歌声だけなら天使の様だと、そんな事を思いながら、クロエはグレーテルの後ろを歩いていた。
この狂人に背中を晒して歩く気には到底なれない。横に並ぶ事すら避けたい。そんな思惑から、グレーテルの後ろを歩くクロエは、グレーテルが口ずさむ歌に、いつしか聴き入っていた。
グレーテルと行動を共にすると決断してから、そんなに時間は経っていない。
その間にグレーテルのした事を思うと、こんな綺麗な声で歌う少女と本当に同一人物かという疑念が尽きる事なく湧いてくるが。見てくれと声だけは天使と呼んでも、誰も異を唱えない。
この狂人に背中を晒して歩く気には到底なれない。横に並ぶ事すら避けたい。そんな思惑から、グレーテルの後ろを歩くクロエは、グレーテルが口ずさむ歌に、いつしか聴き入っていた。
グレーテルと行動を共にすると決断してから、そんなに時間は経っていない。
その間にグレーテルのした事を思うと、こんな綺麗な声で歌う少女と本当に同一人物かという疑念が尽きる事なく湧いてくるが。見てくれと声だけは天使と呼んでも、誰も異を唱えない。
◆
クロエは、グレーテルの行動は、最初は理解できた。
双眼鏡を取り出してE–8の方を、正確には孫悟飯の動向を窺う。クロエとグレーテルの二人がかりでも、最後に乱入して来た少年、孫悟飯には勝てないのだから、彼がどこに行くのかを知る必要があった。
退こうとしたシャルティアに問答無用で襲い掛かり、ニンフを盾にしたリップを躊躇無く殺しに掛かった孫悟飯は、マーダーに対しては無差別に攻撃を仕掛けてくると観て良い。
まだ、純粋にマーダーであるシャルティアの方が、話が通じる。クロエもグレーテルもそう認識していた。
だからこそ、孫悟飯を警戒する。適当に動いて、遭遇してしまえは目も当てられない。悟飯が移動した方向と異なる方へと移動し、少しでも離れるべきだった。
そして、気絶したイリヤをかかえた悟飯が、心身の疲労と制限により、2人に気付く事なく悄然と南へと去っていったのを見送った。
悟飯達が去った後、二人は今後の方針を手短に相談して、まず海馬コーポレーションに寄ってから、聖ルチーア学園を経由して、病院を目指す事となった。
クロエとしては、聖ルチーア学園が兎も角、海馬コーポレーションには近づきたくは無かった。
閃光の中に消えたシャルティアが死んでいない事は、アーチャーの視力を持つクロエは見てとっていた。
悟飯と比べればマシ…というだけで、シャルティアもまた、避けるべき相手なのは疑いようの無い事実。間違い無く深傷を負っているだろう現状でも、それは間違い無い。
この近辺に居るであろうシャルティアが、獲物を狩る為に、或いは待ち伏せする為に、海馬コーポレーションに赴くという事は充分に予想出来た。
だからこそ、一刻も早く此処から離れる。そう主張したクロエの言は、誰しもが頷く全く正しいものだった。
対してグレーテルは、シャルティアと孫悟飯の脅威を主張。あの2人は制限を受けて実力を発揮できない現状ですら、グレーテルとクロエが敵う相手では無い。
そんな連中が首輪を外して仕舞えば、グレーテルとクロエの勝ち目は完全に無くなる。
そうならない様に、首輪を外せる道具なり情報なりが有るだろう海馬コーポレーションに彼らに先んじて赴き、内部を破壊する必要が有った。
この言に、クロエは賛意を示したが、あの二人、特にシャルティアが先行している可能性が有る以上、やはり避けるべきだと主張。至極真っ当な論理である。
だが、相手はグレーテルである。真っ当で無い者であり、理屈が通じる相手では無い。
双眼鏡を取り出してE–8の方を、正確には孫悟飯の動向を窺う。クロエとグレーテルの二人がかりでも、最後に乱入して来た少年、孫悟飯には勝てないのだから、彼がどこに行くのかを知る必要があった。
