町の門
町門[ちょうもん]
トーチ・ポートは大陸の動脈である交易路の中継点であり、重要な軍事拠点でもある。現在、15年前の戦争終結に伴い後者としての役割は薄れつつあるものの、それでも街道を行き来する旅人を守り、また旅人に紛れる脅威から町と国を守るための拠点としての機能は今も維持されている。
ゆえに、街道を通過する者はトーチ・ポートの門を通過し、身元を確認した上で、通商で得た利益のいくばくかを治安を維持する町に還元する習わしとなっている。
トーチ・ポートは周囲を石造りの防壁に守られており、東町には2つ、西町には1つの門が設けられている。各門には物見塔や衛兵の詰め所などがあるほか、はね橋や矢狭間などの防御機構が備わっている。とはいえ、これらは全て終戦後に作られたものであるため、防衛機構としてよりも見た目や通用に重点を置かれた造りとなっている。
このうち通行量が多いのは東町の西門・東門で、西町のメインゲートである“正門”はほとんど使われていない(後述)。また、東町には通称「聖堂門」が、西町には通称「死者の門」と呼ばれる通用門がある。

ゆえに、街道を通過する者はトーチ・ポートの門を通過し、身元を確認した上で、通商で得た利益のいくばくかを治安を維持する町に還元する習わしとなっている。
トーチ・ポートは周囲を石造りの防壁に守られており、東町には2つ、西町には1つの門が設けられている。各門には物見塔や衛兵の詰め所などがあるほか、はね橋や矢狭間などの防御機構が備わっている。とはいえ、これらは全て終戦後に作られたものであるため、防衛機構としてよりも見た目や通用に重点を置かれた造りとなっている。
このうち通行量が多いのは東町の西門・東門で、西町のメインゲートである“正門”はほとんど使われていない(後述)。また、東町には通称「聖堂門」が、西町には通称「死者の門」と呼ばれる通用門がある。

■門の役割
門は夜明けから日没までの間しか開いていない。門を通る者は通行税を徴税され、通商のために訪れた者は荷の量に応じて物品税を支払わねばならない。また町は門を通過する魔法のアイテムにも税金をかける権利を有している。
ただし町の住人ならびに男爵・伯爵の領民は門の通行税がかからず、また「両手で抱えて運べるだけの品物には物品税はかからない」という法があるため、通商のためにやってきた商人たちの荷を町に運び入れる「運び屋」として多くの人々が働いている(厳密には脱税に当たる行為だが、参議会の判断で黙認されている)。
門のもう一つの重要な役割に、通行者の監視がある。国境川にはトーチ・ポート以外に橋の架かった場所はなく、街道を通る者は基本的にすべて門を通らねばならないため、よって怪しげな人物の往来や禁制品・危険な物品の所持・流通を門で押さえることができる。門を通過する者は身元の確認や所持品検査(場合によっては魔法的な探知を含む)をされる場合がある(大きな事件があったあとなどは特に)。
■衛兵と徴税官
門の詰め所には常に1-2分隊の衛兵が配備され、有事に備えている。彼らの任務は主として犯罪者や禁制品が町に入るのを食い止めることであり、そのため門を通ろうとする者(特に旅装の者)は出自や現在の所属・職業、町に来る理由などを調べられる場合がある。
同時に、町の決まりに従って、抜き身のままの刃物や弦を引いた状態のクロスボウ、あるいは立ち入りを禁じられた品の有無などを調べられる(第3章:法と生活 参照)。また、最近では詐欺・泥棒を防止すべく「運び屋」がギルドの鑑札を持っているかどうかを調べるのも重要な仕事の一つとなっている。
門は夜明けから日没までの間しか開いていない。門を通る者は通行税を徴税され、通商のために訪れた者は荷の量に応じて物品税を支払わねばならない。また町は門を通過する魔法のアイテムにも税金をかける権利を有している。
