終末トレインどこへいく?

登録日:2024/04/30(月) 01:32:24
更新日:2025/01/16 Thu 00:39:34
所要時間:約 20 分で読めます




時はまさに終末。

少女たちの思いを乗せた電車のいく先は――?


『終末トレインどこへいく?』とは、2024年4月より放送されているオリジナルアニメ作品。


◆概要


監督は水島努、シリーズ構成は横手美智子のお馴染みタッグが担当。
キャラクターデザインはnamo(原案)と西田亜沙子、音楽は辻林美穂が担当。
アニメーション制作はEMTスクエアード。

同年3月より、酉村によるコミカライズ版がカドコミにて連載中。そのため冒頭部分に関してはアニメ版より先の公開となった。

7Gと呼ばれるテクノロジーで終末世界と化した西武鉄道沿線を舞台に、女子学生たちの冒険と友情を描く。


◆ストーリー


埼玉県にある吾野駅。このあたりは、2年前に起きた“7G事件”の影響で、大人が動物の姿に変わってしまっていた。
そんな状況で、高校生として過ごす静留は、行方不明になった親友・葉香のことをずっと気にしていた。
ある日、静留が目にした新聞には、池袋の街中にいる葉香の写真が。
居ても立っても居られず、町の外のことを知る善治郎の助けを借りて、静留は駅のホームに残されていた電車を出発させる。
葉香をさがすため、池袋に向かうのだ。

アニメ公式サイトより引用


◆登場人物


■主要人物

  • 千倉静留(ちくら しずる)
CV:安済知佳
本作の主人公。高校2年生。茶髪のサイドテール。
考えるよりも先に体が動く性分で、主要メンバーたちのリーダー格。
吾野柔術二段の腕前を誇り、身体能力に自信がある。
ある日見つけた新聞から、2年前に行方不明になった友人の姿を見たことで、電車を運転して池袋を目指すことになる。

  • 星撫子(ほし なでしこ)
CV:和氣あず未
高校3年生。愛称は「なでこ」。
ややボサボサの髪をツインテールにしている。
喧嘩を嫌っており、何かと揉めがちな玲実と晶を仲裁するメンバーのまとめ役。
幼少期に両親が離婚して父親が出て行っており、喧嘩を仲裁しようとする性格はここに起因している模様。
吾野弓術の使い手で飛び道具が得意。

  • 久賀玲実(くが れいみ)
CV:久遠エリサ
高校1年生。金髪に褐色肌のギャル風の見た目。
良くも悪くも楽観的な性格であり、考えるのは得意ではない模様。晶からは「0点玲実」と呼ばれており、頭でっかちな晶とはよく喧嘩する。
ミーハー気質で都会に憧れており、「練馬の国のアリス」というアニメが好き。
しかし野性的な直観に優れており、また視力も2.5ある。身体能力もメンバーで最も高く、そして怒らせると非常に怖い。

  • 東雲晶(しののめ あきら)
CV:木野日菜
中学3年生。青色がかったおかっぱ髪。
官能小説を読み込んでいるほどの読書家でメンバーの中で最も博識。モールス信号も最初から理解していた。
玲実に度々イヤミを言ってはよく喧嘩をする。
しかし実は非常に怖がりであり、夜中に一人でトイレに行くこともできない。また運動神経もあまりよくない模様。

  • 中富葉香(なかとみ ようか)
CV:東山奈央
静留たちの小学生時代からの友人。
控えめで主張が弱く流されやすい性格。静留とは池袋に行く直前に喧嘩別れしている。
2年前に池袋の77,777人目のお客様として半ば強引に7G開通式典に招かれてしまい、ポンタローや周囲の人々に流されるまま開通ボタンを押したことで世界が異変に包まれてしまい、葉香もこれ以降行方不明となる。
最近になって池袋にいる様子が新聞に掲載されており、これを見た静留は旅立つことになる。

