藤浪晋太郎

登録日:2024/04/28(日) 03:09:19
更新日:2025/03/01 Sat 12:24:01
所要時間:約 20 分で読めます


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藤浪晋太郎は、日本の野球選手及びメジャーリーガー。
NPBでは阪神タイガース、MLBでは現在シアトル・マリナーズに所属。

【プロフィール】

本名:藤浪(ふじなみ)晋太郎(しんたろう)
出身地:大阪府堺市
生年月日:1994年4月12日
身長:6' 6" =約198.1 cm
体重:180 lb =約81.6 kg
背番号:19(2013~2022・2024)、11(2023)*114(2023)*2
所属:大阪桐蔭高校→阪神タイガース→オークランド・アスレチックス→ボルチモア・オリオールズ→ニューヨーク・メッツ(マイナー)→シアトル・マリナーズ
プロ入り:2012年ドラフト1位
ポジション:投手
投打:右投左打
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【プロ入り前】

大阪府堺市に生まれ、小学生1年生で地元の「竹城台少年野球部」に入団し野球を始める。
少年時代からその突出した才能の片鱗を見せており、中学生の時点で球速は最速142km/hを記録し中学3年生で世界大会にも出場。また日本人離れしたその身長は小学校卒業時で180.2cm、中学校卒業時で194cm(!?)もあったとのこと。

中学校卒業後は大阪桐蔭高校へ進学。層が厚い甲子園の名門校ながら1年夏の時点で早くもベンチ入りし、2年春からはエースとなった。
その後3年春のセンバツでは、1年後輩の森友哉(現オリックス)とバッテリーを組むと150km/h以上を連発するなど躍動し優勝
そして同年夏の甲子園では準決勝・決勝で完封勝利を挙げる圧巻の投球で優勝に貢献し、史上7校目の春夏連覇を達成。更にはその後行われた国体でも優勝を果たし、松坂大輔率いた横浜高校以来・史上3校目となる三冠を達成している。

上述の通り「高校三冠」の達成や、甲子園史上20年ぶりの快挙となる準決勝・決勝の完封勝利、甲子園・国際大会共に通算防御率1点台を記録と大暴れ。その目覚ましい活躍から「浪速のダルビッシュ」と称されプロ野球界からの注目を集めた藤浪は、以降共に高校野球を沸かせた同学年の大谷翔平と共に「大谷・藤浪世代」の筆頭として活躍することとなる。「高校BIG3」?知らない言葉ですね

プロ野球ドラフト会議では、阪神タイガースオリックス・バファローズ東京ヤクルトスワローズ千葉ロッテマリーンズの4球団から1巡目指名を受け、抽選の結果阪神が交渉権を獲得し、鳴りもの入りで入団となった。何気にそれまでの阪神は清原和博以来12回連続でクジを外しており悲願のドラ1獲得であった。

【阪神タイガース時代】

2013年は高卒ルーキーながら開幕ローテに組み込まれ、開幕3戦目で初登板。記念すべきデビュー戦は好投も援護に恵まれずほろ苦い結果となったが、しれっと高卒新人として最速となる先発登板の記録を樹立。
デビュー2戦目にして初勝利をマークすると調子を上げ、高卒新人でオールスターに出場。高校3年のセンバツ以来となる大谷翔平との対戦が実現し、夢の共演に会場を沸かせた。
最終的に規定投球回数にこそ達しなかったが10勝をマークし、セ・リーグとしてはあの江夏豊以来以来46年ぶり・史上5人目の「高卒ルーキーで2桁勝利」を達成した。

2014年は序盤こそ出遅れたもののこの年ではプロキャリア初となる初本塁打初完投勝利を記録し、最終的には2年連続2桁勝利を達成。この記録はプロ野球では松坂大輔以来14年ぶり、セ・リーグでは1968年の江夏豊以来46年ぶりで、特に阪神では江夏以来2人目となる大記録である。
またレギュラーシーズンは優勝こそ逃したもののCSの逆転劇に貢献し、2014年日本シリーズに参戦。しかしながらホークス打線に攻略され捕まり、敗戦投手となってしまった。

