登録日:2024/04/27 Sat 21:21:58
更新日:2025/04/21 Mon 02:32:07
所要時間:約 15 分で読めます
表舞台には立つことのできない狂戦士が、今宵も拳を振るう。
●目次
【概要】
『
一勝千金』とは、とは
日本の
漫画作品。
作者はサンドロビッチ・ヤバ子氏。作画はMAAM氏。
2023年5月1日より小学館のコミックアプリ『マンガワン』および漫画配信サイト『裏サンデー』にて連載中。
女子専門裏格闘技団体運営をメインテーマとしており、ワケありの女性達が多く登場している。
2024年10月時点で単行本は3巻まで刊行中。
時系列
単行本1巻には『
ケンガンアシュラ』を基準とした時系列図(『
求道の拳』を除く)が掲載されており、ここで初めてそれぞれの作品の明確な時系列が公式に判明したことになる。
〜以下各作品の時系列〜
上記4作の前日譚に当たり、開始時は『
ケンガンオメガ』の7〜8年前(『
ケンガンアシュラ』の約6年前)にあたり、第二部開始は第一部の約1年後に当たる。
なおこの作品のみ時系列図には記載がないが、暮石光世等「
ケンガンオメガ」にも登場する人物達の年齢などから時系列を確認することが出来る。
【あらすじ】
格闘家、ヤクザ、警察官の落ち目の3人が一攫千金を夢見て女子専門の裏格闘団体を立ち上げた!
興行を成功させるため花形選手として招き入れたのは、可愛らしい見た目からは想像できない危険な少女で…!?
(裏サンデー公式サイトより)
【用語】
裏格闘技団体関連
- 戦乙女
- 殺戮武闘会
- アンダードッグファイト
- 伊勢龍
- LOVE PSYCHO GIRLS
〜第10話に掲載された裏格闘技団体ランク一覧〜
雲上 |
拳願会、煉獄 |
上位 |
*UNDERGROUND-1、D4(DEADLY DEATH DEAD DIE) |
中堅 |
*殺戮武闘会、デスファイト、オルタナティブファイティング、他 |
下 |
*戦乙女、*アンダードッグファイト、他 |
「*」は女子部がある団体
なお、この基準は本作10話時点のものであり、「デスファイト」は本作より数年前に
とある人物によりめぼしい選手を皆殺しにされた影響で「
ケンガンオメガ」開始時点では他団体に押されつつあり、その他中小裏格闘技団体の中にも「煉獄」主催者の豊田出光に主力選手を引き抜かれて興行できなくなる団体も見られるようになる。
更に『ケンガンオメガ』内にて行われた拳願会と煉獄による対抗戦の末に煉獄が拳願会の下部組織となり、その後2年の間に豊田により新たな裏格闘技団体『餓狼』が立ち上げられD4が拳願会の下部組織となるなど裏格闘技団体の勢力図は数年で大きく変わりつつある。
組織関連
独立系暴力団。
先代組長の死後、愛人の子供だったはなが跡を継ぐも、元々求心力もなかったために組員は減り続け、現在は大手暴力団の影で細々と活動している。
戦乙女立ち上げ後は会場やスタッフの手配など裏方業務を担当している。
物語開始より3年前まで活動していたカルト指定の新興宗教団体。総信者数は1万人(推定)。
「
人類の救済」を教義に掲げ、教団施設で製造した化学兵器によるテロで国家転覆を企てていた。
しかしテロ直前に『
ケンガンアシュラ』の登場人物であり日本政府のエージェントでもあった英はじめにより教祖の高橋超源が暗殺(表向きは突然死)されたことにより計画は頓挫し教団も方向性の違いで「神々の黄昏」など複数の団体に分裂したとされる。
しかし教団関係者によれば高橋が武力蜂起を主張しだしたのは姫奈を養女にしてからで、他の教団関係者も姫奈を悪く言う者は一人としていないなどテロ計画の裏には何かしら秘密があることが仄めかされている。
日本三大暴力団の一角。
殺戮武闘会を運営する惨歯組は仁和組の三次団体にあたる。
