チェンジ・ロワイアル@ ウィキ
一九九九年の君へ
最終更新:
changerowa
-
view
『ビーッ ビーッ』
「ちっ、ここは通れないか」
「ちっ、ここは通れないか」
ジューダスは今、空を飛んで山の方へと向かおうとしていた。
雨宮蓮達が先にそちらの方に向かっているはずだからだ。
しかし、D-3エリアに差し掛かったところで、首輪からアラームが鳴った。
このエリアは禁止エリアに指定された場所だ。
けれども、目に見える境界線等がある訳ではないため、そのつもりがなくとも侵入してしまった。
雨宮蓮達が先にそちらの方に向かっているはずだからだ。
しかし、D-3エリアに差し掛かったところで、首輪からアラームが鳴った。
このエリアは禁止エリアに指定された場所だ。
けれども、目に見える境界線等がある訳ではないため、そのつもりがなくとも侵入してしまった。
ジューダスは進路を少し変えて、山の中央に向かうために少し遠回りしながら入るような形にしようとする。
その瞬間のことであった。
その瞬間のことであった。
『坊ちゃん!右下の方です!気をつけて!』
「!」
「!」
手に持つ剣のシャルティエの声により、ジューダスは異変に気付く。
空を飛ぶ彼に向けて、「攻撃」を放ってきた存在が現れた。
ジューダスはシャルティエが警告した通りに咄嗟にやや右下側に顔を向け、そこにあるものを確かめようとする。
空を飛ぶ彼に向けて、「攻撃」を放ってきた存在が現れた。
ジューダスはシャルティエが警告した通りに咄嗟にやや右下側に顔を向け、そこにあるものを確かめようとする。
『ドヒュウウゥッ』
「!?」
「!?」
突如として、ジューダスに向かって「文字」が飛んできた。
上に記されているような、『ドヒュウウゥッ』のカタカナがそのまま塊となって飛んできた。
上に記されているような、『ドヒュウウゥッ』のカタカナがそのまま塊となって飛んできた。
「くっ!」
ジューダスは咄嗟に身を翻してその文字の塊を避けようとする。
『ドヒュウウゥッ』
「ぐっ!?」
「ぐっ!?」
しかし、避けきれずに文字は魔王神崎蘭子としての背中の4枚の黒羽の右下にある方にぶつかる。
すると、奇妙なことが起こった。
直前まで立体だった文字が、羽に染み込むように平面状に貼り付いた。
すると、奇妙なことが起こった。
直前まで立体だった文字が、羽に染み込むように平面状に貼り付いた。
『ドヒュウウゥッ』
「うおわあああっ!!?」
「うおわあああっ!!?」
それと同時に、文字から突風が吹き出た。
それこそまさに、その文字が表す擬音の通りのように。
それこそまさに、その文字が表す擬音の通りのように。
この突風により、ジューダスは空中でのバランスを崩し、飛行を維持できなくなる。
風に押されて、山に向かて勢いよく錐揉み回転しながら落下していく。
落下していく最中、一瞬だけだがこれまた奇妙なものがジューダスの視界に入る。
風に押されて、山に向かて勢いよく錐揉み回転しながら落下していく。
落下していく最中、一瞬だけだがこれまた奇妙なものがジューダスの視界に入る。
そこにいたのは、長い尻尾を生やした機械的なもののようにも見える緑色の怪生物のような存在だった。
そいつの名を、エコーズACT2と言った。
そいつの名を、エコーズACT2と言った。
また、そいつの後方の約50メートル先の木の太い枝の上に、もう1つ人影が存在していた。
暗い夜の中、この瞬間のジューダスはそいつがどんな姿をしているかは確認できなかった。
そいつは、カラスのような姿をした怪人だった。
その名を、カラスアマゾンと言った。
暗い夜の中、この瞬間のジューダスはそいつがどんな姿をしているかは確認できなかった。
そいつは、カラスのような姿をした怪人だった。
その名を、カラスアマゾンと言った。
◆
山の中にいた広瀬康一は、ふと空を見上げた時に1つの影を見つけた。
暗い夜な上に木々の枝葉等に遮られてよく見えなかったが、何か人の形をしたものが空を飛んでいることは何となく分かった。
だから、そいつを墜落させようとした。
暗い夜な上に木々の枝葉等に遮られてよく見えなかったが、何か人の形をしたものが空を飛んでいることは何となく分かった。
だから、そいつを墜落させようとした。
■■■や■■■■達のためにも、
■■■さんや■■君に報いるためにも、
進み続けなければならない。
もう止まることはできない。
止まってはいけない。
進め、進め、進め。
進むために、全てを潰せ。
■■■さんや■■君に報いるためにも、
進み続けなければならない。
もう止まることはできない。
止まってはいけない。
進め、進め、進め。
進むために、全てを潰せ。
そんな声が、ずっと頭の中で鳴り響いているようでもあった。
だから、彼は問答無用で攻撃的な行動に出た。
だから、彼は問答無用で攻撃的な行動に出た。
しかし、空を飛んでいるためにこのままでは攻撃は届かない。
最初の条件として、射程距離が50メートルあるエコーズACT1 or ACT2を使う必要がある。
だが、地面からではそれでもまだ足りない。
だから彼は、カラスアマゾンに変身して跳び上がり、木の太い枝の上に降り立った。
そしてエコーズACT2を飛ばし、その尻尾の先端を変形させた文字を人影に向けて放った。
エコーズACT2の能力は、擬音の文字を貼り付けたところにそれが表す事象を発生させること。
「ドジュウウウ」という文字を出せば、それは熱を発する。
「ボヨヨン」の文字を貼り付けたものは、落ちてきた物体を優しく弾き飛ばすように柔らかくなる。
最初の条件として、射程距離が50メートルあるエコーズACT1 or ACT2を使う必要がある。
だが、地面からではそれでもまだ足りない。
だから彼は、カラスアマゾンに変身して跳び上がり、木の太い枝の上に降り立った。
そしてエコーズACT2を飛ばし、その尻尾の先端を変形させた文字を人影に向けて放った。
エコーズACT2の能力は、擬音の文字を貼り付けたところにそれが表す事象を発生させること。
「ドジュウウウ」という文字を出せば、それは熱を発する。
「ボヨヨン」の文字を貼り付けたものは、落ちてきた物体を優しく弾き飛ばすように柔らかくなる。
そしてここにおいては「ドヒュウウゥッ」の、風を表す擬音が選択された。
これを貼り付けた場所からは擬音の通りに突風が吹き出る。
空を飛ぶものが急にそれをされたならば、どこに貼り付けられたとしても、飛行の制御ができなくなるだろう。
その目論みは成功した。
これを貼り付けた場所からは擬音の通りに突風が吹き出る。
空を飛ぶものが急にそれをされたならば、どこに貼り付けられたとしても、飛行の制御ができなくなるだろう。
その目論みは成功した。
ジューダスは空中で姿勢の制御を失い、勢いよく山に向かって斜めに落下していく。
あっという間に木の上にいる康一よりも下の方にまで行ってしまう。
そしてジューダスの体は、山にある別の太い幹の木にスピードをつけて突っ込んでいこうとしていた。
あっという間に木の上にいる康一よりも下の方にまで行ってしまう。
そしてジューダスの体は、山にある別の太い幹の木にスピードをつけて突っ込んでいこうとしていた。
「やったぞエコーズACT2!このまま突っ込んでカッコウのヒナが落とす托卵先の巣の卵のように、頭蓋骨をカチ割るんだァーッ!」
唐突に妙な例えを出しながら、康一は落ちていくジューダスに向かって叫ぶ。
しかし、そう簡単にいく話でもない。
木にぶつかりそうになる直前、ジューダスは両手にある剣を構える。
木にぶつかりそうになる直前、ジューダスは両手にある剣を構える。
「飛…連斬ッ!」
