したらば3スレ/(208-219)女子中学生高坂詩織vs男子ボクシング部石井
私、高坂詩織(中学三年生)の他者からの評価は総じて「暗い」の一言に集約される
いつもクラスの隅で小さくなっていて、目元が隠れるまで前髪を伸ばし、他人とほとんど会話をせず、必要に迫られて言葉を発してもボソボソと聞き取りづらい
そんな女に明るい印象を持てという方が無理な話だ
しかし、そんな私に話しかけてくる物好きも中にはいる
「おはよー!高坂さん!」
「おはよう、美山さん…」
彼女の名前は美山アオイ、長い髪をサイドテールでまとめており、クリクリとした大きな目に天真爛漫な笑顔、おまけに高身長でスタイル抜群のとびっきりの美少女でクラスの人気者
美山「そういえばさ!昨日のボクシング見た!?」
高坂「見てない…です…」
美山「えー!もったいない!」
下手くそな相槌しか打てない私と会話して楽しいわけもないのに人気者の彼女がこうして話しかけてくれるのには理由がある
「おい、何してんだ、アオイ?」
突然、低く唸るような声が教室に響き私は反射的に肩を揺らす
声の主である男は無造作に美山さんの肩を抱いた
石井竜司、頭に剃りこみの入った強面のいかにもなヤンキー、我が校のボクシング部一番の問題児
美山「…私が友達と話してちゃ悪いの?」
美山さんはさっきまでの笑顔が嘘のように冷めきった表情で答える
石井「それはさぁ、彼氏に挨拶するより優先しなきゃいけないことなわけ…?」
そう、石井くんと美山さんは付き合っている
しかし、それは石井くんがなかば強引に薦めた物でなおかつ原因は私であった
いつもクラスの隅で小さくなっていて、目元が隠れるまで前髪を伸ばし、他人とほとんど会話をせず、必要に迫られて言葉を発してもボソボソと聞き取りづらい
そんな女に明るい印象を持てという方が無理な話だ
しかし、そんな私に話しかけてくる物好きも中にはいる
「おはよー!高坂さん!」
「おはよう、美山さん…」
彼女の名前は美山アオイ、長い髪をサイドテールでまとめており、クリクリとした大きな目に天真爛漫な笑顔、おまけに高身長でスタイル抜群のとびっきりの美少女でクラスの人気者
美山「そういえばさ!昨日のボクシング見た!?」
高坂「見てない…です…」
美山「えー!もったいない!」
下手くそな相槌しか打てない私と会話して楽しいわけもないのに人気者の彼女がこうして話しかけてくれるのには理由がある
「おい、何してんだ、アオイ?」
突然、低く唸るような声が教室に響き私は反射的に肩を揺らす
声の主である男は無造作に美山さんの肩を抱いた
石井竜司、頭に剃りこみの入った強面のいかにもなヤンキー、我が校のボクシング部一番の問題児
美山「…私が友達と話してちゃ悪いの?」
美山さんはさっきまでの笑顔が嘘のように冷めきった表情で答える
石井「それはさぁ、彼氏に挨拶するより優先しなきゃいけないことなわけ…?」
そう、石井くんと美山さんは付き合っている
しかし、それは石井くんがなかば強引に薦めた物でなおかつ原因は私であった
二年生になったばかりの頃、私は石井くんに虐められていた
殴る、蹴るなんて単純な物から机に生き物やその死骸を入れられたりなんて陰湿な物まで様々だ
誰かに言えば殺す、今思えばそんな石井くんの脅しなんか無視して誰かに打ち明けるべきだった
しかし、その頃の私には彼の言葉が真実に思えてならなかったのだ
それを止めさせてくれたのが美山さん
私が石井くんに虐められていることに気付いた美山さんは「私の友達を虐めるような人と付き合えるわけないでしょ!」とハッタリをかました
当時から美山さんに好意を寄せていた石井くんはその一言でぱったりと虐めをやめた
そして今でも美山さんは親しい振りをして私を守ってくれているのだ
しかしその後遺症として美山さんと石井くんは付き合うことになってしまった
虐めを止めたんだから付き合えるだろ?なんて無茶苦茶な理屈を石井くんが振りかざしてきたから
石井「何こっち睨んでんだよ、高坂ぁ!!」
石井くんが私の机を蹴り飛ばす
高坂「ご…ごめんなさい、睨んでるつもりなんてなくて…」
実際、美山さんより頭一つ以上背の高い彼から座っている私の目は見えないだろう
あからさまな八つ当たりだが私は震えて謝罪する他なかった
美山「石井!話がちが…」
石井「虐めじゃねぇだろ、これは?先に喧嘩売ってきたのはあいつなんだから」
美山「難癖つけてるだけでしょ!約束を守るつもりがないなら私だって…」
石井「うるせぇよ、お前…ちょっと来い」
そう言って石井くんは美山さんの髪を引っ張って教室を出ていってしまったが、クラスの誰一人として追いかける者はいなかった
それほどまでに石井くんは私達にとって恐怖の存在だったのだ
それでも私は追いかけなければならないと思った、美山さんは私なんかを救ってくれた本当に優しい人だから、本来なら彼に傷つけられていたのは私だったのだから
震える足を奮い立たせ私は石井くん達を追いかけた
朝のホームルームが近づいてることもあり、廊下には人影はない
石井くんはこういう時、トイレや屋上や校舎裏などのベタな場所は使わず外に無理やり連れ出そうとする
大声を出されると面倒だからだ
外に出られたら見つけようがない、先生に伝える時間すらもったいない、時は一刻を争う
今までにない位走った、息は苦しいし脇腹は痛いし頭に酸素は回らない、それでも走った
ようやく追い付いた時には石井くんが裏門から出る直前だった
高坂「まっ…て…!」
美山「高坂さん!?」
石井「なに、お前来たの?」
邪魔したら容赦しないというのが言外にビシビシと伝わってくる
でもここで引くわけにはいかない
高坂「美山さん…離してあげて…嫌がってる…から…」
そう言って私は石井くんの腰に抱きついた
石井「うるせぇなぁ…嫌がってるとかお前が勝手に決めるなっての!」
バキ!