退こうとしたシャルティアに問答無用で襲い掛かり、ニンフを盾にしたリップを躊躇無く殺しに掛かった孫悟飯は、マーダーに対しては無差別に攻撃を仕掛けてくると観て良い。
まだ、純粋にマーダーであるシャルティアの方が、話が通じる。クロエもグレーテルもそう認識していた。
だからこそ、孫悟飯を警戒する。適当に動いて、遭遇してしまえは目も当てられない。悟飯が移動した方向と異なる方へと移動し、少しでも離れるべきだった。
そして、気絶したイリヤをかかえた悟飯が、心身の疲労と制限により、2人に気付く事なく悄然と南へと去っていったのを見送った。
悟飯達が去った後、二人は今後の方針を手短に相談して、まず海馬コーポレーションに寄ってから、聖ルチーア学園を経由して、病院を目指す事となった。
クロエとしては、聖ルチーア学園が兎も角、海馬コーポレーションには近づきたくは無かった。
閃光の中に消えたシャルティアが死んでいない事は、アーチャーの視力を持つクロエは見てとっていた。
悟飯と比べればマシ…というだけで、シャルティアもまた、避けるべき相手なのは疑いようの無い事実。間違い無く深傷を負っているだろう現状でも、それは間違い無い。
この近辺に居るであろうシャルティアが、獲物を狩る為に、或いは待ち伏せする為に、海馬コーポレーションに赴くという事は充分に予想出来た。
だからこそ、一刻も早く此処から離れる。そう主張したクロエの言は、誰しもが頷く全く正しいものだった。
対してグレーテルは、シャルティアと孫悟飯の脅威を主張。あの2人は制限を受けて実力を発揮できない現状ですら、グレーテルとクロエが敵う相手では無い。
そんな連中が首輪を外して仕舞えば、グレーテルとクロエの勝ち目は完全に無くなる。
そうならない様に、首輪を外せる道具なり情報なりが有るだろう海馬コーポレーションに彼らに先んじて赴き、内部を破壊する必要が有った。
この言に、クロエは賛意を示したが、あの二人、特にシャルティアが先行している可能性が有る以上、やはり避けるべきだと主張。至極真っ当な論理である。
だが、相手はグレーテルである。真っ当で無い者であり、理屈が通じる相手では無い。
「お留守番の子を『置いて来た』の。だから、お客様が来ていらしたらすぐに判るわ」
そう言ったグレーテルの、赤黒く汚れた服装を改めて認識して、クロエは『お留守番の子』というものが、どんなものかを理解した。
此処まではまだ良かった。クロエの理解の範疇だったから、その後のグレーテルの行動は、全く理解できなかった。
「気絶したイリヤを担ぐ悟飯が此処に戻ってくることは無い。シャルティアは重傷。当分の間は戦闘を避けるはず」
そう主張して、グレーテルは違法薬物で超強化された走力で何故かさっき逃げて来た場所へと走っていった。
不意を突かれて出遅れたクロエが追いついた時には、グレーテルがニンフの胴体を解体している最中だった。
不意を突かれて出遅れたクロエが追いついた時には、グレーテルがニンフの胴体を解体している最中だった。
「シャルティアが言っていたけれど、本当に人間と違うのね。血の匂いも臓物の臭いもしない」
そう言って屈託無く笑ったグレーテルの目線が、リップと美遊の骸に向いたのを見て、クロエは血相変えて制止。殺気立ったクロエの様子に、元々必要なのは首輪では無く殺害人数(キルスコア)であり、反応の無い死体で遊ぶのはそんなに好きで無いグレーテルは2人の死体で『遊ぶ』事を諦めて、2人の骸を埋める事を提案。
クロエが“壊れた幻想”で地面を穿ち、二人の骸を穴に納めて埋葬し、その間後ろから聞こえ続ける音に、吐き気と嫌悪感を堪えて振り向くと、ニンフの腹の中身を地面に並べ終えて、残った四肢をバラバラにして並べている最中だった。
グレーテルの、言葉で形容できない狂気に、言葉を無くすクロエだったが、グレーテルとて故無くこんな事はしている訳ではない。