そう技名を叫びながら、ジューダスは木に向かって剣を振るう。
これは本来、地上で跳び上がりながら斬り上げを行う技だ。
しかしここにおいては、別の意味を持って使われた。
これは本来、地上で跳び上がりながら斬り上げを行う技だ。
しかしここにおいては、別の意味を持って使われた。
空中で体を横向きに倒した状態でジューダスは技を放つ。
すると、剣の刃は木を完全には斬り落とさず、その幹にめり込む形になる。
これにより、木を中心としてジューダスはその周りをくるっと回る。
技を出し、木を支点として回転することで、ジューダスが風に押し出される方向を変えたのだ。
すると、剣の刃は木を完全には斬り落とさず、その幹にめり込む形になる。
これにより、木を中心としてジューダスはその周りをくるっと回る。
技を出し、木を支点として回転することで、ジューダスが風に押し出される方向を変えたのだ。
そしてさらに、ジューダスは体をひねって向かう先を上空へと変える。
風により、体を回転させたまま。
結果的にまるでブーメランのような曲がった軌道を描きながら、ジューダスは上空へと舞い戻る。
風により、体を回転させたまま。
結果的にまるでブーメランのような曲がった軌道を描きながら、ジューダスは上空へと舞い戻る。
「な、何ーーーッ!?」
康一はジューダスの動きに驚く。
木にぶつかりそうなところから復帰してきたことだけじゃない。
ジューダスは風と共に回転しながら、さらに、より上にいる康一の方へと向かって来ていた。
木にぶつかりそうなところから復帰してきたことだけじゃない。
ジューダスは風と共に回転しながら、さらに、より上にいる康一の方へと向かって来ていた。
「しまった、エコー…!」
康一は慌ててエコーズを呼び戻そうとする。
しかし、それは少し遅かった。
風に押し出されるジューダスは、空中を昇りながらもスピードをつけていた。
そして剣先が、康一へと届きそうになる。
しかし、それは少し遅かった。
風に押し出されるジューダスは、空中を昇りながらもスピードをつけていた。
そして剣先が、康一へと届きそうになる。
『ザンッ』
「ギイイイィーーッ!!?」
「ギイイイィーーッ!!?」
ジューダスの刃は康一に届いた。
だが回転していたために、ジューダスも狙いを正確にはつけられなかった。
それでも、相手にダメージを与えられたのは確かだ。
ジューダスの剣は、康一の左腕を斬りつけた。
そして、肘より先の前腕部分を、切断した。
まさに康一自身が出した風により勢いづけられたことにより、これは実現させられてしまった。
だが回転していたために、ジューダスも狙いを正確にはつけられなかった。
それでも、相手にダメージを与えられたのは確かだ。
ジューダスの剣は、康一の左腕を斬りつけた。
そして、肘より先の前腕部分を、切断した。
まさに康一自身が出した風により勢いづけられたことにより、これは実現させられてしまった。
腕を斬られた康一は痛みに悶えながら、木の上でバランスを崩し、足を踏み外して落下する。
『ドスッ』
「くっ……」
「くっ……」
一方ジューダスの方はというと、康一の横を斬りながら通り過ぎた後、何とか先にある別の木の方へと向かい、その幹に剣を突き刺した。
そうして、体の動きを止めた。
背中の羽に貼り付けられた文字からはまだ風が出ているため、それに飛ばされないよう何とか剣をしっかりと握り、木の幹にもしがみついて耐えようとしていた。
そうして、体の動きを止めた。
背中の羽に貼り付けられた文字からはまだ風が出ているため、それに飛ばされないよう何とか剣をしっかりと握り、木の幹にもしがみついて耐えようとしていた。
「うう……」
先ほど、おもいっきり回転してしまったため、それによる酔いの気持ち悪さも発生してしまっていた。
「クソ……あいつは何だ?」
ここでようやく、ジューダスは自分を襲った相手が何者なのかを考え始める。
ジューダス視点、あのカラスのような姿をした等身大の怪人は初見の存在だ。
とりあえずで腕を斬り飛ばす結果になってしまったが、明らかに敵対行動をしていたため、多分問題は無い。
ジューダス視点、あのカラスのような姿をした等身大の怪人は初見の存在だ。
とりあえずで腕を斬り飛ばす結果になってしまったが、明らかに敵対行動をしていたため、多分問題は無い。
(……?何だこの感覚は?)
ジューダスは意識を集中させて、ラブボムの力である悪しき魂の感知を行おうとした。
天使の羽は無くなっても、その効力はまだ残っていた。
相手側を見てみれば落ちた先で立ち上がって来ていた。
地面が柔らかくてクッションになったようでダメージはほぼ無いみたいだ。
よって、確認のため魂の感知を試みた。
天使の羽は無くなっても、その効力はまだ残っていた。
相手側を見てみれば落ちた先で立ち上がって来ていた。
地面が柔らかくてクッションになったようでダメージはほぼ無いみたいだ。
よって、確認のため魂の感知を試みた。
その時、妙な感覚があった。
ジューダスは相手が持つ悪しき魂の感覚を、前にもどこかで感じたことがあるような気がした。
けれども確かに、相手の姿はジューダスにとっては完全に初見だ。
近くにいた謎の緑色の変な生物のようなものも見覚えがない。
ジューダスは相手が持つ悪しき魂の感覚を、前にもどこかで感じたことがあるような気がした。
けれども確かに、相手の姿はジューダスにとっては完全に初見だ。
近くにいた謎の緑色の変な生物のようなものも見覚えがない。
それに、悪しき魂としても何か変なところがある。
悪意の中に、何か空洞の部分があるかのように感じた。
先ほどは明らかに邪悪という感じの発言をしたにも関わらず。
悪意の中に、何か空洞の部分があるかのように感じた。
先ほどは明らかに邪悪という感じの発言をしたにも関わらず。
「この…ふざけるんじゃあないぞこのウシ女!回れば何とかなるだなんて卑怯だぞ!」
現に今も、先にそっちから襲ってきたのにこんなことを言っている。
ウシ女とか言っているのは、頭に生えた角を見ての発言だろうか。
ウシ女とか言っているのは、頭に生えた角を見ての発言だろうか。
「その角掴んで頭を引っこ抜いて、脊髄の液をジュルジュルと啜ってやるぞォ~~~ッ!」
そんなとんでもない発言までしてくる。
とても正気とは思えなかった。
とても正気とは思えなかった。
◇
ついでに今のうちに言及する。
溶源性細胞に感染してアマゾン化した者は、人体の特定の部位に執着を持つようになる。
今の康一の場合、それは脊髄になっていた。
これは、今の彼の肉体であるエレンの影響もあった。
エレンをはじめとしたエルディア人の巨人化能力者は、脊髄液の摂取により他の巨人の能力を得ることがある。
そもそもで言えば、意思の無い無垢の巨人が本来の人格を戻すために必要なものも巨人化能力者の脊髄液の摂取であり、それにより巨人化能力は継承される。
この巨人化能力者の特性の影響もあって、今の康一は人体の内の脊髄に執着を持つようになっているようだった。
溶源性細胞に感染してアマゾン化した者は、人体の特定の部位に執着を持つようになる。
今の康一の場合、それは脊髄になっていた。
これは、今の彼の肉体であるエレンの影響もあった。
エレンをはじめとしたエルディア人の巨人化能力者は、脊髄液の摂取により他の巨人の能力を得ることがある。
そもそもで言えば、意思の無い無垢の巨人が本来の人格を戻すために必要なものも巨人化能力者の脊髄液の摂取であり、それにより巨人化能力は継承される。
この巨人化能力者の特性の影響もあって、今の康一は人体の内の脊髄に執着を持つようになっているようだった。
◆
「ンギ、ギ…ッ、ギィ…ッ!」
(今度は何だ?)
(今度は何だ?)