石井くんの裏拳が私の顔に直撃する、痛い!口から血の味がする
美山「やめなさいよ!石井!」
石井「お前もしつこい!」
石井くんが思いっきり髪の毛を引っ張って美山さんを地面に叩きつけおまけに頭をグリグリと踏みつける
高坂「何で…?」
石井「は?」
高坂「好きなんじゃないの!?美山さんのこと!なんでそんなに酷いことが出来るの!?」
こんなに大きな声を出したのは産まれて初めてかもしれない
石井「顔はな、でも俺、我が儘な女って嫌いなの」
ここまで人を軽蔑したのも初めてだ
高坂「……サイテーだね、石井」
石井「あ?」
そう言って石井は私に掴み掛かってきて…
そこからはあまり覚えていない、ただ騒ぎを聞きつけた先生が止めるまでずっと私と石井は取っ組み合いの喧嘩をしていたらしい
殴る、蹴るなんて単純な物から机に生き物やその死骸を入れられたりなんて陰湿な物まで様々だ
誰かに言えば殺す、今思えばそんな石井くんの脅しなんか無視して誰かに打ち明けるべきだった
しかし、その頃の私には彼の言葉が真実に思えてならなかったのだ
それを止めさせてくれたのが美山さん
私が石井くんに虐められていることに気付いた美山さんは「私の友達を虐めるような人と付き合えるわけないでしょ!」とハッタリをかました
当時から美山さんに好意を寄せていた石井くんはその一言でぱったりと虐めをやめた
そして今でも美山さんは親しい振りをして私を守ってくれているのだ
しかしその後遺症として美山さんと石井くんは付き合うことになってしまった
虐めを止めたんだから付き合えるだろ?なんて無茶苦茶な理屈を石井くんが振りかざしてきたから
石井「何こっち睨んでんだよ、高坂ぁ!!」
石井くんが私の机を蹴り飛ばす
高坂「ご…ごめんなさい、睨んでるつもりなんてなくて…」
実際、美山さんより頭一つ以上背の高い彼から座っている私の目は見えないだろう
あからさまな八つ当たりだが私は震えて謝罪する他なかった
美山「石井!話がちが…」
石井「虐めじゃねぇだろ、これは?先に喧嘩売ってきたのはあいつなんだから」
美山「難癖つけてるだけでしょ!約束を守るつもりがないなら私だって…」
石井「うるせぇよ、お前…ちょっと来い」
そう言って石井くんは美山さんの髪を引っ張って教室を出ていってしまったが、クラスの誰一人として追いかける者はいなかった
それほどまでに石井くんは私達にとって恐怖の存在だったのだ
それでも私は追いかけなければならないと思った、美山さんは私なんかを救ってくれた本当に優しい人だから、本来なら彼に傷つけられていたのは私だったのだから
震える足を奮い立たせ私は石井くん達を追いかけた
朝のホームルームが近づいてることもあり、廊下には人影はない
石井くんはこういう時、トイレや屋上や校舎裏などのベタな場所は使わず外に無理やり連れ出そうとする
大声を出されると面倒だからだ
外に出られたら見つけようがない、先生に伝える時間すらもったいない、時は一刻を争う
今までにない位走った、息は苦しいし脇腹は痛いし頭に酸素は回らない、それでも走った
ようやく追い付いた時には石井くんが裏門から出る直前だった
高坂「まっ…て…!」
美山「高坂さん!?」
石井「なに、お前来たの?」
邪魔したら容赦しないというのが言外にビシビシと伝わってくる
でもここで引くわけにはいかない
高坂「美山さん…離してあげて…嫌がってる…から…」
そう言って私は石井くんの腰に抱きついた
石井「うるせぇなぁ…嫌がってるとかお前が勝手に決めるなっての!」
バキ!
石井くんの裏拳が私の顔に直撃する、痛い!口から血の味がする
美山「やめなさいよ!石井!」
石井「お前もしつこい!」
石井くんが思いっきり髪の毛を引っ張って美山さんを地面に叩きつけおまけに頭をグリグリと踏みつける
高坂「何で…?」
石井「は?」
高坂「好きなんじゃないの!?美山さんのこと!なんでそんなに酷いことが出来るの!?」
こんなに大きな声を出したのは産まれて初めてかもしれない
石井「顔はな、でも俺、我が儘な女って嫌いなの」
ここまで人を軽蔑したのも初めてだ
高坂「……サイテーだね、石井」
石井「あ?」
そう言って石井は私に掴み掛かってきて…
そこからはあまり覚えていない、ただ騒ぎを聞きつけた先生が止めるまでずっと私と石井は取っ組み合いの喧嘩をしていたらしい
美山「高坂さん…ありがとうね」
感謝されるようなこと私はしていない
むしろ美山さんをさらに傷つけることになった
感謝するべきなのは私の方
言いたいことは沢山あるのに一つにまとまらなくて私は黙って首を横に振った
高坂「大丈夫ですか…その…鼻は…」
美山さんの鼻には白いガーゼが付けられていた、石井に踏みつけられた時に血が出たらしい
美山「ああ、これ?大丈夫だよー!元々、私鼻が高いから少し位潰れても!」
そういうことではないのだがひとまず大事には至ってないようでホッとした
美山「にしても石井のヤロー、あれだけ好き勝手やっといて大したお咎めなしなんて腹立つよね!」
フンスと鼻を鳴らしながら美山さんは言った
そう、石井の私達への暴力も暴言も全て喧嘩両成敗ということで流されてしまった
確かに石井の体には私のつけた噛み跡や引っ掻き傷が沢山残っていた、それを石井の両親に見せて「責任は全てお子さんにあります」とは言いにくいかも知れない、それか石井の両親が何らかの偉い立場についているか
抗議したらお前達の暴行にも目をつむってやったんだと逆ギレをかまされた、しかも他言無用のおまけ付き、私には大人の事情とやらはまだわからないがあんまりだ
高坂「はい、腹が立ちます!」
私がしっかりと意思表示したのが意外だったか美山さんは目を見開いてエヘヘと笑う
美山「ねぇ、高坂さん…今日暇?」
今日…?確かに今回は先生たちに言われて下校時刻よりかなり早めに帰らされてるし、共働きで両親もいない
高坂「…はい、暇です」
美山「じゃあさ、家にこない?一緒に見たいDVDがあるの!」
とびっきりの笑顔で言われたら私に断る術はなかった
感謝されるようなこと私はしていない
むしろ美山さんをさらに傷つけることになった
感謝するべきなのは私の方
言いたいことは沢山あるのに一つにまとまらなくて私は黙って首を横に振った
高坂「大丈夫ですか…その…鼻は…」
美山さんの鼻には白いガーゼが付けられていた、石井に踏みつけられた時に血が出たらしい
美山「ああ、これ?大丈夫だよー!元々、私鼻が高いから少し位潰れても!」
そういうことではないのだがひとまず大事には至ってないようでホッとした
美山「にしても石井のヤロー、あれだけ好き勝手やっといて大したお咎めなしなんて腹立つよね!」
フンスと鼻を鳴らしながら美山さんは言った
そう、石井の私達への暴力も暴言も全て喧嘩両成敗ということで流されてしまった
確かに石井の体には私のつけた噛み跡や引っ掻き傷が沢山残っていた、それを石井の両親に見せて「責任は全てお子さんにあります」とは言いにくいかも知れない、それか石井の両親が何らかの偉い立場についているか
抗議したらお前達の暴行にも目をつむってやったんだと逆ギレをかまされた、しかも他言無用のおまけ付き、私には大人の事情とやらはまだわからないがあんまりだ
高坂「はい、腹が立ちます!」
私がしっかりと意思表示したのが意外だったか美山さんは目を見開いてエヘヘと笑う
美山「ねぇ、高坂さん…今日暇?」
今日…?確かに今回は先生たちに言われて下校時刻よりかなり早めに帰らされてるし、共働きで両親もいない
高坂「…はい、暇です」
美山「じゃあさ、家にこない?一緒に見たいDVDがあるの!」
とびっきりの笑顔で言われたら私に断る術はなかった
それが人生の転機だった
美山「どうだった?」
目をキラキラと輝かせる私に美山さんが問いかける
高坂「サイコーでした…!」
美山「うんうん、そうだよね!館山選手が何度も倒されながら藤木選手に食らい付いて最後には大逆転…私イチオシの名勝負なの、これ!」
人の家でDVDを一緒に見るなんて初めてだ、内容も相まって次から次に見てしまった
高坂「美山さんはこの館山選手のファンなんですか?」
質問というよりは確認に近かったが答えは意外なものだった
美山「この選手のファンっていうかさ、いかにも負けそうって選手がそれを覆して勝ったらさ…スカッとしない?」
気持ちはわかるので頷く
美山「逆に高坂さんは館山選手のファンになっちゃった感じだね!」
高坂「私、弱くて…情けない人間だから…あの人みたいに精神も身体も…強くなりたいです…」
