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  • Judge End ─見えない明日は来なくていい─

決闘バトルロイヤル @ ウィキ

Judge End ─見えない明日は来なくていい─

最終更新:2025年05月23日 20:47

zombi2baisoku

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全ては偶然が重なった結果だ。
操り人形達を引き連れた皇帝と別れてすぐ、NPCのモンスターに遭遇。
ワンパターンな展開に呆れつつ手早く片付けようとし、ふと使い道が浮かんだ。
ネビュラガスを噴射しほんの数秒でスマッシュへと変化。
元が翼を持つモンスターだった為か、飛行能力を有するフライングスマッシュになった。
200cmを超える巨体なら背に一人を乗せて運ぶくらいは訳無い。
徒歩で引き返すよりもずっといい、体力と時間の節約にもなる。
念の為ブラッドスタークに変身してから、スマッシュの背に足を乗せ浮上。

地上を見下ろす位置で、優れた視覚センサーを持っていたが故だろう。
オーエド町とは反対のエリアで一瞬、何かの光と黒い点らしきものが見えたのは。

ここからでも確認出来る程の、激しい戦闘が行われている。
察するのに時間は掛からなかった。
気にならない訳ではないが一応警戒しておく程度。
今は共闘関係を結んだヒーローの下へ戻る方を優先すべき。

『…………マジかよ』

自分の知る力の存在を感じなければ、きっとそうしていた。

間違えはしない。
アレは嘗て自分が取り込んだ、地球で手に入れた兵器のエネルギー。
記憶にあるのよりも弱くなっているが。
というよりも、まさかアレすらゲームのアイテム扱いで支給されてる方が驚きだ。
複製品とはいえエボルドライバーも存在しており、他にも新世界から持ち出されたのか。

アレの存在を知った以上、戦闘地点への関心は多少気になるどころではない。
現在位置とは距離が開いており、フライングスマッシュを全速力で飛ばしてもまず間に合わない。
しかし移動距離を大幅に縮められる方法ならば、自分は既に持っていた。
トランスチームガンは変身・攻撃・スマッシュの生成のみならず、煙幕を張りワープする機能が搭載済み。
嘗ては自身もこの機能を使って逃げ仰せ、時にはネビュラスチームガンの同機能で逃走を許した事もある。
今回は逃げる為ではない、こちらから出向く為に使う。

引き金に指を掛け、ふとオーエド町で待たせている者達の顔が浮かぶ。
真っ直ぐ帰ると言っておきながら、とんだ寄り道だ。
口約束に過ぎないとはいえ、重症の少女へ回復の道具を届けるのも遅れてしまう。

『ま、戦兎なら俺に期待しないでモニカのお嬢ちゃんの手当てくらいしてるだろ』

天秤は即座に己を優先する方に傾き、移動先は決定。
ついでにやちよとの合流場所への大遅刻も、ほぼ確定されたようなもの。
関わった者達を振り回してると自覚しつつ、悪びれずに煙幕を噴射。
1エリア分の距離を短縮し、後は目的地までフライングスマッシュを全速力で飛ばした。

『もうすぐ夜明けだってのにどんちゃん騒ぎしてるのが見えてな。顔を出してみりゃ不良娘達が元気に殺し合ってると来た。パパとママが知ったら泣いちまうぜ?おい』

そして今、魔女が憎悪を撒き散らす舞台に乱入を果たす。

「…なんなのアンタ」

いきなり現れた装甲服の怪人に訝し気な目を向けるのは、ルナだけではない。
イリヤとチノもまた、予想だにしない乱入者へ困惑を隠せなかった。

チノを殺す正にその瞬間、聞き覚えの無い声と気配に咄嗟に腕を引っ込め後退。
睨み付けると見た事のない血濡れの怪人物が、イリヤの傍らに立っているではないか。
もしやイリヤ達の仲間かと疑うも、相手の様子から違うと判断。
乱入者に向ける表情は頼もしい友への信頼に非ず、正体不明の存在への警戒。
敵対し合う両者にとってのイレギュラーとなる。

『そうおっかない顔するなって。“女の子同士の時間は男性厳禁です”ってやつか?そいつは悪かったよ。詫びとしてコーヒーでもご馳走したいところだが、そいつはまた次の機会にな』
「あの、そういう話じゃないと思うんですけど…」

