BM-8 カチューシャ

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&font(#6495ED){登録日}:2009/08/20(木) 22:01:40 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 『&font(#ff0000){概要}』 カチューシャとは、正式名称BM-8/BM-13の&font(#ff0000){ソビエト連邦軍}の多弾頭ロケット弾発射兵器の俗称。 ある地点を砲撃するといったものではなく、ロケット弾をとにかくばらまく&font(#ff0000){面制圧兵器}である。 勿論、精度など期待できるはずもなく、味方を誤射することもあり、主力戦車に対しては無力。 弾薬の消費が激しいため補給が困難等の欠点もある。 しかし、構造が単純で生産性が高く、発射時の凄まじい轟音と制圧力は歩兵や軽装甲車両には非常に有効であった。 ドイツ兵はこの兵器をロケットの発射音から「&font(#ff0000){スターリンのオルガン}」と呼び恐れ、終戦間際の満州侵攻時においても多数の日本兵や引き揚げ者の民間人を消し炭にした。 見た目はトラックにロケットのレールを横一列に並べた感じ。 というよりそのまんまである。ゲームでの活躍はWWⅡ物のゲームでよく目にする。 CoDシリーズの&font(#ff0000){ソビエト編}なら必ずと言っても現れる。   『&font(#ff0000){開発史}』 &font(#ff0000){ソ連}がカチューシャを開発するきっかけとなったのは、1936年のナチス・ドイツによる6筒のロケットランチャー「ネーベルヴェルファー」の開発であった。 132mmロケット弾M-13を用いるBM-13-16自走多連装ロケット・システムの量産が1941年6月に開始されると、併せて、82mmロケット弾M-8(開発段階の呼称はRS-82)を用いる自走多連装ロケット・システムの開発が短期間で行なわれ、同年秋より量産が開始された。 BM-8シリーズで最初に量産が始まったタイプは、36連装のレール式発射機を持つBM-8-36であった。 ロケット弾を載せるための鉄レールを平行に並べ柵状にした発射機は3段になっており、上から14発、12発、10発の82mmロケット弾が取り付けられていた。 当初はZIS-5トラックやZIS-6トラックの車台を用いていたが、後にBM-13-16と同様に、米英から供与された各種車両やT-60軽戦車等の車台も活用されるようになった。 82mmロケット弾M-8は、全長57cm、発射重量8kg、弾頭重量3.05kg、最大射程5.5kmで、ちょうど弾頭威力は、1930年代以来&font(#ff0000){ソ連軍}で使用されていた82mm迫撃砲の榴弾と同等のものだった。 使用されたロケット弾はいずれも固体燃料ロケットで、燃料には黒色火薬またはダブルベース装薬(ニトログリセリンとニトロセルロースの混合薬)が使用された。 ロケット弾自体も尾翼式無誘導のシンプルな構造のため、安価に大量生産できたとされる。   やがて、1941年中からロケット弾発射機は48連装(BM-8-48、軌道用装甲車両やトラック車台に搭載)、24連装(BM-8-24、主に軽戦車車台用)等のヴァリエーションが登場し、これらを基本に、各種車台への搭載による生産が1945年まで継続された。 BM-8シリーズは、BM-13-16と合計で1941年中に980両が生産され、1945年5月1日の時点で、364両のBM-8シリーズが&font(#ff0000){ソ連軍}に在籍していた。 (第二次世界大戦終結までに、1800基以上が製造されたとも。) また、82mmロケット弾M-8の生産数は、1940〜45年の6年間で5,450,700発に達している。 「82mmロケット弾M-8」 全長 570mm 直径 82mm 発射重量 8.0kg 弾頭重量 3.05kg 最大有効射程 5,500m 「132mmロケット弾M-13」 全長 1420mm 直径 132mm 発射重量 42.5kg 弾頭重量 18.5kg 最大有効射程 8,500m   『&font(#ff0000){世界におけるカチューシャ}』 BM-8は第二次世界大戦において&font(#ff0000){ソビエト連邦}が開発・使用した世界最初の自走式多連装ロケット砲である。 制式名は、82mm BM-8(БМ-8ベーエーム・ヴォースィェミ)及び132mm BM-13(БМ-13 ベーエーム・トリナーッツァチ) である。 アメリカにもシャーマンカリオペっていうカチューシャのパクりがあったぜ。   『&font(#ff0000){後続兵器}』 ・BM21グラード122mm自走多連装ロケット弾発射機 1963年に&font(#ff0000){ソ連}にて導入された自走122mm9K56多連装ロケット・ランチャーである。 ・9K57ウーラガン220mm多連装ロケット・システム 1960年代までに開発された多連装ロケット・システムを代替する目的で、1969年に開発された。 