それを聞いて美山さんはムッと顔をしかめる
美山「強いよ、高坂さんは」
頭が?でいっぱいになる
美山「私、怖かった…石井に何されるか、怖くて声も出せなかった…それを助けてくれたから、高坂さんは強いよ…」
高坂「それなら……私でも館山選手みたいに強くなれますか?」
美山さんは微笑んで答えた
美山「もっと強くなれるかもよ?」
分かりきってる冗談でも嬉しくて私は笑みがこぼれた
目をキラキラと輝かせる私に美山さんが問いかける
高坂「サイコーでした…!」
美山「うんうん、そうだよね!館山選手が何度も倒されながら藤木選手に食らい付いて最後には大逆転…私イチオシの名勝負なの、これ!」
人の家でDVDを一緒に見るなんて初めてだ、内容も相まって次から次に見てしまった
高坂「美山さんはこの館山選手のファンなんですか?」
質問というよりは確認に近かったが答えは意外なものだった
美山「この選手のファンっていうかさ、いかにも負けそうって選手がそれを覆して勝ったらさ…スカッとしない?」
気持ちはわかるので頷く
美山「逆に高坂さんは館山選手のファンになっちゃった感じだね!」
高坂「私、弱くて…情けない人間だから…あの人みたいに精神も身体も…強くなりたいです…」
それを聞いて美山さんはムッと顔をしかめる
美山「強いよ、高坂さんは」
頭が?でいっぱいになる
美山「私、怖かった…石井に何されるか、怖くて声も出せなかった…それを助けてくれたから、高坂さんは強いよ…」
高坂「それなら……私でも館山選手みたいに強くなれますか?」
美山さんは微笑んで答えた
美山「もっと強くなれるかもよ?」
分かりきってる冗談でも嬉しくて私は笑みがこぼれた
それから私は長かった前髪を切り、眼鏡をコンタクトに変えて以前までの暗い印象を払拭した、少しでも強い自分になる為に
アオイさんと暇さえ見つけては一緒にトレーニングするようになった
トレーニングと言ってもそんなに本格的なものではない、ジムに通うわけでもなし、護身術として身につける程度だ
アオイさんがボクシング部のマネージャーということもあって邪魔にならない程度にボクシング部の練習に加えてもらったりもした
美山「うん、スジがいいよ詩織ちゃん!」
高坂「お世辞でも嬉しいです、アオイさん」
アオイさんが頬を膨らます
美山「お世辞じゃないよ!ミット打ちの時だってこっちの動きを見て避けてるし、凄いときなんてこっちが動く前から見切ってる感じするもん!もしかして詩織ちゃん、すっごい反射神経良かったりする?」
高坂「いや、あんまり意識したことないです…」
あれから石井は学校に来ていない、アオイさんへの執着がなくなったからか、怪我を治しているからかはわからないが
美山「そろそろ鍵閉めちゃうよー」
高坂「待ってください、アオイさん!」
初めて出来た友達に浮かれていたのもある
美山「もう随分暗いね」
高坂「ちょっと張り切りすぎましたね」
少しずつ前向きになる自分が誇らしかったのもある
だから油断してしまったのかもしれない
美山「えっ!?」
ガシッとアオイさんの腕を掴む影に、あんなに警戒していた相手がこんな近くに来るまで気付かないなんて
石井「久しぶり、アオイ…と高坂」
石井はニタリと笑った
美山「ちょっと!離しなさい!」
アオイさんは抵抗するが石井の腕は微動だにしない
高坂「何の用なの石井?」
私は極めて冷静を装って答えた
石井「は?」
呼び捨てにされた石井は逆上して私に左の拳を振り下ろしたが私はそれを難なくかわす
トレーニングが早速役に立った
石井「ちっ!」
人一人を抱えたままでは不利だと感じたのか石井はアオイさんを解放する
流石に石井が万全の状態では勝ち目はないだろう
私は石井の脇を抜けて距離を取った
高坂「質問に答えて、何をしに来たの?」
石井「何って…仕返しに決まってんだろ」
決まってない、何故ならあの件は誰がなんと言おうと全面的に石井に非があるからだ
石井「でさ、今、高坂がボクシングの真似事してるらしいじゃん?ちょうどいいなぁって」
高坂「なに?私と試合するとでも言うわけ?」
石井「お、大正解」
美山「受けるわけないじゃない、そんなの!」
行こ!とアオイさんが私の手を引く
しかし私は頑として動かない
高坂「受けるよ、その勝負」
美山「な…何言ってるの!詩織ちゃん!」
高坂「その代わり勝っても負けてもアオイさんには今後一切近づかないで!」
今逃げてもまた同じように接触してくる、この男はそういう男だ
幸い彼のターゲットは恐らく私だけ、先ほどあっさりアオイさんを解放したのだから
石井「じゃ、そういうことで」
未だ止まらないアオイさんの抗議を無視して私たちは部室の中のリングへと向かっていった
アオイさんと暇さえ見つけては一緒にトレーニングするようになった
トレーニングと言ってもそんなに本格的なものではない、ジムに通うわけでもなし、護身術として身につける程度だ
アオイさんがボクシング部のマネージャーということもあって邪魔にならない程度にボクシング部の練習に加えてもらったりもした
美山「うん、スジがいいよ詩織ちゃん!」
高坂「お世辞でも嬉しいです、アオイさん」
アオイさんが頬を膨らます
美山「お世辞じゃないよ!ミット打ちの時だってこっちの動きを見て避けてるし、凄いときなんてこっちが動く前から見切ってる感じするもん!もしかして詩織ちゃん、すっごい反射神経良かったりする?」
高坂「いや、あんまり意識したことないです…」
あれから石井は学校に来ていない、アオイさんへの執着がなくなったからか、怪我を治しているからかはわからないが
美山「そろそろ鍵閉めちゃうよー」
高坂「待ってください、アオイさん!」
初めて出来た友達に浮かれていたのもある
美山「もう随分暗いね」
高坂「ちょっと張り切りすぎましたね」
少しずつ前向きになる自分が誇らしかったのもある
だから油断してしまったのかもしれない
美山「えっ!?」
ガシッとアオイさんの腕を掴む影に、あんなに警戒していた相手がこんな近くに来るまで気付かないなんて
石井「久しぶり、アオイ…と高坂」
石井はニタリと笑った
美山「ちょっと!離しなさい!」
アオイさんは抵抗するが石井の腕は微動だにしない
高坂「何の用なの石井?」
私は極めて冷静を装って答えた
石井「は?」
呼び捨てにされた石井は逆上して私に左の拳を振り下ろしたが私はそれを難なくかわす
トレーニングが早速役に立った
石井「ちっ!」
人一人を抱えたままでは不利だと感じたのか石井はアオイさんを解放する
流石に石井が万全の状態では勝ち目はないだろう
私は石井の脇を抜けて距離を取った
高坂「質問に答えて、何をしに来たの?」
石井「何って…仕返しに決まってんだろ」
決まってない、何故ならあの件は誰がなんと言おうと全面的に石井に非があるからだ
石井「でさ、今、高坂がボクシングの真似事してるらしいじゃん?ちょうどいいなぁって」
高坂「なに?私と試合するとでも言うわけ?」
石井「お、大正解」
美山「受けるわけないじゃない、そんなの!」
行こ!とアオイさんが私の手を引く
しかし私は頑として動かない
高坂「受けるよ、その勝負」
美山「な…何言ってるの!詩織ちゃん!」
高坂「その代わり勝っても負けてもアオイさんには今後一切近づかないで!」
今逃げてもまた同じように接触してくる、この男はそういう男だ
幸い彼のターゲットは恐らく私だけ、先ほどあっさりアオイさんを解放したのだから
石井「じゃ、そういうことで」
未だ止まらないアオイさんの抗議を無視して私たちは部室の中のリングへと向かっていった
少しでも動きを抑制されるのを嫌って私はジャージ脱いだ、中は白のタンクトップとスパッツというシンプルなもの
美山「……危険だって思ったらすぐにタオル投げるからね!」
高坂「そうしてくれるとありがたいです」
石井の頭の中は自分を傷つけた私を叩きのめすことでいっぱいの筈だ
そんなものには目も向けない、否気付いたとしても見なかったことにするだろう
それがわかっている上で私はリングに立つ、怖くないわけがなかったがそれを尾首にも出さないように微笑んだ
リングの上で待つ石井は私を見てヒューと口笛を鳴らす
石井「随分変わったよな高坂、今なら付き合ってやってもいいぜ?」
腹が立つ、軽薄な態度にも、どこからどこまでも上から目線な所も
高坂「あんたの為に変わったんじゃない」
例え勝てなくてもただでは負けてやらない、目にもの見せてやる
アオイさんによって第一ラウンドのゴングが鳴らされた
石井は仕掛けてこない、ならこっちから!