また会長の仁和司と神宮寺組先代組長が兄弟分だった関係で神宮寺組に何かと便宜を図っていたらしい(知っているのは会長と上層部数名のみ)。
名古屋に本拠地を置く日本三大暴力団の一角。
伊勢龍の運営元であり、同じ日本三大暴力団の仁和組とは対立関係にある。
姫奈が「神の軍勢」以前に身を寄せていた児童養護施設らしき場所。「先生」と呼ばれる人物が運営に関わっている。
選ばれた9人の子供達は星の子供達と呼ばれ、それぞれ『○星』の異名と『○番星』の序列が与えられている。
子供達は最後の一人になるまで闘って潰し合うために互いに「敵」と認識し合うよう育てられているが、生き残りは一人ではなくてもよく、「敵」を屈服させれば良いため必ずしも殺し合う必要はないとのこと。
【登場人物】
戦乙女
- 『革命姫』『日本一危険な女子高生』『死星』本郷姫奈
身長:161㎝
体重:50㎏
年齢:17歳
皇桜女学院に通う現役女子高生にして『戦乙女』の花形闘士。
星の形をした瞳を持つ可愛らしい女子高生で大勢の人々を魅了するが、実は
過激派カルト教団『神の軍勢』の教祖・高橋超源の養女という危険人物で、経歴と内面に狂気を隠し持っている。
教団分裂後は裕福な養父母に引き取られてお嬢様学校の皇女学院に通っており、
帰宅部だが学業優秀で生徒会に誘われたこともある。
その性格で友人は多いが、元信者達からは誰からも悪口を言われないほどの好評判なことに関してははなが不気味に感じており、殺戮武闘会との交流戦以降は彼女を「新時代の巫女」「神の子」と崇める「
ガチ勢」と呼ばれる怪しげな者達も試合観戦に現れるようになる。
なお、
姫奈自身の回想から、その性格や革命思想は高橋の養女となる以前に過ごしていた「星者の家」で「先生」なる人物に刷り込まれたことが仄めかされている。星の子供達内での序列は「
四番星」。
流派はかつて『神の軍勢』特殊部隊が旧共産主義国軍隊格闘技をベースに開発したとされる武術『
六道』。
また人間離れした強さの腱が最大の持ち味で、『
六道破天』は
腱を極限まで収縮させてから一気に爆発させる技で、文字通り一撃必殺となる。
立ち上げ予定だった段階の『戦乙女』でスター選手の必要性を考えた希望の誘いでひと悶着の末に参加することとなり、その強さと愛嬌ある性格でたちまち人気選手となるが、あまりに強すぎる上にトーナメント以前の試合は常に一撃で終わらせているために対戦相手の調達が常に困難な状況にある。
更に隠している『神の軍勢』の化学兵器の所在を教えることを交換条件に出したりその化学兵器の一部を「御礼」として警視庁に送り付けたり、話し合いの場で挑発してきた他団体選手を殴り倒したりと、自由奔放かつ不穏な動きを繰り返している。
身長:162㎝
体重:54㎏
年齢:27歳
最近の悩み:体重の増加
『戦乙女』のオーナー。
学生時代に
ダイエット目的で格闘技ジム通いを始めたことがきっかけでプロ選手を志し、中規模総合格闘技団体「
Cage Fight」で実績を積み重ね、同団体で5階級制覇を成し遂げたこともある
暮石光世とも交流があったが、大手団体加入直前に網膜剥離を患って表舞台を引退。
以後は未練がましく最底辺裏格闘技『アンダードッグファイト』に参戦して3戦3勝を収めたが、「試合に華が無い」「試合が長すぎる」といった興行的な理由でクビになり、その後幼馴染3人で愚痴りながら飲み会をしたあとに、現況を打破する方法として女子専門の裏格闘技団体『戦乙女』の立ち上げを決意する。
現在では運営側に回っているが、実力そのものは本物であり、姫奈は「遅い」と感じたはずの希望が互角に戦えることを不思議に思っており、試合での勝負を望んでいる。
主要選手
- 『恐悪凶人姉妹』『姉妹のヤべぇ方』瀬名りこ
身長:184㎝
体重:83㎏
年齢:20歳
埼玉県のレディース『
地獄ガールズ』の元総長。