2015年はプロ初完封勝利を挙げると、レギュラーシーズンでは14勝7敗と活躍し、221奪三振で最多奪三振のタイトルを獲得するなど完全にチームのエースとして躍動。
またこの年は3年連続2桁勝利も記録し、松坂以来平成2人目となる偉業を成し遂げた

更に受賞こそ逃したものの大谷と共に沢村賞候補にノミネートされる等、ライバル・大谷とは高校時代と変わらず共にその化け物じみた結果を残し続け、今後も大谷と並び日本の誇りとして、そして令和の球界を担う存在になると目されていた。






…その筈だったのだが





大谷との明暗が分かれたのは2016年。藤浪は元より2014~2015年に2年連続で与死球数トップになるなど制球難に課題があったのだが、この年はその症状が悪化。更には昨シーズン終盤に発症した右肩故障の影響か今シーズンはスランプに陥り、プロキャリアとして初めて10勝を下回る。

そしてシーズンを通して精彩を欠いた投球が、後にプロ野球史に残る晒し投げとして名を残す「藤浪の161球事件」を引き起こしてしまうことに。
詳細は当該項目に譲るが、この事件以降藤浪の成績は更に迷走を極める事となり、翌年オフに念願のメジャー挑戦を表明し、近い未来日本中を沸かす大スターとしての一歩を踏み出した大谷とは対照的に、藤浪は今尚も抜け出せないスランプを抱え、以降は散々なシーズンを送ることに

2017年以降は前年の不調を引きずり、登板しては四球・死球・暴投を連発するいわゆる破壊神と化してしまい、すっぽ抜けた危険球が相手打者を破壊し、藤浪自身もその直後にズルズルと崩れるという光景が度々見られるようになる。

その有様からなんでも実況J(通称:なんJ)にてネタにされ始めたのもこの頃からで、藤浪の先発予告が「犯罪予告」扱いされたり、「藤浪が2024年で30歳になる頃には既に戦力外通告を受けて引退*3しており、セカンドキャリアでたこ焼き屋を開く」なんてコピペが作成されるなど嘗ての全盛期が感じられないほどに、阪神ファンのみならず相手チームの胃も痛くさせる投球が続いた。

2018年以降からは大谷が鮮烈なメジャーデビューを飾り破竹の勢いで活躍を続ける一方で、藤浪は制球難故に一軍と二軍の行き来を繰り返し、2019年は一軍登板が一度のみでプロ入り後初めて一軍未勝利、2020年は自身の軽率な行動でプロ野球選出初のコロナ疾患者となるなど散々なシーズンを送る。

その一方で2020年シーズンはコロナによる主力の大量離脱に伴い、中継ぎで緊急登板したところ、短いイニングで全力で投げられたこともあってか徐々に復調。悩みの荒れ球もいい具合に改善され、ストレートに関しては自己最速の162㎞/hを叩き出すまでに至った。シーズン終盤には先発に復帰して、勝ち星こそつかなかったものの3試合で失点1(自責点0)という成績を挙げており、以後のシーズンの復活が大いに期待される活躍をみせた。
特に岩崎やスアレスと共に形成した継投リレーは「暴力リレー」「超剛腕リレー」「暴力的勝利の方程式」などと形容され、チームの勝ちパターンの一角を担うこともあった。

そして転機が訪れたのは2021年。昨シーズン終盤の活躍も相まってか自身初の開幕投手に指名され3年ぶりに開幕ローテーション入り。
全盛期には遠く及ばぬ成績ではあったものの、自ら「キャリア最低の年」と振り返った2019年シーズンからはそれなりの復調を見せた。

2022年は2年連続で開幕投手に指名されたものの、4月13日に新型コロナウイルスに感染したため戦線離脱。その後中継ぎとして一軍に昇格するとこれまで悩まされてきた制球難に改善が見られるようになる。
8月からは再び先発に戻ると、同月20日の対巨人戦にて7回6安打無四球1失点と好調を維持し、491日ぶりとなる先発白星を挙げた。また今シーズン中にプロ通算1000奪三振をNPB史上8番目の速さで達成。