ただし町の住人ならびに男爵・伯爵の領民は門の通行税がかからず、また「両手で抱えて運べるだけの品物には物品税はかからない」という法があるため、通商のためにやってきた商人たちの荷を町に運び入れる「運び屋」として多くの人々が働いている(厳密には脱税に当たる行為だが、参議会の判断で黙認されている)。
門のもう一つの重要な役割に、通行者の監視がある。国境川にはトーチ・ポート以外に橋の架かった場所はなく、街道を通る者は基本的にすべて門を通らねばならないため、よって怪しげな人物の往来や禁制品・危険な物品の所持・流通を門で押さえることができる。門を通過する者は身元の確認や所持品検査(場合によっては魔法的な探知を含む)をされる場合がある(大きな事件があったあとなどは特に)。
■衛兵と徴税官
門の詰め所には常に1-2分隊の衛兵が配備され、有事に備えている。彼らの任務は主として犯罪者や禁制品が町に入るのを食い止めることであり、そのため門を通ろうとする者(特に旅装の者)は出自や現在の所属・職業、町に来る理由などを調べられる場合がある。
同時に、町の決まりに従って、抜き身のままの刃物や弦を引いた状態のクロスボウ、あるいは立ち入りを禁じられた品の有無などを調べられる(第3章:法と生活 参照)。また、最近では詐欺・泥棒を防止すべく「運び屋」がギルドの鑑札を持っているかどうかを調べるのも重要な仕事の一つとなっている。
| 種別 | 税額 |
| 人(人型生物)※ | 1sp |
| 大型(以下)の乗騎 | 1sp |
| 荷馬(役用動物) | 5cp |
| 荷車 | 車輪1つに付き1sp |
| 魔法のアイテム | 1つ1gp |
※1 町の住人ならびに男爵・伯爵の領民は通行税がかからない。彼らが連れている動物や荷車などには課税される。
※2 ホース(馬)、ドンキー(ロバ)、ミュール(ラバ)、ポニー、ドッグ(犬)など、一般に無害とされる以外の動物は普通入町を拒否される。肉食獣などは町を通過するだけなら大型までは(大抵の場合)許される。ただし門から門までの間衛兵が見張りに付き、1頭に付き1gpが徴収される。
※2 ホース(馬)、ドンキー(ロバ)、ミュール(ラバ)、ポニー、ドッグ(犬)など、一般に無害とされる以外の動物は普通入町を拒否される。肉食獣などは町を通過するだけなら大型までは(大抵の場合)許される。ただし門から門までの間衛兵が見張りに付き、1頭に付き1gpが徴収される。
徴税官は参事会から数名の助手とともに派遣されている。彼らは門を通って町に入る者から税を取り立てることを任務としている。しかし「過度の課税は交易の発展を妨げる」との参事会の判断から、領主に納めるための通行税以外はさほど厳しく取り立てられてはいない。
例えば通行税は町の住民や領民からは取り立てられないが、旅人と住民・領民を見分けるための鑑札や通行証があるわけではなく、「衛兵が見たことがあるか否か」あるいは単に「旅装をしているかいないか」などの曖昧な基準で課税が決定している。かなりいい加減な措置であるが、不正が知れれば罰金や町の追放などの処分があるため、多くの旅商は正規の税を払って通行する。もっとも、それでも大勢で通れば相応の負担は免れ得ないため、町にたくさんの荷を運び入れようとする者は門前街で「運び屋」を雇うことが多い(領民である彼らは「両手に抱えられるだけの荷」までは免税されている:これは参事会による雇用政策でもある)。
また、魔法のアイテムは通過者の自己申告によって課税が決定されるため、ほとんどの通行者は支払っていない。徴税官も商品として運び込まれた魔法のアイテム以外から税を徴収することはまれである(しばしば遍歴の騎士や町を訪れた他領の貴族などが自らの富貴を誇るべく申告することがある)。
徴税官「6人と馬6頭だな。魔法のアイテムは持っているかね?」
一行のリーダー「もちろんありませんよ(空中をふわふわと漂いながら)」