私の放った右ストレートが石井の胸元に刺さる
ベシ
石井「イテテテテ…なんちゃって」
私のパンチを喰らった石井はわざとらしくおどけてみせる
予想通りとはいえ完全にノーダメージ
私は何度も何度もパンチを叩き込むが石井は一切効いたそぶりを見せない、20秒ほどで私はハアハアと息を荒げ始める
石井「何?もう終わり?」
私は何も答えない
石井「じゃあ、俺の番!」
石井が大きく振りかぶって右ストレートを放つ
バァン!
先ほどまでとは比べ物にならない音が部室内に響き渡る
しかしそれは石井の拳が私を捕らえた音ではない、私の拳が石井の鳩尾に突き刺さった音だった
石井「うっ…」
石井がフラフラと後ろに後退る
逃がすものか!私は出来る限りコンパクトに的確に鳩尾を狙い続けた
バシ!バシ!バシ!バシ!
ここにきてやっと状況が飲み込めたのか石井は鳩尾にガードを下ろす…がそれは悪手だ
バシィン!
私の全力の右フックが石井の顎を抉った
その衝撃に吹き飛ばされて石井はしりもちをつく
アオイさんが慌ててカウントをとる
美山「ワーン!ツー!スリー!」
石井が未だ呆然としている
だから少し焚き付けてやりたいと思った
高坂「どうしました?もう終わりですか石井くん?」
美山「……危険だって思ったらすぐにタオル投げるからね!」
高坂「そうしてくれるとありがたいです」
石井の頭の中は自分を傷つけた私を叩きのめすことでいっぱいの筈だ
そんなものには目も向けない、否気付いたとしても見なかったことにするだろう
それがわかっている上で私はリングに立つ、怖くないわけがなかったがそれを尾首にも出さないように微笑んだ
リングの上で待つ石井は私を見てヒューと口笛を鳴らす
石井「随分変わったよな高坂、今なら付き合ってやってもいいぜ?」
腹が立つ、軽薄な態度にも、どこからどこまでも上から目線な所も
高坂「あんたの為に変わったんじゃない」
例え勝てなくてもただでは負けてやらない、目にもの見せてやる
アオイさんによって第一ラウンドのゴングが鳴らされた
石井は仕掛けてこない、ならこっちから!
私の放った右ストレートが石井の胸元に刺さる
ベシ
石井「イテテテテ…なんちゃって」
私のパンチを喰らった石井はわざとらしくおどけてみせる
予想通りとはいえ完全にノーダメージ
私は何度も何度もパンチを叩き込むが石井は一切効いたそぶりを見せない、20秒ほどで私はハアハアと息を荒げ始める
石井「何?もう終わり?」
私は何も答えない
石井「じゃあ、俺の番!」
石井が大きく振りかぶって右ストレートを放つ
バァン!
先ほどまでとは比べ物にならない音が部室内に響き渡る
しかしそれは石井の拳が私を捕らえた音ではない、私の拳が石井の鳩尾に突き刺さった音だった
石井「うっ…」
石井がフラフラと後ろに後退る
逃がすものか!私は出来る限りコンパクトに的確に鳩尾を狙い続けた
バシ!バシ!バシ!バシ!
ここにきてやっと状況が飲み込めたのか石井は鳩尾にガードを下ろす…がそれは悪手だ
バシィン!
私の全力の右フックが石井の顎を抉った
その衝撃に吹き飛ばされて石井はしりもちをつく
アオイさんが慌ててカウントをとる
美山「ワーン!ツー!スリー!」
石井が未だ呆然としている
だから少し焚き付けてやりたいと思った
高坂「どうしました?もう終わりですか石井くん?」
私に煽られた石井は顔を真っ赤にして立ち上がる
石井「覚悟してんだろうな、高坂ぁ!」
リング外ではアオイさんが心配そうな顔をしてこちらを見ていた、不用意に挑発して必要以上に私が痛め付けられる可能性を考えているのだ
どちらにせよ石井は勝てば気が済むまで私をいたぶるだろう、今さら挑発の一つや二つで変わりはしない
それより少しでも石井が冷静さを欠いてくれれば良いと思った
石井は猛然と仕掛けてくる、右も左もさっきまでとは大違いの威力とスピードだった
右ストレートを首の動きでかわすがその先に左、それも私はガードで対処する
バン!
腕がひりつくような痛みに襲われる
グローブもなしで殴られた時の事を思い出せばこの程度の痛み、わけはない!
しかし既に石井の右は攻撃体制に戻っている
浮いたガードの隙を縫うようにレバーを狙ったボディアッパー
私はそれをサイドステップでかわすがそこに左フック、これも上体を反らしてなんとかかわす
反撃する隙がない…!
避けても避けてもまた次のパンチがくるのだ
最終的に第一ラウンドは防戦一方のまま終了した
美山「一ラウンド目から大胆な作戦に出るから驚いちゃった…」
アオイさんはインターバル中のみ私のセコンドとして付いている、この試合唯一と言ってもいい私のハンディか
アオイさんが言っているのは第一ラウンドの始めあえて弱々しいふりをして相手の甘いパンチを誘ったことだろう
高坂「私のこともアオイさんのことも心底馬鹿にしてるんですあの男…だから、一泡吹かせたかった、でも逆効果でしたね」
逆上した結果、予想より厄介なことになってしまった
美山「でも一ダウン奪ったじゃない!」
高坂「あの男は判定勝ちもTKOも恐らく認めませんよ」
美山「それは…そうかも」
もはや10カウントによる勝利しか彼の自尊心は認めないことは傍目にもわかる
どうしたものか、恐らくこのペースで続けても先にスタミナが切れるのはこちらだ
美山「でもね、詩織ちゃん。私、あなたがまだ全力を出しきれていないような気がするの…」
高坂「アオイさんは私を過大評価しすぎる傾向がありますね」
私にそんな実力があるなら一ラウンド目であんなに防戦一方になることはない
美山「詩織ちゃんが過小評価しすぎなの!」
表情を見れば伝わる、アオイさんは「もしかしたら石井に勝てるかも知れない」と本気で考えているのだ
それなら少しでも応えてみせたいと考える私は意外と現金なやつかも知れない
インターバルを終えて第二ラウンドが始まった
石井「覚悟してんだろうな、高坂ぁ!」
リング外ではアオイさんが心配そうな顔をしてこちらを見ていた、不用意に挑発して必要以上に私が痛め付けられる可能性を考えているのだ
どちらにせよ石井は勝てば気が済むまで私をいたぶるだろう、今さら挑発の一つや二つで変わりはしない
それより少しでも石井が冷静さを欠いてくれれば良いと思った
石井は猛然と仕掛けてくる、右も左もさっきまでとは大違いの威力とスピードだった
右ストレートを首の動きでかわすがその先に左、それも私はガードで対処する
バン!