康一は斬り落とされた左腕の断面に力を込める様子を見せる。
すると、ジューダスにとってまたも驚くことが起きる。
すると、ジューダスにとってまたも驚くことが起きる。
『ジュマンジッ』『シュウウ…』
「なっ!?」
「なっ!?」
なんと、斬られて失われたはずの腕が、新しく生えて再生したのだ。
それも、今の康一の姿のカラスアマゾンとしての腕ではなく、人間のものと同じ形をした腕としてだ。
その新しく生えた人間の腕は、一拍間をおいてから、他に合わせるようにカラスアマゾンの腕に変化した。
生え変わった後の腕からは蒸気が出ていた。
それも、今の康一の姿のカラスアマゾンとしての腕ではなく、人間のものと同じ形をした腕としてだ。
その新しく生えた人間の腕は、一拍間をおいてから、他に合わせるようにカラスアマゾンの腕に変化した。
生え変わった後の腕からは蒸気が出ていた。
◇
エルディア人の巨人化のメカニズムはそもそも、エルディア人の始祖とされる少女ユミルが「死の存在しない世界」で砂から巨人の肉体を作ってそれが転送される形で行われる。
巨人化能力者の再生能力も同じだ。
足りないパーツをユミルが作っている。
けれども、ユミルはアマゾン生命体のことなんか知らない、知ったこっちゃない。
だから、一旦人間の腕が作られ、それが再生した。
その後で、そこにアマゾン細胞が充填されるような形となり怪人の腕になった。
巨人化能力者の再生能力も同じだ。
足りないパーツをユミルが作っている。
けれども、ユミルはアマゾン生命体のことなんか知らない、知ったこっちゃない。
だから、一旦人間の腕が作られ、それが再生した。
その後で、そこにアマゾン細胞が充填されるような形となり怪人の腕になった。
◇
「ウアアアアアアアァーッ!!」
康一が再び跳び上がる。
相手が剣を持っていることから、今度はこちらも水製剣流水を右手に持って。
康一は周囲の木々を蹴りながら上に向かって登っていく。
やがて、木にしがみつくジューダスにも近付いていく。
相手が剣を持っていることから、今度はこちらも水製剣流水を右手に持って。
康一は周囲の木々を蹴りながら上に向かって登っていく。
やがて、木にしがみつくジューダスにも近付いていく。
「!」
『バサアッ』
『ドヒュウウゥッ』
『バサアッ』
『ドヒュウウゥッ』
これに対してジューダスは、相手に背中を向け、羽をはためかせた。
風の擬音が貼り付いた羽が、康一の方に向けられた。
風の擬音が貼り付いた羽が、康一の方に向けられた。
「グアアアアァーッ!」
ジューダスの羽から出た風に康一は煽られる。
相手のところまで手も剣も届かせられず、押し戻されて再び地面に向かって落下する。
相手のところまで手も剣も届かせられず、押し戻されて再び地面に向かって落下する。
「ア、 ACT2ウゥーーッ!!能力を解除しろォーーーッ!!」
康一は慌て気味に命令する。
これにより、ジューダスの羽についた文字が剥がれ、まだ空中に浮かんでいたエコーズACT2の尻尾に戻っていく。
これにより、ジューダスの羽についた文字が剥がれ、まだ空中に浮かんでいたエコーズACT2の尻尾に戻っていく。
「! ハアッ!」
この隙を逃すジューダスではない。
ジューダスは木から剣を引き抜き、そこから離れて空中に飛び出す。
翼を広げて剣を構え、落下する康一の方に向かって飛んでいく。
風が無くなったことにより、ジューダスは飛行の自由を取り戻した。
ジューダスは木から剣を引き抜き、そこから離れて空中に飛び出す。
翼を広げて剣を構え、落下する康一の方に向かって飛んでいく。
風が無くなったことにより、ジューダスは飛行の自由を取り戻した。
「ア、 ACT3イイイィーーッ!!!」
康一は叫び、自らのスタンドの形態を変える。
射程距離が短くなることにより、スタンドは素早く彼の近くの方へと戻る。
けれどもそれよりも剣を振りかざすジューダスの方が、康一の方に近付こうとしていた。
より人型に近い形態となったエコーズACT3は、ジューダスの後ろの方にいた。
康一の前で守るためには間に合わない。
しかしけれども、ジューダスの方へとその拳は届きそうな、そんな距離までには来ていた。
射程距離が短くなることにより、スタンドは素早く彼の近くの方へと戻る。
けれどもそれよりも剣を振りかざすジューダスの方が、康一の方に近付こうとしていた。
より人型に近い形態となったエコーズACT3は、ジューダスの後ろの方にいた。
康一の前で守るためには間に合わない。
しかしけれども、ジューダスの方へとその拳は届きそうな、そんな距離までには来ていた。
「こいつを叩き落とせエエエエエエェェェーーーッ!!!」
康一が叫ぶと同時に、エコーズACT3は拳を振り上げる。
『ビシイイイィィ』
エコーズACT3の拳は、ジューダスが構えていた剣に当たった。
『ガクッ』
「!?」
「!?」
その途端、拳を当てられたジューダスの剣が急激に重くなる。
攻撃した対象を重くする、これがエコーズACT3の能力だ。
これにより、ジューダスは剣を振れずにまたも空中でバランスを崩す。
剣先を下に向けながら、康一と共に落下していく。
有名な話のはずだが、物体の落下速度は空気抵抗で決まり重さは関係ない。
そのためジューダスと康一はほぼ同じ高さを保ったまま落下する。
つまり、落下した後はジューダスと康一の次の行動の始まりは同条件のはず。
康一はこの瞬間はそう感じていた。
しかし、そうも上手くはいかない。
攻撃した対象を重くする、これがエコーズACT3の能力だ。
これにより、ジューダスは剣を振れずにまたも空中でバランスを崩す。
剣先を下に向けながら、康一と共に落下していく。
有名な話のはずだが、物体の落下速度は空気抵抗で決まり重さは関係ない。
そのためジューダスと康一はほぼ同じ高さを保ったまま落下する。
つまり、落下した後はジューダスと康一の次の行動の始まりは同条件のはず。
康一はこの瞬間はそう感じていた。
しかし、そうも上手くはいかない。
『パッ』
「なっ!?」
「なっ!?」
単純な解決策だった。
ジューダスは、重くされた剣から手を離した。
剣だけを落下させ、自分は空中で急ブレーキをかけて止まり、姿勢を整え直した。
ジューダスは、重くされた剣から手を離した。
剣だけを落下させ、自分は空中で急ブレーキをかけて止まり、姿勢を整え直した。
『坊ちゃあぁぁぁ……』
ちなみに重くされて手を離されたのはシャルティエの方だ。
ジューダスは残るもう1本の短剣のパラゾニウムを構える。
そしてパラゾニウムの剣先を康一の方に向けながら、翼を羽ばたかせて一気に突進してあいった。
ジューダスは残るもう1本の短剣のパラゾニウムを構える。
そしてパラゾニウムの剣先を康一の方に向けながら、翼を羽ばたかせて一気に突進してあいった。
「クソオッ!!」
『ガキイイイィィィン!!』
『ガキイイイィィィン!!』
康一は落下しながらも咄嗟に手に持っていた水勢剣を胸の前に持っていく。
パラゾニウムの剣先と、水勢剣の刃の側面が激突する。
パラゾニウムの剣先と、水勢剣の刃の側面が激突する。
「うおおおおぉぉっ!!」
「グウウウウウゥゥゥーッ!!」
「グウウウウウゥゥゥーッ!!」
ジューダスは空中から急降下しながら突進してきた。
それにより、剣先をこちらの剣で受け止めた後の康一も一緒になって地面に急降下する。
両手で剣の側面を支えているため、康一はジューダスに対し攻撃ができない。
エコーズに新たな指示を出すのも間に合わない。
それにより、剣先をこちらの剣で受け止めた後の康一も一緒になって地面に急降下する。
両手で剣の側面を支えているため、康一はジューダスに対し攻撃ができない。
エコーズに新たな指示を出すのも間に合わない。
『ドズンッ!!』
「ガハッ…!」
「ガハッ…!」
ジューダスに押されて、康一は地面におもいっきり叩き付けられた。
『ピシ…』
水勢剣にも、パラゾニウムに刃を突かれた部分に小さなヒビが入った。
「クソ……エコー…」