そして同年オフに「環境を変えたい」という理由でポスティング制度を利用しまさかのメジャー挑戦を表明。これまで10年所属してきた阪神を去り、野球の本場アメリカで自分探しの旅に出ることに。
同時期にMLB挑戦を発表した千賀滉大、吉田正尚が共に5年+1000万ドル越えの超大型契約を結ぶ中、藤浪はオークランド・アスレチックスと1年+325万ドル(約4億3900万円)+出来高払いで契約。
他の日本人メジャーリーガーと比較するとかなり物寂しい内容とはなったものの何とかメジャー契約を掴み、開幕ロースター枠を勝ち取った。

なおNPBでの通算成績は57勝54敗防御率3.41となった。
NPBでは最多奪三振のタイトルを獲得し、オールスターは4度出場でMVPにも輝き、セ・リーグ新人特別賞も受賞するなどデビュー早々から華々しい活躍を見せた一方で、上述の通り後年は伸び悩むこととなった。
特に今尚も藤浪を苦しめる制球難の影響は大きく、入団4年目までは42勝を挙げたが、その後は伸び悩み10年目の時点で通算57勝しか達成できなかった要因とされている。

【オークランド・アスレチックス時代】

「大谷の同級生、元祖ライバル」という触れ込みで入団し、現地の記者会見では通訳を介さない見事なスピーチで会場を沸かせた藤浪改めFUJI

MLBでのデビュー戦は奇しくも当時、大谷が所属していたロサンゼルス・エンゼルス戦ということもあり、約10年来となる両者の対決は日本国内外から高い関心を集めた。
しかし大方の予想通りデビュー戦は大谷擁するエンゼルスにメジャーの痛烈な洗礼を浴び、挙げ句改善傾向にあったハズの制球難が再発し結果2回8失点で完全KOに終わる。
それ以降も4試合全敗で防御率は14.40と惨憺たる成績を残してしまい、現地メディアからは「史上最悪の契約」とコキ下ろされ、日本ファンからも「投げる国際問題」「死神」等と揶揄られる最悪のメジャーデビューを喫する。

普通ならあっという間にマイナー落ちして当然の様相であったが、その様子は見られなかったため、おそらく降格なしを保証する条項が契約に含まれていたと推測されている。尤も藤浪以外の投手陣も碌でもない戦績だったため落とされなかったとする意見もある
とはいえ5月を迎える前に早々と先発としては失格の烙印を押され、中継ぎへと配置転換。
それでも不安定な投球が続く中で敗戦処理からオープナーまで様々な起用法で登板。その間にも投球コーチによるメンタル面を見直しつつ「ストライクゾーンど真ん中に向けて投げ込む」指導*4や、同チームのベテラン守護神トレバー・メイからの助言が功を奏して、以降は四球数も減少し100マイル越えの速球を連発するなどメジャーにアジャストし覚醒。
6月以降は尻上がりに調子を上げ、7月頃はセットアッパーとして運用される程に成長を遂げた。

結果としてOAKでの戦績は5勝8敗防御率8.57
お世辞にもよい成績とはいえないものの、中継ぎとして調子を上げた6,7月は共に月間防御率3点台と好投。これまでの停滞期からの復活の兆しを感じさせる成長を見せた。
因みにこの勝ち星は全て中継ぎ転換後にマークしたもの。なお藤浪はシーズン途中で移籍したにもかかわらず、それ以降誰も藤浪の勝ち星を上回れなかった為藤浪がシアーズと並んでチーム内最多勝投手になるという意味不明な珍記録を樹立した。
この成績は藤浪の豪運っぷりと2023年シーズンにおけるアスレチックスの異次元の弱さを象徴する一例として日本でも度々ネタにされている。