  • ポチさん
葉香の飼い犬。秋田犬。
静留の旅立ちに他の3人とともについてきた。
嗅覚に優れており、時に異変の探知に役立つことも。


■吾野駅の住人

  • 静留母
CV:大原さやか
静留の母親。レッサーパンダに変異している。夫はクズリになっている。

  • イグアナ先生
CV:ふくまつ進紗
静留たちの学校の先生。本名は「井口先生」。

  • マレーグマ
CV:藤原聖侑
本名は「マサハル」。キクコというキョンになった妻がいる。
性質もマレーグマに近くなっているのか、空腹になると周囲に襲い掛かろうとすることも。

  • オニオオハシ
CV:鳳芳野
オイト婆と呼ばれている。

  • カピバラ
CV:横尾まり
カズヨさんと呼ばれている。

  • タスマニアデビル
CV:中村和正
クロヒョウキャラバンから送られてきた物資を独り占めしようとしていた。

  • ヌー
CV:千田みやこ
散歩していた静留とすれ違った人。

  • 中富小雪(なかとみ こゆき)
葉香の祖母。モルモットに変異しており、言葉を発する場面がない。
行方不明となった葉香を心配しており、新聞で葉香の生存を知った際は涙を流していた。
静留たちの旅立ちを見送った後は、毎日17時に善治郎に帽子を被せる役目を担っている。

  • クズリ父さん
CV:山口勝平
静留の父親。
消防隊のメンバーとともに遠征に出ており、椎名町の手前で静留たちと再会。
7Gの影響でクズリに変異していたが、再会したときは椎名町の漫画家の影響でマスコットキャラのような見た目になっていた。きゅるんきゅるんうるさい。
妻には頭が上がらないのか、帰りが遅くなって呆れていることを静留から聞かされた際は非常に怯えていた。


■東吾野駅の住人



■仏子駅の住人



■稲荷山公園駅の住人



■武蔵藤沢駅の住人



■大泉学園駅の住人



■椎名町駅の住人



■その他の登場人物

  • 善治郎(ぜんじろう)
CV:興津和幸
吾野に住む老人。
以前は都会で鉄道会社のエリートとして働いていたが、本編の2年ほど前に吾野に戻ってきた。
かつて7G計画に反対していたらしく、口封じとして「うにゃうにゃ手術」なるものを受けさせられてしまい、ボケ老人に改造されてしまった。額に手術痕らしき傷跡が残っている。
本来の姿は静留から「イケおじ」と評されるイケメンの男性であり、車掌の帽子を被ることで元の姿に戻ることができる。ただし1日5分だけであり、5分を過ぎるといつものボケ老人になってしまい、その日は帽子を被せても元には戻らない。
静留たちが旅立ってからは、毎日17時に線路をハンマーで叩くことによるモールス信号で定期連絡を取っている。*1ただし会話が成立するのは上述の通り5分だけな上、善治郎自身が妙に話が回りくどい傾向にあるため結局会話が成立しないこともしばしば。*2
おそらく21歳以上と思われるが、うにゃうにゃ手術の影響なのか動物には変異していない。

  • ポンタロー
CV:浪川大輔
「世界に7Gを広める会」会長で、7G回線を推し進めていた人物。
池袋を訪れていた葉香を半ば拉致同然で開通式典に招待し、彼女に開通ボタンを押させた。
異変が起こってからは「池袋の魔女王」の忠臣を自称し、自我がはっきりしない魔女王に変わって池袋の市長として実質的に支配している。
また「異変を起こした責任を取りたくない」という理由で7G世界を戻そうとせず、世界を戻そうとする一行と対立していくことになる。

  • ポチ
CV:中井和哉
ポンタローの仲間。
黒ずくめの衣装でスキンヘッドの屈強な体格の大男。
異変に包まれた池袋で葉香の身の回りの世話をしている。
葉香に対しての忠誠心は高いが、ポンタローのことはよく思っていない。