腕がひりつくような痛みに襲われる
グローブもなしで殴られた時の事を思い出せばこの程度の痛み、わけはない!
しかし既に石井の右は攻撃体制に戻っている
浮いたガードの隙を縫うようにレバーを狙ったボディアッパー
私はそれをサイドステップでかわすがそこに左フック、これも上体を反らしてなんとかかわす
反撃する隙がない…!
避けても避けてもまた次のパンチがくるのだ
最終的に第一ラウンドは防戦一方のまま終了した
美山「一ラウンド目から大胆な作戦に出るから驚いちゃった…」
アオイさんはインターバル中のみ私のセコンドとして付いている、この試合唯一と言ってもいい私のハンディか
アオイさんが言っているのは第一ラウンドの始めあえて弱々しいふりをして相手の甘いパンチを誘ったことだろう
高坂「私のこともアオイさんのことも心底馬鹿にしてるんですあの男…だから、一泡吹かせたかった、でも逆効果でしたね」
逆上した結果、予想より厄介なことになってしまった
美山「でも一ダウン奪ったじゃない!」
高坂「あの男は判定勝ちもTKOも恐らく認めませんよ」
美山「それは…そうかも」
もはや10カウントによる勝利しか彼の自尊心は認めないことは傍目にもわかる
どうしたものか、恐らくこのペースで続けても先にスタミナが切れるのはこちらだ
美山「でもね、詩織ちゃん。私、あなたがまだ全力を出しきれていないような気がするの…」
高坂「アオイさんは私を過大評価しすぎる傾向がありますね」
私にそんな実力があるなら一ラウンド目であんなに防戦一方になることはない
美山「詩織ちゃんが過小評価しすぎなの!」
表情を見れば伝わる、アオイさんは「もしかしたら石井に勝てるかも知れない」と本気で考えているのだ
それなら少しでも応えてみせたいと考える私は意外と現金なやつかも知れない
インターバルを終えて第二ラウンドが始まった
石井「作戦会議は進んだ?」
高坂「まあ、そこそこ」
石井は既に冷静さを取り戻していた、さっきのスピードに冷静さが加わるとなるとさらに厄介かも知れない
石井「じゃあ、俺から」
パァン!
パンチを止めた両腕がジンジンと痺れる
先ほどより早く鋭い一撃
一ラウンド後半の石井は手を抜いていたわけではない、しかし怒りに身を任せ大振りなパンチにどうしてもなっていた
今の石井にはそれがない
大振りの拳にも手を焼いていた私には捌ききれないスピードとなっていた
最低限急所には貰わないようにしていたがパンチの雨は肩や脇腹を掠め、腕にはダメージを着実に重ねていた
数々の経験で痛みには強くなったつもりでいたけどここまでは初めてかも知れない
気付けば私はロープ際に追い込まれていた
石井「ハア…そろそろ終わりか?」
石井がトドメに構えた右を繰り出そうとする
その後ろにはタオルを持ったアオイさんが見える
全てがいやにゆっくりに見えた、走馬灯ってこんな感じなのかな?
それならやられる前に少し位抵抗したいな…
私はやけくそ気味にショートアッパーを繰り出した
パァン!
高坂「え?」
それは吸い込まれるように石井の顎に決まった
石井はまたしてもしりもちをついた
美山「ワ、ワーン!ツー!」
アオイさんのカウントを聞いて石井が慌てて立ち上がる
石井「またやられた振りか?高坂ァ!」
違う、今のは本当の本当にピンチだった
私のショートアッパーが届く前に確実に石井の右ストレートが……なぜ私は右ストレートが来るとわかったの?
石井はただ構えていただけだ、フックやアッパーでも何もおかしくないはずなのにストレートという確信があった
石井「余所見する暇があんのかぁ!?」
左ジャブ、右ストレートで肩を打って止める
右フック、姿勢を屈めてかわし、ボディにアッパー
ビシッ!
石井「な!?」
ズドォ!
石井「うぐっ!」
隙だらけの顎にもう一発
バァァン!
石井「ぐげっ!」
ドサッと音を立てながら石井はその場に崩れ落ちた
そこで第二ラウンド終了のゴングが鳴った
高坂「まあ、そこそこ」
石井は既に冷静さを取り戻していた、さっきのスピードに冷静さが加わるとなるとさらに厄介かも知れない
石井「じゃあ、俺から」
パァン!
パンチを止めた両腕がジンジンと痺れる
先ほどより早く鋭い一撃
一ラウンド後半の石井は手を抜いていたわけではない、しかし怒りに身を任せ大振りなパンチにどうしてもなっていた
今の石井にはそれがない
大振りの拳にも手を焼いていた私には捌ききれないスピードとなっていた
最低限急所には貰わないようにしていたがパンチの雨は肩や脇腹を掠め、腕にはダメージを着実に重ねていた
数々の経験で痛みには強くなったつもりでいたけどここまでは初めてかも知れない
気付けば私はロープ際に追い込まれていた
石井「ハア…そろそろ終わりか?」
石井がトドメに構えた右を繰り出そうとする
その後ろにはタオルを持ったアオイさんが見える
全てがいやにゆっくりに見えた、走馬灯ってこんな感じなのかな?
それならやられる前に少し位抵抗したいな…
私はやけくそ気味にショートアッパーを繰り出した
パァン!
高坂「え?」
それは吸い込まれるように石井の顎に決まった
石井はまたしてもしりもちをついた
美山「ワ、ワーン!ツー!」
アオイさんのカウントを聞いて石井が慌てて立ち上がる
石井「またやられた振りか?高坂ァ!」
違う、今のは本当の本当にピンチだった
私のショートアッパーが届く前に確実に石井の右ストレートが……なぜ私は右ストレートが来るとわかったの?
石井はただ構えていただけだ、フックやアッパーでも何もおかしくないはずなのにストレートという確信があった
石井「余所見する暇があんのかぁ!?」
左ジャブ、右ストレートで肩を打って止める
右フック、姿勢を屈めてかわし、ボディにアッパー
ビシッ!
石井「な!?」
ズドォ!
石井「うぐっ!」
隙だらけの顎にもう一発
バァァン!
石井「ぐげっ!」
ドサッと音を立てながら石井はその場に崩れ落ちた
そこで第二ラウンド終了のゴングが鳴った
美山「すっすごいよ!どうなってるの!?」
高坂「わ、私にもなにが何だか、突然まわりの動きがゆっくりに見えて…石井が何をしたいのかわかるというか…」
アオイさんは顎に人差し指を当てて考え込むと一つ可能性を導きだしたようだ
美山「ゾーンってやつじゃない?」
私も存在自体は知っている、極限まで集中力を高めた時に起こるまるで周囲の時間をストップモーションのように感じる現象のこと
高坂「でもそれだけだと石井の動きが読める理由になってませんよ…」
美山「きっと詩織ちゃん、動体視力と観察力が凄い高いんだと思う…筋肉の動きで次の動作が何となく読める位」
高坂「私にそんな才能があるとは思えないんですが…」
ついでに言えば鍛えた覚えもない
美山「才能なんて意外と気付かない所にあるもんだよ!」
なぜか誇らしげにアオイさんは言い切った
そして第三ラウンドが始まる
石井「ずいぶん楽しそうに話してたな」
第二ラウンドとは違う、石井は明らかに怒っていた
高坂「楽しいですよ、嫌いな奴のぶちのめし方について語るの」
石井の頭部に青筋が見える、あと一押し
高坂「まあ石井程度なら何も考えなくてもボコボコに出来ちゃうか」
見下していた私にとことん虚仮にされて石井の怒りは遂に頂点に達した
すみませんアオイさん、私少し危険な橋を渡ります
凄まじい風圧と共に石井の拳が迫る
パシィ!