【ボルチモア・オリオールズ時代】

アスレチックス時代終盤での目覚ましい成長と活躍が評価され、シーズン途中ながら地区最下位の再建期で移転問題とかでファンと大揉めしてる挙げ句絶賛集客率ダントツドベチームから、別地区で苛烈な優勝争いを繰り広げていた首位チームオリオールズへと電撃トレードでまさかの栄転を果たす。
移籍序盤こそは出遅れたものの、徐々に調子を上げると鉄壁のリリーフ陣の補完役としてしっかり役割を果たし躍動。またシーズン中盤にチームの絶対的守護神フェリックス・バティスタが故障すると彼に変わってクローザーも経験。キャリア10年目にして初となるセーブを記録した。
その後チームは首位を守りきり、メジャー挑戦1年目にして地区優勝およびポストシーズン進出を経験することとなった。*5

しかし慣れない中継ぎでの登板が祟ったのかシーズン終盤は調子を落とし、直前の怪我もあってポストシーズンのメンバーには選ばれず、チームも早々に敗退。同年限りでFAとなった。

結果オリオールズでの成績は2勝0敗防御率4.85とまずまずな結果に。
メジャー初シーズンを通した戦績は7勝8敗防御率7.18となった。

【ニューヨーク・メッツ時代】

2023年シーズン終了後にフリーエージェントとなり、2024年2月2日にナ・リーグ東地区の名門であるニューヨーク・メッツへと移籍することが発表された。メッツには時を同じくしてメジャー挑戦を表明した千賀滉大が所属しており、彼と思いがけない形でチームメイトになることに。

しかしオープン戦で課題であった暴投癖がまたまた再発。結果マイナー(MiLB)に降格となってしまい、メジャー2年目は苦難の船出となった。
現在はニューヨーク・メッツ傘下シラキュース・メッツにて、メジャー復帰に向け挑戦を続けているが、60日間の故障者リスト入り&からの復帰後も不安定な投球が続き、日本時間7月27日にはDFA*6となってしまった。

【シアトル・マリナーズ時代】

MLB挑戦2年目はなんともほろ苦い結果に終わった事もあり、シーズン終了後は来季の契約とメジャー復帰を目指してプエルトリコのウィンターリーグに参戦。
アスレチックス以来となる先発投手としてヒガンテス・デ・カロリーナに加入すると、現地実況から名前を「チンタロー・フヒナミ」とあんまりな発音をされつつ 6試合の登板で0勝1敗、20回2/3を投げ24奪三振、防御率3・05の成績でまとめ上げ、故障からの復活をアピール。*7

その甲斐もあり2025年1月30日にア・リーグ東地区のシアトル・マリナーズへとマイナー契約で移籍することが発表された。奇しくも彼のメジャーデビューを飾ったアスレチックスとは同地区となる。

【選手としての特徴】

2m近くの恐るべき長身を有した天性の肉体によって繰り出される、日本人記録最速となる165.1km/hをマークした圧倒的な球速・球威が何よりの武器。

中継ぎ転向後は自慢の球速に磨きが掛かり、2020年には球団新記録となる球速162㎞/hを叩き出し、メジャー移籍後の1シーズンは100マイル越えの速球を連発。更には自己最速にして日本人最速となる165㎞/hを記録した。とはいえ藤浪本人としては先発として評価されたい意向がある様で、インタビューでは度々先発復帰への想いを語っている。

フォーシームは平均球速98.4マイル(約158.4km/h、2023年シーズン)をマークしており、2023年シーズンでは100mphを記録した球数でMLB9位の成績を残した。変化球ではスライダーに近い軌道を描くカットボールとNPBのストレート平均球速よりも早い150㎞/h越えのスプリットを多用する。先発としてはスライダー、カーブも使用するが、先発時代後年はスライダーによって急激に崩れ、制球が乱れる場面が多かった為に中継ぎ転向後はほぼ封印状態にある。

MLBトップクラスの球速とは裏腹に「直球の平均回転」は嘗てメジャー全380投手中379位となる等回転数には大きな課題があり、その有り様から「ナックルストレート」「日本人最速のナックル」と揶揄られる事も。
しかしオリオールズ移籍後は回転数をメジャー平均レベルにまで引き上げており、その修正力の高さを見せつけた。

