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マイロ・サッチ

名前:Milo Thatch
デビュー:『アトランティス 失われた帝国』(2001年)

概要

アトランティス*の発見に情熱を燃やす地図学者および言語学者。本名はマイロ・ジェームズ・サッチ。

身長170cm。アトランティス語を理解することができる。

亡き祖父サディアス・サッチを尊敬しており、彼からもらった探検家の帽子を形見としている。彼の遺志を継いでアトランティス捜しに熱中しており、卓越した知識を持つが、博物館の役員からは夢見がちなボイラー係としか思われていない。

猫のフラッフィーと二人暮らし。両親は1885年の鉄道事故で亡くなっており、祖父のサディアスに引き取られ育てられた。彼の影響で幼くして古美術や言語学に興味を持ち、11歳でビュフォード・ボーモント大学を卒業。1895年にはハーバード大学、イェール大学、プリンストン大学への進級を認められたがいずれも辞退し、1896年にオックスフォード大学に入学。課外活動では1899年にはボート部、1900年にはアーチェリー部と弁論部、1901年にはクリケット部、1902年にはチェス部に挑戦したが、スポーツ系はすべて不合格で、弁論部とチェス部のみ合格した。

運動は苦手だが格闘シーンもあり、ジャッキー・チェンを参考にしているという。

初恋の相手はリサ・マクグレイス。

歴史

男性主人公は一般的なアニメーターにとって最も関心の低い役割だと思われているらしく、本作のマイロには強い個性を持たせようとして開発が行われた。当初は海賊黒ひげの子孫という設定だったが、不採用となった。

マイロの担当アニメーター、ジョン・ポメロイ*は言語学者らしいキャラクターを作りあげることに苦労した。マイロにも十分な個性を与えたが、強烈な個性を持つ脇役のキャラクターを作るにあたって、マイロはデザインの基礎として用いられたという。

マイロの声を演じたのはマイケル・J・フォックス。同時期に制作されていたドン・ブルース*監督のアニメ映画『タイタンA.E.』(2000年)からもオファーを受けていたが、息子にどちらかを選んでもらったという。マイロのニンジン嫌いは、マイケルがニンジンアレルギーであることから追加された設定でもある。

エピソード

アトランティス 失われた帝国

1914年、スミソニアン協会*で働くマイロ・サッチは失われたアトランティス*の位置が記された「羊飼いの日誌*」がアイルランド*ではなくアイスランド*にあるという仮説を提唱し、役員からは研究の援助を受けようとしていた。しかし、役員のフェントン・Q・ハーコートらはアトランティスを絵空事だと信じて疑わず、会議の時間を変更してマイロのプレゼンを阻止してしまう。

マイロがアパートに戻ると、謎の美女ヘルガ・シンクレアが待ち構えていた。マイロは彼女に導かれ、マイロの亡き祖父サディアス・サッチの親友だった大富豪プレストン・ウィットモアと出会う。ウィットモアはサディアスが生前発見していた羊飼いの日誌をマイロに託し、アトランティスを捜すメンバーや設備を提供すると話す。

マイロはかつてサディアスとともに日誌を発見したメンバー(ローク司令官、ヘルガ、ヴィニー・サントリーニドクター・スウィートモールクッキー・ファーンズワースミセス・パッカードマニュエル・ラミレスの娘オードリー・ラミレス)と合流し、探検に出発する。探検隊はアトランティスの入口を守る伝説の生き物をやり過ごして進むが、200名いたメンバーのおよそ9割が犠牲になってしまう。

一行はアトランティスを求めて陸路を進み、最初は浮いていたマイロも仲間と打ち解け始める。マイロは羊飼いの日誌にページの欠落があることを気にしていた。ある晩、マイロの不注意でホタルのような生き物に光を向けてしまったことで野営地は火事となり、メンバーは火口に落ちてしまう。一行はアトランティスに到着し、海底に沈んだと思っていたアトランティスが繁栄した都市であることを知る。アトランティスの王女キーダから歓迎を受けるが、王カシュキム・ネダクからは立ち去るように言われてしまう。

マイロとキーダは互いの世界の知識を共有し、仲良くなる。彼女と話すうちに、マイロはアトランティス人が過去の大洪水以来、文字が読めなくなったことを知る。マイロがアトランティス語を読めることを知ったキーダは、母が洪水の際に消えた謎が解けるかもしれないと期待する。しかし、ローク司令官と仲間たちが本性を現し、キーダを捕らえてクリスタルを要求する。ロークは羊飼いの日誌から重要なページを抜き取っており、王を殴り倒すとマイロを脅してアトランティスの心臓*へと向かう。そこではキーダがクリスタルに導かれ、クリスタルと一体化してしまう。ロークとヘルガと隊員たちはクリスタル化したキーダを連れて地上へ戻ろうとするが、オードリー、ヴィニー、スウィート、クッキー、モール、パッカードは反旗を翻し、マイロとともに残る。

