SCP-1156

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SCP-1156 - (2017/12/27 (水) 06:00:13) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2017/12/07 Thu 18:31:58
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます

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SCP-1156とは、[[SCP財団本部>The SCP Foundation]]に職員として雇われている[[オブジェクト>オブジェクト(The SCP Foundation)]]である。
[[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(The SCP Foundation)]]はSafe。

*説明
まずいきなり説明から入らせてもらうと、この職員、もといオブジェクトは[[馬]]である。
財団世界の馬といえば[[なんだか翼のような跡があるやつ>SCP-042]]、[[様々な競技に乱入してくるやつ>SCP-973-JP]]、[[宇宙まで飛び出した競走馬>SCP-2872]]と、「お前のような馬がいるか!」と突っ込みたくなる奴らばかりだが、
こいつもツッコミどころ満載の馬である。

というのもこのお馬さん、&bold(){人間並みの高知能と人語を操る能力を備えているのだ。}

#center(){&font(30px,b){SCP-1156 - &ruby(驚異の馬・ウエリントン){Wellington the Wonder Horse}}}

ウエリントンことSCP-1156は、品種不明の黒斑毛の牡馬。
体高は1.7m。クライズデール種と同じくらいの体格である。
ただし脳は通常の馬より数十%大きくなっており、さらに謎の部位まで備えている。
脳だけでなく口周りも通常の馬とは違っており…まあ端的に言ってしまえば「人語を発音することが可能な構造になっている」、
つまり人間の言葉を話せるのだ。それもロンドン訛りのイギリス英語を。

SCP-1156本人(馬)曰く、自身は元々ロンドンのホワイトチャペル付近で生まれ育ったとのこと。
またフルネームは「ウエリントン・ギャレット・ワンダーホース」であるようだ。
しかも自身は同じく「知性を持つ馬のコミュニティに属するうちの一頭である」という、(財団にとっての)爆弾発言までしている。
…要するにSCP-1156と同じような馬が他にもいることをほのめかしているのだ。

人語を話すだけでもツッコミどころ満載なのに、SCP-1156は&bold(){念力まで備えている。}
で、何に使うのかといえば、念力を使って服を着る。
え、服はどこにあるのかって?
…その都度出現させているんですよ。
衣装に関しては、様々なスタイルのネクタイ、コート、メガネ、マスク、紋章旗、馬具一式、鎧、さらには財団職員が「出して」と言ったものまでおよそなんでもあり。
ただ、SCP-1156自身はシルクハットと、自身のイニシャル「W.G.W」が入ったスカーフがお気に入りの模様。
ちなみに着替えた際は、脱いだ衣装は自然と消える。
あと衣装にはとくに異常性がないことも確認されている。

ちなみに服を着る以外では念力を使わず、口を使って機械の操作や文字書きなどを行っている。

SCP-1156は、[[MC&D>マーシャル・カーター&ダーク株式会社(The SCP Foundation)]]が所有する、イギリスの某カントリークラブを20██年に財団が&font(l){襲撃}ガサ入れした際に、
財団によって確保された。
彼は半年前に馬車馬の募集に応募したものの、MC&Dにそのまま捕まってクラブの客のために様々な仕事を強要させられていたようだ。超薄給で。
その後SCP-1156は自身を「馬車馬のプロだ」と説明。
財団はSCP-1156を「職員として雇う」形で収容することとなった。

*特別収容プロトコル
で、ここからがSCP-1156への待遇、もとい特別収容プロトコル。

SCP-1156はサイト-73の厳重屋外実験施設に隣接した厩舎に収容されており、
一般的な馬と同じ環境(水、食事、寝具、手入れ、健康診断)が与えられている。あ、もちろん彼のいる厩舎は毎日清掃することとなっている。
特に実験の予定がない場合、SCP-1156は運動などを目的として監視つきの上で屋外実験施設への立ち入りが許可されている。
あと、衣装の変化はその都度記録されている。

SCP-1156は「職員として」適切な行動が見られるうちは、
低優先度でその能力にふさわしい職務を与えられている。
職員として「雇用」されているということで、&bold(){SCP-1156にはしっかりと給料も支払われている。}
ただし英国の最低賃金と同価値の仮証券で、だが。
さらに給料だけではなく、特別に控除の認められた専用の部屋も用意されている。
証券の使用はサイト内の売店で、認可された物品の購入のみに用いられている。
ただし職員として不適切な行動が見られた場合、上記の権利は剥奪されることとなっている。

あと、上記の通りSCP-1156の「仲間」もいることが示唆されているため、
財団は英国内の馬の売買と輸送を監視し、同様の異常性を持つ馬を確認した場合、直ちに確保することとなっている。

*インタビュー記録 1156-1
そしてSCP-1156に対してのインタビュー記録である。

>サメッシュ博士: 記録の為に貴方の名前をお願いします。
>
>SCP-1156: アンタんとこで働かせてもらってる、ウエリントン・ギャレット・ワンダーホースだ、旦那!ホワイトチャペルで最高の馬車馬だ、ウナギなんかじゃねえぞ!