車体は8×8のBAZ-135L4トラックをベースとし、車体後部に16連装チューブ状発射機を搭載する。 最大射程は35kmで、米軍のMLRSと同様の前方制圧距離を有し、全弾発射は約20秒。 ・9K58スメルチ300mm多連装ロケット・システム 1970年代末期に&font(#ff0000){ソ連}が米軍のMLRSに対抗して開発した多連装ロケット・システム。 車体はMAZ-543M重トラックをベースにしており、車体前部に乗員室と機関室を配置し、後部に12連装ロケット発射機を搭載している。 射程は70km以上に達し、12発のロケット弾を全弾発射するのに要する時間は40秒。 ・TOS-1 220mmロケット・システム 1990年代初頭に生産されたロケット・システム。 機甲部隊や機械化歩兵部隊に随伴し、近距離から面制圧射撃を攻撃目標地区に行うのが目的で、車体にはT-72を使用。車体部の防御力は戦車のままであり、対NBC防護装置も装備されている。 砲塔部を撤去し、30連装ロケット弾発射機を搭載し、有効射程は400〜3500mで全弾発射には7.5秒を要する。ロケット弾は気化燃料弾を使用した場合、正面幅数十メートル、縦深数百メートルの範囲を完全に面制圧することが可能な&font(#ff0000){変態兵器}。   『&font(#ff0000){ベースとなったトラック(車両)一覧}』 ・T-40 水陸両用戦車 ・T-60 軽戦車 ・ZIS-5 トラック ・ZIS-6 トラック ・GMC-CCKW-353(アメリカ製) ・スチュードベッカーUS6(アメリカ製) ・ZIS-151 ・装甲列車 ・&font(#ff0000){&bold(){トラクター}} …ぶっちゃけロケットシステム積めて走るならなんでもいいんじゃね? 加筆・修正ありましたらお願い致します、&font(#ff0000){同志}。 ---- &link_up(△)&aname(メニュー,option=nolink){メニュー} &link_edit(text=項目変更)&link_copy(text=項目コピー)&link_diff(text=項目変更点)&link_backup()&link_upload(text=アップロードページ) ---- #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600) } #center(){&link_toppage(-アニヲタWiki-)} #comment
&font(#6495ED){登録日}:2009/08/20(木) 22:01:40 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 『&font(#ff0000){概要}』 カチューシャとは、正式名称BM-8/BM-13の&font(#ff0000){ソビエト連邦軍}の多弾頭ロケット弾発射兵器の俗称。 ある地点を砲撃するといったものではなく、ロケット弾をとにかくばらまく&font(#ff0000){面制圧兵器}である。 勿論、精度など期待できるはずもなく、味方を誤射することもあり、主力戦車に対しては無力。 弾薬の消費が激しいため補給が困難等の欠点もある。 しかし、構造が単純で生産性が高く、発射時の凄まじい轟音と制圧力は歩兵や軽装甲車両には非常に有効であった。 ドイツ兵はこの兵器をロケットの発射音から「&font(#ff0000){スターリンのオルガン}」と呼び恐れ、終戦間際の満州侵攻時においても多数の日本兵や引き揚げ者の民間人を消し炭にした。 見た目はトラックにロケットのレールを横一列に並べた感じ。 というよりそのまんまである。ゲームでの活躍はWWⅡ物のゲームでよく目にする。 CoDシリーズの&font(#ff0000){ソビエト編}なら必ずと言っても現れる。 『&font(#ff0000){開発史}』 &font(#ff0000){ソ連}がカチューシャを開発するきっかけとなったのは、1936年のナチス・ドイツによる6筒のロケットランチャー「ネーベルヴェルファー」の開発であった。 132mmロケット弾M-13を用いるBM-13-16自走多連装ロケット・システムの量産が1941年6月に開始されると、 併せて、82mmロケット弾M-8(開発段階の呼称はRS-82)を用いる自走多連装ロケット・システムの開発が短期間で行なわれ、同年秋より量産が開始された。 BM-8シリーズで最初に量産が始まったタイプは、36連装のレール式発射機を持つBM-8-36であった。 ロケット弾を載せるための鉄レールを平行に並べ柵状にした発射機は3段になっており、上から14発、12発、10発の82mmロケット弾が取り付けられていた。 当初はZIS-5トラックやZIS-6トラックの車台を用いていたが、後にBM-13-16と同様に、米英から供与された各種車両やT-60軽戦車等の車台も活用されるようになった。 82mmロケット弾M-8は、全長57cm、発射重量8kg、弾頭重量3.05kg、最大射程5.5kmで、 ちょうど弾頭威力は、1930年代以来&font(#ff0000){ソ連軍}で使用されていた82mm迫撃砲の榴弾と同等のものだった。 