状況が分かっていないのか場違いな発言に、思わずチノが口を挟む。
顔は隠れているも、長身と渋みのある声から大人の男性らしい。
自分達に危害を加える様子は現状見られない。
だが正義感の強い参加者が助けに来たかと言うと、どうも違う気がする。
何と言えば良いのか、言動は気さくなのに友好的な感情を読み取れない。

「一応味方なのかな、ルビー…ルビー?」
『…イリヤさんご注意を。こちらの真っ赤な不審者、人の反応を一切感じません』
「っ!」

心なしか声の硬い相棒に息を呑む。
思わず身を強張らせるイリヤを見下ろす怪人から、薄く笑う気配があった。
ご名答とでも言っているつもりか、遅れて気付いた事への呆れか。

『ネタバラシありがとよ、と言いたい所だが警戒心剥き出しってのは頂けねぇな。こんなイカした声の悪者がいる訳ねぇだろ?』
『生憎、イケおじボイスのロクでもない殿方には心当たりがごまんとあるんですよねー』

『心外だねぇ』と肩を揺らし手を伸ばす。
イリヤにではなく、傍らに落ちたルナの体内から出た物体に。
拾い上げた黒い板は、怪人の記憶の中の物とほぼ同じ。

『…流石にいきなり全部は揃ってないか。ゲームマスター殿も気を利かせて欲しいもんだ』

ゲームを仕組んだ神へ愚痴りつつ、板の表面部分に欠片(ピース)を填め込む。
自身を血濡れの怪人へ変えたボトルは瞬く間に変化。
紫のクリアパーツから一転、黒に変色し大蛇の装飾は金に輝く。
顔色を変える少女達を尻目に悠々と歩き、チノの隣へ並ぶ。
目的が読めず言葉に詰まる剣士には視線を寄越さず、エメラルドグリーンのバイザー越しに魔女を見据える。

『お前さんと、あっちで寝てるイリヤだったか?コイツを取り返してくれてありがとよ。パクられたままだと俺も堪ったもんじゃあないんでね』

ナイフのような爪の伸びた手で、水色の頭部を軽く撫でられた。
予想外の行動にビクリと体が跳ね上がる。
いきなり触られたけではない。
赤い怪人から信頼出来るものを何も感じないのに、どうしてだろうか。
力加減に覚えがあるのは。
タカヒロが…父が幼い頃の自分にやってくれた時を一瞬重ねてしまったのは。

『だから礼として、だ』

チノの様子に気付いているのかいないのか。
仮に気付いたとしても、彼にとっては特別意味のあった行動じゃない。
ただ何となくそうしただけ、10年間も父親の真似事を続けたから撫でる力加減も染み付いた。
意味も何も無い、既に頭の中からは些事以下として消失。
むしろ今は、久しぶりの力を使う方へ意識を向けるのが自然だ。
黒い板を胸部装甲に押し当てると、ルナの時同様の現象が起きる。
まるでコブラの意匠が丸飲みにしたかのように、板は体内へと侵入。

『遊び相手を代わってやるよ』

そして、怪物が目を覚ます。
瞳を焼き潰し兼ねない赤い光が放たれる。
装甲よりも尚濃い、鮮血色が少女達を包み込む。
短い悲鳴を上げ手で顔を庇い、何秒経った頃か。

「――っ!!」
「ひっ…!」

困惑と警戒を吹き飛ばし、戦慄で塗り潰す存在がいた。
奇怪な突起物を生やした毒々しい赤。
蛇を思わせる三角形の頭部と、複数の光を放つ眼。
存在するだけで怖気を隠せないプレッシャー。

「ふん、やっぱり魔物だったのね」
『人間的には地球外生命体って言った方が正しいがなァ』

唯一ルナは怯えも動揺も無く、代わりに警戒度を引き上げる。
纏う気配で人じゃないのは察していたが、軽く蹴散らせる類ではないらしい。
冥王とか何とか呼ばれてた魔物と違う種族なのか。
少し気になったがすぐにどうでもいいと思い直す。
こいつの内心はともかく、イリヤ達の味方になるのなら自分の敵だ。

「いいわ、どの道優勝するには全員殺さなきゃいけないんだもの。人間じゃないからって、見逃してなんかあげないから!」
『威勢が良くて何よりだよ。今のコイツがどの程度使い物になるか、練習台がすぐに壊れちゃ話にならないだろ?』
「見下してんじゃないわよ!!」