クロエが“壊れた幻想”で地面を穿ち、二人の骸を穴に納めて埋葬し、その間後ろから聞こえ続ける音に、吐き気と嫌悪感を堪えて振り向くと、ニンフの腹の中身を地面に並べ終えて、残った四肢をバラバラにして並べている最中だった。
グレーテルの、言葉で形容できない狂気に、言葉を無くすクロエだったが、グレーテルとて故無くこんな事はしている訳ではない。
【あ……あの、皆さんは……】
【……すみません。後で僕がちゃんと埋葬しに来ます】
違法薬物『地獄への回数券(ヘルズ・クーポン)』は身体機能のみならず五感すらも強化する。
悟飯の言葉を強化された聴覚で聴き取ったグレーテルは、悟飯が戻って来た時に、悟飯の手で殺してしまったニンフの骸が『壊されて』いたらどういう顔をすのだろうと、そんな事を考えていたのだ。
シャルティアの仕業と判断してくれて、シャルティアを追ってくれれば、孫悟飯の眼がこちらに向く事もない…という計算もあったが。
悟飯の言葉を強化された聴覚で聴き取ったグレーテルは、悟飯が戻って来た時に、悟飯の手で殺してしまったニンフの骸が『壊されて』いたらどういう顔をすのだろうと、そんな事を考えていたのだ。
シャルティアの仕業と判断してくれて、シャルティアを追ってくれれば、孫悟飯の眼がこちらに向く事もない…という計算もあったが。
「あの子にも、お友達が出来たわね」
そう言って、顔を口の左右の端から耳まで裂かれて、歯と歯茎が露出したニンフの頭を、長いツインテールをハンドバッグの取手のように手に持って、ぶら下げたニンフの頭を手に、グレーテルは朗らかに笑い。クロエは『お留守番の子』が自分の推測通りだという事を確信した。
かくして二人は海馬コーポレーションへと向かう。シャルティアと悟飯という超絶の強さを有する二人。この二人が首輪を解除出来ないように、海馬コーポレーションを破壊するのだ。
一番最初に海馬コーポレーションに辿り着いたグレーテルが、何もせずに居たのは、狩場として使う為。最早海馬コーポレーションは狩場としても拠点としても使えないのなら、他社に有効利用されない様に壊しておく。
実に論理的且つ、他の者達にはクソ迷惑なグレーテルの発想に基づき、二人は海馬コーポレーションを目指していたが、高層ビルの威容がはっきりと見えて来たところで、グレーテルが足を止めて、ニンマリと笑った。
一番最初に海馬コーポレーションに辿り着いたグレーテルが、何もせずに居たのは、狩場として使う為。最早海馬コーポレーションは狩場としても拠点としても使えないのなら、他社に有効利用されない様に壊しておく。
実に論理的且つ、他の者達にはクソ迷惑なグレーテルの発想に基づき、二人は海馬コーポレーションを目指していたが、高層ビルの威容がはっきりと見えて来たところで、グレーテルが足を止めて、ニンマリと笑った。
「留守にしている間に、お客様が来たようね」
玄関部分に置いておいた『お留守番の子』が消えている事を、強化されたグレーテルの視力は見て取る事ができた。
「お姉さん。私が合図したら、さっきの爆発する剣を飛ばしてね」
海馬コーポレーションに誰かが居たら、その時はクロエの“壊れた幻想”を正面玄関に撃ち込んでから逃走する。予め決めておいた段取りに従って、グレーテルは引き摺っていたニンフの頭を思い切り投げ放った。
【一日目/早朝/E-7 海馬コーポレーション付近】
【クロエ・フォン・アインツベルン@Fate/kaleid liner プリズマ イリヤ ツヴァイ!】
[状態]:魔力消費(小)、精神的ショック、自暴自棄 グレーテルに対する嫌悪感(大)
[装備]:賢者の石@鋼の錬金術師
[道具]:基本支給品、透明マント@ハリーポッターシリーズ、ランダム支給品0~1
[思考・状況]
基本方針:優勝して、これから先も生きていける身体を願う
1:───美遊。
2:あの子(イリヤ)何時の間にあんな目をする様になったの……?