叩き付けられて倒れた康一は、何とかエコーズを動かして攻撃を行おうとする。
けれども、背中を打ち付けた痛みに悶える時間も発生していた。
だからそれよりも、ジューダスの行動の方が早かった。
けれども、背中を打ち付けた痛みに悶える時間も発生していた。
だからそれよりも、ジューダスの行動の方が早かった。
『グッ』
先ほどジューダスが手を離して落としたシャルティエは、すぐ近くで地面に突き刺さっていた。
ジューダスはこれに手を伸ばし、掴んだ。
エコーズACT3の能力はまだ続いている。
射程距離の5メートルの範囲から出れば能力は解除されるはずだが、先ほど共に急降下したことによりその範囲からは出ていなかった。
シャルティエは重くされたままだ。
ジューダスはこれに手を伸ばし、掴んだ。
エコーズACT3の能力はまだ続いている。
射程距離の5メートルの範囲から出れば能力は解除されるはずだが、先ほど共に急降下したことによりその範囲からは出ていなかった。
シャルティエは重くされたままだ。
『グ…ズボ゙ッ…』
「ぐっ…!」
「ぐっ…!」
しかしジューダスは、これを持ち上げようとする。
人間のアイドルの神崎蘭子のままだったらこれを持ち上げることはおそらくできない。
魔王化でパワーアップしてなければそもそもこのスタート地点にすら立てなかっただろう。
人間のアイドルの神崎蘭子のままだったらこれを持ち上げることはおそらくできない。
魔王化でパワーアップしてなければそもそもこのスタート地点にすら立てなかっただろう。
エコーズACT3の能力は、本体の康一からの距離が近いほどより重くなる。
地面に突き刺さった状態の時は、康一との距離はやや離れており、抜くまでならまだ全力じゃなくても片手で持ち上げられる。
しかし、相手を斬るために使おうとするならば、近付くことにより剣はさらに重くなる。
地面に突き刺さった状態の時は、康一との距離はやや離れており、抜くまでならまだ全力じゃなくても片手で持ち上げられる。
しかし、相手を斬るために使おうとするならば、近付くことにより剣はさらに重くなる。
「う…お…お…!」
ジューダスは片手から一旦パラゾニウムを離し、両手でしっかりとシャルティエを持ち上げる。
武器が重くされたことはジューダスにとっても想定外のことだった。
しかしそれは、ある利点を生むことでもあった。
重さはそのまま、威力になるのだ。
武器が重くされたことはジューダスにとっても想定外のことだった。
しかしそれは、ある利点を生むことでもあった。
重さはそのまま、威力になるのだ。
「エコオオオォォォーーズウウゥゥ……こいつおおおぉぉおぉ………」
康一が呻き声を上げながらエコーズACT3を動かそうとする。
しかしそれよりも先に、ジューダスが重い剣を引き摺って来た。
しかしそれよりも先に、ジューダスが重い剣を引き摺って来た。
「ウオオオオォォォ!!!」
何かしらの技名を言う暇も無く、ジューダスは叫びながら剣をおもいっきり振り上げた。
そしてそれが、倒れた康一へと向かって振り下ろされた。
そしてそれが、倒れた康一へと向かって振り下ろされた。
『バキイッ!!』『ザンッ!!』
「オゲッ…!!ア………」
「オゲッ…!!ア………」
最初にぶつかったのは、康一が胸の前に置いたままだった水勢剣流水。
重さによりスピードと破壊力を増したシャルティエの刃は、相手の剣の刃を斬り裂き割った。
そしてそのまま、その下にある康一のエレン(カラスアマゾン)としての肉体にも刃が沈んだ。
剣は、康一の体の右肩から右胸辺りにかけてを斬り裂いていた。
重さによりスピードと破壊力を増したシャルティエの刃は、相手の剣の刃を斬り裂き割った。
そしてそのまま、その下にある康一のエレン(カラスアマゾン)としての肉体にも刃が沈んだ。
剣は、康一の体の右肩から右胸辺りにかけてを斬り裂いていた。
◆
「がぶっ……ごぽっ」
康一が口から黒ずんだ血を多量に吐き出す。
右胸を斬られたことで、肺から血が逆流したようだった。
同時に、その姿はカラスアマゾンからエレン・イェーガーのものへと戻った。
右胸を斬られたことで、肺から血が逆流したようだった。
同時に、その姿はカラスアマゾンからエレン・イェーガーのものへと戻った。
「ハア…ハア…」
対するジューダスは、息を切らしながら剣を引き抜いて数歩後退った。
シャルティエはもうさっきより軽くなっていた。
胸を斬られたショックで能力を解除したらしい。
先ほどまで出ていた謎の人型の存在(エコーズ)も、消えていた。
シャルティエはもうさっきより軽くなっていた。
胸を斬られたショックで能力を解除したらしい。
先ほどまで出ていた謎の人型の存在(エコーズ)も、消えていた。
『……とりあえず止まったみたいですが、ここからどうします?』
「………どうするか」
「………どうするか」
シャルティエが質問してくる。
現在、相手は口から大量の血を吹き出しているが、まだ死ぬ様子は無い。
先ほど見せた再生能力も、まだ残っているのか傷口から蒸気のようなものが出ていて少しずつ傷が塞がってきているようにも見える。
けれども負わせた傷は重傷なようで、今のところ起き上がってくるようにも見えない。
むしろ普通だったら十分に致命傷だ。
こうして呑気に眺めていれば勝手に死ぬ。
だが、今回の相手はそうではない。
現在、相手は口から大量の血を吹き出しているが、まだ死ぬ様子は無い。
先ほど見せた再生能力も、まだ残っているのか傷口から蒸気のようなものが出ていて少しずつ傷が塞がってきているようにも見える。
けれども負わせた傷は重傷なようで、今のところ起き上がってくるようにも見えない。
むしろ普通だったら十分に致命傷だ。
こうして呑気に眺めていれば勝手に死ぬ。
だが、今回の相手はそうではない。
ジューダスからしてみても、今回のことは急に襲われたから無我夢中で反撃した結果こうなったとしか言えない。
このまま首を刎ねるなりでトドメを刺せば簡単な話だ。
けれども、あっさりとそうするべきだとも判断できない。
まだ少し気になることはある。
何故こいつの魂を以前にも感じたことがあるような気がするのか、何故こいつの魂に空洞の部分があるような気がするのか。
そういった疑問もあって、次の行動に少し迷いが出ていた。
このまま首を刎ねるなりでトドメを刺せば簡単な話だ。
けれども、あっさりとそうするべきだとも判断できない。
まだ少し気になることはある。
何故こいつの魂を以前にも感じたことがあるような気がするのか、何故こいつの魂に空洞の部分があるような気がするのか。
そういった疑問もあって、次の行動に少し迷いが出ていた。
「けぷ……え……あ……?」
「!」
「!」
血を吐きながら、康一が何かを言おうとし始める。
それを見たジューダスは咄嗟に、剣を構えて少し間合いをとる。
動けなくした相手とはいえ、まだ何もできなくたったとは限らない。
先ほどのような謎の生物のようなもの(エコーズ)をまたけしかけてくる可能性も考えられる。
それを見たジューダスは咄嗟に、剣を構えて少し間合いをとる。
動けなくした相手とはいえ、まだ何もできなくたったとは限らない。
先ほどのような謎の生物のようなもの(エコーズ)をまたけしかけてくる可能性も考えられる。
「おい、お前は何者だ。もし今後もやり合うと言うのなら……覚悟はするんだな」
ジューダスは牽制の意味も込めて発言する。
相手が質問に答えずにもう一度襲いかかろうとするのならば、すぐに攻撃できるように心構えをする。
相手が質問に答えずにもう一度襲いかかろうとするのならば、すぐに攻撃できるように心構えをする。
「あ……え……な……?」
だが、康一は質問にも答えず、かといって警戒していたような攻撃的な行動をとることもなかった。
どこか、様子がおかしいような感じがあった。
目の焦点が合ってなかった。
何もない虚空を見つめているかのようだった。
どこか、様子がおかしいような感じがあった。
目の焦点が合ってなかった。
