ジューダスのジョースター邸探索は、結局それほど実りのあるものではなかった。
少なくとも、邸内には特に気になるものは見つけられなかった。
しかし、問題は建物の外側である。
そこに、奇妙なものがあった。
少なくとも、邸内には特に気になるものは見つけられなかった。
しかし、問題は建物の外側である。
そこに、奇妙なものがあった。
「なんだこの焼死体は…!?」
ジョースター邸の外にある小屋。
そこには、犬の焼死体があった。
何故か針金で口を縛られた状態で。
そこには、犬の焼死体があった。
何故か針金で口を縛られた状態で。
「先ほど見た火事に巻き込まれたか…?」
ジューダスは一瞬そう考えたが、しかしすぐにそうではないと判断する。
焼死体は、すっかり冷たくなっており、先ほど火事に巻き込まれたばかりとは思えない。
そもそも、西の火事からここまで逃げたとして、犬小屋に入る理由が分からない。
口を針金で縛られているのも謎だ。
この犬は、最初からここにいたと考えた方がよさそうだ。
焼死体は、すっかり冷たくなっており、先ほど火事に巻き込まれたばかりとは思えない。
そもそも、西の火事からここまで逃げたとして、犬小屋に入る理由が分からない。
口を針金で縛られているのも謎だ。
この犬は、最初からここにいたと考えた方がよさそうだ。
「ボンドルド…主催陣営の仕業か。あるいは…この屋敷の持ち主であるジョースター家が?」
もし後者なら、ジョースター家というのはなんとも野蛮な家だ。
見たところ、特権階級の人間の家と思われるが、そういう人種の中にはお世辞にもいいとは言えない趣味を持った者もいるものだ。
このジョースター家も、そういう悪趣味な気質の者が住んでいたのだろうか。
見たところ、特権階級の人間の家と思われるが、そういう人種の中にはお世辞にもいいとは言えない趣味を持った者もいるものだ。
このジョースター家も、そういう悪趣味な気質の者が住んでいたのだろうか。
「これで大体見て回ったか」
ジューダスは時間を確認する。
6時まで、もうすぐであった。
6時まで、もうすぐであった。
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「なるほど、つまり僕の名前はジューダスということか」
放送が終わり、ジューダスは難しい顔となる。
自分の名簿上の名前は分かった。
放送でリオン・マグナスの名前が呼ばれるという、最悪の形で。
他にも自分の身体の神崎蘭子と関係が深いらしい二宮飛鳥の身体を使っていたものが死んだらしいが…それは今は重要ではない。
ジューダスは、もしリオン・マグナスが過去の自分なら、歴史改変を阻止するため守るつもりでいた。
しかし、リオンはこんなにも早く死んでしまった。
自分の名簿上の名前は分かった。
放送でリオン・マグナスの名前が呼ばれるという、最悪の形で。
他にも自分の身体の神崎蘭子と関係が深いらしい二宮飛鳥の身体を使っていたものが死んだらしいが…それは今は重要ではない。
ジューダスは、もしリオン・マグナスが過去の自分なら、歴史改変を阻止するため守るつもりでいた。
しかし、リオンはこんなにも早く死んでしまった。
「…僕が消える、ということはないのだな」
過去の自分が死んだことで未来の存在である自分も消える、ということにはならないらしい。
ジューダスはその理由を考え…ふと、思い出す。
神であるフォルトゥナを倒した後の会話を。
ジューダスはその理由を考え…ふと、思い出す。
神であるフォルトゥナを倒した後の会話を。
『時空間のゆがみがはげしくなってる・・・・歴史の、修復作用ね』
『神が消滅したことによって時の流れに関する、あらゆる干渉が排除されつつあるんだ』
『僕たちが今までしてきたこともすべてが、なかったことになる』
『神が消滅したことによって時の流れに関する、あらゆる干渉が排除されつつあるんだ』
『僕たちが今までしてきたこともすべてが、なかったことになる』
「…そういうことか」
つまり、ここにいたリオンはエルレインによる干渉を受けてない【正しい歴史】。
自分は干渉を受けた【本来とは異なる歴史】。
確かにリオンとジューダスは同一人物だが、それぞれ異なる歴史に存在しているからこそ、この場にいるリオンが死んでジューダスに影響がなかった、ということだろうか。
そう考えると、リオン・マグナスが死亡後にエルレインとは別経由で蘇生させられた結果、エルレインによる蘇生が行われずジューダスが誕生しない、という危惧は的外れだったことになる。
本来の正しい歴史では、エルレインによるリオン蘇生は行われてないのだろうから。
自分は干渉を受けた【本来とは異なる歴史】。
確かにリオンとジューダスは同一人物だが、それぞれ異なる歴史に存在しているからこそ、この場にいるリオンが死んでジューダスに影響がなかった、ということだろうか。