  • ネコ兄
CV:間島淳司
各地に物資を届ける「クロヒョウキャラバン」の配達員の男性。

  • スワン仙人
CV:飛田展男
異変によって広大になった高麗川でスワンボートに乗る老人。
見た目はどう見ても老人だが、本人曰くそこまでの年ではないらしい。
発言が推測ばかりで「だろう」「思われる」を多用し、静留たちからは胡散臭がられていた。
静留に自作の地図を渡したが、これもまた「使えない」評されている…が、以降の展開を踏まえると割と的確に各駅の様子を描いていることがわかる。
しばらくして練馬高野台付近で一行と再会。吾野を越えて西吾野を目指していたらしいがどういうわけか池袋方面から流れてきた。
この世界に起きた異変とこのままでは世界が消えることを一行に伝えて、最新版の地図を渡し、再び西吾野を目指して一行と別れた。


◆用語


  • 7G回線
ポンタローが推し進めていた最新技術。
曰く「脳に浮かんだ思考を直接読み取り、全てのデバイスにアプローチ、思う・即伝わる・考える・即動く」ほど情報伝達に優れたものらしい。
一方で物理法則を破壊しかねないとして反対する研究者も多かったらしく、開通によってその懸念は的中し、世界規模の異変を引き起こすこととなった。
開通によってテレビやネットは繋がらなくなり情報網が遮断され、世界情勢に関する情報を得ることはほぼ不可能。
不思議な力で電力は供給されているが、複数の家電を同時に稼働させるとブレーカーが落ちるほど弱い。この不思議パワーのためなのか、電線がなくとも電車も問題なく動かすことができる。

  • 異変
7Gによって各地に起きた異変。
その内容は地形が大幅に変わったり、住人が別の生き物に変異したり架空のキャラが実体化したりと、もはや超常現象の域になっている。
中には外部からの訪問者の命を狙う者も少なくない。
また異変の影響で、駅と駅の間が非常に広大になっており、一駅進むだけで何時間も掛かってしまうほど。
日本なのにナスカの地上絵があったり、夜になると木星が見えたりと、惑星・宇宙規模で異変が起こっていると思わせる描写もある。

  • クロヒョウキャラバン
7Gによって崩壊した世界で各地に物資を届けている運送会社。吾野には1ヶ月に1回のペースでやってくる模様。
正式名称は「ナガト運送」のようだが、住人たちからはクロヒョウと呼ばれている。
配送トラックを装甲車に改造していたり、車両の側面に傷や血痕があったりと、外の世界が過酷であることが示唆されている。
他にも運送会社が存在していたらしいが、異変による混乱でいずれも活動停止となったらしい。

  • 西武2000系電車/アポジー号
吾野駅に放置されていた2両編成の車両。
池袋へ行くことを決心した静留が、善治郎から運転技術を教わって動かしている。
4話からは静留だけに負担を掛けるわけにはいかないとして、他の3人も運転の方法を学び、以降交代制で運転を担当している。
2両目には旅立ちの際に持ち出したゴーヤが植えられており、異変の影響なのか急成長し一行の食糧になっている。
旅立ちからしばらくして、静留によって「アポジー号」と名付けられた。*4

  • 練馬の国のアリス
作中世界で放送されていたアニメ作品。7G事件が発生するまでは毎週木曜日夜12時半からテレ玉で放送されていた。
玲実はこの作品のファンであり、クロヒョウキャラバンを通じてムック本を手に入れたりしていた。
肝心の内容は非常にカオス。
大泉学園駅では、異変によって住人たちがこの作品のキャラクターに変異していたり実体化している。


◆主題歌


OPテーマ「GA-TAN GO-TON」
唄:中島怜

EDテーマ「ユリイカ」
唄:ロクデナシ

挿入歌「黒豹便のテーマ」
唄:大渕野々花





追記・修正まで、あと30駅―

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最終更新:2025年01月16日 00:39

*1 明らかに距離が遠すぎる上に高麗川の津波で線路が破壊されたりもしているが問題なく会話は出来ている。これも7Gのパワーだろうか?

*2 ちなみに旅立ちに同行しなかったのは、うにゃうにゃ手術の影響で吾野を出ようとすると頭痛に襲われてしまうため

*3 住人が変異した存在なのかは不明

*4 アポジーとは、軌道する天体の距離が最も遠くなる点を指す言葉