初出:4話
正式名称
マルセル・エネ・エン・フロイスブル
家族構成
妻(第一夫人):ブラウネの生母、早逝
側妻:フェリシア(後に侯爵夫人、王妃アナリゼの女官長)
兄:1人(早世により側妻の子ながら意図せず家督を継ぐこととなった)
子:ブラウネ(グロワス13世の側妃)
ロジェ(長男、流行病により没)
バルデル(次男、後の枢密院宮廷大臣・首相)
側妻:フェリシア(後に侯爵夫人、王妃アナリゼの女官長)
兄:1人(早世により側妻の子ながら意図せず家督を継ぐこととなった)
子:ブラウネ(グロワス13世の側妃)
ロジェ(長男、流行病により没)
バルデル(次男、後の枢密院宮廷大臣・首相)
父:グロワス12世代のフロイスブル侯爵(先代、名宰相)
容姿
50代半ばの壮年の男性で、平均的な体躯を持つ。短く刈り込んだ赤毛を持ち、髭を生やしている(頬はそりあげて鼻下と顎に髭を残す)。
娘のブラウネに面影の残る、優しげな瞳をしている。
あごひげを撫でる癖がある。
娘のブラウネに面影の残る、優しげな瞳をしている。
あごひげを撫でる癖がある。
地位
フロイスブル侯爵 → ルロワ王家の家宰(サンテネリ王国の宰相) → 枢密院宮廷大臣
通称
「フロイスブル侯爵」、「ルロワ家宰」
作中での活躍
マルセルはグロワス12世の治世末期に父の後を継いで家宰に就任し、国王の不活発な治世下で国政の実務を主導した。
グロワス13世が即位した当初、王が掲げる正教復古や海外膨張策といった非現実的な政策を忠実に諫め続けたが、結果として王の不興を買い、家宰の職を解かれて出仕を停止された。その後、王が病から回復し言動が変わった(「回心」)後、王の召喚により宮廷に復帰し、王の腹心として活動を開始した。彼は王が近代国家の基礎を築くために目指した財政再建や近衛軍の段階的解体を含む軍制改革など、国家の根幹に関わる重要な政策を陰で主導した。
枢密院体制の創設の審議においては、王が権力を手放しすぎることを危惧し、国王の任命権や罷免権といった王権の権限を維持するよう強く主張した。王はマルセルの判断力と知性を深く尊敬していた。国王が庭園で暗殺未遂事件に遭った際、マルセルは警備の責任を負い、国王の面前で辞任、すなわち「公的な死」を申し出た。これは王に王としての決意を促し、その本心を知るための挑発的な行動でもあった。彼は国王が娘のブラウネの身の安全を確保するために彼女を王の世話係として出仕させるという命令を下したのち、辞意を撤回し、枢密院宮廷大臣に就任した。マルセルは前年に流行病で亡くなった長男ロジェの後を追うように1730年頃に死去し、その死はグロワス13世の治世後期において、王の政策遂行上の大きな痛手の一つとなった。