進撃の巨人

概要

『別冊少年マガジン』創刊号から2021年5月号まで諫山創氏によって連載された漫画。
人類の生活領域である「壁」に侵略する捕食者「巨人」とそれに対抗する人類の存亡を賭けた調査兵団の物語であり、世界累計発行部数は2023年11月の時点で1億4000万部を突破した。

作風と死概念

人間を捕食しながら侵略する「巨人」と人類存亡を背負い闘う「人間」の対比関係を示し、ひたすら続く絶望感と登場人物の複雑な関係性を含めた感情描写とアクションを主軸とした物語である。
組織化された軍と戦術、現実の科学技術をモチーフとした装備などの現実的な軍事設定、物語隅々まで散りばめられた大小様々な謎や伏線、同時に現実社会でも影響を与えた主要人物の名言、壮大な世界観・巧緻な設定が売りの架空戦記のような硬派な展開である。話が進むに連れ設定上の事実と意義が解明され、同時に作品の魅力を引き出す要素でもある。これらの秀逸的構図が話題にあり、多くのSNSで考察界隈とコラ界隈を活発的に拡大させる反響があり、アニメ1期放送時は社会現象級のミームとして日本史に刻まれた。

死概念に最も近接的な作品であり、登場人物の大半が最終回にも死亡している。死と隣り合わせの緊迫感と人を失うことへの意義を問わすと原作者は答え、身近な人々の死を乗り越えながら生きる登場人物の心境と成長を描く心理性、憎しみの連鎖による殺し合いで捻れる人間関係を描く哲学性、教養的に死を扱う。
フラグをあっさり回収したり、物語の意味を与えたり、読者人気による"”すらも悲惨度を増す対価であり、現実世界でも起こりゆる幅広い死際を忠実に描写する。死亡要因は意図的な匂わせによる回収と不意打ちによる最期の二種類に分けられるが、特に後者は身構えすらも突き破るショックを与えくる。360度全方位のフルスイングで与える死は主要人物の人生を狂わせ、人格的形成にも影響したり、主人公であるエレンすら闇堕ちに至るほどシビアな展開で絶望を味合わされている。
そんな概念により、”作者の寵愛によって死も許されない我慢強いライナー”が作品性質上逃れられない運命に襲われる心境を代弁しており、読者を共感と繋がりを持ち続ける働きかけになってしまう。そんな彼の活躍によって分岐する結末とは?是非とも漫画で読んでほしい。

死亡キャラ一覧

ウォール・マリア陥落編(1巻)

トロスト区攻防戦編(1-3巻)

第57回壁外調査編(5-7巻)

ウォール・ローゼ内地編(9巻)

ウトガルド城の戦い編(10巻)

エレン奪還戦編(11-12巻)

王政編(13-17巻)

ウォール・マリア最終奪還作戦編(18-21巻)

レベリオ収容区襲撃編(25-26巻)

エルディア国の情勢編(27-29巻)

パラディ島奇襲編(29-30巻)

最終章・天と地の戦い(30-34巻)

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最終更新:2025年03月21日 20:34
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