王は「国の危機になるとクリスタルは王家の者を生贄にして強力なエネルギーを発揮する」という。かつて王がこのエネルギーを戦争に使おうとしたため、クリスタルの怒りを買い、洪水が起き、識字能力を奪われたという。王から最期に国を託されたマイロと仲間たちはキーダと見つけた戦闘機に乗り込み、キーダを取り戻すためにロークたちを追う。ロークとヘルガが仲間割れし、追いついたマイロはクリスタル化したキーダのエネルギーでロークをクリスタルのモンスターへと変える。ヘルガは力尽き、クリスタル化したロークはプロペラで粉砕する。

戦いによってアトランティスの入口にあった火山が活動を始め、大陸にマグマが押し寄せるが、巨大な石像たちがクリスタルの力で目を覚ました巨大な石像たちが大陸を守った。キーダは亡き父の跡を継いで女王となり、マイロは仲間たちを見送り、彼女とアトランティスに残ることになった。

地上に戻った仲間たちはウィットモアに旅の成果を報告し、アトランティスで見たものを口外しないことに同意した。ウィットモアにはマイロから感謝の手紙が贈られ、そこには「祖父と二人から」と記されていた。

アトランティス 帝国最後の謎

キーダと結婚しアトランティスの王となったマイロのもとにかつての仲間たちが訪れ、第1の事件の相談を持ちかける。

地上ではノルウェー*付近でクラーケンと呼ばれる怪物が暴れていた。クラーケンがアトランティスの兵器かもしれないと心配するキーダとともに、マイロ、ヴィニー、オードリー、モール、オビーは調査に乗り出し、霧の町クラーケンスター*に流れ着く。宿屋のインガー・イライアセンからの情報で悪魔に魂を売ったと噂される怪しげな町長のエドガー・ヴォルグードがクラーケンを操っているのではと疑うマイロたち。オードリーとヴィニーがヴォルグードに催眠術をかけられてピンチになるが、実際にはクラーケンがヴォルグードを操っていたことが明らかになり、クラーケンを倒したことでヴォルグードも消滅する。クラーケンスターは霧が晴れ、明るい町となった。

第2の事件では、ウィットモアの友人サム・マッキーンが砂のコヨーテに襲われる。サムから事情を聞いたマイロ、キーダ、オードリー、モール、スウィート、オビーは、サムが手に入れた古い象と壺を元の場所に戻すべきと判断。しかし、壺のほうは古物商のアシュトン・カーナビーに盗まれていた。カーナビーを説得しようとしたマイロたちは謎の男チャカシ率いる砂のコヨーテに襲われる。マイロたちはカーナビーとともに遺跡に壺を返しに向かうが、マイロらを裏切ろうとしたカーナビーは砂のコヨーテに姿を変えられてしまう。砂のコヨーテを率いるチャカシは遺跡を守る風の守り神だった。チャカシはお互いに自分たちの秘密を守ろうとするキーダを仲間と認め、彼女たちを許す。

第3の事件では、ウィットモアの槍が実業家のエリック・ヘルシュトロムに盗まれる。現代のオーディンと呼ばれるヘルシュトロムはウィットモアの槍をグングニルと呼び、終末の日・ラグナロクを引き起こそうとしていた。槍の力の源がアトランティスのものだと気づいたマイロ、ヴィニー、オードリー、モール、オビーはヘルシュトロムに返り討ちにされ、キーダはヘルシュトロムにオーディンの娘ブリュンヒルデとして気に入られる。ヘルシュトロムはラグナロクを起こそうとするが、キーダに槍を奪い取られて作戦は失敗に終わる。

3つの事件が終わり、キーダは父がアトランティスを世間の目から隠す判断をしてきたことについて考え直し、アトランティスを再び地上へと蘇らせることを決意した。

その他

ハウス・オブ・マウス ミッキーとディズニーのなかまたち*』の「グーフィーの魔法のシチュー」では、シチューの中で泳いでいる。


ディズニー100周年記念作品『ウィッシュ』では、エンド・クレジットに登場する。

テーマパーク

映画の公開当時、ディズニーランドマジック・キングダムでグリーティングを実施していた。


登場作品

2000年代




2020年代

2022年
Disney Heroes: Battle Mode ※2022年7月追加




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キャラクター
最終更新:2024年09月09日 10:36