ルイスオサムシ

Carabus (Ohomopterus) lewisianus (Nakane, 1952)

神奈川県でエサキオサムシと並んで普通に見つかる小型のオサムシ。南足柄市から小田原市にかけて、冬季に丘陵地で崖を掘ると本種が大量に出てくる。ゴミムシを始めたばかりの頃、崖堀りで越冬中のオサムシ科甲虫を採ったのは本種が初めてで、最初こそ感動したが、あまりにも簡単にたくさん出てきたため、すぐに興ざめした覚えがある。本種は、エサキオサムシとは違って、朽木中で越冬しているのは見たことがない。

エサキオサムシ(クロオサムシ関東地方亜種)とは、丹沢山地東縁の大山付近を境界として住み分けている[井村2017]らしい。伊豆半島に生息する種は♂交尾器の形状が微妙に異なるらしく、伊豆半島亜種が記載されたが[井村2017]、分布が不連続なわけでもないし、そこまで細かく分類する意味があるのか疑問である。そもそもオサムシ亜科は亜種が多く、全体的に過分類な印象。

春繁殖型。


神奈川県南足柄市産♀ 体長23 mm. 土中で越冬中の個体を採集。


神奈川県南足柄市産♀ 体長23 mm. 上記個体と同時に得た個体。この赤銅色の方が普通。

最終更新:2021年08月26日 00:26