オードリー・ラミレス
概要
幼い頃から父親譲りの機械への関心を示し、1歳半になる頃には、家の中のすべての時計を分解・組み立てできるようになっていた。姉は3歳の時、オードリーがどんな錠前も外せることに気付いた。4歳で96年式のクアドラサイクル・ランナバウトを改造し、マニュエルは5歳の時に彼女を助手として認めた(お金を払ってくれる客には内緒だったが)。
1905年、一家は
デトロイト*に移住し、父マニュエルと9歳のオードリーはヘンリー・フォード自動車工場の夜勤を掛け持ちした。オードリーはそこで頭角を現し、研究と発明の日々を過ごした。ヘンリー・フォードは合理的な人物であったため、若い女性という偏見に左右されることなくオードリーの能力を評価し、11歳には初の監督者となった。
1909年には組立ライン生産方式の原型を開発し、作業効率化に貢献。1910年にはギア駆動の遠心ポンプによる冷却システムを開発し、ベベルドライブギアの開発の支援も行った。1912年にはフォード・リダクション・ギア・ステアリング・システム(非可逆式)の開発に協力。1914年には、引退した父マニュエルの跡を継ぎ
アトランティス*を捜し出す探検隊のメンバーに選出され、機関室長を務める。
歴史
オードリーは探検隊のメンバーにメカニックが必要であり、主人公
マイロ・サッチと年齢の近いプロフェッショナルの女性を出したかったことから開発された。アニメーター兼デザイナーは
アン・マリー・バードウェル*。彼女の前スタジオ時代からの師匠である
ジョン・ポメロイ*は彼女の性格はオードリーに似ていると話している。
声を演じる
ジャクリーン・オブラドースはボーイッシュなイメージで彼女を演じ、二時間の収録の後には「またオードリーを演じたい」と語った。彼女は続編でも同役を続投している。
エピソード
1914年、サディアス亡き後、ウィットモアはサディアスの孫である言語学者
マイロ・サッチに羊飼いの日誌を託し、今度はアトランティス発見のための探検隊を発足する。マイロはかつてサディアスとともに日誌を発見したメンバー(引退したマニュエルの代理は娘のオードリー・ラミレス)と合流し、探検に出発する。探検隊はアトランティスの入口を守る伝説の生き物をやり過ごして進むが、200名いたメンバーのおよそ9割が犠牲になってしまう。
一行はアトランティスを求めて陸路を進み、最初は浮いていたマイロも仲間と打ち解け始める。マイロは羊飼いの日誌にページの欠落があることを気にしていた。ある晩、マイロの不注意でホタルのような生き物に光を向けてしまったことで野営地は火事となり、メンバーは火口に落ちてしまう。一行はアトランティスに到着し、海底に沈んだと思っていたアトランティスが繁栄した都市であることを知る。アトランティスの王女
キーダから歓迎を受けるが、王
カシュキム・ネダクからは立ち去るように言われてしまう。
マイロとキーダは互いの世界の知識を共有し、仲良くなる。彼女と話すうちに、マイロはアトランティス人が過去の大洪水以来、文字が読めなくなったことを知る。マイロがアトランティス語を読めることを知ったキーダは、母が洪水の際に消えた謎が解けるかもしれないと期待する。しかし、ローク司令官と仲間たちが本性を現し、キーダを捕らえてクリスタルを要求する。ロークは羊飼いの日誌から重要なページを抜き取っており、王を殴り倒すとマイロを脅して
アトランティスの心臓*へと向かう。そこではキーダがクリスタルに導かれ、クリスタルと一体化してしまう。ロークとヘルガと隊員たちはクリスタル化したキーダを連れて地上へ戻ろうとするが、オードリー、ヴィニー、スウィート、クッキー、モール、パッカードは反旗を翻し、マイロとともに残る。
王は「国の危機になるとクリスタルは王家の者を生贄にして強力なエネルギーを発揮する」という。かつて王がこのエネルギーを戦争に使おうとしたため、クリスタルの怒りを買い、洪水が起き、識字能力を奪われたという。王から最期に国を託されたマイロと仲間たちはキーダと見つけた戦闘機に乗り込み、キーダを取り戻すためにロークたちを追う。ロークとヘルガが仲間割れし、追いついたマイロはクリスタル化したキーダのエネルギーでロークをクリスタルのモンスターへと変える。ヘルガは力尽き、クリスタル化したロークはプロペラで粉砕する。
戦いによってアトランティスの入口にあった火山が活動を始め、大陸にマグマが押し寄せるが、巨大な石像たちがクリスタルの力で目を覚ました巨大な石像たちが大陸を守った。キーダは亡き父の跡を継いで女王となり、マイロは仲間たちを見送り、彼女とアトランティスに残ることになった。
地上に戻った仲間たちはウィットモアに旅の成果を報告し、アトランティスで見たものを口外しないことに同意した。ウィットモアにはマイロから感謝の手紙が贈られ、そこには「祖父と二人から」と記されていた。
キーダと結婚しアトランティスの王となったマイロのもとにかつての仲間たちが訪れ、第1の事件の相談を持ちかける。
地上では
ノルウェー*付近で
クラーケンと呼ばれる怪物が暴れていた。クラーケンがアトランティスの兵器かもしれないと心配するキーダとともに、マイロ、ヴィニー、オードリー、モール、
オビーは調査に乗り出し、霧の町
クラーケンスター*に流れ着く。宿屋の
インガー・イライアセンからの情報で悪魔に魂を売ったと噂される怪しげな町長の
エドガー・ヴォルグードがクラーケンを操っているのではと疑うマイロたち。オードリーとヴィニーがヴォルグードに催眠術をかけられてピンチになるが、実際にはクラーケンがヴォルグードを操っていたことが明らかになり、クラーケンを倒したことでヴォルグードも消滅する。クラーケンスターは霧が晴れ、明るい町となった。
第2の事件では、ウィットモアの友人
サム・マッキーンが砂のコヨーテに襲われる。サムから事情を聞いたマイロ、キーダ、オードリー、モール、スウィート、オビーは、サムが手に入れた古い象と壺を元の場所に戻すべきと判断。しかし、壺のほうは古物商の
アシュトン・カーナビーに盗まれていた。カーナビーを説得しようとしたマイロたちは謎の男
チャカシ率いる砂のコヨーテに襲われる。マイロたちはカーナビーとともに遺跡に壺を返しに向かうが、マイロらを裏切ろうとしたカーナビーは砂のコヨーテに姿を変えられてしまう。砂のコヨーテを率いるチャカシは遺跡を守る風の守り神だった。チャカシはお互いに自分たちの秘密を守ろうとするキーダを仲間と認め、彼女たちを許す。
第3の事件では、ウィットモアの槍が実業家の
エリック・ヘルシュトロムに盗まれる。現代のオーディンと呼ばれるヘルシュトロムはウィットモアの槍をグングニルと呼び、終末の日・ラグナロクを引き起こそうとしていた。槍の力の源がアトランティスのものだと気づいたマイロ、ヴィニー、オードリー、モール、オビーはヘルシュトロムに返り討ちにされ、キーダはヘルシュトロムにオーディンの娘ブリュンヒルデとして気に入られる。ヘルシュトロムはラグナロクを起こそうとするが、キーダに槍を奪い取られて作戦は失敗に終わる。
3つの事件が終わり、キーダは父がアトランティスを世間の目から隠す判断をしてきたことについて考え直し、アトランティスを再び地上へと蘇らせることを決意した。
その他
登場作品
2000年代
2020年代
声
最終更新:2024年09月09日 10:37