大柄な体格だが100m走は11秒台かつ中学時代は柔道未経験にもかかわらず、全国ベスト4の結果を残すという天賦の身体能力を持ちながら、その全ての才能を喧嘩に全振りしている。
当然格闘技経験はなく、恵まれた体格を活かした一撃狙いの力任せな戦い方をする。
姉妹の武勇伝の8割はりこによるもので、芯を捉えれば
機動隊の盾にも穴を開ける豪腕ぶりが強み。
またルールのない喧嘩の経験の中で
目潰しのような小細工への対策も済ませている。
ただ喧嘩の実力に反して頭脳が非常に弱く、対戦した相手の名前もロクに覚えられないのが欠点。
事あるごとに首を傾げてはりくに呆れられるシーンは、厳つい外見に反して非常に可愛らしいので一見の価値あり。
凶悪な人物ではあるのだが、普段から見境なく暴れるほど野蛮なわけでもなく、むしろ喧嘩の外
でなら温厚な部類。特に自分を直接取り押さえているいちかや、彼女と共にいる希望とはなの事はそれなりに目上扱いしているようで、愛嬌ある振る舞いを見せている。
かつて妹と共にいちかに敗れて逮捕されていたが、姫奈から化学兵器の情報を得るために出所直後に『戦乙女』への参加を要請される。
第1回トーナメントに出場するも、1回戦で柚巴に敗れるが、トーナメント参加者の中では比較的軽症だったため、そのまま殺戮武闘会との対抗戦にも出場し、第3試合で葉月に勝利する。
プロテインには拘りがあるらしい。
身長:171㎝
体重:61㎏
年齢:18歳
埼玉県のレディース『
地獄ガールズ』の元特攻隊長。
姉よりは小柄だが、100m走は11秒前半かつ中学時代は初出場した陸上競技会でやり投げの
埼玉県女子記録を更新するという天賦の身体能力を持ちながら、姉と共にその全ての才能を喧嘩に全振りしている。
小柄と書いたが彼女も相当に大柄で筋骨隆々とした体格。姉の常軌を逸した体つきと比べればまだ常識的、と表現した方がいいかもしれない。
格闘技経験はないが比較的知能と器用さに優れ、姫奈に「速い」と認めさせるほどの適応力と簡単な解説役なら務められる分析力を持つ。
力押しの姉に対して手数で押すタイプで、拳に両肘・両膝を加えたコンビネーションの「
ぶっ殺しラッシュ」を必殺技とする。
かつて姉と共にいちかに敗れて逮捕されていたが、姫奈から化学兵器の情報を得るために出所直後に『戦乙女』への参加を要請される。
第1回トーナメントに出場するも、1回戦で姫奈に敗れ、全治2ヶ月の重症を負う。
スイーツにはこだわりがあるらしい。
身長:160㎝
体重:45㎏
年齢:20歳
出身:中国
本名は
李柚巴。老舗の中堅裏格闘技団体『
殺戮武闘会』の女子チャンピオンで
片言気味の日本語で話す。
知能の低いりこからは名前を覚えてもらえず、「
ジャッキー・チェン」などと呼ばれている。
流派は中国拳法『
珍意六合拳』。
小柄ながら「化勁」や「震脚」などの中国拳法の多彩な技を駆使して自分の倍の体重の敵とも互角以上に渡り合う等老舗団体のチャンピオンに上り詰めた確かな実力を持つ。
賞金と儲け話に誘き寄せられ、レンタル移籍という形で『戦乙女』のトーナメントに参戦し、1回戦でりこを倒して決勝で姫奈と対戦し、「震脚」で左足の骨を折るも、彼女の『六道破天』により敗北する。
その他選手
身長:175㎝
体重:62㎏
年齢:31歳
ボクシング戦績:8勝2敗(うち反則負け1回)
元WWBCスーパーフェザー級日本王者だが、傷害事件を起こしてライセンスを剥奪された。
『戦乙女』に参加して姫奈の4戦目の相手となるも瞬殺されてしまうが、単行本に掲載された
プロフィールによるとかなりの実力者だったとのこと。
この件が
トラウマになったのか、『殺戮武闘会』との対抗戦代表候補に上がった際も「二度と出るか」と即辞退している。
身長:162㎝
体重:52㎏
年齢:20歳
