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進め卑怯者

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「くそっ…くそっ!!」

シカマルと梨沙の二人から逃げた藤木は、怒りから壁を殴っていた
何回も殴っていると手の皮は捲れ、血が流れていた…しかし藤木は構わずに壁を殴り続けた、普段の彼なら少しの怪我でも涙を流すことだってあった
しかし、今は痛みすら構わずに殴り続けていた

「どうして…どうしてなんだよォォ!!」

情けなくて、腹立たしかったからだ…
藤木の作戦は間違いなく完璧だった、そして面白いように上手く行った、しかし…ここで早く仕留めれば良かったものの、藤木はつい調子に乗ってしまった…その後シカマルという名の男子にまんまとしてやられ、能力がバレた上に向こうも何かしらの能力を持っていて逆に殺されそうになり情けなくも逃げてしまった
藤木はそんな自分が情けなくて仕方がなかった

(僕はフジキングなんだ…!強いんだ!なのに!なのに!!!)
「はぁ…はぁ…」

暫く壁を殴り続けていた藤木は疲れからか糸が切れたように座り込んだ
その時だった

『やぁ、諸君……』

辺り一帯に主催である乃亜の声が聞こえ始めたのだ



◆◆◆



「もう10人以上も死んじゃったのか…」

藤木は静かに放送を聞いていた、放送を聞いていて分かったことが何個かあった
まず一つ目が死亡者が既に10人以上も出ていること…

(にしても…殺しのプロでも死んじゃうのか…)

乃亜は殺しのプロである割戦隊という5人のことを期待外れとでも言うように煽っていた
しかし藤木からしたら殺しのプロですら殺されるという事実に少し恐怖を覚えてしまったが、そんな考えを振り払い自分にはシルバースキンとセト神があるんだと自分自身を勇気づけた

「ていうか、やっぱり他にも殺し合いに乗ってるやつがいるじゃないか…」

それから藤木が感じたのは何故いつも自分ばっかり責められなくちゃいけないのかという怒りだった
他にも自分と似たようなことをしてるやつがいるというのに何故自分だけを責めるのか理解ができなかった
しかし、いつまでも怒っていてはいけないと思い頭から振り払って次のことを考え始めた

「禁止エリアには気をつけておかないといけないね」

それは禁止エリアのこと
禁止エリアに居続けた場合、首輪が作動し爆発してしまうようで、藤木は禁止エリアの警戒を強めた
そして最後に分かったことが…

「後…ここには子供しかいないようだね」

それはこの殺し合いには子供だけしか参加してないということ、これは藤木にとって重大な情報だった
大人が参加しているとなると能力を持っていようともどうしても大人と子供じゃ力の差が明らかであり、藤木も中々行動できなかっただろう…しかし、子供だけしか参加してないと分かれば能力を持っている藤木からしたら怖いものなどほとんどなかった

(さっきは逃げたけど…あれは僕の考えが甘かっただけだ、ちゃんとやれば僕は誰にも負けない!だって僕はフジキングなんだ!キングは一番強いんだ!)

そう考えていた時に藤木はハッとある可能性が頭をよぎった

「…永沢君や皆もここにいるのかな…」

それは彼のクラスメイトの事だった、自分がここにいるということはクラスメイトがいてもおかしくないと藤木は予想した

『本当に君は卑怯者だね』

もし今の自分を永沢に見られたら絶対こう言われるだろうなと藤木は思った

『この最低の卑怯者!!』

つい先ほどだって卑怯な手を使って梨沙から散々卑怯者と言われた…しかし、藤木は不適な乾いた笑みを浮かべた

「あぁ、そうさ、僕は卑怯者さ…でもそれがなんだっていうんだい?現に今だって死んだ子が何人もいる、自分の身を守るためにはどんな方法でも使わないといけないじゃないか」

藤木は反省するどころか開き直っていた、こんな殺し合いの中で綺麗事なんて言っていられないのだ、綺麗事を言って何か事が変わるのだったら自分だってやっている、だが現実は無情にもそうはいかない

「それに世の中には僕なんかよりもっと最低な人間はいくらでもいるんだよ、それこそ犯罪者とかね…まぁ今の僕も殺人未遂までいっちゃってるかもだけどね
でも、これも仕方がないことなんだ…今のこの殺し合いの中じゃいわば弱肉強食ってやつさ、生き残るためにはどんな方法でも使うしかないのさ」

───どうせこの世など、うらぎりだけの砂漠さ───

もはや今の藤木に迷いなどなかった、それどころかどんな方法でも使って優勝するという覚悟まで決まっていた
普通の生徒だった時は卑怯者、卑怯者と言われて嫌だったが、今の藤木は今までの弱虫な藤木じゃない…いくら卑怯者と言われても最低と言われても痛くも痒くもなかった
何故なら…

───ひきょう、それがオイラのすべてさ───

そして藤木は考えを変えることなく進み始めた

【G-1/1日目/深夜】
【藤木茂@ちびまる子ちゃん】
[状態]:健康、手の甲からの軽い流血、シルバースキンを展開中
[装備]:シルバースキン@武装錬金、セト神のスタンドDISC@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品、小型ボウガン(装填済み) ボウガンの矢(即効性の痺れ薬が塗布)×12
[思考・状況]基本方針:殺し合いに乗る。
1:次はもっとうまくやる
2:卑怯者だろうと何だろうと、どんな方法でも使う
3:永沢君達もいるのかな…
4:僕は──フジキングなんだ

018:思い描くは、ひとつの未来 投下順に読む 020:燃えよ失意の夢
時系列順に読む 021:追い付けない キミはいつでも
189(候補作採用話):「藤木、殺し合いに乗る」の巻 藤木茂 043:ビギナーズラックの嚆矢

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