解説
「
ジョジョの奇妙な冒険」第一部に登場するキャラクター。
悪の吸血鬼となったディオを倒した…と思っていた主人公ジョナサンの前に前触れなく現れ、ディオが生きていること、吸血鬼を倒すには「波紋法」と呼ばれる特殊な呼吸法が生み出す太陽のエネルギーが必要だということを伝え、波紋の師となる。
また彼自身も、ディオを吸血鬼に変えた「石仮面」と呼ばれる呪物との因縁があり、ディオとの戦いに同行した。
掴みどころのないひょうきんな性格で「座ったままの姿勢で数メートル飛び上がる」「岩の上に乗ったカエルを殴り、カエルを殺さずに岩を砕く」「つま先で跳ねるように水面を歩く」などの奇行を見せるが、師としての能力は高く、ジョナサンを一流の波紋戦士に鍛え上げた。
なお、続編である第二部には彼の孫シーザー・A・ツェペリが登場する。
しかし孫は通常「シーザー」と呼ばれるため、単に「ツェペリ」と呼ぶ場合はウィル・A・ツェペリを指すことが一般的。
最期
ディオの配下であるゾンビタルカスとジョナサンのチェーンデスマッチにおいてジョナサンが劣勢となり、この状況は師であるトンペティが予言した死の瞬間であると悟りながらも戦いに乱入。
しかし力及ばず、タルカスの必殺技「天地来蛇殺(ヘルヘブンスネーキル)」によってジョナサンは首を折られ、ツェペリは胴体を切断されてしまう。
しかし辛うじて生きていたツェペリは自身の波紋エネルギー(生命エネルギー)の全てをジョナサンに分け与え、息絶えた。
ツェペリの波紋を受け取ったジョナサンは復活、飛躍的にパワーアップしてタルカスを圧倒した。
考察
「ジョジョの奇妙な冒険」において作中で初めて明確に「人間賛歌」を唱えた人物であり、同時に本作における人間賛歌とは何かを自らの命で示した人物でもある。
本作において「命を懸けて主人公の勝利のきっかけを作る人物」や「自らの意思を主人公に託して息絶える人物」は数多いが、彼がその第一人者である。
彼は「自らの命を分け与えたことで主人公がパワーアップする」という比較的分かりやすい形で退場したが、「石仮面を破壊する」という彼の意思はジョナサンの仲間であるスピードワゴンが受け継いでおり、それを示唆するものとしてツェペリの遺品であるシルクハットはスピードワゴンが被っている。
また、第二部ではこのシルクハットを孫のシーザーが被っており、彼もまたツェペリの生き様を誇りに思い、自らの命を投げ打って意思を託せる気高い精神を受け継いでいる。
最終更新:2025年02月02日 11:00