何もない虚空を見つめているかのようだった。
「なん……だれ……?どう……ゴポッ」
血を吐きながら誰かと会話しているかのような言葉を康一は発する。
けれどもその顔はジューダスの方には向いていない。
この場にいない誰かが見えているかのようだった。
けれどもその顔はジューダスの方には向いていない。
この場にいない誰かが見えているかのようだった。
「しらない……しらない……しらないぃ………ちがう……ちがぁうぅ……」
康一は弱ったか細い声で呟き続ける。
同時に、その表情は段々とひきつっていき、恐怖の色が見てとれるようになってくる。
歯をガチガチと打ち鳴らし始め、体も震えてきている。
同時に、その表情は段々とひきつっていき、恐怖の色が見てとれるようになってくる。
歯をガチガチと打ち鳴らし始め、体も震えてきている。
「おい、どうした!何を言っている!?」
「ぼくは……ぼくっ、ぼくじゃあない…!……ちがう、ちがうんだあ……!……げぽっ」
「ぼくは……ぼくっ、ぼくじゃあない…!……ちがう、ちがうんだあ……!……げぽっ」
ジューダスの声が届いているようには見えない。
康一は何かを必死に否定しようとしているようだが、それが何かは分からない。
ジューダスが訳が分からないと思っている間にも、異変は加速していく。
康一は何かを必死に否定しようとしているようだが、それが何かは分からない。
ジューダスが訳が分からないと思っている間にも、異変は加速していく。
「ヴア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ーーッ!!!ギィ゛イ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ーーーッ!!!!」
「!!?」
「!!?」
突如として康一は大声で悲鳴を上げた。
それと同時に、体をじたばたと激しく動かし始めた。
目は白眼を剥き、顎を上げ、腕と脚をバタバタとさせながら体中を痙攣させていた。
まるで何かに取り憑かれているかのようだった。
急に発狂したという感じだった。
それでもまだ立ち上がってくるまでではない。
それと同時に、体をじたばたと激しく動かし始めた。
目は白眼を剥き、顎を上げ、腕と脚をバタバタとさせながら体中を痙攣させていた。
まるで何かに取り憑かれているかのようだった。
急に発狂したという感じだった。
それでもまだ立ち上がってくるまでではない。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいやめっ、やめて、こないで、ごめん、くるな、ごめんなさい、ゴプッ、ごべっ、ごめんっ、やべで、ごばいべ、げぽっ、ごめんなさい…!」
「何だ!何に謝っている!止めるって何のことだ!こっちは何もしてないぞ!」
「何だ!何に謝っている!止めるって何のことだ!こっちは何もしてないぞ!」
康一は叫び終わった後、壊れたテープのように謝罪の言葉を繰り返す。
目からは涙が大量に溢れ、鼻から鼻水と鼻血も流れ出していた。
途中、何かを止めるように懇願している部分もあった。
ジューダスがこれに対して問いかけても、当然返答は無い。
止めてほしいと言われても、何をそうしてほしいのか分からない。
来るなと言われても、そもそもこちらの方から近付いてはいない。
目からは涙が大量に溢れ、鼻から鼻水と鼻血も流れ出していた。
途中、何かを止めるように懇願している部分もあった。
ジューダスがこれに対して問いかけても、当然返答は無い。
止めてほしいと言われても、何をそうしてほしいのか分からない。
来るなと言われても、そもそもこちらの方から近付いてはいない。
「あ」
一瞬、康一の動きが止まった。
「『逃げて!』」
その直後、康一は倒れたまま首だけを直角に上げて叫ぶ。
同時に、彼から謎の生物のようなもの…エコーズが飛び出す。
それはジューダスがこれまで見たことの無い姿、エコーズACT1だった。
ACT1は、文字をジューダスに向けて投げつけた。
同時に、彼から謎の生物のようなもの…エコーズが飛び出す。
それはジューダスがこれまで見たことの無い姿、エコーズACT1だった。
ACT1は、文字をジューダスに向けて投げつけた。
「くっ!」
ジューダスは咄嗟に腕で顔を庇いながら上に向かって飛ぶ。
投げつけられた文字はジューダスの腕に貼り付いた。
その文字の形は、先の康一が叫んだものと同じく『逃げて』だ。
ジューダスは飛んだ後そのまま羽を広げ、羽ばたいて上空に留まる。
その直後に、周囲に光が迸った。
投げつけられた文字はジューダスの腕に貼り付いた。
その文字の形は、先の康一が叫んだものと同じく『逃げて』だ。
ジューダスは飛んだ後そのまま羽を広げ、羽ばたいて上空に留まる。
その直後に、周囲に光が迸った。
◆
――困るんだよ、余計なものまで取り入れやがって。
康一の耳に最初に聞こえたのは、そんな感じの声だった。
その次に、人影が見えた。
自分が襲い、そして自分を動けなくした相手の後ろの方に、そいつは見えた。
そいつのことを、自分の目の前にいる相手は気付いていなかった。
いや、そもそもそいつの方が、この場には本当は存在しないはずの者だった。
一目見た印象、それは今の自分の姿、エレン・イェーガーを成長させた奴のようだった。
その次に、人影が見えた。
自分が襲い、そして自分を動けなくした相手の後ろの方に、そいつは見えた。
そいつのことを、自分の目の前にいる相手は気付いていなかった。
いや、そもそもそいつの方が、この場には本当は存在しないはずの者だった。
一目見た印象、それは今の自分の姿、エレン・イェーガーを成長させた奴のようだった。
それもそのはずだ。
そいつはまさしく、本来の未来のエレン・イェーガーだったのだから。
そいつはまさしく、本来の未来のエレン・イェーガーだったのだから。
これは、肉体側の精神が復活したとか、そういうことではない。
そんな展開はとっくの昔に禁止された。
ならば、こいつは何者なのか。
その答えは、「進撃の巨人」の能力にある。
そんな展開はとっくの昔に禁止された。
ならば、こいつは何者なのか。
その答えは、「進撃の巨人」の能力にある。
エルディア人の巨人化能力者は、稀に過去の能力継承者の記憶を見ることがある。
しかし、「進撃の巨人」の能力を継承した者には、それだけではない。
「未来の継承者の記憶を見る」こと、それが進撃の巨人の能力の正体だ。
しかし、「進撃の巨人」の能力を継承した者には、それだけではない。
「未来の継承者の記憶を見る」こと、それが進撃の巨人の能力の正体だ。
康一に見えているのは、未来の記憶という形で届いた、エレン・イェーガーからのメッセージだ。
これは、未来エレンだけが使えるバグ技みたいなものだ。
「進撃の巨人」の能力がここにあるということは、「進撃の巨人」の本来の未来の物語も存在しなければいけないということだ。
前にも一度未来の記憶を見たこともあるため、よりそうでなければならなくなってしまっていた。
時間を超越しているため、殺し合いの主催側も手出しできない…と言うよりは、見逃しているとも言えるような状況だ。
他の展開と違い、これはまだ問題の無い状態と判断しているのだろう。
これは、未来エレンだけが使えるバグ技みたいなものだ。
「進撃の巨人」の能力がここにあるということは、「進撃の巨人」の本来の未来の物語も存在しなければいけないということだ。
前にも一度未来の記憶を見たこともあるため、よりそうでなければならなくなってしまっていた。
時間を超越しているため、殺し合いの主催側も手出しできない…と言うよりは、見逃しているとも言えるような状況だ。
他の展開と違い、これはまだ問題の無い状態と判断しているのだろう。
しかし、そうだとしてもおかしな部分はまだある。
このままでは、本来のエレン・イェーガーに、未来が繋がらないからだ。
このままでは、本来のエレン・イェーガーに、未来が繋がらないからだ。