魔女が咆え、星狩りが嗤う。
ルナが殺すか、エボルトが喰らうか。

今宵最後の闘争。
怪物同士の正義無きステージが幕を開ける。


○


対話はお互い求めていない。
理由は異なるが相手に望むのは両者共通。
自分の為に死ね、妥協は一切宿らない剥き出しの殺意を叩きつける。
先に動いたのはどちらか、蹴り付けた大地が砂の城のように消し飛ぶ。
開いた距離など問題にもならない、真正面を見つめ拳を突き出す。

殴る、敵も殴る、もう一度殴る、敵もまた殴る。
左右の拳を交互に操れば、相手も同じく打撃で応戦。
肉が弾け骨が粉と化す一撃を、双方自身の体へは掠めさせもしない。
拳同士を叩きつけ合い、到底生身の体の衝突とは思えない音が響く。

一発に秘められた威力が如何程かを、詳細に説明する必要は無い。
10秒経つか経たないかの間に、放った数は100を超えた。
飾り気のない両者の拳がぶつかり空気が震えれば、周囲の民家は壁をごっそりと削り取られる。
たった一発でさえそれ程の威力が連続して放たれるのなら、最早殴り合いとは言えない。
同じタイミングで蹴りを繰り出し、片足同士が拮抗。
どちらからともなく後退した後、腰を捻り一際強烈な一撃を放った。
靴底と拳が激突、揃って吹き飛び敵からあっという間に離れて行く。
民家数十軒の壁をぶち破り、衝撃が強過ぎたのか全て完全に倒壊。

『ランドセルでも背負ってそうなガキにしちゃ、大したもんだねぇ』

邪魔な瓦礫の山を片手で退かし、エボルトが民家だったものを背に悠々と生還。
軽口への返答は死に至らしめる攻撃で、だ。
魔力の放出により瓦礫を吹き飛ばすや否や、ロケットを思わせる勢いで突撃。
胴体をぶち抜き血と臓物の雨を降らせるだろう脅威に、しかし焦りは見せずくつくつと笑う。
両手を広げ、愛しい恋人を抱擁するかのポーズ。
とことん舐めた態度を取る相手への苛立ちも燃料に変え、真紅の肉体を噛み千切らんとする。

が、真下からの攻撃を察知し急遽防御へ変更。
顔面をミンチに変える蹴り上げを、両腕の交差により防ぐ。
爪先がルナに当たり遥か上空へ飛ばされた。

わざわざ頭上に移動させてくれたのは好都合。
以前までは飛行に箒を必要としたが、最早身一つで可能となった。
五指に魔力を集中し、銃口のように地上へと照準をセット。
轟音を鳴らし魔力弾を発射、一発二発では済まず機関銃の掃射に等しい。

『殴り合いはもう飽きたのか?ならこっちも付き合ってやるぜっ、と!』

――RIFLE MODE――

殺意の籠った豪雨を見上げ、エボルトの右腕が跳ね上がる。
仮面ライダーエボルへの変身時と同様、ブラッドスタークの装備は変わらず使用可能。
拳銃と短剣を手早く組み立て、長銃に変形完了。
軽快な音を立ててトランスチームライフルが火を吹く。

吐き出すのは三点バーストの高熱硬化弾ではない、エボルト自身の力を付与したエネルギー弾だ。
威力も連射速度もブラッドスタークの時を遥かに超える。
精密射撃を捨てた弾幕を張り、魔力弾を片っ端から撃ち落とす。
時折撃ち漏らした光弾が襲い来るも、軽く腕を振るうだけで霧散した。

「人間の玩具如きで、いつまでも防げるとは思わないことね…!」

銃という人間の醜悪さを象徴する武器。
殺し合いの前に戦車部隊を焼き払った時のように、見ているだけでドス黒いものが心にへばり付く。
そんな物で自分の魔法を延々と耐え凌げるものか。
掃射を中止し両手を掲げ、魔力で巨大な球体を生成。
計5つの球体が威圧するかのように震え、憎たらしい蟲を焼き払うべく熱線を発射。

『器用なもんだ。努力を重ねて身に着けたかと思うと、感動で涙が出そうだよ』

見て分かるが威力も範囲も魔力弾を遥かに超える。
となればこっちも銃を振り回すだけでは足りない。
ルナのように魔法は使えないが、対処可能な力なら持っている。

両腕に纏わり付く真紅のオーラは、ブラッド族のエネルギー。
石動の体に憑依していた頃から、度々戦兎や万丈達を苦しめて来た。
怪人態で、尚且つ強化を済ませた今ならより高威力で放てる。
掌からエネルギー波を放射し熱線を飲み込む。