そう考えると、リオン・マグナスが死亡後にエルレインとは別経由で蘇生させられた結果、エルレインによる蘇生が行われずジューダスが誕生しない、という危惧は的外れだったことになる。
本来の正しい歴史では、エルレインによるリオン蘇生は行われてないのだろうから。
「よかった…とはとても言い難いな、状況は変わらず最悪だ」
もしも推測通りリオンが正しい歴史のリオンなら…ここで死んだことにより、歴史はまた本来のものから改変された可能性があるということだ。
この場所で名簿を見た時に考えた可能性が、現実となりつつあるということだ。
自分のように死亡後に蘇らされてるなら歴史に影響はないかもしれないが、それも希望的観測だ。
あるいはこの殺し合いに呼ばれた精神というものが、ソーディアンのような擬似人格なら本物のリオンは死んでないかもしれないが、やはりこれも楽観がすぎる。
ここはリオンが元の世界で死ぬ前に呼び出され、精神が本物の魂そのものという、最悪の状況を想定して考えるべきだ。
この場所で名簿を見た時に考えた可能性が、現実となりつつあるということだ。
自分のように死亡後に蘇らされてるなら歴史に影響はないかもしれないが、それも希望的観測だ。
あるいはこの殺し合いに呼ばれた精神というものが、ソーディアンのような擬似人格なら本物のリオンは死んでないかもしれないが、やはりこれも楽観がすぎる。
ここはリオンが元の世界で死ぬ前に呼び出され、精神が本物の魂そのものという、最悪の状況を想定して考えるべきだ。
ジューダスは、考える。
この最悪の状況を打開する方法を。
そして彼の脳裏に、ある一つの計画が浮かび上がる。
この最悪の状況を打開する方法を。
そして彼の脳裏に、ある一つの計画が浮かび上がる。
「…念には念を、入れておくか」
ジューダスは、ジョースター邸から拝借した紙とペンを使い、文を書き始めた。
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『僕はこの殺し合いにおいて、とある計画を立てた。
しかし、僕自身がこの殺し合いで最後まで生き残れるとは限らない。
故に、この計画を他の参加者にも共有するため、この文を残そうと思う。
しかし、僕自身がこの殺し合いで最後まで生き残れるとは限らない。
故に、この計画を他の参加者にも共有するため、この文を残そうと思う。
まず、僕の名はジューダスだ。
しかし、かつてはリオン・マグナスと名乗っていた。
この場に呼ばれたリオン・マグナスは、おそらく過去の僕だ。
そして、放送を聞いての通りリオン・マグナスは死んだ。
過去の僕が死んでいるのに未来の僕が生きている理由については、一応推測はたっているが、話が難しくなるので割愛する。
その代わり、『リオン・マグナス』と『ジューダス』の関係について簡単に説明しておく。
18年前、リオン・マグナスは死んだ。
しかし、18年後に神の力を持つ者により僕は蘇生させられ、その後とある人物からジューダスの名前を与えられた。
故に、リオンが生前殺し合いに巻き込まれた事実がないことは僕自身が証人だ。
つまり、ボンドルドたちは本来の歴史を歪ませてリオンをこの場に連れてきた可能性が高いということだ。
リオン・マグナスは良くも悪くも僕たちの世界に大きな影響を与えた人物の為、彼が本来とは違う形で死ぬことは、僕たちの世界の歴史にどのような影響を与えるか分からないので、避けたいと考えている。
しかし、かつてはリオン・マグナスと名乗っていた。
この場に呼ばれたリオン・マグナスは、おそらく過去の僕だ。
そして、放送を聞いての通りリオン・マグナスは死んだ。
過去の僕が死んでいるのに未来の僕が生きている理由については、一応推測はたっているが、話が難しくなるので割愛する。
その代わり、『リオン・マグナス』と『ジューダス』の関係について簡単に説明しておく。
18年前、リオン・マグナスは死んだ。
しかし、18年後に神の力を持つ者により僕は蘇生させられ、その後とある人物からジューダスの名前を与えられた。
故に、リオンが生前殺し合いに巻き込まれた事実がないことは僕自身が証人だ。
つまり、ボンドルドたちは本来の歴史を歪ませてリオンをこの場に連れてきた可能性が高いということだ。
リオン・マグナスは良くも悪くも僕たちの世界に大きな影響を与えた人物の為、彼が本来とは違う形で死ぬことは、僕たちの世界の歴史にどのような影響を与えるか分からないので、避けたいと考えている。
そこで、ようやく本題に入らせてもらうが、僕の計画とは、『ボンドルドたちが殺し合いを開催する前の時間軸に時空転移し、歴史の修復をはかる』ことである。
過去と未来の存在であるリオンとジューダスを殺し合いに招いていることから、彼らがなんらかの時空に干渉する力を持っているのは間違いないだろう。