3:グレーテルと組む。できるだけ序盤は自分の負担を抑えられるようにしたい。
4:さよなら、リップ君。
5:ニケ君には…ほんの少しだけ期待してるわ。少しだけね。
6:コイツ(グレーテル)マジで狂ってる。
[備考]
※ツヴァイ第二巻「それは、つまり」終了直後より参戦です。
※魔力が枯渇すれば消滅します。
[状態]:魔力消費(小)、精神的ショック、自暴自棄 グレーテルに対する嫌悪感(大)
[装備]:賢者の石@鋼の錬金術師
[道具]:基本支給品、透明マント@ハリーポッターシリーズ、ランダム支給品0~1
[思考・状況]
基本方針:優勝して、これから先も生きていける身体を願う
1:───美遊。
2:あの子(イリヤ)何時の間にあんな目をする様になったの……?
3:グレーテルと組む。できるだけ序盤は自分の負担を抑えられるようにしたい。
4:さよなら、リップ君。
5:ニケ君には…ほんの少しだけ期待してるわ。少しだけね。
6:コイツ(グレーテル)マジで狂ってる。
[備考]
※ツヴァイ第二巻「それは、つまり」終了直後より参戦です。
※魔力が枯渇すれば消滅します。
【グレーテル@BLACK LAGOON】
[状態]:健康、腹部にダメージ(地獄の回数券により治癒中)
[装備]:江雪@アカメが斬る!、スパスパの実@ONE PIECE、ダンジョン・ワーム@遊戯王デュエルモンスターズ、煉獄招致ルビカンテ@アカメが斬る!
[道具]:基本支給品×4、双眼鏡@現実、地獄の回数券×3@忍者と極道
ひらりマント@ドラえもん、ランダム支給品2~4(リップ、アーカードの物も含む)、エボニー&アイボリー@Devil May Cry、アーカードの首輪。
ジュエリー・ボニーに子供にされた海兵の首輪、タイムテレビ@ドラえもん、クラスカード(キャスター)Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、万里飛翔「マスティマ」@アカメが斬る、ベッキー・ブラックベルの首輪、ロキシー・ミグルディアの首輪
[思考・状況]基本方針:皆殺し
1:兄様と合流したい
2:手に入った能力でイロイロと愉しみたい。生きている方が遊んでいて愉しい。
3;殺人競走(レース)に優勝する。孫悟飯とシャルティアは要注意ね
4:差し当たっては次の放送までに5人殺しておく。首輪は多いけれど、必要なのは殺害人数(キルスコア)
5:殺した証拠(トロフィー)として首輪を集めておく
6:適当な子を捕まえて遊びたい。やっぱり死体はつまらないわ
7:星ルチアーノ学園に、誰かいれば良いけれど。
[備考]
※海兵で遊びまくったので血塗れです。
※スパスパの実を食べました。
※ルビカンテの奥の手は二時間使用できません。
※リップ、美遊、ニンフの支給品を回収しました。
[状態]:健康、腹部にダメージ(地獄の回数券により治癒中)
[装備]:江雪@アカメが斬る!、スパスパの実@ONE PIECE、ダンジョン・ワーム@遊戯王デュエルモンスターズ、煉獄招致ルビカンテ@アカメが斬る!
[道具]:基本支給品×4、双眼鏡@現実、地獄の回数券×3@忍者と極道
ひらりマント@ドラえもん、ランダム支給品2~4(リップ、アーカードの物も含む)、エボニー&アイボリー@Devil May Cry、アーカードの首輪。
ジュエリー・ボニーに子供にされた海兵の首輪、タイムテレビ@ドラえもん、クラスカード(キャスター)Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ、万里飛翔「マスティマ」@アカメが斬る、ベッキー・ブラックベルの首輪、ロキシー・ミグルディアの首輪
[思考・状況]基本方針:皆殺し
1:兄様と合流したい
2:手に入った能力でイロイロと愉しみたい。生きている方が遊んでいて愉しい。
3;殺人競走(レース)に優勝する。孫悟飯とシャルティアは要注意ね
4:差し当たっては次の放送までに5人殺しておく。首輪は多いけれど、必要なのは殺害人数(キルスコア)
5:殺した証拠(トロフィー)として首輪を集めておく
6:適当な子を捕まえて遊びたい。やっぱり死体はつまらないわ
7:星ルチアーノ学園に、誰かいれば良いけれど。
[備考]
※海兵で遊びまくったので血塗れです。
※スパスパの実を食べました。
※ルビカンテの奥の手は二時間使用できません。
※リップ、美遊、ニンフの支給品を回収しました。
◆
────終わったか。
制限を受け、距離があっても尚、理解出来る程の強者同士の激突。護廷十三番隊の隊長格や、破面の十刃が戦っていたと言われても信じられる程に、凄まじい霊圧のせめぎ合いが終わっても、リルトット・ランバートは緊張が解けなかった。
あの激突を制した者が此方に向かってくるかも知れないのだから。
逃げ出す為の算段を脳裏に巡らせ、モニターを見つめる事暫し、現れた二人連れに、リルはハズレを引いた事を理解する。
あの激突を制した者が此方に向かってくるかも知れないのだから。
逃げ出す為の算段を脳裏に巡らせ、モニターを見つめる事暫し、現れた二人連れに、リルはハズレを引いた事を理解する。
────クソッ!戻って来やがった!!!