徴税官「(苦笑しながら)よろしい。12sp納めなさい。通行を許可する」
例えば通行税は町の住民や領民からは取り立てられないが、旅人と住民・領民を見分けるための鑑札や通行証があるわけではなく、「衛兵が見たことがあるか否か」あるいは単に「旅装をしているかいないか」などの曖昧な基準で課税が決定している。かなりいい加減な措置であるが、不正が知れれば罰金や町の追放などの処分があるため、多くの旅商は正規の税を払って通行する。もっとも、それでも大勢で通れば相応の負担は免れ得ないため、町にたくさんの荷を運び入れようとする者は門前街で「運び屋」を雇うことが多い(領民である彼らは「両手に抱えられるだけの荷」までは免税されている:これは参事会による雇用政策でもある)。
また、魔法のアイテムは通過者の自己申告によって課税が決定されるため、ほとんどの通行者は支払っていない。徴税官も商品として運び込まれた魔法のアイテム以外から税を徴収することはまれである(しばしば遍歴の騎士や町を訪れた他領の貴族などが自らの富貴を誇るべく申告することがある)。
徴税官「6人と馬6頭だな。魔法のアイテムは持っているかね?」
一行のリーダー「もちろんありませんよ(空中をふわふわと漂いながら)」
徴税官「(苦笑しながら)よろしい。12sp納めなさい。通行を許可する」
■東町 西門・東門[ひがしまち にしもん・ひがしもん]
東町の北側に、大陸を東西に貫く街道を遮るように立てられた門。国境川には西門前の他に橋がなく、トーチ・ポートを通らず街道を行き来するには、川渡しを雇うか国境川を北に10マイルほど遡った浅瀬を超えて行かなくてはならない。そのためほとんどの旅人はこの2つの門を通って行く。
門の前の広場は徴税官や衛兵の取り調べに用いられ、日中は検査を待つ大勢の人でごった返している。待ち時間が長くなることを見越してか、広場周辺は酒や軽食の店や屋台、菓子やおやつを商う行商人、曲芸師などで賑わっている。
[西門]
トーチ・ポート最大の門。敗戦国である西方を威圧するため華美で豪奢に造られたと言われている。白亜で覆われた胸壁には白銀製の竜の頭骨像が掲げられ、西からやってくる旅人たち、そして西方に隠れ住むであろう反逆者たちを無言で見下ろしている。門ははね橋になっており、日没後や有事には胸壁に仕込まれた巻き上げ装置によって引き上げられて完全に通行できなくなる。
橋をわたりきった先には宿や運び屋の集まる通りがあるほか、川沿いに革細工職人の集まる横町が有名。しかし門を遠く離れるとスラムとなるなど治安は良いとは言えない。
[東門]
東町(ヒルガドルフ)でもっとも古い門。トーチ・ポートが2つの町だったころから使われているため、西門より古風で飾り気がない。代わりに塔や門扉は重厚で、本来の意味での「門」らしい造りである。
門の外には宿屋や運び屋の小さな集落があるほか、運送屋ギルドの本部がある。
門の前の広場は徴税官や衛兵の取り調べに用いられ、日中は検査を待つ大勢の人でごった返している。待ち時間が長くなることを見越してか、広場周辺は酒や軽食の店や屋台、菓子やおやつを商う行商人、曲芸師などで賑わっている。
[西門]
トーチ・ポート最大の門。敗戦国である西方を威圧するため華美で豪奢に造られたと言われている。白亜で覆われた胸壁には白銀製の竜の頭骨像が掲げられ、西からやってくる旅人たち、そして西方に隠れ住むであろう反逆者たちを無言で見下ろしている。門ははね橋になっており、日没後や有事には胸壁に仕込まれた巻き上げ装置によって引き上げられて完全に通行できなくなる。
橋をわたりきった先には宿や運び屋の集まる通りがあるほか、川沿いに革細工職人の集まる横町が有名。しかし門を遠く離れるとスラムとなるなど治安は良いとは言えない。
[東門]