一方で藤浪を語るうえでやはり無視できないのはその致命的な制球難。元より与四球・死球率は高かったものの、上述の通り2017年シーズン以降は破壊神とも形容されるほど長きに渡って課題とされているが未だその解決には至ったとは言えず、これまで数多くの大物OBや著名人らが提言を述べてきたものの、未だ明確な原因すら不明のままである。
これまでの経歴にあった通り、「藤浪の161球事件」が原因という声も多く見られるが、現在では和田監督時代からの酷使による説や、本人の技術面・努力面での不足が原因とする意見等もあり、この晒し投げ全てに責任を押しつける風潮は薄まりつつある。また藤浪本人は過去にインタビューにて「2016年の不調が原因でフォームを修正しようとしたがそれが上手くいかず、フォームを見失った(要約)」と語っており、イップス疑惑を否定している。

中継ぎ転向後も制球難の影響は大きく、ある日は打者を圧倒する素晴らしい投球を見せたかと思えば、次の登板で乱調し一死も奪えず大炎上…なんて事もザラ。そんな不安定ながらロマンに溢れた投球は「ギャンブル」「FUJIガチャ」と形容されることも。

打者としても2014年にプロ初本塁打を打った他、2015年には二塁打2本を含む8安打、6打点、得点圏打率.353の成績を残すなど勝負強さを見せた。更には2018年には日本プロ野球史上、投手としてはバルビーノ・ガルベス以来の満塁本塁打を記録。2021年には甲子園球場でプロ3本目の本塁打を打っており、打者としての才能も見せている。

【エピソード】

偶然にも矢鱈と球速の誤表示が多いことでも知られる。NPB時代の2014年には韓国チームとの試合にて184 ㎞/hを記録し、藤浪本人も「人類史上最速です」とネタにしていた。
また中継ぎとして登板した日本ハム戦にて168 ㎞/hを叩き出したもののこちらも誤表示として処理されており記録には残らず。
しかしその後「実は球団スタッフのトラックマンでも168キロと計測されていた」と藤浪本人が語った事や、その2年後に165㎞/hを記録日本人最速記録を更新した事も相まって、今となっては現実味を帯びてくる話である。

アスレチックス在籍時代の6月28日(日本時間29日)に行われたヤンキース戦にて、ヤンキース先発ドミンゴ・ヘルマンがMLB史上24度目の完全試合を達成。そんな歴史的一戦に藤浪も中継ぎとして登坂しており、意外な形で大リーグの歴史の1ページにその名を残すこととなった。
なお当試合における藤浪は2番手として5回無死満塁の状況で登板。その回は先発シアーズが残したランナーを全員返してピシャリ、続く6回はキッチリ無失点で降板。成績は2回3安打3失点(自責点0)と、ある意味らしさ満載の結果であった。

同じくアスレチックス時代の7月18日。NPB時代の同僚で一年後輩の横田慎太郎選手が脳腫瘍により他界。
同名ということもあり親交があったという藤浪はその日の練習に喪章を付けて参加し、登板時にはマウンドに横田氏の名前を綴り追悼。その回を無失点で切り抜けると胸を叩きつつ空を見上げて彼の死を悼んだ*8

オリオールズに移籍後の8月6日。本拠地にて行われたメッツ戦に登板した藤浪は日本投手最速となる102.6マイル(約時速165.1キロ)を記録。因縁のライバル大谷と令和の怪物佐々木朗希が保持していた最速記録を塗り替え日本人投手の歴代最高球速の記録保持者となった。
藤浪は当試合にて過去最高レベルのパフォーマンスを見せ、投じた9球全てがストライクで三者凡退とし、すんでのところでイマキュレートイニング達成にまで迫った好投を見せた。

【人物】

自らを「メジャー1の競馬通」と自負する程の競馬好きとして知られる。波瀾万丈のメジャー挑戦1年目を終えたオフシーズンでは来賓もしくは客として各地の競馬場にてその姿が目撃されていた程。
更にとある競馬番組に出演した際には、G1・ジャパンカップにリバティアイランド単勝に30万円を賭ける大胆な予想を行いそして見事に外しXにてトレンド入りする程の話題を集めた。