柔道で都大会ベスト16に入った実績を持ち、高校退学後は世界最大のフルコンタクト空手団体『六真会館』に所属して初段となっている。
いちかには過去に補導されたことがあり、彼女の要請で『戦乙女』に参加し姫奈の最初の相手となるも瞬殺されてしまう。単行本に掲載された
プロフィールによると、実力は東條より少し劣るとのこと。
東篠共々この件が
トラウマになったのか、『殺戮武闘会』との対抗戦代表候補に上がった際も即辞退している。
- 『路上の喧嘩女子』篠原ジュリア、『ステゴロクイーン』小早川ゆみ
『戦乙女』が正式立ち上げ以前に開催された裏格闘技大会の参加者。
元々路上で喧嘩騒ぎを起こしていたところをいちかに誘われて大会に参加する。
希望達にそれなりの収益をもたらしたのだが、格闘技技術もないただの殴り合いだったため、将来性を不安視した希望が裏格闘技団体発足を決意するに至った。
身長:170㎝
体重:65㎏
殺戮武闘会との交流戦後に参戦してきた選手。
流派は『ブラジリアン柔術』。公式戦には出場経験はなく、地方の裏格闘技界を転々としていたらしい。
傷害で捕まった際にいちかと知り合い、元々第1回トーナメント時にいちかからスカウトされていた。
トーナメントには間に合わなかったが姫奈や柚巴に匹敵する実力者とされていたが、試合では成長した柚巴に瞬殺される。
殺戮武闘会との交流戦後に参戦してきた選手。
裏格闘技界ではベテランとされていたが、姫奈に瞬殺される。
殺戮武闘会との交流戦後に参戦してきた選手で、元は九州の裏格闘技団体で活動していた。
森咲と仕合をするはずだったが、控室でレイに襲撃され重傷を負わされる。
- 『プラチナシャチホコガール』森咲夏海
身長:171㎝
体重:65㎏
年齢:29歳
殺戮武闘会との交流戦後に参戦してきた選手。出身は神奈川県だが名古屋に住むうちに中途半端に名古屋弁がうつってしまったため、不自然な喋り方となっている。
名古屋の裏格闘技団体『伊勢龍』女子部王者で、姫奈からは「総合的な実力ではりこより上で自分よりも強いかもしれない」と評されるほどの実力者だが、相手を壊すことに喜びを見出す生粋のサディスト。
正体は「伊勢龍」の運営元である暴勇会が仁和組と縁のあるヴァルキュリアを潰すために送り込まれた刺客で、試合では月野を闇討ちしたレイと試合をするも、実は相手が誰であってもわざと負けるつもりでおり、攻撃が当たっていないにも関わらずわざと負けたことで希望達から追及を受け、次大会で希望と対戦することとなる。
試合では突きを繰り出す際に肘を波打つように肘を動かすことで拳の軌道を不規則に変化させる亡霊拳で希望を翻弄するも、回復した動体視力と直感力を組み合わせた希望に敗北する。
運営
身長:177㎝
体重:60㎏
年齢:27歳
希望の
小学校時代からの幼馴染で、鋭いツリ目とギザ歯が特徴の長身女性。
警視庁少年課の警察官(巡査部長)で、組対(暴力団対策課)所属の刑事だったが、結果を出すために色々やり過ぎるなど手段を選ばず、ソリの合わない上司を半殺しにしたことで少年課に左遷された。
また警察内では浮いているが、単行本1巻の
プロフィールによると
機動隊所属の先輩のことを尊敬しているらしい。
そのような経緯から裏社会や不良たちと悪い人脈を築いており、『戦乙女』への選手の勧誘は彼女が担っている他、『
日本にあって日本の法律が及ばない場所』の住人も何人か知っているらしい。
希望達幼馴染3人の中では最も格闘技の才能を持っており、殺戮武闘会との対抗戦に代理として出場した際には超実戦空手の使い手である雪平を相手に打撃戦の末に
噛み付きを行って勝利している。
身長:167㎝
体重:57㎏
年齢:27歳
出身:京都
独立系暴力団『神宮寺組』組長。希望、いちかとは中学生の頃に転校してからの付き合い。