球体諸共熱線を打ち消し、三つ目を片付けた所でこちらの勢いが低下。
技が強力なのはエボルトだけではない、ルナの魔法とてブラッド族のエネルギーにいつまでもデカい顔をさせない。
四つ目が消えると同時に鮮血色の力も消滅、しかしルナには後一つ残っている。
無難に躱して対処しようと動き掛け、ふと射線上のちっぽけな気配に気付く。

『だったらこいつの出番だ、キリキリ働いてくれよ?』

黄金の刀身へ、返って来ないと分かり切った軽口を叩く。
機械仕掛けの大剣、パーフェクトゼクターにエネルギーを纏わせる。
平時でさえ上級ワームにも効果的なダメージを与える武器が、強度と切れ味を数段階強化されたのだ。
一振りで薙ぎ払い、今度こそ熱線全てを打ち消した。

続けて撃たせはしない、跳躍し一気にルナの下へ到達。
心臓を狙い突き出された切っ先を避け、エボルトの頭部へ脚を振るう。
少女の細い足と侮れば、たちまち頭蓋を砕かれ代償を支払う羽目になる。
剣を持つのとは反対の腕で防御、押し返し斬り掛かった。

『よりにもよって俺が人助けの真似事に出るなんざ、レベルの低い冗談にしか思えないよなァ!そういうのは戦兎の役目だってのによ!』
「知らないわよアンタの事情なんて!」
『おいおいお喋りは嫌いか!?そんな態度じゃ、片思い中のガキに愛想尽かされても知らねぇぞ!』
「一々…うるさいつってんでしょうが!」

5本目の熱線を避けてはイリヤとチノに命中する。
子供が死のうと怒りも悲しみも全くないが、現在交戦中の魔女と渡り合っただろう連中だ。
利用価値があるかもしれないのに、ここで死なすのは惜しい。
善意が無くとも助けたのは事実、それだけでルナにとっての殺す理由が一つ増えた。

大剣を振るう速度は達人の域を優に超え、赤と金色の輪郭が霞んでは金属音が木霊する。
全身各部へ一斉に刀身が突き立てられるかの猛攻を、ルナは四肢を駆使し応戦。
拳が剣の腹を叩く、爪先が切っ先を押し返す、斬撃と打撃が暴風となり互いを襲う。
一撃だけだろうと油断ならない威力を、あえて受けてやる理由を持ち合わせてはいない。
左拳を防ぐのではなく、刀身をなぞらせ受け流す。
よろけた瞬間を狙うも敵の復帰も尋常ならざる速さ、得物を用いた応酬が再開。

「な、何々ですかあの人達……」

魔女と星狩りが殺意を振り撒く遥か後方で、チノは顔を青褪めさせる。
人じゃない者同士、それも善意が入り込む余地のない殺し合い。
仲間達と共に強敵と戦ったのとはまるで違う、狂気と悪意を煮詰めた地獄のような光景。
これは本当に現実なのかと疑い掛けるも、自分の手を優しく握る感触にハッと正気を取り戻す。

「イリヤさん…ご、ごめんなさい…!私がしっかりしなきゃいけないのに…」
「ううん、チノさんが謝ることなんてないよ。今も私を守ってくれてるんだから」

恐怖しつつも剣は落とさず、イリヤを背に庇い退こうとしない。
聞けば元々は争いと無縁なのに、必死に守ろうとしてくれるのだ。
感謝と、負担を強いてしまっている現状を申し訳なく思う。

「ルビー、あとどれくらい掛かりそう…?」
『急ピッチで治療してますが何分普段よりも効きが悪いんですよねー…あのドヤ顔しまくりの神!いらんことしやがりましたね!』

治癒に専念しているにも関わらず回復がやけに遅い。
十中八九檀黎斗が細工を施したせいだろう。
本人的にはゲームバランスの調整だとか言うつもりかもしれないが、ルビーの言う通り余計な真似をされた。
少しずつ癒えている感覚はあっても、戦線復帰にはまだ時間が必要。

イリヤの焦燥を余所に怪物達の死闘は加速。
パーフェクトゼクターが蹴り上げられ、右腕がエボルト本人の意思と関係無く跳ね上がった。
がら空きの胴体が完成したなら、何をするかは決まったも同然。
手刀に魔力を纏い、ブレード状に変え突き出す。

