各種資料に基づくD51 451の経歴を掲載します。


もっと詳細な履歴がみつかりました。 機関車データベース D51451 を参照。

時期 所属などの情報
1940年02月27日
(昭和15年)
汽車製造大阪工場にて製造 製番(製造番号)1870
東京局配属 営業稼働開始
1948年07月
(昭和23年)
白河機関区
1949年12月16日
(昭和24年)
宇都宮機関区
1955年08月01日
(昭和30年)
白河機関区
1958年10月02日
(昭和33年)
宇都宮機関区
1960年06月01日
(昭和35年)
大宮機関区
1963年06月
(昭和38年)
大宮機関区
1966年05月18日
(昭和41年)
大宮工場 副灯(予備灯)装備
1966年07月01日
(昭和41年)
大宮機関区
1967年02月04日
(昭和42年)
新鶴見機関庫
????年??月??日
(昭和??年)
ATS-S装備
????年??月??日
(昭和??年)
回転火粉止装備
1967年08月08日?
~08月09日?(昭和42年)
米軍燃料輸送列車事故 (リンク先 Wikipedia) の救援車両牽引を行う。
新宿駅に蒸気機関車が来たのは山手貨物線から蒸気機関車が消えてから11年目。
1968年02月22日(昭和43年) 新鶴見機関区 の給水ポートで後ろ姿の確認履歴あり。
鈴木英一さん 鉄道写真帳「蒸機の匂った時代」 より
後日の1968/2/23に稲沢第一機関区での確認もあるが、これは東海道線を走ったということか、それとも誤植か…?
1968年02月23日(昭和43年) 稲沢第一機関区 での確認履歴あり
鈴木英一さん 鉄道写真帳「蒸機の匂った時代」 より
煙突にはまだ回転火粉止が付いている時期。運転室から後方に向かって伸びている炭水車石炭庫への散水パイプはまだまっすぐになっている(現在は曲がっている)。後灯もあり、後部標識灯は公式側に付いている。砂箱の開閉ロック取手も付いている(現在は紛失)
1968年03月xx日(昭和43年) 炭水車全検? 公式側第一台車第二軸に「シ43-3」の表記より推測
1970年7月20日
(昭和45年)
制動弁脚台、国鉄郡山工場にて検査(単独ブレーキ弁、自動ブレーキ弁に「45.7.20 KY」表記記載あり)
「KY」は郡山工場。単に郡山工場製ブレーキ弁が供給された他の工場で整備という可能性も考えられる。
????年??月??日
(昭和??年)
炭水車第二車軸車軸箱 C58177のものを転用(車輪と車軸も?上記全検時の可能性もあり)
1970年11月28日
(昭和45年)
廃車 新鶴見機関庫
1970年12月28日
(昭和45年)
国鉄 工作局の通達文書 工車第146号にD51451が含まれた(通達内容は不明)
1970年??月??日
(昭和45年)
国鉄 工作局長通達
「廃用蒸気機関車の貸付けについて(通達)」
「昭和45年12月28日付工車第146号をもって通達したもののうち、D51451号車は、別紙のとおり、部外貸付けを承認したので解体を取り止め、東京西鉄道管理局長との協議のうえ、所定の手続きを取られたい。」
1971年03月23日
(昭和46年)
昭島市が国鉄との車両賃借契約締結。
????年??月??日
(昭和??年)
煙突に取り付けられていた回転火粉止を撤去
1971年03月24日~28日
(昭和46年)
25日に甲種輸送 新鶴見から青梅線 中神駅に到着。立川基地中神引き込み線(中神側線)で立川基地に搬送。26日には立川基地内で搬送の準備、28日に日通のトレーラーで昭和公園に輸送(車体は機関車部と炭水車の2分割で輸送→ 昭島市の補修資金募金のページ を参照)。
1971年04月04日
(昭和46年)
東京都昭島市の昭和公園に静態保存の設置完了。公開式典を開催。
1971年08月30日
(昭和46年)
塗装工事 実施
1972年04月??日
(昭和47年)
展示開始からこれまでの期間に前照灯と副灯のガラスが割られる。
????年??月??日
(昭和??年)
煙突に目板(塞板)設置
????年??月??日
(昭和??年)
前照灯が交換される(LP42→LP403?)
????年??月??日
(昭和??年)
後灯が撤去される
1975年頃
(昭和50年頃)
塗装工事 実施
1979年02月20日
(昭和54年)
塗装工事 実施
1986年03月27日頃
(昭和61年)
国鉄 大宮工場による出張塗装修繕工事 実施
1987年02月26日頃
(昭和62年)
国鉄分割民営化に伴い、無償賃借契約を東日本旅客鉄道(株)へ引き継ぎ (JR東日本 八王子支社)
1992年01月17日
(平成4年)
JR東日本 大宮工場にて出張補修が行われた様子( 第一空気溜や運転室側面の補修履歴表示 (「4・1・17 OM」の表示や「4・1 大宮工」の表示)から)。おそらくシリンダーカバー部の交換や、罐胴被継ぎ目のシーリング、穴あき部はブチルゴム系シート+アルミテープによる補修が行われた模様。
1997年11月21日
(平成9年)
補修及び塗装工事 実施
2003年10月25日以降
(平成15年以降)
公式側、非公式側運転室窓ガラスが割られた様子(「大ちゃんの昭和公園 D51 451(保存)写真」で確認、 大ちゃんの鉄道写真館 にて、「サイトマップ」のリンク先へ飛び、ブラウザの検索機能で「D51451」を検索し、「昭和公園(昭島市) D51451(保存)」をクリック)(ページ内の検索機能は使えない場合がある様子)
2005年09月05
(平成17年)
これまでの塗装・補修の履歴2回について昭島市議会議事録【平成17年09月定例会(第3回)-09月05日-03号】にて市議会答弁の記載があった。
2006年01月
(平成18年)
アスベスト飛散有無の調査が終了し、飛散はないとのことから公開が再開された(市議会議事録 【平成18年06月厚生委員協議会-06月19日-01号】より)
2008年
04月01~
2009年3月31日のいずれかの日より
(平成20年度)
転落事故防止等のため一般公開中止
2010年01月25日
(平成22年)
アスベスト除去および封じ込め工事終了
2019年09月~
(令和1年)
昭島市がクラウドファンディング・ふるさと納税・市税を併用し、車体の全面補修を計画。2020年04月から改修工事予定(諸般の事情により延期中、別途市が告知予定中)
詳しくは下記市のページを参照
D51を甦らせよう! 改修のための寄附にご協力をお願いします
2020年11月~
(令和2年)
展示柵に枕木交換工事開始の掲示がされた。期間は2020/10/20~12/02、保線作業専門の業者により行われる。
2020年12月(令和2年) 業者による補修が開始される。改修の塗装・補修主体業者は地元昭島市の マルリョウ 。サビ止め塗装は2層(白、赤茶)。窓ガラスは強化ガラスに交換、前照灯のガラスは寄贈されたものを業者により取付。運転席革張りも専門業者に依頼。線路補修はJRの保線業務も行っている福生市の 川名産業 。枕木・バラスト整備のほか、車体の傾き補修も行われた。クラファン高額支援者には塗装会も実施。
2021年3月末(令和3年) 業者による補修が終了した。
2021年8月1日(日)(令和3年) 補修後初めての公開を開始した。