康一は暴走している間にアマゾン生命体の溶源性細胞に感染してしまった。
それによるアマゾン化の症状は既に発症してしまっている。
この肉体のまま、たとえこの殺し合いから生還したとしても、本来のエレン・イェーガーの未来を辿れる訳がない。
殺し合いもまだ終わってなく、結末は未確定だ。
それによるアマゾン化の症状は既に発症してしまっている。
この肉体のまま、たとえこの殺し合いから生還したとしても、本来のエレン・イェーガーの未来を辿れる訳がない。
殺し合いもまだ終わってなく、結末は未確定だ。
それでも出てこれたのは、まだ康一を元に戻す可能性が残されているから。
けれども、未来エレンはそれを具体的には知らない。
可能性もごく僅かなもので、未来エレンの存在は既に消えかけている。
康一は、未来エレンにとってもう希望にはなれない。
可能性もごく僅かなもので、未来エレンの存在は既に消えかけている。
康一は、未来エレンにとってもう希望にはなれない。
だから、未来エレンはもう、全てを消そうとしている。
確実に自分たちの未来に繋げないために。
もはや康一には期待できない。
だけども、康一の身体を操作することはできない。
出来るのは、言葉を少し語りかけるだけ。
それで、十分だった。
確実に自分たちの未来に繋げないために。
もはや康一には期待できない。
だけども、康一の身体を操作することはできない。
出来るのは、言葉を少し語りかけるだけ。
それで、十分だった。
――思い出せよ、お前が何者なのかを。
その言葉に、康一の脳が揺さぶられる。
これまでずっと彼の心に纏わりついていた黒いものが剥がれていく。
これまでずっと彼の心に纏わりついていた黒いものが剥がれていく。
――本当は何がしたかったのか、今まで何をしてきたのか。
そんな言葉をかけながら未来エレンが歩いて近付いてくる。
一歩進まれるごとに、康一の中に恐怖心が増大する。
脳内の本能はこいつの言葉を聞いてはいけないと叫ぶ。
けれども、止めることはできない。
否応なしに、かけられる言葉が康一の精神の奥深くにまで入り込んでくる。
知らない・違うと否定しようとしても、心の奥底からそれとは反対のものが溢れ出ようとする。
そして、封印されていた扉が開かれる。
一歩進まれるごとに、康一の中に恐怖心が増大する。
脳内の本能はこいつの言葉を聞いてはいけないと叫ぶ。
けれども、止めることはできない。
否応なしに、かけられる言葉が康一の精神の奥深くにまで入り込んでくる。
知らない・違うと否定しようとしても、心の奥底からそれとは反対のものが溢れ出ようとする。
そして、封印されていた扉が開かれる。
――お前は殺したんだよ。何人も。仲間も含めて。
違う。
違う、違う!
アイツらは仲間じゃあない!
僕は仲間を殺してない!
僕がやったんじゃあない!
違うんだアッ!
違う、違う!
アイツらは仲間じゃあない!
僕は仲間を殺してない!
僕がやったんじゃあない!
違うんだアッ!
心の防衛反応が、咄嗟にそんな反論を並べ立てようとする。
けれどもそれが間違っていることは、康一自身がよく分かっている。
頭に思い浮かぶ言葉も、それぞれ繋がらない支離滅裂なものだ。
洗脳電波による破壊命令も、溶源性細胞による食欲も超えて、未来エレンにより本当の心が引っ張り出される。
しかしそれは、現状を良くするものという訳ではない。
けれどもそれが間違っていることは、康一自身がよく分かっている。
頭に思い浮かぶ言葉も、それぞれ繋がらない支離滅裂なものだ。
洗脳電波による破壊命令も、溶源性細胞による食欲も超えて、未来エレンにより本当の心が引っ張り出される。
しかしそれは、現状を良くするものという訳ではない。
彼は今、悪夢から目覚めさせられようとしている。
その先にあるものは、現実という名のより残酷な悪夢だ。
その先にあるものは、現実という名のより残酷な悪夢だ。
――洗脳されていたなんて言い訳は許されない。
――仲間を殺したのは確かにお前だ。
――お前が全部壊したんだよ。
――仲間を殺したのは確かにお前だ。
――お前が全部壊したんだよ。
――お前が
――お前が
――お前が
――お前が
――お前が
声が頭の中で何度も響く。
そしてその度に、康一の中でフラッシュバックが起こる。
そしてその度に、康一の中でフラッシュバックが起こる。
最初に思い浮かぶのは、誰かを追い回して村を破壊する自分。
瓦礫ごと何か(それはおそらくグレーテである)を踏み潰す自分。
街中に侵入し、暴れまわる自分。
再び、誰かを踏み潰す自分。
瓦礫ごと何か(それはおそらくグレーテである)を踏み潰す自分。
街中に侵入し、暴れまわる自分。
再び、誰かを踏み潰す自分。
そしてここから先に見える光景が、康一の精神に対し更に致命的な傷を与える。
暴走する自分を助けようとした女性を、かつては仲間だと言った女性…神楽を、自分が剣で刺し殺す場面が見えた。
この瞬間にはもう、洗脳電波の効果は消え失せた。
だからこれが本当は何を意味するのか、理解できてしまっていた。
この瞬間にはもう、洗脳電波の効果は消え失せた。
だからこれが本当は何を意味するのか、理解できてしまっていた。
――まだだ。他にも、思い出すべきことがあるだろ。
ここまで思い出しても、未来エレンは康一の心が壊れることをまだ許さない。
康一にはもっと、自覚しなくてはならないことが残っている。
康一にはもっと、自覚しなくてはならないことが残っている。
――思い出せよ、他に誰が死んだって言われたか。
未来エレンが言うのは、前に行われた主催陣営からの定期放送のこと。
そこで、康一のよく知る名前が呼ばれた。
巨人化で暴走中だとしても、放送の音声だけは確かに耳に届いていた。
巨人化暴走が終わった後、そのことからずっと目を逸らしていた。
その記憶もまた、掘り起こされる。
そこで、康一のよく知る名前が呼ばれた。
巨人化で暴走中だとしても、放送の音声だけは確かに耳に届いていた。
巨人化暴走が終わった後、そのことからずっと目を逸らしていた。
その記憶もまた、掘り起こされる。
『犬飼ミチル…その身体の名は東方仗助』
『空条承太郎…その身体の名は燃堂力』
『空条承太郎…その身体の名は燃堂力』
身体側に、康一にとっての親友の名前が。
精神側に、康一にとっての尊敬すべき人の名前が。
片方だけとはいえ、死者としての名前で呼ばれていた。
精神側に、康一にとっての尊敬すべき人の名前が。
片方だけとはいえ、死者としての名前で呼ばれていた。
――お前はこいつらを、見殺しにしたんだ。
未来エレンが叩き付ける。
康一は、彼らが何故死んだのかは知らない。
既に起こってしまったことに対し、責任を問いても仕方の無いことのはずだ。
けれども、今の康一は思ってそう飲み込むことはできない。
彼らが死んでしまった時も、康一はずっと暴走していた。
もっと前に別の行動をとっていれば、彼らは死なずに済んだのではないか。
その可能性を、思い浮かべさせられてしまう。
康一は、彼らが何故死んだのかは知らない。
既に起こってしまったことに対し、責任を問いても仕方の無いことのはずだ。
けれども、今の康一は思ってそう飲み込むことはできない。
彼らが死んでしまった時も、康一はずっと暴走していた。
もっと前に別の行動をとっていれば、彼らは死なずに済んだのではないか。
その可能性を、思い浮かべさせられてしまう。
「ヴア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛――ッ!!!ギィ゛イ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛―――ッ!!!!」
仲間を殺したこと、大切な人を見殺しにしたこと。
この事実に耐えられなかった。
絶望の感情のままに、悲鳴を上げることしかできなかった。
この事実に耐えられなかった。
絶望の感情のままに、悲鳴を上げることしかできなかった。