…はい、「サメ」ッシュ博士だからといっても[[どこぞの軟骨魚類絶対殴るメン>サメ殴りセンター(The SCP Foundation)]]の出番はないぞ。

SCP-1156は(彼曰く)「ボウ教会の鐘がなりシびく場所で生まれ育った」そうである。
鳴り"シびく"というのは原文ママであり、決して誤字などではない。
つまり要するに「訛っている」のだ。
彼の先祖もすべてそこで生まれ育ったようだ。

尚、彼いわく&bold(){「ワンダーホース家はマグナカルタに署名したときからロンドンで馬車馬稼業をしていた」}とのこと。
さらに全盛期よりも減ってはいるが、現在でも決して少なくない数の、同様の能力もとい異常性を持った馬がロンドンに潜んでいるらしい。
…英国における財団の前身たるHMFSCPは、この件についてどう思っていたのだろうか。

>SCP-1156: ああ、男ってのはよ、家と食事、それかオックスフォード、そして何より嫁さんと子供のために働くときには、立派な格好をしなきゃいけない、そうだろ?見てくれよ、いくぞ。
>
>(SCP-1156は"上品"な口調になります。)
>
>SCP-1156: お早う御座います、奥様。お初にお目に掛かります。今朝は教会へ向かわれるのでしたね?お足元にご注意下さい。
ちなみにこの後、SCP-1156は再びいつもの口調に戻った。

SCP-1156の父親は、彼が一歳になったときから馬車馬稼業を叩き込み始めたとのこと。
ちなみに彼自身は妻であるエイミーとの結婚6年目であり、既に3頭の子馬まで抱えているようだ。このリア充め。馬のくせに…

そして、SCP-1156がMC&Dに捕まった経緯であるが、
人間社会の機械化に伴い馬車馬の活躍する場も減っていったため、ワンダーホース家も仕事が少なくなっていたようだ。
そんな折、SCP-1156は例のカントリークラブからの「馬車馬募集」の広告を目にする。
この時代に馬車馬募集か!と喜び勇み、最高のスーツを着込んでカントリークラブの馬車馬として応募。
…だが、相手が悪かった。
件のカントリークラブは6ヶ月も働いて、手取りは5ポンド(約750円)にすらならなかったとか。薄給ってレベルじゃねえ。
「オレっちは代議士に知り合いがいるんだぞ!」と脅してみるも、MC&Dの連中はただ笑って酷使するばかり。
何をやらされていたのかって、馬車馬に始まり乗用馬、ウェイター、マジックショーと、財団職員の考えつくであろうことは何でもやらされた程度には色々させられたとのこと。

…あと、MC&Dってどういうことやってる会社くらいかは、財団職員の皆様なら大体知ってるよね?
どういう顧客層がメインかも、知ってるよね?
これ以上はこのWikiで書くことは正直厳しそうなのでほのめかす程度に収めるものの、
SCP-1156曰く「大勢の前で、妻との婚姻の誓いを破るようなことまでさせられた」そうである。
もはやブラックってレベルすら通り越している。

家族の現在に関しては、恐らくは(当時の住居であった)アパートからはおそらく追い出されているとのこと。
息子たちに関しては恐らくはエイミーの姉妹がいるシェパーズ・ブッシュに送ったかも知れない、そうである。

この後SCP-1156は、家族あてに手紙を送ってくれとサメッシュ博士に頼み込む。
ちなみに手紙は飼い葉桶の近くにあったようだが…
文字は…
うん、お馬さんだし手を使って書いてるわけじゃなさそうだからね、[[致し方ないね>スターフォックス64]]。

ちなみに、SCP-1156が言及した住所を調べると、そこには2部屋の寝室があるアパート(現在は空き家)があったそうな。
ここの管理者いわく「以前の住人は(SCP-1156がMC&Dに捕まった時期である)半年前に追い立てられた。今はどこにいるか知らない」と話した模様。
また、その住人がいる間の時期に関しては、「何もなかったが、問題はあった」とだけ言って、それ以降ははぐらかしたようだ。

…待てよ、1156が言っていた住所にあったのは「アパート」だよな?人間用の住居だよな?
1156とその家族って人間じゃなくて馬だよな?
一体何が起こっていたのか…。

この一族はひょっとすると、人間に何らかの方法で化けていたのか、或いはあの乱入馬よろしく認識災害めいた能力で「別におかしくはない」と管理人含めた周囲に思い込ませていたのか…
ひょっとするとこの一族には、もう少し厄介な異常性も潜んでいるのかもしれない。


SCP-1156「オレっちはウエリントン・ギャレット・ワンダーホース。馬車馬とこの項目の追記・修正のプロだ!」

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#right(){SCP-1156 - Wellington the Wonder Horse
by Smapti
http://www.scp-wiki.net/scp-1156
http://ja.scp-wiki.net/scp-1156(翻訳)
この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。
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#openclose(show=▷ コメント欄){
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- 会話できるほど頭が良くても文字はその限りではない。いやはやなかなか「ウマ」くいかないもんだね  -- 名無しさん  (2017-12-07 20:16:43)
- 竊択沚?ク  -- 名無しさん  (2017-12-07 20:56:34)
- ↑×2 だ、だって口を使って書いているらしいし(震え声  -- 名無しさん  (2017-12-07 21:15:23)
- ↑3 あれ? ここにあったトマトどこいった?  -- 名無しさん  (2017-12-07 22:26:12)
- MC&Dの顧客というだけで何もかも察せられる  -- 名無しさん  (2017-12-07 23:57:58)
- 奥さんと子供がMC&Dに捕まらずに追い出されたってことは家族はSCP-1156のような特異性はなかったと考えていいのか…?  -- 名無しさん  (2017-12-08 12:15:59)
- ↑単にMC&Dが気づいてなかっただけの可能性も(面接に行ったらそのまま捕まったって流れらしいし)  -- 名無しさん  (2017-12-09 07:14:22)
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