前組長が愛人に産ませた子供で、社会人一年目で前組長が急死したことでホステスとして働いていたところを引き抜かれ、半ば無理矢理組長にさせられてしまった。
当然求心力もあるわけがなく、減り続ける組員と共に大手暴力団の影で水商売や風俗でほそぼそと活動している状態が続いていたが、前職がクラブホステスであるためか、人を見る目に長けている。
『戦乙女』では会場やスタッフの手配、集客を担当している。
格闘技に関しては打撃を喰らいたくない一心で防御と回避スキルを徹底的に磨いてきた柔道系スタイル。
打撃系のセンスはゼロかつ筋力も見た目相応だが、いちかからは「
組技に関しては大天才」と評価されている。
殺戮武闘会との対抗戦に代理として出場した際には惨歯組が選手として送り込んだ暗殺者の渡辺を相手に一時は優位に立つも、打撃を受けたのをきっかけに形勢を逆転されて敗北する。
しかし実際は団体同士の今後の関係を考慮してわざと負けたことが仄めかされており、直後に
シャワールームを襲撃してきた渡辺と再度交戦する。
また、亡き父は日本三大暴力団『仁和組』会長の兄弟分であり、はなの知らないところで組を維持するために色々な便宜が図られている。
希望の幼馴染の闇医者。いちかやはなとも高校時代の同級生。
当時のあだ名は「宝塚」で、あだ名通りのボーイッシュなルックス。その全身に蛇のタトゥーを入れており、戦乙女の面々とは別ベクトルで威圧的な見た目をしている。
物心付いた時から「タナトフォビア(死恐怖症)」で、死の恐怖を克服するために医者になって「不死」を研究することにしたが、国内最高峰の大学である帝都大学医学部に現役合格後に盗んだ遺体を蘇生させる「研究」を行っていたことが発覚して医学会を永久追放されていた。
現在は闇医者をしていたが、希望の誘いを受けてヴァルキュリアのリングドクターとなる。
仁和組
指定暴力団「仁和組」会長。現時点では名前のみの登場。
かつてはなの実父とは兄弟分で、はなのことも実の娘のように気にかけており、現在でも何かと便宜を図っている。
支援は内密に行っており、本人は「父親の友達のツカサおじさん」として接することで仁和組会長としての顔は隠している。
理由は「同業者と知られてあの子に距離を置かれたらワシは泣いてしまう」とのこと。親馬鹿の気配がする
「二和組」若頭兼「李神会」会長。
いちかとは彼女が組対だった時代に面識があり、ヤクザと警察という敵対組織同士でありながら仕事仲間のような間柄。
そのため、いちか経由で情報を流してもらったり逆に昭信がいちかに対して便宜を図ったりしており、出番は多い。ある意味「戦乙女」発展の影の功労者。
はなと井上とのいざこざもいちか経由で把握しており、彼には圧力をかけている。
ちなみに柚巴とは名字は同じだが血縁関係はない。
実は本作に先駆けて数年後が舞台の『
ケンガンオメガ』に登場しており、対「
蟲」連合のメンバーとして招聘されている。
「二和組」本部長兼「夜狼組」組長。
名は体を表すというか、スキンヘッドでガタイのいい強面の大男。
昭信に比べると寡黙であるが、彼同様、はなに対しては従順であり、気遣う描写も多い。
惨歯組、殺戮武闘会関係者
「仁和組」三次団体にして「殺戮武闘会」運営元の「惨歯組」組長。
メガネにオールバックの「いかにも」な風貌のインテリヤクザ。
弱小組織の神宮寺組やその先代組長の妾の子でもあるはなのことは露骨に見下しており、「戦乙女」潰しとはな失脚への裏工作に余念がない。
レンタル移籍させて柚巴が負傷したことで難癖をつけて選手や観客を引き抜いて『戦乙女』を潰そうとするも、いちかが事の顛末を「仁和組」若頭の李に密告したことで対抗戦で決着を付けることになり、はなを始末することも視野に入れ、ノールールな『殺戮武闘会』でも相手を殺してしまうことで持て余していた危険選手達を送り込む。
