探してタイムトラベルを繰り返す内にイーライが悪の魔導士メイガスを解放し、魔術を学ぼうとしていると知る。
ネガバンドを手に入れ強大な力を持ってしまった息子イーライを倒すため、ジーニスは究極の選択を行う。

# 25
リックやマルロ、ムーンドラゴンのもとへ訪れたのは抽象的存在ユーロジー(Eulogy:賛辞・賞賛・追悼の意)だった。
…要するに物語をまとめるための抽象的存在が突如現れ、舞台をしめくくる半楽屋オチ的ストーリー。さらにEulogyは仲間のエクスペディエンシー(Expediency:ご都合主義、急場しのぎ等の意)を呼び寄せ、話をまとめてしまう。舞台や衣装を奪い、キャラクターたちは新たに開いた光の扉を抜けて次の舞台へと去っていく。ジーニスはユーロジーの「彼らは飽きたんだ」という言葉に抵抗するが、最終的には諦めてドアを抜けて去っていく。何とも打ち切り感のある終わり方である。


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最終更新:2023年05月27日 05:57