――あいつらの死を、無駄にしてはいけない。
最後の悪魔の囁きが始まる。
――こうなったらもう、全てを壊すしかない。
その方針自体は、前までの康一と変わらない。
異なるのは、それが偽りの心によるものか、壊れた心によるものかどうか。
異なるのは、それが偽りの心によるものか、壊れた心によるものかどうか。
――最初から、全てをなかったことにするしかない。
その考え方は、今目の前にいる先ほどまで戦った相手と変わらない。
異なるのは、そのための方法が完全なる破壊をもって成し遂げるというもの。
この世界そのものを、消してしまおうというもの。
異なるのは、そのための方法が完全なる破壊をもって成し遂げるというもの。
この世界そのものを、消してしまおうというもの。
――今までこの力を受け継いできた者達のためにも。
未来エレンの背後に、新たなる人影が見える。
エレン・イェーガーの父親であり先代の進撃の巨人の継承者である、グリシャ・イェーガー。
その更に前の継承者である、エレン・クルーガー。
エレン・イェーガーの父親であり先代の進撃の巨人の継承者である、グリシャ・イェーガー。
その更に前の継承者である、エレン・クルーガー。
その他にも、たくさんの人影が後ろに並んでいるのが見えた。
彼らは皆、虚ろな目で下にうつむきながら暗い表情をしていた。
彼らは、両手を伸ばして康一の方に手の平を向けながら近付いてきた。
彼らは皆、虚ろな目で下にうつむきながら暗い表情をしていた。
彼らは、両手を伸ばして康一の方に手の平を向けながら近付いてきた。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいやめっ、やめて、こないで、ごめん、くるな、ごめんなさい、ゴプッ、ごべっ、ごめんっ、やべで、ごばいべ、げぽっ、ごめんなさい…!」
康一に見えているものは幻覚だ。
けれども、過去の継承者達の姿は、進撃の巨人の能力と共に引き継がれてきた確かに存在する記憶だ。
その記憶と、康一の中に発生した多大なる罪悪感が融合して、幻を見せた。
かつて「振り向いてはいけない小道」で振り向いたことで、自分を『どこか』に連れていこうとした大量の腕の恐怖の記憶も、この幻覚を見ることを後押ししていた。
進撃の巨人の過去の継承者達の虚像は、康一に群がって掴みかかっていた。
まるで、その肉体を奪おうとしているかのようだった。
けれども、過去の継承者達の姿は、進撃の巨人の能力と共に引き継がれてきた確かに存在する記憶だ。
その記憶と、康一の中に発生した多大なる罪悪感が融合して、幻を見せた。
かつて「振り向いてはいけない小道」で振り向いたことで、自分を『どこか』に連れていこうとした大量の腕の恐怖の記憶も、この幻覚を見ることを後押ししていた。
進撃の巨人の過去の継承者達の虚像は、康一に群がって掴みかかっていた。
まるで、その肉体を奪おうとしているかのようだった。
――進み続けろ、全てを終わらせるまで。
その言葉が、最後のトリガーだった。
壊れていく心に対し、破壊命令が下される。
失われたものに対し報いるためには、それしか方法が無いとでも言うかのように。
もはやまともに思考できない割れた心は、言われるがままにそれを実現させるための体のスイッチを入れる。
壊れていく心に対し、破壊命令が下される。
失われたものに対し報いるためには、それしか方法が無いとでも言うかのように。
もはやまともに思考できない割れた心は、言われるがままにそれを実現させるための体のスイッチを入れる。
「あ」
その直後に、康一は思い出す。
目の前にはまだ、人が1人いることを。
目の前にはまだ、人が1人いることを。
「『逃げて!』」
最後の最後のギリギリで、本当の康一の心が動いた。
それは、ごく僅かな小さな欠片だったのかもしれない。
粉々に砕け散っていた『黄金の精神』の破片、その想いが一瞬だけ発露した。
それは、ごく僅かな小さな欠片だったのかもしれない。
粉々に砕け散っていた『黄金の精神』の破片、その想いが一瞬だけ発露した。
その奇跡は刹那の時の内に終わる。
その後に、肉体の方の力も発動する。
斬られた傷を起点として、大量の肉が盛り上がっていく。
同時に、未来から真なる呪いを送り込んでいた存在も、消え失せていた。
恐らくは、それがいた時間ごと。
それの狙い通りに、ここから繋がる未来は消滅した。
救われる可能性が限りなく0に近くなったと、世界に判断されてしまった。
その後に、肉体の方の力も発動する。
斬られた傷を起点として、大量の肉が盛り上がっていく。
同時に、未来から真なる呪いを送り込んでいた存在も、消え失せていた。
恐らくは、それがいた時間ごと。
それの狙い通りに、ここから繋がる未来は消滅した。
救われる可能性が限りなく0に近くなったと、世界に判断されてしまった。
ここにはもう、進撃の巨人は存在しない。
いるのは、理想がとうの昔に失われてしまっていたことを自覚した、ただの化け物が1体だけだ。
いるのは、理想がとうの昔に失われてしまっていたことを自覚した、ただの化け物が1体だけだ。
◆
「こいつは…!」
空を飛びながら、ジューダスは地上に現れた存在の姿を確認する。
そこでようやく、自分が先ほどまで戦っていた相手が何者であるかに気付く。
そこでようやく、自分が先ほどまで戦っていた相手が何者であるかに気付く。
「あの時の巨人……確か、康一とか言ったか……」
ジューダスに一瞬見えたのは、前に東の街中で戦った巨人の姿だ。
魂の質を前にも感じたことがある気がしたのもこれで説明がつく。
この巨人は、本来は広瀬康一という人物であり、巨人の力に飲まれて暴走している可能性があるとアルフォンスから少し聞いたような気がする。
このことから考えると、先ほどまで感じていた邪悪な魂の空洞部分は、本来の康一の魂の部分だった可能性も考えられる。
巨人化していないのに暴走していたことについての疑問は残るが、それについてはひとまず置いておく。
何故なら、巨人の変化はまだ終わってなかったからだ。
魂の質を前にも感じたことがある気がしたのもこれで説明がつく。
この巨人は、本来は広瀬康一という人物であり、巨人の力に飲まれて暴走している可能性があるとアルフォンスから少し聞いたような気がする。
このことから考えると、先ほどまで感じていた邪悪な魂の空洞部分は、本来の康一の魂の部分だった可能性も考えられる。
巨人化していないのに暴走していたことについての疑問は残るが、それについてはひとまず置いておく。
何故なら、巨人の変化はまだ終わってなかったからだ。
『ドオンッ!!』『ドスン!!』『バタン!!!』『バキバキバキッ!!!!』
「グォオオオオオッ!!!!!」
「グォオオオオオッ!!!!!」
現れた巨人の背丈は前よりは小さく、およそ6メートル程だ。
これは、連続変身による体力減少の影響もあった。
しかし、今重要なのはそこではない。
一度通常の巨人としての形を作った後、相手は暴れて周囲の木々をなぎ倒しながら、更なる変化を起こしていた。
これは、連続変身による体力減少の影響もあった。
しかし、今重要なのはそこではない。
一度通常の巨人としての形を作った後、相手は暴れて周囲の木々をなぎ倒しながら、更なる変化を起こしていた。
最初の異変は、巨人の体から黒い羽みたいなものが生えてきたこと。
斬られた腕を再生した時と同じく、始祖ユミルが形作った巨人の肉体に後からアマゾンの溶源性細胞が充填されていく形で影響を及ぼしていた。
巨人の体は、前に変身した時と同じくカラスアマゾンのような特徴を持つ姿へと変化する。
斬られた腕を再生した時と同じく、始祖ユミルが形作った巨人の肉体に後からアマゾンの溶源性細胞が充填されていく形で影響を及ぼしていた。
巨人の体は、前に変身した時と同じくカラスアマゾンのような特徴を持つ姿へと変化する。
しかしここから先に、またまた更なる変化が現れる。
進撃の巨人がかつて獲得した硬質化の力、それが巨人の体の一部を覆っていく。