私はそれをなんとかパーリングで防ぐがすぐに第二打が迫っていた
首の動きだけでは避けきれず頬を掠める
反撃はしない、した所で有効打足り得ないだろうしどちらにせよまたゾーンに入らない限りは私に勝ち目はない
私はゾーンへのカギは危機だと考えた
さっきも追い込まれた時にゾーンに入ったわけだし
今捌いてる石井の拳は威力だけなら第二ラウンドのそれ以上だ、しかも執拗に顔を狙ってくる、女の顔をなんだと思ってるんだ
だがそのおかげか確実に感覚は掴めてきている
さっきまで見切るのが限界だった石井の連続攻撃が今や隙だらけにすら見える
これは単純に石井の疲労だけではないだろう
石井「ハア…いい加減…くたばれよ!」
右ストレートを打とうとしてるから私は左でカウンターを叩き込む
ドガ!
怯まずに左で打とうとしてくるが私の右フックの方が速い
パァン!
どうやらまた感覚を掴めたようで私はホッと安堵した
高坂「わ、私にもなにが何だか、突然まわりの動きがゆっくりに見えて…石井が何をしたいのかわかるというか…」
アオイさんは顎に人差し指を当てて考え込むと一つ可能性を導きだしたようだ
美山「ゾーンってやつじゃない?」
私も存在自体は知っている、極限まで集中力を高めた時に起こるまるで周囲の時間をストップモーションのように感じる現象のこと
高坂「でもそれだけだと石井の動きが読める理由になってませんよ…」
美山「きっと詩織ちゃん、動体視力と観察力が凄い高いんだと思う…筋肉の動きで次の動作が何となく読める位」
高坂「私にそんな才能があるとは思えないんですが…」
ついでに言えば鍛えた覚えもない
美山「才能なんて意外と気付かない所にあるもんだよ!」
なぜか誇らしげにアオイさんは言い切った
そして第三ラウンドが始まる
石井「ずいぶん楽しそうに話してたな」
第二ラウンドとは違う、石井は明らかに怒っていた
高坂「楽しいですよ、嫌いな奴のぶちのめし方について語るの」
石井の頭部に青筋が見える、あと一押し
高坂「まあ石井程度なら何も考えなくてもボコボコに出来ちゃうか」
見下していた私にとことん虚仮にされて石井の怒りは遂に頂点に達した
すみませんアオイさん、私少し危険な橋を渡ります
凄まじい風圧と共に石井の拳が迫る
パシィ!
私はそれをなんとかパーリングで防ぐがすぐに第二打が迫っていた
首の動きだけでは避けきれず頬を掠める
反撃はしない、した所で有効打足り得ないだろうしどちらにせよまたゾーンに入らない限りは私に勝ち目はない
私はゾーンへのカギは危機だと考えた
さっきも追い込まれた時にゾーンに入ったわけだし
今捌いてる石井の拳は威力だけなら第二ラウンドのそれ以上だ、しかも執拗に顔を狙ってくる、女の顔をなんだと思ってるんだ
だがそのおかげか確実に感覚は掴めてきている
さっきまで見切るのが限界だった石井の連続攻撃が今や隙だらけにすら見える
これは単純に石井の疲労だけではないだろう
石井「ハア…いい加減…くたばれよ!」
右ストレートを打とうとしてるから私は左でカウンターを叩き込む
ドガ!
怯まずに左で打とうとしてくるが私の右フックの方が速い
パァン!
どうやらまた感覚を掴めたようで私はホッと安堵した
左で顎を軽く叩いてやる
石井「お前…調子にのぶっ!」
パチィン!
高坂「あーあ、試合中におしゃべりするから舌噛んじゃった」
石井「死ね!」
直撃すれば一発でKOされかねない右ストレートも今の私には当たる気がしない
ひらりとかわしてあっさりと私は懐に入る
こうなれば身長も手足の長さも関係ないよね
石井の顔が驚きに歪む前にボディに二発
今さらガードしようとしてるのでガードの下から潜り抜けるアッパーを一発
また隙だらけになるのでボディにおまけで三発
ベシィ!ベシィ!バキッ!ズドド!
石井「うべっ、ぐぇっほ!」
あ、次はどうしよう、避けるのは簡単だけどここはあえて…
石井「あ…がっ…」
石井は予想通り膝から崩れ落ち私に倒れかかってきた
私はそれをクリンチして受け止める、重たいけど我慢だ
高坂「ねぇ石井、今、あなた自分をボコボコにしてる女の子に抱きつかれて…支えられてるんだよ」
耳元で軽く囁いてやる
高坂「私ってクラスでも小さい方だし筋力もあんまりないんだ、どう?柔らかいでしょ?」
高坂「私に勝てないんじゃきっとクラスの女の子誰にも勝てないね」
そこまで言い終わった所で
カーン!ラウンド終了のゴングが鳴る
高坂「あ、このラウンドはダウンしなかったじゃん!偉いね、石井」
まあ、私がダウンしようとする石井を無理やり起こし続けただけだけど
美山「詩織ちゃん…すごいね…」
高坂「あいつがボクサー紛いの女の子にも勝てない位弱いってだけですよ」
美山「いや、それもそうなんだけどさ…煽りって言えばいいの?」
アオイさんは酷く困惑した顔している
高坂「あいつには言いたいこと色々溜め込んでましたから…もしかして引いちゃいましたか?」
もし唯一の友達に嫌われたらかなりキツイ…
美山「ううん、石井のやってきた事を考えると詩織ちゃんが怒るのも無理ない、いや足らない位だよ!」
アオイさんだって怒りをぶつける資格は十二分にあるだろうに…自分の怒りには既にある程度折り合いはつけているんだ、本当に優しいんだ、この人は
だからこそ、この人を踏みにじった石井を私は許せなかった
石井「お前…調子にのぶっ!」
パチィン!
高坂「あーあ、試合中におしゃべりするから舌噛んじゃった」
石井「死ね!」
直撃すれば一発でKOされかねない右ストレートも今の私には当たる気がしない
ひらりとかわしてあっさりと私は懐に入る
こうなれば身長も手足の長さも関係ないよね
石井の顔が驚きに歪む前にボディに二発
今さらガードしようとしてるのでガードの下から潜り抜けるアッパーを一発
また隙だらけになるのでボディにおまけで三発
ベシィ!ベシィ!バキッ!ズドド!