上述の通り後年2020年は自身の軽率な行動でプロ野球選出初となるコロナ疾患者となり、更にその理由にかの悪名高い「タニマチ」が関わっていた事が明らかになると多くのメディアや週刊誌等の媒体から凄まじい集中砲火・誹謗中傷を受けるハメに。
一方で包み隠さず自らその批判の槍玉に上がってまで発表した姿勢は一部から評価された他、この事件がきっかけで藤浪程の才能の原石すら伸び悩ませる「タニマチ」の問題点と危険性が再度見直されることとなり、プロ野球界隈の自浄作用に貢献する形となった。

大阪桐蔭高校時代の恩師・西谷浩一監督はベビースターラーメンが大好物。その為毎年1月に母校・大阪桐蔭を自主トレで訪れた際には、西谷監督へ必ずベビースターラーメンの差し入れをしている。なお差し入れる数量は年々増加する一方となっており、2019年1月には、「ベビースターラーメン」の製造会社・おやつカンパニーよりこの話題提供の貢献が認められて、同社から藤浪へ感謝状と非売の御礼品などが贈られた。

学生時代からMr.Childrenの大ファン。自身の登場曲にも多くの曲を使用している。

上述の通り同学年の大谷とは高校時代から共に世代を引っ張るエースとして目されていたこともあり、若手時代は何かとライバル関係とされることが多かった。
しかしクリーンでストイック、いい意味で野球選手らしからぬ生粋のアスリートであった大谷とは対照的に、藤浪は上述の通り『飲む打つ買う』タイプの典型的な野球選手であり、その価値観の違いが後年両者の成績に大きく水を開けるようになったと言われることもある。*9

しかし、皮肉にも先にMLBでポストシーズン進出と地区優勝を味わったのは、メジャーで日々歴史を塗り替えるほどの大活躍を続ける大谷ではなく、先発としてまるで通用しなかったメジャーデビュー1年目の藤浪の方であった。このエピソードは、チームスポーツである野球の奥深さと残酷さを示す好例として、ファンの間で語り草にされている。

順風満帆なキャリアの途中で突如転落し、何度か復活の兆しは見せたものの今もなお抜け出しきれず散々ネタにされている藤浪であるが、その一方で嘗てNPBデビュー3年目までの凄まじい活躍や大谷と肩を並べたそのスター性は本物であり、彼の復活を望む声も少なくない。
言うまでもない『完璧超人』である大谷よりも、『人間味のある』藤浪の方が応援しがいがあるという意見が多いのもまた事実。

藤浪の今後の活躍に期待である。



追記・修正は藤浪の復活を望む人がお願いします。

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  • 大谷のライバル
  • 1994年生まれ
  • 1944年
  • シアトル・マリナーズ
最終更新:2025年03月01日 12:24

*1 OAK時代

*2 BAL時代

*3 当然実際には未だ現役である。しかしながら元ネタでは大谷がロサンゼルス・ドジャース所属と記載されており、そちらの方はものの見事に的中していたりする

*4 その指導の成果故なのか、藤浪が登板した際にはキャッチャーが投げ込む球種関係なく「キャッチャーミットをストライクゾーンど真ん中に構える」姿が見られ話題を集めた。なおこの戦法はオリオールズ移籍後も使用していた。

*5 奇しくも古巣の阪神タイガースが、18年ぶりに優勝を決めた数日後のことである。

*6 メジャーでもマイナーでもない宙ぶらりんの状態にする措置のことで、これを受けた選手はマイナー契約か他球団でのメジャー契約を目指して退団するか、の二者択一を10日以内で迫られる(ただし、メジャー登録日数が通算5シーズンを超える選手はマイナー契約拒否権がある)ため、事実上の戦力外通告と言える。

*7 防御率はリーグ8位、奪三振は同4位タイだった。

*8 これがアメリカでの死者を追悼する仕草であり、喪章をつけての試合出場はメジャーでは認められていないため、教えてもらって実践した。また、この直後にオリオールズに移籍しており、この登板がアスレチックで最後の登板となった。

*9 また誤解されがちだが、藤浪は別に練習嫌いではなく寧ろ勤勉で地道な努力を弛まない性格である。またこちらもよく誤解されるが大谷との関係も現在は疎遠となっただけで別に仲が険悪になったというわけではない。