具体的な変化が現れたのは、それぞれ頭、肩、尻の部分。
進撃の巨人がかつて獲得した硬質化の力、それが巨人の体の一部を覆っていく。
具体的な変化が現れたのは、それぞれ頭、肩、尻の部分。
尻部分からは、硬質化したものが尻尾のような形で生えてきた。
肩部分は、アーマーのようなもので覆われる。
頭は、丸みを帯びた形になっていく。
これらはそれぞれ、康一のスタンドであるエコーズのような形になっていった。
尻尾はACT1の長い尾の形に。
肩のアーマーはACT2の頭部の周りのような形に。
頭はACT3のもののような形に。
カラス型の姿を更に覆うように、広瀬康一の精神を反映するように、硬質化の力はこれらを形成した。
その姿は、もはや怪獣と形容すべきようなものだった。
肩部分は、アーマーのようなもので覆われる。
頭は、丸みを帯びた形になっていく。
これらはそれぞれ、康一のスタンドであるエコーズのような形になっていった。
尻尾はACT1の長い尾の形に。
肩のアーマーはACT2の頭部の周りのような形に。
頭はACT3のもののような形に。
カラス型の姿を更に覆うように、広瀬康一の精神を反映するように、硬質化の力はこれらを形成した。
その姿は、もはや怪獣と形容すべきようなものだった。
これら三種の硬質化パーツが生えた後、巨人はバランスを崩しているかのようなフラフラとした挙動を見せる。
パーツが重りになって、動きづらくなっているのだ。
パーツが重りになって、動きづらくなっているのだ。
これらのパーツは、康一の最後の抵抗の精神の顕れ。
もっとも、頭と肩周りにも形成されたため、弱点を守る鎧にもなってしまっているのだが。
もっとも、頭と肩周りにも形成されたため、弱点を守る鎧にもなってしまっているのだが。
『……坊ちゃん、本当にどうします、これ…?』
ジューダスの手の中のシャルティエも、流石に呆然となっていた。
前に戦った巨人が、更にキメラじみた化け物な姿になって現れた。
ジューダスの方ももうどうすれば良いんだこんなのなんてことを考えてしまう。
前に戦った巨人が、更にキメラじみた化け物な姿になって現れた。
ジューダスの方ももうどうすれば良いんだこんなのなんてことを考えてしまう。
「オオオ■■■■オォオオォ■■■オオッ!!!」
進撃とカラスとエコーズのキメラ巨人は、空にいるジューダスに向けて咆哮する。
これからこの世の全てを破壊せしめんとするがごとき凄まじさがあった。
だが、感じる魂の邪悪度合いは、先ほどよりは薄れていた。
けれども、狂暴性は上がっているようだった。
以前よりも、より深い暴走状態に陥っているようだった。
これからこの世の全てを破壊せしめんとするがごとき凄まじさがあった。
だが、感じる魂の邪悪度合いは、先ほどよりは薄れていた。
けれども、狂暴性は上がっているようだった。
以前よりも、より深い暴走状態に陥っているようだった。
<逃げて!>
「………」
「………」
ジューダスは腕に貼り付いた文字を見る。
先ほど貼り付けられたこれはまだ消えていなかった。
これからは文字通りの声も繰り返し響いて聞こえてくる。
この文字から考えられること、それは広瀬康一の正気は先ほどまではまだ完全に消えていた訳では無いことだ。
アルフォンスの言っていた通り、本当は自分たちの敵になるような奴じゃないのかもしれない。
先ほど貼り付けられたこれはまだ消えていなかった。
これからは文字通りの声も繰り返し響いて聞こえてくる。
この文字から考えられること、それは広瀬康一の正気は先ほどまではまだ完全に消えていた訳では無いことだ。
アルフォンスの言っていた通り、本当は自分たちの敵になるような奴じゃないのかもしれない。
「………ならばそれこそ、介錯してやる必要があるな」
ジューダスは下にいる巨人を憐れみの目で見る。
本当は本人も望んでいないのにこんな非道をやらされていたことは分かった。
ならばむしろ、殺してやる方が相手にとって慈悲であると考えられた。
何故こんなことになってしまったのかの理由は分からない。
しかし何にしても、不本意にあんな化け物に姿を変えられてしまったのなら、そうするべきと思うのは尚更であった。
本当は本人も望んでいないのにこんな非道をやらされていたことは分かった。
ならばむしろ、殺してやる方が相手にとって慈悲であると考えられた。
何故こんなことになってしまったのかの理由は分からない。
しかし何にしても、不本意にあんな化け物に姿を変えられてしまったのなら、そうするべきと思うのは尚更であった。
「だが、僕1人だと難しいな」
それもまた事実であった。
前回の時も、数人がかりで街中から追い出すのでやっとだった。
この問題を解決するためには、他の仲間が何人も必要だ。
それを可能にできそうな者達は、元々ジューダスが向かおうとしていた方にいるはずだ。
厄介ごとを持ち込んでしまう形になるが、この際それはしょうがない。
全体の問題の解決のためにも、巨人との決着は必要だ。
前回の時も、数人がかりで街中から追い出すのでやっとだった。
この問題を解決するためには、他の仲間が何人も必要だ。
それを可能にできそうな者達は、元々ジューダスが向かおうとしていた方にいるはずだ。
厄介ごとを持ち込んでしまう形になるが、この際それはしょうがない。
全体の問題の解決のためにも、巨人との決着は必要だ。
「そら、こっちだ!」
ジューダスは意を決して、山中の方へと飛んでいく。
これを越えた先にある監獄へと向かった者達と合流するために。
これを越えた先にある監獄へと向かった者達と合流するために。
「アアアアア゛ア゛アァア゛■■■■ア゛アアァアッ!!!!」
巨人も雄叫びを上げながら、頭を大きく揺らしながら、空のジューダスを追いかける。
その咆哮は、悲鳴を上げているようでもあった。
その咆哮は、悲鳴を上げているようでもあった。
【C-4/真夜中】
【ジューダス@テイルズオブデスティニー2】
[身体]:神崎蘭子@アイドルマスター シンデレラガールズ
[状態]:疲労(絶大)、ダメージ(極大)、天使化、魔王ブリュンヒルデ、飛行中、腕にエコーズの音の文字(<逃げて!>)が貼り付いている
[装備]:シャルティエ@テイルズオブデスティニー、パラゾニウム@グランブルーファンタジー
[道具]:基本支給品、ルナメモリ@仮面ライダーW、新八の首輪
[身体]:神崎蘭子@アイドルマスター シンデレラガールズ
[状態]:疲労(絶大)、ダメージ(極大)、天使化、魔王ブリュンヒルデ、飛行中、腕にエコーズの音の文字(<逃げて!>)が貼り付いている
[装備]:シャルティエ@テイルズオブデスティニー、パラゾニウム@グランブルーファンタジー
[道具]:基本支給品、ルナメモリ@仮面ライダーW、新八の首輪
【広瀬康一@ジョジョの奇妙な冒険】
[身体]:エレン・イェーガー@進撃の巨人
[状態]:疲労(超絶大)、溶原性細胞感染、食人衝動、巨人化(アマゾンの特徴発現、硬質化によるエコーズのような形のパーツの出現)、精神崩壊、暴走
[装備]:
[道具]:基本支給品、タケコプター@ドラえもん、精神と身体の組み合わせ名簿@チェンジロワ
[身体]:エレン・イェーガー@進撃の巨人
[状態]:疲労(超絶大)、溶原性細胞感染、食人衝動、巨人化(アマゾンの特徴発現、硬質化によるエコーズのような形のパーツの出現)、精神崩壊、暴走
[装備]:
[道具]:基本支給品、タケコプター@ドラえもん、精神と身体の組み合わせ名簿@チェンジロワ
※水勢剣流水@仮面ライダーセイバーは破壊されました
※今回の話の時系列は、152話「早すぎるΨ会?」より前とします。
| 152:早すぎるΨ会? | 投下順に読む | 154:集結:その①~俺、参上!~ |
| 150:Awake | 時系列順に読む | 152:早すぎるΨ会? |
| 143:孤独のB/極限のdead or alive! | ジューダス | |
| 148:AMAZONZ | 広瀬康一 |