石井「うべっ、ぐぇっほ!」
あ、次はどうしよう、避けるのは簡単だけどここはあえて…
石井「あ…がっ…」
石井は予想通り膝から崩れ落ち私に倒れかかってきた
私はそれをクリンチして受け止める、重たいけど我慢だ
高坂「ねぇ石井、今、あなた自分をボコボコにしてる女の子に抱きつかれて…支えられてるんだよ」
耳元で軽く囁いてやる
高坂「私ってクラスでも小さい方だし筋力もあんまりないんだ、どう?柔らかいでしょ?」
高坂「私に勝てないんじゃきっとクラスの女の子誰にも勝てないね」
そこまで言い終わった所で
カーン!ラウンド終了のゴングが鳴る
高坂「あ、このラウンドはダウンしなかったじゃん!偉いね、石井」
まあ、私がダウンしようとする石井を無理やり起こし続けただけだけど
美山「詩織ちゃん…すごいね…」
高坂「あいつがボクサー紛いの女の子にも勝てない位弱いってだけですよ」
美山「いや、それもそうなんだけどさ…煽りって言えばいいの?」
アオイさんは酷く困惑した顔している
高坂「あいつには言いたいこと色々溜め込んでましたから…もしかして引いちゃいましたか?」
もし唯一の友達に嫌われたらかなりキツイ…
美山「ううん、石井のやってきた事を考えると詩織ちゃんが怒るのも無理ない、いや足らない位だよ!」
アオイさんだって怒りをぶつける資格は十二分にあるだろうに…自分の怒りには既にある程度折り合いはつけているんだ、本当に優しいんだ、この人は
だからこそ、この人を踏みにじった石井を私は許せなかった
四ラウンド目が始まる
恐らくこの試合の最終ラウンドになるだろう
石井はラウンドの始めから猛然と私に殴りかか…ろうとした
パァン!
既にゾーンの感覚を掴んでいる私には石井が何をしたいのか手に取るように分かる
だから私は石井がこっちに踏み込む前にこっちから踏み込んでその鼻に左ストレートを叩き込んでやった
高坂「あれ、今回は喋らないの?余裕なくなっちゃった?」
もはや石井相手に煽る戦術的な意味もないのだが憂さ晴らしだ
右のスマッシュ、ジャブすら当たらないのに何でそれを選ぶかな…一発で逆転とか考えてるのかな?当たらないのに
石井「ぐぞぉ!」
当然空振り、私は勢いをつけた右ストレートをまたしても石井の鼻にぶちこむ
メキィ!
石井「あ…あぅ…」
あ、潰れたみたい、私の力でも案外潰せる物だな
鼻血がダラダラと垂れる
高坂「あなたがアオイさんに何をしたか、これで少しはわかったんじゃない?」
石井「うるぜぇ!」
反省の色なし、取り敢えず左手で人を虫のように払おうとしていたので右手で軽く弾いて顔にぶつけてやる
ベシィン!
石井「がっ…!」
クリーンヒット、因果応報とはこのことか
石井「ハァ……ハァ……」
高坂「すっかり私のこと怯えた目で見るようになっちゃって…」
ジャブがくる、右のカウンターで合わせようかな
ズバァン!
石井「あぐ…ぐ」
ドタ!と音を立てて石井が倒れこむ
美山「ワーン、ツー、スリー、」
高坂「どうする、石井?まだやる?」
倒れた石井を覗き込むような姿勢になりながら私は尋ねた
美山「セブーン、エーイト」
石井は立ち上がった、まあ立ち上がらなくても止めてなんてあげないんだけどね
高坂「おー、思ったより根性あるね石井」
石井が私に襲いかかる、今度は出鼻を挫くような真似はしない、じっくり絶望を叩き込んであげるから
恐らくこの試合の最終ラウンドになるだろう
石井はラウンドの始めから猛然と私に殴りかか…ろうとした
パァン!
既にゾーンの感覚を掴んでいる私には石井が何をしたいのか手に取るように分かる
だから私は石井がこっちに踏み込む前にこっちから踏み込んでその鼻に左ストレートを叩き込んでやった
高坂「あれ、今回は喋らないの?余裕なくなっちゃった?」
もはや石井相手に煽る戦術的な意味もないのだが憂さ晴らしだ
右のスマッシュ、ジャブすら当たらないのに何でそれを選ぶかな…一発で逆転とか考えてるのかな?当たらないのに
石井「ぐぞぉ!」
当然空振り、私は勢いをつけた右ストレートをまたしても石井の鼻にぶちこむ
メキィ!
石井「あ…あぅ…」
あ、潰れたみたい、私の力でも案外潰せる物だな
鼻血がダラダラと垂れる
高坂「あなたがアオイさんに何をしたか、これで少しはわかったんじゃない?」
石井「うるぜぇ!」
反省の色なし、取り敢えず左手で人を虫のように払おうとしていたので右手で軽く弾いて顔にぶつけてやる
ベシィン!
石井「がっ…!」
クリーンヒット、因果応報とはこのことか
石井「ハァ……ハァ……」
高坂「すっかり私のこと怯えた目で見るようになっちゃって…」
ジャブがくる、右のカウンターで合わせようかな
ズバァン!
石井「あぐ…ぐ」
ドタ!と音を立てて石井が倒れこむ
美山「ワーン、ツー、スリー、」
高坂「どうする、石井?まだやる?」
倒れた石井を覗き込むような姿勢になりながら私は尋ねた
美山「セブーン、エーイト」
石井は立ち上がった、まあ立ち上がらなくても止めてなんてあげないんだけどね
高坂「おー、思ったより根性あるね石井」
石井が私に襲いかかる、今度は出鼻を挫くような真似はしない、じっくり絶望を叩き込んであげるから
石井の右フックを私は上体を反らして回避、続く左スマッシュをパーリング、右ストレートはアッパーを合わせて弾き飛ばし、左のボディブローをサイドステップでかわし、右のアッパーを勢いが乗る前にスマッシュで止めた
石井「ハァ……ハァ……ハァ……!」
高坂「あれ?疲れた?それじゃあ私の番ね」
私は一気に距離を詰め右フック
ズバン!
左スマッシュ
バキィン!
体勢が崩れそうになってるから右ストレートを顔面にぶちこんで姿勢をただしてあげる
バシィ!
ブローをお腹に叩き込んであげれば
ズボォ!
とてもいい位置に顔が来てくれるのでアッパー☆
バァァァァン!
石井の口から何か飛び出す
マウスピースと歯だ、しかも血まみれの
きったなーい!
おっと、石井から目を離しちゃった
気を付けないと、普通のダウンもロープダウンもさせてあげないつもりなんだから
石井「うぅ…ぐぅ…ぐすっ…」
高坂「どうしたの?泣いちゃって」
わざとらしく尋ねてみる
石井「ゆるびで……ゆるびで…ぐだざい…」
あらら、これじゃどっちがいじめっ子かわかりやしない
高坂「石井、私がそう言った時に許してくれたことなんてあったっけ?」
石井「ゆる…」
高坂「やーだよ♥️」
ズバン!バキッ!ベシィ!ドゴ!ズドォ!…
一応、最後通告はしたのだ
それを蹴って戦うと決めたのが石井
それじゃあ容赦する必要なんてないよね?