使用されたロケット弾はいずれも固体燃料ロケットで、燃料には黒色火薬またはダブルベース装薬(ニトログリセリンとニトロセルロースの混合薬)が使用された。 ロケット弾自体も尾翼式無誘導のシンプルな構造のため、安価に大量生産できたとされる。 やがて、1941年中からロケット弾発射機は48連装(BM-8-48、軌道用装甲車両やトラック車台に搭載)、 24連装(BM-8-24、主に軽戦車車台用)等のヴァリエーションが登場し、これらを基本に、各種車台への搭載による生産が1945年まで継続された。 BM-8シリーズは、BM-13-16と合計で1941年中に980両が生産され、1945年5月1日の時点で、364両のBM-8シリーズが&font(#ff0000){ソ連軍}に在籍していた。 (第二次世界大戦終結までに、1800基以上が製造されたとも) また、82mmロケット弾M-8の生産数は、1940~45年の6年間で5,450,700発に達している。 「82mmロケット弾M-8」 全長 570mm 直径 82mm 発射重量 8.0kg 弾頭重量 3.05kg 最大有効射程 5,500m 「132mmロケット弾M-13」 全長 1420mm 直径 132mm 発射重量 42.5kg 弾頭重量 18.5kg 最大有効射程 8,500m 『&font(#ff0000){世界におけるカチューシャ}』 BM-8は第二次世界大戦において&font(#ff0000){ソビエト連邦}が開発・使用した世界最初の自走式多連装ロケット砲である。 制式名は、82mm BM-8(БМ-8ベーエーム・ヴォースィェミ)及び132mm BM-13(БМ-13 ベーエーム・トリナーッツァチ) である。 アメリカにもシャーマンカリオペっていうカチューシャのパクりがあったぜ。 『&font(#ff0000){後続兵器}』 ・BM21グラード122mm自走多連装ロケット弾発射機 1963年に&font(#ff0000){ソ連}にて導入された自走122mm9K56多連装ロケット・ランチャーである。 ・9K57ウーラガン220mm多連装ロケット・システム 1960年代までに開発された多連装ロケット・システムを代替する目的で、1969年に開発された。 車体は8×8のBAZ-135L4トラックをベースとし、車体後部に16連装チューブ状発射機を搭載する。 最大射程は35kmで、米軍のMLRSと同様の前方制圧距離を有し、全弾発射は約20秒。 ・9K58スメルチ300mm多連装ロケット・システム 1970年代末期に&font(#ff0000){ソ連}が米軍のMLRSに対抗して開発した多連装ロケット・システム。 車体はMAZ-543M重トラックをベースにしており、車体前部に乗員室と機関室を配置し、後部に12連装ロケット発射機を搭載している。 射程は70km以上に達し、12発のロケット弾を全弾発射するのに要する時間は40秒。 ・TOS-1 220mmロケット・システム 1990年代初頭に生産されたロケット・システム。 機甲部隊や機械化歩兵部隊に随伴し、近距離から面制圧射撃を攻撃目標地区に行うのが目的で、車体にはT-72を使用。 車体部の防御力は戦車のままであり、対NBC防護装置も装備されている。 砲塔部を撤去し、30連装ロケット弾発射機を搭載し、有効射程は400~3500mで全弾発射には7.5秒を要する。 ロケット弾は気化燃料弾を使用した場合、正面幅数十メートル、縦深数百メートルの範囲を完全に面制圧することが可能な&font(#ff0000){変態兵器}。 『&font(#ff0000){ベースとなったトラック(車両)一覧}』 ・T-40 水陸両用戦車 ・T-60 軽戦車 ・ZIS-5 トラック ・ZIS-6 トラック ・GMC-CCKW-353(アメリカ製) ・スチュードベッカーUS6(アメリカ製) ・ZIS-151 ・装甲列車 ・&font(#ff0000){&bold(){トラクター}} …ぶっちゃけロケットシステム積めて走るならなんでもいいんじゃね? 加筆・修正ありましたらお願い致します、&font(#ff0000){同志}。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,1) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 軽トラに迫撃砲モドキの打ち上げ花火でも積めばできそうだな -- 名無しさん (2014-04-20 12:45:59) - ↑亀だが、ピックアップトラックに軽迫撃砲つんだりマシンガン積んだりはアフリカやシリアあたりじゃお約束だぜ -- 名無しさん (2015-03-22 16:51:24) - ということは、このロケットシステム積めるパワードスーツを開発すれば、大規模火力支援歩兵ができるってことだな! -- 名無しさん (2018-08-10 12:46:20) #comment #areaedit(end) }

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