それを利用し、殺し合いが行われる前のボンドルドたち、あるいはこの殺し合いの黒幕を倒し、殺し合いそのものをなかったことにする。
それが僕の計画だ。
過去と未来の存在であるリオンとジューダスを殺し合いに招いていることから、彼らがなんらかの時空に干渉する力を持っているのは間違いないだろう。
それを利用し、殺し合いが行われる前のボンドルドたち、あるいはこの殺し合いの黒幕を倒し、殺し合いそのものをなかったことにする。
それが僕の計画だ。
僕は、僕自身の人生に後悔などしないし、きっと何度生まれ変わっても同じ道を選ぶ。
しかし、だからこそ他人に僕の人生を、運命を弄ばれるのは許せない。
僕は僕自身の運命の為、そして大切な人が生きるあの世界を守るために、ボンドルドたちの野望を未然に止める。
お前たちもそうだ。
おそらくこの殺し合いに巻き込まれた人物の多くは、本来は殺し合いに巻き込まれることなく異なる運命を生きていたはずだ。
その奪われた運命を取り戻すため、僕に協力してほしい。
ジューダス』
しかし、だからこそ他人に僕の人生を、運命を弄ばれるのは許せない。
僕は僕自身の運命の為、そして大切な人が生きるあの世界を守るために、ボンドルドたちの野望を未然に止める。
お前たちもそうだ。
おそらくこの殺し合いに巻き込まれた人物の多くは、本来は殺し合いに巻き込まれることなく異なる運命を生きていたはずだ。
その奪われた運命を取り戻すため、僕に協力してほしい。
ジューダス』
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「こんなところか」
文を書き終えたジューダスは、書いた文章を眺める。
少々内情を詳しく書きすぎたかもしれないとも思うが、しかし単に目的だけ書いて協力が得られるとも限らない。
ジューダスが直接この文を見せるならその場でフォローもできるが、仮に自分が死んだ後に文章だけ見た参加者にはそういうこともできない。
故に、書けることはできるだけ書いておいたのだ。
少々内情を詳しく書きすぎたかもしれないとも思うが、しかし単に目的だけ書いて協力が得られるとも限らない。
ジューダスが直接この文を見せるならその場でフォローもできるが、仮に自分が死んだ後に文章だけ見た参加者にはそういうこともできない。
故に、書けることはできるだけ書いておいたのだ。
文を書き終えたジューダスは、それをデイバックにしまうと、この森に入る前に向かう予定だった北の町を目指した。
火事の原因も気になるところだったが、しかし文を書いているうちに火の手はジョースター邸近くまで広がっていた。
これ以上の森の探索は、諦めるしかないだろう。
火事の原因も気になるところだったが、しかし文を書いているうちに火の手はジョースター邸近くまで広がっていた。
これ以上の森の探索は、諦めるしかないだろう。
「いい加減、誰かと遭遇したいところだ」
そう呟きながら、ジューダスは北へ進み森を後にした。
【F-4 北/朝】
【ジューダス@テイルズオブデスティニー2】
[身体]:神崎蘭子@アイドルマスター シンデレラガールズ
[状態]:健康、天使化
[装備]:エターナルソード@テイルズオブファンタジア
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜1、ジューダスのメモ
[思考・状況]
基本方針:主催陣営から時渡りの手段を奪い、殺し合い開催前の時間にて首謀者を倒す。
1:北の町へ向かい協力者を探す
2:できれば短剣も欲しい
[備考]
参戦時期は旅を終えて消えた後
天使の翼の高度は地面から約2メートルです
天使化により、意識を集中させることで現在地と周囲八方向くらいまでの範囲にいる悪しき力や魂を感知できるようになりました。
[身体]:神崎蘭子@アイドルマスター シンデレラガールズ
[状態]:健康、天使化
[装備]:エターナルソード@テイルズオブファンタジア
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜1、ジューダスのメモ
[思考・状況]
基本方針:主催陣営から時渡りの手段を奪い、殺し合い開催前の時間にて首謀者を倒す。
1:北の町へ向かい協力者を探す
2:できれば短剣も欲しい
[備考]
参戦時期は旅を終えて消えた後
天使の翼の高度は地面から約2メートルです
天使化により、意識を集中させることで現在地と周囲八方向くらいまでの範囲にいる悪しき力や魂を感知できるようになりました。
64:第一回放送 | 投下順に読む | 65:軋む世界 |
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60:いずれ燃えゆく運命の中で | ジューダス | 83:嘘つきな世界 -Wish in the dark- |