対抗戦終了後は渡辺がはな暗殺に失敗した上にそのことが上層部に知られたことで失脚し、遠洋漁業の船に送られることとなる。
身長:161㎝
体重:49㎏
年齢:18歳
『戦乙女』との対抗戦出場選手。
左右で違う髪色が特徴。普段は都立の
女子校に通う女子高生。
「
武道=かわいい」の探求者で、渡辺や葉月のような殺人鬼や狂人ではなく武人気質であり、試合でリング禍により選手一人を死亡させているだが、再起不能な選手は何人もいることからチャンピオンの柚巴からも「戦ってたらチャンピオンだったかわからない」とまで言われている。
流派は『
魂神流空手道』。
フルコンタクト空手団体「
冥道会館」から独立した空手団体で、「実戦での戦い」の技術を追求する流派とされ、部位鍛錬や型を排し、男女同じ過酷な鍛錬を行うが、試合でも禁じ手一切無しであらゆる攻撃が認められた過激な試合ルールで知られる。
それ故に門下生は少ないが、
過酷な鍛錬は極度のナルシストかつ極度のマゾヒストな雪平との相性は非常に良く、ダメージを受け続けた事による苦痛と自己陶酔によるトランス状態となると相手を打ち倒すまで止まることはない。
対抗戦では第1試合でいちかと対戦し、過酷な鍛錬で身につけた攻撃を繰り返して一度は優位に立つも、本気モードとなったいちかに反撃され、最後は頸部への噛み付きにより敗北した。
交流戦後は戦乙女に移籍する。
- 『殺人女王』渡辺カレン
身長:165㎝
体重:55㎏
年齢:25歳
対抗戦出場メンバー。
元々は「仁和組」が下請けしてたフリーランスの殺し屋で、
格闘戦に強いとは限らないとされる殺し屋の中でも
戦闘に長けた殺し屋。表の仕事はクラブダンサーで、結構な人気があり多忙なことから裏の仕事を断ることもあるらしい。
両手の爪は獣のような形状となっているが、これは部位鍛錬によるものではなく、鑢で研いだ爪を補強材で固めているもので、本人は「部位鍛錬は前時代的な代物」と考えている。
第2試合ではなと対戦し、彼女の回避スキルに翻弄されるも体勢を崩した隙に一気に畳み掛け、レフェリーストップが入る形で勝利する。
しかしはながわざと負けたことに気付き、第3試合開始と同時期に
シャワールームを襲撃するも、それを予感していたはなの迎撃を受ける。
その後はなに制圧されたらしく、対抗戦終了後は彼女の依頼で「神の軍勢」教祖の養女となる以前の姫奈の過去の調査を依頼される。
- 『継ぎ接ぎの怪物』葉月ゆう
身長:182㎝
体重:94㎏
対抗戦出場メンバー。
顔中に縫い傷のある大柄な女性。
さながらフランケンシュタインの怪物のような傷跡に加えて後述の肉体改造により常人離れした外見であり、ぱっと見では女性に見えない。
かつて揉み消すことが困難なレベルの問題を起こして
北海道山中の山小屋に潜伏していた代議士のバカ息子とその仲間を刃物で惨殺する事件を起こし、その際血の匂いに釣られて襲いかかってきたヒグマも全身を切り刻まれながら撃退している。
既に傷は癒えているものの、額の傷だけは感情が昂ると出血するため、本人は「
聖痕」と呼んでおり、その狂気的な雰囲気からいちかは彼女の素性について『
「裏社会」がクリーンに見えるくらい「深い闇の住人」』と推測している。
流派は『
ボクシング』だが、ヒグマとの戦闘で損傷した体中の骨をチタン製の人工骨に交換しており、その強度から攻防一体の武器としている。
第3試合でりこと対戦し、ボクシングテクニックとチタン製人工骨を活かした高強度の打撃戦を展開するも、最後は垂直叩きつけバージョンのダブルスレッジハンマーを受けて敗北する。
戦績:2勝
希望が『アンダードッグファイト』で最後に対戦した選手。
希望の長時間試合に付き合わされた挙げ句団体をクビにされたところを「殺戮武闘会」に拾われた。
同団体では既に有望株とされているが、希望のことは「塩試合製造機の糞女」と相当恨んでおり、はなに(勝手に)同行する形で話し合いに参加していた姫奈を挑発するも、当然のように一撃で倒されてしまう。