褐色肌の方はどうでも良い。問題なのは銀髪だ。
リルが片付けた頭の有った場所に目を向けて、何かを悟った様な顔をして、邪悪な笑みを浮かべた銀髪があの少年の頭部を置いた事は明らかだ。
遠目からでも人の頭部だと判る程度に、実の親ですら己の子供とは判別できない程に壊された頭部。それでいて断末魔の形相をハッキリと刻み込んだ顔は、少年が長い時間を掛けて嬲り殺しにされた事を物語っていた。
銀髪が何処かで拾って頭を置いた…という事は、銀髪の赤黒く染まった服が否定する。
元々は漆黒だったろう服を、斑らに赤黒く染めているのは、銀髪が浴びた返り血だ。
あの頭の付近に血が無かった事から、あの銀髪は何処かで嬲り殺しにした少年の頭部を切り離して、此処まで運んできた事になる。
何を考えているのか全く分からないし、分かりたくもない。
わかっているのは、あの銀髪がイカれているという唯一つ。
一人だけならまだしも、二人相手では小恋を守りきれない。足手纏いには違い無いが、情も湧いているし、此処まで護ってきたというのもある。気狂いに捕まって嬲り殺しにされるなどという最後を迎えさせたくは無い。
眠っている小恋を、素早く丁寧に抱き上げて、モニターに目を向けたリルは、己の眼を疑った。
リルが片付けた頭の有った場所に目を向けて、何かを悟った様な顔をして、邪悪な笑みを浮かべた銀髪があの少年の頭部を置いた事は明らかだ。
遠目からでも人の頭部だと判る程度に、実の親ですら己の子供とは判別できない程に壊された頭部。それでいて断末魔の形相をハッキリと刻み込んだ顔は、少年が長い時間を掛けて嬲り殺しにされた事を物語っていた。
銀髪が何処かで拾って頭を置いた…という事は、銀髪の赤黒く染まった服が否定する。
元々は漆黒だったろう服を、斑らに赤黒く染めているのは、銀髪が浴びた返り血だ。
あの頭の付近に血が無かった事から、あの銀髪は何処かで嬲り殺しにした少年の頭部を切り離して、此処まで運んできた事になる。
何を考えているのか全く分からないし、分かりたくもない。
わかっているのは、あの銀髪がイカれているという唯一つ。
一人だけならまだしも、二人相手では小恋を守りきれない。足手纏いには違い無いが、情も湧いているし、此処まで護ってきたというのもある。気狂いに捕まって嬲り殺しにされるなどという最後を迎えさせたくは無い。
眠っている小恋を、素早く丁寧に抱き上げて、モニターに目を向けたリルは、己の眼を疑った。
「なにっ!」
銀髪がハンマー投げの要領で投げてきた青い物体。それが人の頭部だと知って、リルが驚きを言葉にした瞬間。
轟音と共に海馬コーポレーションの正面玄関が破壊された
轟音と共に海馬コーポレーションの正面玄関が破壊された
「な…なんだあっ!?」
エントランスに飛び込んだ直後に、爆発により生じた暴風により更に加速し、壁にぶつかって潰れた何処かの誰かの頭などどうでも良い。
エントランスが派手に壊れたが、人が入れない程では無い。イカレ女と褐色が侵入してくるのが時間の問題だ。
エントランスが派手に壊れたが、人が入れない程では無い。イカレ女と褐色が侵入してくるのが時間の問題だ。
────私達以外にまともな女いねーのかッ!