東町(ヒルガドルフ)でもっとも古い門。トーチ・ポートが2つの町だったころから使われているため、西門より古風で飾り気がない。代わりに塔や門扉は重厚で、本来の意味での「門」らしい造りである。
門の外には宿屋や運び屋の小さな集落があるほか、運送屋ギルドの本部がある。
■西町 正門[にしまち せいもん]
東町の門と比べ、非常に地味で安っぽささえ覚えてしまうような造りの門。東町のそれとは違い化粧板や装飾は一切行なわれておらず、無骨な造りの塔が衛兵詰め所と併設されているだけである。税などは東町の門と同額が徴収される。
門そのものはそれなりに頑丈な造りになっているがその幅は狭く、馬車がようやくすれ違える程度の幅しかない。一応道幅に敷石はしてあるものの周辺は低地で水がたまりやすく軟弱でぬかるみやすいため、たくさんの荷を運ぶ旅商たちには敬遠されている。門前にはスラムが広がっていることも相まって通るものは少ない。
■裏門[うらもん]
[西町]
共同墓地前に通じる門は「死者の門[ししゃのもん]」、その周辺は「死人街[しびとがい]」と呼ばれ、墓守や墓堀人、泣き女、葬儀屋、死の神の社やほこら、そしてわずかながら死霊術士が集まり住んでいるため、一般人には縁起の悪い場所として避けられている。人通りも少ないが、それでも西町参事会の派遣する衛兵が立っている(違法侵入者対策のため)。
[東町]
ヒルガ聖堂裏の慰霊碑や納骨堂に通じる通用門。通称「聖堂門[せいどうもん]」。聖堂騎士団により守られており、属性が[悪]の者は通用を許されない。
聖堂への巡礼者はこちらを通じて(通行税なしに)町に入ることができるため、金のない旅人や旅商がこの門を通って町を抜けていくこともあるようだ。
門そのものはそれなりに頑丈な造りになっているがその幅は狭く、馬車がようやくすれ違える程度の幅しかない。一応道幅に敷石はしてあるものの周辺は低地で水がたまりやすく軟弱でぬかるみやすいため、たくさんの荷を運ぶ旅商たちには敬遠されている。門前にはスラムが広がっていることも相まって通るものは少ない。
■裏門[うらもん]
[西町]
共同墓地前に通じる門は「死者の門[ししゃのもん]」、その周辺は「死人街[しびとがい]」と呼ばれ、墓守や墓堀人、泣き女、葬儀屋、死の神の社やほこら、そしてわずかながら死霊術士が集まり住んでいるため、一般人には縁起の悪い場所として避けられている。人通りも少ないが、それでも西町参事会の派遣する衛兵が立っている(違法侵入者対策のため)。
[東町]
ヒルガ聖堂裏の慰霊碑や納骨堂に通じる通用門。通称「聖堂門[せいどうもん]」。聖堂騎士団により守られており、属性が[悪]の者は通用を許されない。
聖堂への巡礼者はこちらを通じて(通行税なしに)町に入ることができるため、金のない旅人や旅商がこの門を通って町を抜けていくこともあるようだ。
■町壁
高さ30フィート、幅10フィートの堅牢な防壁である。上端は防壁の兵士が行き交いできるよう通路状に作られ、矢狭間が備わっている。また要所要所には塔や側塔が設けられ、クロスボウや矢、石、投げ槍、盾などの守城戦用の武器が収納されている。
塔には常に衛兵が配されている。とはいえ15年前の終戦以降外敵と呼べる勢力はなく、衛兵の任務は不法侵入者(特に密輸業者)の取り締まりが主になりつつある。そのため、本来町壁の防護は正規軍の重要な任務の一つであるが、現在衛兵の多くは(名目上は正規軍の補佐として)トーチ・ポート自警団から出されている。
塔には常に衛兵が配されている。とはいえ15年前の終戦以降外敵と呼べる勢力はなく、衛兵の任務は不法侵入者(特に密輸業者)の取り締まりが主になりつつある。そのため、本来町壁の防護は正規軍の重要な任務の一つであるが、現在衛兵の多くは(名目上は正規軍の補佐として)トーチ・ポート自警団から出されている。
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