⚠︎この記事は,ネタ要素を含みます。
特徴
1:変態機構
何故これを思いついたのかというようなちょっと変な機構を生み出したりする。
2:極端な規格統一主義
多くの会社に車両を供給するこの会社であるが,同時期に作る車両は2から多くて3種類がいいところ。そのためそれ以外は色違いでごまかす共通設計にしたりする。
具体例(鉄道分野のみ)
塔野高速鉄道TR-2000系電車
ステンレス車体による軽量化と,150kw級の高出力電動機によりこの時代としてはかなり高い高速性能を誇る…が,よりにもよってこの車両を駅間隔の短い塔野線に導入してしまった。この性能が活かされるのは32年後の2008年…先見の明はあったのだろうか。
というかFEI-M73搭載車両全て
1973年に製造開始された汎用直流直巻電動機FEI-M73。これを搭載した車両は当時としては高性能,しかも同時に展開した電機子チョッパ制御装置CC73も併せて普及したため省エネ性も高く,かつステンレス車体のためメンテナンス性も高いと至れりつくせりの車両達であった。欠点としては電機子チョッパ制御が高価であったことだが,それに対しこの会社は「子会社に導入を続ければ単価はみるみる下がる(意訳)」と発言。その言葉通り系列企業だけでこの組み合わせの車両は1500両に上る。作りすぎである。CC73もAVFチョッパ制御を採用したCC78,4象限チョッパ制御となったCC85と進化を続け,1990年代半ばまでは製造された。
その他汎用電動機搭載車両達
FEI-IM91,FEI-IM105など複数形式で採用された電動機も多い。特にIM91は地下鉄用車両から都市間輸送用近郊型車両まで幅広く採用された。
六京旅客鉄道1000系電車(製造当時は6000系)
Q:この車両の何がおかしいか?
A:全て
A:全て
まず各駅停車から特急まで全ての種別に対応するために折り畳み状態,ロングシート,回転クロスを使い分けられる座席などという訳の分からないものを採用。こんな変態機構は故障して当然と思われがちだが,実際には殆ど故障が起きていない。さらに起動加速度と最高速度の両立を先代の5000系からMT比を下げた上で実現してしまった。登場から30年近くが経過するが,機器更新を行い現役…どころか特急運用はいまだこれの独壇場だったりする。余談だがAP系とよく比較されることがある。こちらは軽量ステンレス車体に低いMT比とTDカルダンで軽量化を追求,向こうは鋼製車体・WNドライブ駆動と枯れた技術を採用するなど対照的。生まれた時代が大体同じである。
塔野高速鉄道TR-5000系電車
まずこの車両は開発に10年近くかけている。最初の試作車が出ているのは1996年。その後もDDMなど様々な試験を行った(特に駆動方式については1モータで2軸を動かすなど少しおかしいものまで試験されていた)が,最終的には足回りはオーソドックスなものにまとまった。実験するだけ損だったじゃん。しかし長年に渡る試験の成果か車両の完成度は高く,これ以降に増備された車両は殆どがこの車両からの派生であったり,第1編成の製造から15年が経とうとする今でも生産が続いている。通勤型車両の完成系はこれと呼ばれている。
軽くすることに対しての情熱
とにかく軽くする。そして軽くした車体に大出力モータを載せる。確かに軌条への負荷は減るし省エネにはなるのだが……その代償として軽い車体は摩擦を稼げないため空転に弱い。ただでさえ雨の多い新都周辺を走る路線が多いのに……。その解決案としては砂撒き器(微粒酸化アルミニウム噴射機)を取り付けることで解決……すること自体は珍しくはないのだが,使用頻度が明らかに他の会社に比べ多い。
精密だがシビアなダイヤ
当然ながら都市圏を走る路線が多いがためにダイヤはシビアなものになりがちだが,この会社は明らかにそれを越している。その区間の最高速度に当てるのは当たり前,車間距離はかなり詰める,ブレーキが急(ただし掛け直しをあまりしないため,前後揺れは少ない)と運転がかなり荒い。
車両の寿命は短い
過酷な運用を長い間続け,しかも走行機器が耐久性のあまりない精密機器ばかりであるため,平均30年程度が通勤型車両の寿命とされる。ただし大規模更新工事を行った場合は例外。
特殊な給与体制
一般的な鉄道会社とは異なり,勤務単位制という独特のシステムで給与が支払われている。そのため,実は週1回4時間(1単位)からでも乗務員として働くことができ,副業として乗務員を務めるものも少数存在する。
TIACSの改良
システムを弄りすぎてもはや別物に変化してしまった。そして気づいた人がいる。「あれ?このシステムなら運転士も車掌もいらなくね?」しかし後述の現場主義(とは少し別だが,何かトラブルが起こった際に対応できる人は多い方が良い)から減員はあまり進んでいない。ワンマン運転にもあまり積極的ではない。
その他部門(鉄道に関係するもの)
極端な現場主義
大体こいつが最初にあんなことをしたからなのであるが,「昇進しようと現場にいるのが自然」という考えがある。それそのものは現場の声が反映されやすいので悪いことではないのだが,会社全体を統括する立場の人がなかなか出てこない……というかやる気のある人がいない。いいのかそれで。
キャラクター戦略
何かがおかしいイメージキャラクターを量産することに定評がある。18禁恋愛ゲームのヒロインと同じような扱いをされる鉄道会社のイメージキャラクターはその筆頭。
縁故嫌い
大企業となるとついては離れないのがこういう黒い噂だが,この会社は基本的に「優秀かどうか」以外に新入社員の評価軸を持たない。そのためその人がどんな人であろうと一般の入社プロセスを辿る必要がある。というかそれ以外にここに入る方法がない。まぁこの理由はそもそもそこかしこに種を蒔きまくった初代社長のせいで血筋とかそういうのを考慮するのが馬鹿らしくなってきたからである。
何故か合わない技術がある
一部の方式は試作だけで採用しないことが多い。鉄道部門だと界磁添加励磁制御(しかも唯一の採用例はグループ外向け),WNドライブ駆動(これは大慶重工のお家芸だからというのもあるが)などである。ちなみに大体実験は廃車寸前の車両とかを使って行う。木造車体車両が電機子チョッパ制御を積んでいたり,とか。
その他(鉄道関係なし)
冷静に考えるとそもそもこの会社の経営戦略がおかしい
経営危機に陥るなどした会社に資金援助を行い,素材供給などを少しずつグループ内に引き込むことで事実上グループ構成企業とする手法を100年以上繰り返している。これのせいで一見工業に全く関係なさそうな企業がグループ内にいたりする。
開発部の自由さ
船橋重工業で大事にされている言葉に「まずアイデアを形にせよ。何に使えるかはそれから考えたらよい」。つまり思い立ったが吉日,新しい発想で次々と変なものが開発されている。そしてその一部は成功を収める……どころか業界のスタンダードと化したりするのだから恐ろしい。