星の子供達とその関係者
姫奈の旧知とされる謎の少女。「東雲レイ」は偽名で本名は不明。
「
星の子供達」の一人で序列は「
九番星」。
かつて姫奈と共に「神の軍勢」に身を寄せており、当時の写真が一枚確認されているが、それ以外の詳細は不明。
ヴァルキュリアと殺戮武闘会との交流戦終了後に姫奈に接触し、彼女に「
星取り」を申し込む。
それから暫くしてヴァルキュリアの試合会場に現れると本来の出場選手を闇討ちして試合に現れるも、対戦相手の森咲がわざと負けたことで同時に乱入者であることが発覚し、姫奈の機転で次大会にて彼女と仕合をすることになる。
更にその数日後、姫奈と共に希望の前に現れて自身の目的を伝える。
使用流派は姫奈と同じ『
六道』だが、拳撃重視の姫奈とは型が異なり
腕を鞭のように振るう『
六道破軍』を扱う。更に奥の手として関節のジョイントを緩めて肩・肘・手首の関節を外して射程を伸ばして威力を上げることも可能。
姫奈との試合では当初こそ優位に立つも、徐々にタイミングを見切られ、最後は『六道破天』を腹部に打ち込まれて敗北する。
「星の子供達」の一人で序列は「ニ番星」。
「星者の家」にいた当時は「りま」と名乗っていたが、現在は「神様」を名乗り、神在市を拠点とするカルト系新興宗教団体「神在教」に身を寄せている。
姫奈とレイの「星取り」後にすみれ率いる過激派テロ組織「新生亜細亜同盟」の襲撃を受けるも、信者を使って反撃して撤退させる。
「星の子供達」の一人で序列は「五番星」。姫奈やレイと同時期に「行き先」が決まっていた一人。
姫奈とレイの「星取り」後に過激派テロ組織「新生亜細亜同盟」を率いて「神在教」の本拠地を襲撃するも、反撃に遭って撤退を余儀なくされる。
チロル曰く「頭の回るお馬鹿さん」「何をしでかすかわからない」らしく、今回の失敗で更に強力な組織に鞍替えする可能性があるとのこと。
「星の子供達」の一人で序列は「八番星」。
現在は重犯罪者専用収容施設「晒首女子刑務所」に収監されている無期懲役囚だが同刑務所所長以上の権限を持っており、所長を使い他の星の子供達の動向を探らせている。
「星の子供達」と呼ばれる存在の一人で序列は「一番星」。現時点では名前のみ登場。
他の子供達が「星取り」を開始しても拠点を動かずにいる模様。
「星者の家」の運営に関与していると思われる謎の人物。
「現世こそ地獄」「古き理を壊し、新しき秩序を作る」と説き、選抜した9人の子供達に最後の一人となるまで戦わせるよう仕向けている。
現時点では回想のみの登場だが、{顔は口元以外星形にくり抜かれたように描かれている)ため、素顔は不明。
「星の子供達」の一人で、姫奈やレイと同時期に「行き先」が決まっていた。
その他
裏格闘技団体『アンダードッグファイト』主催者。本名は戌山馬家男だが、洋風の名前に憧れてマークと名乗っている。
希望を選手として雇用していたが、試合時間が長いなど興業的な問題のある希望をクビにした。
神宮寺組若頭。
血の気は多いがはなの指示には従っている。
幼稚園の園長としての顔は持っていない。
他作品からの登場人物
警視総監。
無断で姫奈に接触したいちかに圧力をかけるも、彼女が偶然とはいえ所在不明だった化学兵器の回収に成功すると手のひらを返して褒め称えた。
「求道の拳」と「ケンガンオメガ」にも登場しており、「求道の拳」では当時は六真会館の裏の顔「
春秋」かつ表向きは警察庁刑事局暴力団対策部次長兼警視長として六真会館の汚れ仕事を担当し、「ケンガンオメガ」では日本政府の
拳願仕合反対派が無断で
とある人物抹殺依頼を出した際には官房長官と現地に駆け付け土下座して謝罪しているなど、本作でのいちかの行動も含め
結構な苦労人として描かれている。