参考資料

  • レイル・マガジン2008年9月号付録「機関車表」沖田佑作氏編

D51 451 が静態保存されている昭和公園の掲示内容


※昭和11年:西暦 1936年
※昭和20年:西暦 1945年
※昭和15年:西暦 1940年
※昭和42年:西暦 1967年
※昭和45年:西暦 1970年
※昭和46年:西暦 1971年

D51451展示場所に掲載されている文
 蒸気機関車 D51-451

 D51.型蒸気機関車は、「デコイチ」の愛称で親しまれ、昭和11年から昭和20年
までに1115両も製造された日本の代表的な蒸気機関車であります。
 このD51-451は昭和15年2月汽車会社から国鉄に納入され、東京、仙台、高崎
の各鉄道管理局に配属され、横浜市内にある高島線を最後に引退するまで客貨輸送に
活躍し、関東、東北地方の産業、経済、文化の発展に多大の貢献をしました。
 この間30年 約176万キロメートル(地球を43.8周、月への距離2往復)を走行し
ましたが、昭和42年新鶴見機関区に所属され、国鉄の動力近代化にともなって
昭和45年11月引退したものであります。
 昭島市では引退後のこの機関車が昭和公園の一隅で静かな余生を市民に愛され
子供たちの科学の夢を育て、また教材に資するため、国鉄から貸与を受けて、
ここに展示したものであります。

重量        86.7t
機関車      68.5t
炭水車      18.2t
長さ       19.5m
機関車     12.18m
炭水車      7.32m
幅        2.78m
高さ       3.98m
動輪直径     1.40m
走行距離 1.755.257.9m→(編集注 1,755,257.9km が正しい)

昭和46年4月
昭島市

 TADAさん作成の外部リンク 「保存車のページ」にある、府中市郷土の森 交通公園に保存されている D51 296 の表示板を見ると…文言のフォーマットはD51 451のものとほとんど同じ様子…これは国鉄からの貸与時に同じフォーマットで渡されるのかな…?
 むこうは「デゴイチ」に書き直したような感じがあるけど…。
 車両の塗装は光沢ありのものと光沢なしのマット塗装、保存環境としてはどっちがいいんだろう…?できれば塗料に光触媒を混ぜて、触媒が日光で反応して汚れを浮かして雨で汚れが勝手に落ちるようにするといいかも…?問題は水がたまるところの撥水性か…

2021年10月15日追記 塗料は基本的に光沢塗料を作り、それにマット(光沢無し=つや消し)になるように添加するが、そうすると塗装の持ち(経年劣化・耐候性)が悪くなるとのこと。つや消し塗装は現役時のようなかっこよさはあるが、雨や土埃の流れやすさ、掃除のしやすさなどを考えると光沢塗装でいたしかたないと思われる。光沢でも経年すると光沢は薄れてくるので、それまで待つのもいいかもしれない。

2021年11月15日追記
 広報あきしま 2021年10月15日号の5ページにて、D51451改修費用が掲載されていましたので転載します。原本(PDF)は こちら を参照ください。

広報あきしま 2021年10月15日号掲載 D51451の改修費用

編集用リンク

最終更新:2021年11月15日 18:33