轟音と震動で起きた小恋を宥めつつ、リルは予め立てておいた算段通り、小恋を抱えて、二人組の居る方とは逆方向へと走り、適当な窓を粉砕すると、己の不運(アンラック)を嘆きながら飛廉脚を用いて海馬コーポレーションを後にした。
【E-7 海馬コーポレーション/1日目/早朝】
【リルトット・ランパード@BLEACH】
[状態]:疲労(小)、若干の敏感状態 、銀髪(グレーテル)に対する嫌悪感(中)
[装備]:可楽の団扇@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品一式、トーナツの詰め合わせ@ONE PIECE、ランダム支給品×0~2
[思考・状況]
基本方針:脱出優先。殺し合いに乗るかは一旦保留。
0:海馬コーポレーションから離れる。
1:チビ(小恋)と行動。機を見て適当な参加者に押し付ける。
2:首輪を外せる奴を探す。
3:ジジ達は流石にいねぇだろ、多分。
4:あの痴女(ヤミ)には二度と会いたくない、どっかで勝手にくたばっとけ。
5:あの銀髪イカレ過ぎだろ。
6:二つの巨大な霊圧に警戒。
[備考]
※参戦時期はノベライズ版『Can't Fear Your Own World』終了後。
※静血装で首輪周辺の皮膚の防御力強化は不可能なようです。
[状態]:疲労(小)、若干の敏感状態 、銀髪(グレーテル)に対する嫌悪感(中)
[装備]:可楽の団扇@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品一式、トーナツの詰め合わせ@ONE PIECE、ランダム支給品×0~2
[思考・状況]
基本方針:脱出優先。殺し合いに乗るかは一旦保留。
0:海馬コーポレーションから離れる。
1:チビ(小恋)と行動。機を見て適当な参加者に押し付ける。
2:首輪を外せる奴を探す。
3:ジジ達は流石にいねぇだろ、多分。
4:あの痴女(ヤミ)には二度と会いたくない、どっかで勝手にくたばっとけ。
5:あの銀髪イカレ過ぎだろ。
6:二つの巨大な霊圧に警戒。
[備考]
※参戦時期はノベライズ版『Can't Fear Your Own World』終了後。
※静血装で首輪周辺の皮膚の防御力強化は不可能なようです。
※現在小恋を抱えて移動中です。行き先は後続の書き手様にお任せします
【鈴原小恋@お姉さんは女子小学生に興味があります。】
[状態]:精神的疲労(中)、敏感状態、起きた
[装備]ブラック・マジシャン・ガールのコスプレ@現地調達
[道具]:なし
[思考・状況]
基本方針:みのりちゃんたちをさがす。
1:おねえちゃん(リル)といっしょにいる。
[備考]
※参戦時期は原作6巻以降。
※現在リルに抱えられて移動中です。行き先は後続の書き手様にお任せします
[状態]:精神的疲労(中)、敏感状態、起きた
[装備]ブラック・マジシャン・ガールのコスプレ@現地調達
[道具]:なし
[思考・状況]
基本方針:みのりちゃんたちをさがす。
1:おねえちゃん(リル)といっしょにいる。
[備考]
※参戦時期は原作6巻以降。
※現在リルに抱えられて移動中です。行き先は後続の書き手様にお任せします
【備考】
※海馬コーポレーションのエントランスに潰れたニンフの頭が転がっています。
※海馬コーポレーションの正面玄関付近が破壊されました。
※美遊とリップの死体がF–8に埋葬されています
※ニンフの原形を留めない頭部以外の死体がF–8に放置されています。
※海馬コーポレーションのエントランスに潰れたニンフの頭が転がっています。
※海馬コーポレーションの正面玄関付近が破壊されました。
※美遊とリップの死体がF–8に埋葬されています
※ニンフの原形を留めない頭部以外の死体がF–8に放置されています。
058:無情の世界 | 投下順に読む | 060:Escape~楽園の扉~ |
時系列順に読む | ||
056:BATTLE ROYALE 命尽き果てるまで戦い続ける者たち | クロエ・フォン・アインツベルン | 073:ボーダーライン |
グレーテル | ||
053:KC Sleep | リルトット・ランパード | 091:足りない箇所を埋め合う様に |
鈴原小恋 |