総合格闘技団体「
Cage Fight」所属のプロ格闘家兼柔道整復師。
希望の現役時代の先輩で、彼女のことは「のぞみん」と呼んでいる。
森咲と試合をすることになった希望の依頼で彼女の練習に自身の道場を貸しており、
自身の一番弟子も紹介している。
2024年時点で
世界観を共有する5作全てにセリフ付で登場している唯一の人物である。
【余談】
2024年4月時点で本作の登場人物が世界観を共有する他作本編に直接登場はしていないが、「
ダンベル何キロ持てる?」単行本19巻の巻末おまけ漫画に姫奈が顔見せ登場している。
そこでは
呉夜叉の娘で「ケンガンアシュラ」の登場人物でもある
呉迦楼羅に「母ちゃん、この学校「怪物」がいるぞ」と警戒されていた(夜叉は「怪物」は食べ過ぎて太りすぎ巨漢となったひびきのことだろうと勘違いしていた)。
追記・修正は革命を起こしてからお願いします。
- MAAM先生、血みどろのバトル漫画も描けたんだな…って思った -- 名無しさん (2024-04-27 21:51:25)
- 姫奈ちゃんって教団時代に英先生と面識ありそうだけど、どんな関係だったのか気になるな。 -- 名無しさん (2024-04-27 22:05:47)
- この漫画の連載が始まってダンベルの更新なくなったの悲しい -- 名無しさん (2024-04-28 14:03:06)
- ケンガンアシュラ読んでなかったから知らなかったけど、神の軍勢ってケンガンアシュラから続く設定なんだな。 -- 名無しさん (2024-04-28 17:40:51)
- ↑2編集曰くダンベルはストック貯めてるらしいのでその内更新されると思われる -- 名無しさん (2024-04-28 21:14:38)
- ケンガン世界の警官はこんなのしかおらんのか… -- 名無しさん (2024-04-30 15:26:19)
- 呉に始末された警官、正義マン、ダーティコップがケンガン世界の治安を支える…ある意味最強だ -- 名無しさん (2024-04-30 22:04:48)
- マーヴェラスセキの解説で最後の試合がケンガンアシュラでは2年前だったのに対してダンベルでは3年前だったから、ダンベルはケンガンアシュラの1年後が舞台ってのは一時期言われてたよな。 -- 名無しさん (2024-05-01 12:00:39)
- オメガ最新話で殺戮武闘会男子部のチャンプが出てきたけど、行方不明の二虎(三)じゃねって言われてて見返したらちょっと似てた。 -- 名無しさん (2024-05-05 11:05:14)
- 最近の大人になった王馬さんとか、人間的に成長した光我くん龍鬼くんに慣れてたからか、こっちの女子組がやたらとヤバく見える… -- 名無しさん (2024-06-03 12:31:20)
- 信じてたよママーー!!で腹抱えて笑った -- 名無しさん (2024-08-01 01:00:02)
- 3巻の表紙だよママーーーー!! -- 名無しさん (2024-08-05 22:56:39)
- りこ姉のプロフィールの数字見てなんか見覚えあると思ったら、光我と身長体重がほぼ同じ(姉の方が2〜3センチ・キロ多い)という。…嘘だッ!!! -- 名無しさん (2024-09-16 11:04:41)
- 遂に暮石が登場か -- 名無しさん (2024-10-22 19:07:18)
- 回を重ねる毎に賢く可愛く美しくなってる瀬名妹 -- 名無しさん (2024-12-16 21:02:58)
- まさかこっちで拳眼の実戦運用の完成系見る事になるとは……。 -- 名無しさん (2024-12-24 21:24:20)
- 真の繋がる者・暮石 -- 名無しさん (2025-02-15 19:08:11)
最終更新:2025年04月21日 02:32