ディナントの戦い(魔弾の王と戦姫)

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ディナントの戦い(魔弾の王と戦姫) - (2018/07/25 (水) 05:04:48) のソース

&font(#6495ED){登録日}: 2012/04/17(火) 05:51:53
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ライトノベル『[[魔弾の王と戦姫>魔弾の王と戦姫(ヴァナディース)]]』にて描かれる、架空の戦争。
本編の開幕イベントであると同時に、この戦いは後の様々な事象の原因となる重要な要素でもある。


刃を交えるのは主人公[[ティグルヴルムド=ヴォルン]](ティグル)の生国である&font(#ff0000){ブリューヌ王国}と、その隣国である&font(#ff0000){ジスタート王国}。
ブリューヌ貴族の義務としてこの戦いに参戦したティグルは、ここでジスタート軍の司令官である戦姫[[エレオノーラ=ヴィルターリア]](エレン)と初めて出会うことになる。
ちなみに、『ディナント』とは戦場となった平原の名前のこと。



【きっかけ】

開戦に繋がるきっかけは、ブリューヌとジスタートの国境の一部を兼ねる川で起きた水害。
当初は近辺にある両国の街同士が&font(#0000ff){「そちらの管理が悪いから水害が起きた」}と小競り合う程度だった。しかし住民の陳情を受けた両国のお偉方までもが同様にいがみ合いを始め、遂には数十年ぶりに両国間で戦端が開かれる羽目になってしまう。

とはいえ今回の件は&font(#0000ff){「子供同士の諍いに親がいやいや引っ張り出された」}ようなもの。
互いの命運をかける一大決戦などとは程遠く、両国とも些細な喧嘩じみた物としてこの戦いを見ていた。



【事前情報】

この戦いにあたり、ブリューヌ国王ファーロンは先述した“お手軽さ”に着目。ただ一人の跡継ぎである&font(#0000ff){レグナス王子}の初陣に丁度良い機会と捉え、王子を自軍の司令官に任命した。

さらにファーロンは王子の初陣を飾るべく、周囲の領地を治める貴族たちに手持ちの兵を率いての参戦を命じる。
命令に応じた貴族の中には、武勲を挙げようと躍起になって前線に陣取る者もいれば、兵(=領民)の安全を考えて戦いに消極的な者もいた(ティグルやその知人であるマスハスなどは後者)。
ともあれ数は十分に集まり、ジスタートの&font(#0000ff){五千}に対してブリューヌは&font(#0000ff){二万五千}という圧倒的有利な態勢を完成させることに成功する。

ブリューヌ側の布陣は、王子を守る後衛が五千に前衛が二万。[[ティグル>ティグルヴルムド=ヴォルン]]やマスハスらは後衛に配置され、特に動くつもりも無かった。
五倍もの兵力差からして、ブリューヌ側は誰もが勝利を確実視していたのだが……。



【その結果】

ブリューヌのその予測は、ジスタートが誇る[[七戦姫>ジスタートの七戦姫]]の一人・[[エレオノーラ>エレオノーラ=ヴィルターリア]]により覆された。
彼女のとった戦術とは、自軍を二つに分け、自身を含めた千の兵でブリューヌ軍後衛の後背を突くというもの。
戦術そのものは単純ながら、彼女自身の圧倒的な戦闘能力により抜群の効果を上げ、元々士気の低かったブリューヌ軍後衛は瞬く間に大混乱に陥ってしまう。
更にその混乱がブリューヌ全軍へと伝播した結果、戦況は早々に決定し、戦いはジスタートの快勝で幕を閉じる。

後にエレンが&font(#0000ff){「苦戦を予想して他に何重もの策を用意したのに、最初の策で敵が総崩れして拍子抜けだった」}と語るが、これほどに一方的な結果はぶっちゃけエレン自身にも意外なものだったらしい。



【後への影響】

《&font(#0000ff){王子の戦死:ブリューヌ内乱の兆しと他国の侵略}》

この戦いでブリューヌ側には相当の被害が出たが、何よりも&font(#ff0000){レグナス王子の戦死}という報せの影響は大きかった。
これにより王家の跡継ぎが喪われただけでなく、王子を溺愛していた王は精神を病み、政務を執るどころではなくなってしまう。

そしてこの状況を利用し、王に次ぐ権力をもつ&font(#0000ff){テナルディエ公爵}、&font(#0000ff){ガヌロン公爵}が水面下の王位簒奪争いを開始。
他の貴族達はこのパワーゲームに巻き込まれ、どちらの勢力につくかの決定を強いられていく。
ひいては内乱の勃発も時間の問題とされ、更に、これらを好機と見て他国からの侵略までも本格化していくことに。

ちなみに王子の戦死については、&font(#ff0000){「テナルディエかガヌロンの手の者が暗躍したのではないか」}との黒い噂も各所で囁かれている。



《&font(#0000ff){ティグルとエレンの出会い:アルサスを巡る戦いの始まり}》

ディナント戦終盤、仲間とはぐれて敗走中のティグルは、敵の総大将であるエレンに出会う。
エレンを討つことで味方を逃がす時間稼ぎになると考えたティグルだったが、その人間離れした剣技の前にあえなく敗北し、彼女の治める領地に捕虜として連行されてしまう。

ティグル捕縛の報せはブリューヌ国内にも伝わり、これを聞いたテナルディエ公爵には幾つかの選択肢を生じさせた。
例えば&font(#0000ff){“何もせず放っておく”}ことや、&font(#0000ff){“ティグルの身代金を払いジスタートから救うことで周囲への寛容さを示し、ガヌロンに先んじて他の貴族を傘下に取り込む材料とする”}ことなど。
しかしこれら二つを退け、彼は三つ目の&font(#0000ff){“ティグルの領地『アルサス』を焼き払う”}ことを選択する。

その理由とは、
-ガヌロンに先に手を打たれ、奪われるかもしれない
-アルサスはジスタートの国境に近いため、領主不在で無防備なところをジスタートに攻め取られるかもしれない
⇒ならば&font(#ff0000){焼いて使い物にならなくしてしまえばいい}
という明快にして非道なものだった。

こうしてテナルディエ公爵の嫡男ザイアンがアルサスへと進攻を開始するが、この報せはジスタートで捕虜生活を送っていたティグルの耳にも届く。
これに激怒したティグルはアルサスを守るためにエレンと結託し、ザイアンを討つべくエレンと共にアルサスへと舞い戻っていく――。
――こうした具合で、先述した内乱の気配や他国の侵攻に加えて&font(#0000ff){『小貴族ティグル&戦姫エレオノーラ vs 公爵テナルディエ』}の構図も出来上がっていく。


なお、戦姫の一人であるエレンがブリューヌのいざこざに干渉したことは、彼女の所属するジスタート国内にも後に波紋を生む。
これがひいては他の[[七戦姫>ジスタートの七戦姫]]の関与までも呼びこみ、ティグルを取り巻く状況をよりややこしくしていくことになる。



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