ズドドドドドドドドドド…
まあ、私も鬼じゃないしあと5分か10分くらい遊んだら許してあげようかな
私がそんな事を考えている時、ひらりとタオルが舞った
高坂「アオイさん、いつの間に石井のセコンドになったんです?」
美山「それ以上は本当に殺しちゃうよ!詩織ちゃん!」
あ、本当だ、石井が全身血塗れだ
私のタンクトップもスパッツもお気に入りの青のボクシンググローブも返り血を浴びすぎてもう使い物にならないかも
石井はもう完全に仰向けで延びてる
意識があるのかないのかわかんないけど
アオイさんが石井の安否を確かめる為に近づくしかし突然顔を赤くして固まった
ああ、「コレ」か
美山「石井…何で勃起してるの…?」
高坂「3ラウンド目にクリンチした辺りで既にしてましたよ」
私もその時に気付いたので正確には何時からかわからない、男根なんて予測の対象外だ
美山「な…なんで!?」
高坂「男性は命の危機に瀕すると種を残そうとする意志が強くなるんです、つまり生理現象ですね」
美山「な、なら仕方ない…ね」
アオイさんは素直だ、私には生理現象だとしても嫌悪感が拭えない
女の子にボコボコにされて今までのボクシング生命を否定されてそれでも興奮して勃起してしまうなんてボクサーではない、偽物だ
私の憧れてるボクサーとは何もかもが違う
そんな紛い物にボクサーを名乗って欲しくなかった
石井「ハァ……ハァ……ハァ……!」
高坂「あれ?疲れた?それじゃあ私の番ね」
私は一気に距離を詰め右フック
ズバン!
左スマッシュ
バキィン!
体勢が崩れそうになってるから右ストレートを顔面にぶちこんで姿勢をただしてあげる
バシィ!
ブローをお腹に叩き込んであげれば
ズボォ!
とてもいい位置に顔が来てくれるのでアッパー☆
バァァァァン!
石井の口から何か飛び出す
マウスピースと歯だ、しかも血まみれの
きったなーい!
おっと、石井から目を離しちゃった
気を付けないと、普通のダウンもロープダウンもさせてあげないつもりなんだから
石井「うぅ…ぐぅ…ぐすっ…」
高坂「どうしたの?泣いちゃって」
わざとらしく尋ねてみる
石井「ゆるびで……ゆるびで…ぐだざい…」
あらら、これじゃどっちがいじめっ子かわかりやしない
高坂「石井、私がそう言った時に許してくれたことなんてあったっけ?」
石井「ゆる…」
高坂「やーだよ♥️」
ズバン!バキッ!ベシィ!ドゴ!ズドォ!…
一応、最後通告はしたのだ
それを蹴って戦うと決めたのが石井
それじゃあ容赦する必要なんてないよね?
ズドドドドドドドドドド…
まあ、私も鬼じゃないしあと5分か10分くらい遊んだら許してあげようかな
私がそんな事を考えている時、ひらりとタオルが舞った
高坂「アオイさん、いつの間に石井のセコンドになったんです?」
美山「それ以上は本当に殺しちゃうよ!詩織ちゃん!」
あ、本当だ、石井が全身血塗れだ
私のタンクトップもスパッツもお気に入りの青のボクシンググローブも返り血を浴びすぎてもう使い物にならないかも
石井はもう完全に仰向けで延びてる
意識があるのかないのかわかんないけど
アオイさんが石井の安否を確かめる為に近づくしかし突然顔を赤くして固まった
ああ、「コレ」か
美山「石井…何で勃起してるの…?」
高坂「3ラウンド目にクリンチした辺りで既にしてましたよ」
私もその時に気付いたので正確には何時からかわからない、男根なんて予測の対象外だ
美山「な…なんで!?」
高坂「男性は命の危機に瀕すると種を残そうとする意志が強くなるんです、つまり生理現象ですね」
美山「な、なら仕方ない…ね」
アオイさんは素直だ、私には生理現象だとしても嫌悪感が拭えない
女の子にボコボコにされて今までのボクシング生命を否定されてそれでも興奮して勃起してしまうなんてボクサーではない、偽物だ
私の憧れてるボクサーとは何もかもが違う
そんな紛い物にボクサーを名乗って欲しくなかった
美山「何をしてるの!?詩織ちゃん!」
高坂「なにって記念撮影です、今後二度と石井が悪さ出来ないように」
私はシューズで石井の顔をグリグリと踏みにじりながらスマホの内カメラを起動した
パシャッ!
うん、我ながら勝者と敗者のコントラストが素晴らしい、石井の顔は二つの意味でみにくいが
グリッ!
石井単独で写っている物が好ましいのはわかっているがそんな写真フォルダに残しておきたくもない
グリッ!
その時、私が踏んづけていた石井の身体がビクッ!ビクッ!と痙攣を起こした
高坂「うっわぁ…」
美山「だ、大丈夫なの、石井!?」
うぶなアオイさんは石井が突然痙攣したことに本当に心配している、正しくは私が犯罪者にならないかの心配かも知れないが
高坂「大丈夫です、すこぶる健康な証なので…ちょっと、アオイさんは先に帰っててください」
美山「え?でも片付けとか残ってるし…」
高坂「私が石井と一対一で話さなきゃならない事があるんです!」
そういって私は無理やりアオイさんを追い出した
高坂「ふぅ…」
一息つくと私は石井の下腹部に目をやる
そこには予想通り明らかに血でも御小水でもないナニかがズボンに大きなシミを作っていた
高坂「石井…お前ホンッットサイテー……!」
私は足を振り上げ思いっきりこのクズを蹴り飛ばす
石井の口からはまた血が出たが知ったことか
石井の下腹部のシミが今の蹴りでさらに大きくなったことなんてもっと知らない
私は石井を残し帰った
翌日、ボクシング部にズタボロの状態の石井が発見され一悶着あったが石井がすべて自分の責任だと述べた為ボクシング部全体には詳しい追及はなかった、そもそもみんな口にしないだけで石井のこと嫌ってたしね
ついでに今では石井は他人を苛めることはなくなったしだいぶ真人間に近づいたがなにやら厄介な性癖を拗らせているらしくたまに私に試合を挑んでくる
アオイは高校生になった今でも一番の親友で理解者でマネージャーのままだ
高坂「なにって記念撮影です、今後二度と石井が悪さ出来ないように」
私はシューズで石井の顔をグリグリと踏みにじりながらスマホの内カメラを起動した
パシャッ!
うん、我ながら勝者と敗者のコントラストが素晴らしい、石井の顔は二つの意味でみにくいが
グリッ!
石井単独で写っている物が好ましいのはわかっているがそんな写真フォルダに残しておきたくもない
グリッ!
その時、私が踏んづけていた石井の身体がビクッ!ビクッ!と痙攣を起こした
高坂「うっわぁ…」
美山「だ、大丈夫なの、石井!?」
うぶなアオイさんは石井が突然痙攣したことに本当に心配している、正しくは私が犯罪者にならないかの心配かも知れないが
高坂「大丈夫です、すこぶる健康な証なので…ちょっと、アオイさんは先に帰っててください」
美山「え?でも片付けとか残ってるし…」
高坂「私が石井と一対一で話さなきゃならない事があるんです!」
そういって私は無理やりアオイさんを追い出した
高坂「ふぅ…」
一息つくと私は石井の下腹部に目をやる
そこには予想通り明らかに血でも御小水でもないナニかがズボンに大きなシミを作っていた
高坂「石井…お前ホンッットサイテー……!」
私は足を振り上げ思いっきりこのクズを蹴り飛ばす
石井の口からはまた血が出たが知ったことか
石井の下腹部のシミが今の蹴りでさらに大きくなったことなんてもっと知らない
私は石井を残し帰った
翌日、ボクシング部にズタボロの状態の石井が発見され一悶着あったが石井がすべて自分の責任だと述べた為ボクシング部全体には詳しい追及はなかった、そもそもみんな口にしないだけで石井のこと嫌ってたしね
ついでに今では石井は他人を苛めることはなくなったしだいぶ真人間に近づいたがなにやら厄介な性癖を拗らせているらしくたまに私に試合を挑んでくる
アオイは高校生になった今でも一番の親友で理解者でマネージャーのままだ