ヒヒイロカネ製のアーマーすら貫いた刃だ、ブラッド族の強固な皮膚だろうと危険。
とは言ったものの、エボルトの余裕は崩れ去らず即座に対処へ移行。
右腕を振り下ろすのは間に合わない、しかし剣を蹴られた時点で左手は新たな武器を装備済み。
体内から飛び出た黒い容器が、トランスチームライフルに自動で装填。
仮面ライダーエボルが赤いオーラで物体を操るのと同じ要領だ。

――CD!STEAM SHOT!CD!――

銃口が光輪状のエネルギー弾を吐き、手刀と激突。
弾け空気中に溶け出すも終わりではない、耳元で鑢を削るような音が発生。
鼓膜が猛烈に痛む攻撃は今までと違うもの。
堪らず顔を顰めたルナを蹴り飛ばし、距離を開ける。
防御し無傷なルナが仕掛けるのを待たずに容器を体内へ投げ入れ、入れ替わりに新しく装填。

――HAMMER!STEAM SHOT!HAMMER!――

――COBRA!STEAM SHOT!COBRA!――

回転しながら迫るハンマーを殴って掻き消すが、爆発により再度後退。
間髪入れずに大蛇が大口を開けて襲来。
牙を突き立て喰らい殺す気だろうがそうはいくか、魔力弾をありったけ撃って蹴散らす。
煌びやかな魔力とエネルギーの残骸が散らばる中を突っ切り、エボルトが急接近。
望む所とルナも拳を叩き込み、しかし僅かに速いのは敵の方。
頬に走る衝撃と遅れてやって来る痛みに、殴り飛ばされながらも怒りが更に上昇。

強さは互いに引けを取らないが、コンディションの差が現れ出す。
予選中に起きたのび太との激突に始まり、先のジャック達との戦闘での消耗もルナは完全に癒えていない。
対してエボルトは早朝の時間帯までは精々がNPCとの小競り合い、紺色の剣士とも戦い終えたばかりだが体力的にはルナより余裕がある。
このまま長引かせれば不利は更に明確となるだろう。
一人は殺し新たな力も手に入れた、合理的に考えるなら撤退も視野に入れるべき。

「ちまちま撃ち合うのは終わりよ!これで本当に殺してやる!」

だがルナを突き動かす憎悪が、冷静な判断を奪い去り勝負へと駆り立てる。
心意システムのトリガーとなった感情、それが逆に足を引っ張るとは皮肉だろう。
超人類と化した途端に、傲慢さと残虐性が剥き出しになったのび太をどこか思わせるとはこの場の誰も知らず。
決着を付ける為の技を解放する。

腰を落とし、両手首を合わせた独自の構え。
本来ルナが使う魔法の中に、このいったポーズが必要な攻撃は無い。
殺し合いに拉致され、最初に出会った復讐鬼が使ったのと同じ。
親友を裏切り超人類計画に利用した、22世紀のロボットへの憎しみが与えた力だ。

『もうちょい遊んでやっても良いが、こっちも予定が立て込んでるからなァ。そろそろお開きといくか!』

『DRAKE POWER』

どこまで本気か分からない言葉を並べ立て、エボルトも迎え撃つ態勢に入った。
パーフェクトゼクターに搭載された4つのスイッチ、内の青を押す。
ゼクターの強制召喚機能が作動し、メタリックボディのトンボが刀身に装着。
資格者を失おうと関係無い、少なくとも現状ドレイクゼクターは逆らう事すら不可能。

『虫一匹の力じゃ物足りないだろ?特別サービスだ、遠慮なく受け取れ!』

黄金の刀身とドレイクゼクターにタキオン粒子が流し込まれる。
本来、ハイパーフォームのカブトならこの状態で攻撃するのだろうが此度の所持者はエボルト。
取り込んだ黒い板により、出力の上がったエネルギーを纏わせる。
タキオン粒子とブラッド族の力が混ざり合い、毒々しい色のエネルギー刃が完成。

「かめはめ波!!!」

『HYPER AX』

これまでに放ったどの魔法をも凌駕するエネルギーの放射は、魔女の内面を映したかのどす黒さ。
星狩りが振り下ろす刃もまた、破壊を目的とする禍々しさだ。
刃を粉砕し熱の中に閉じ込めるか、熱線を突き付け憎悪諸共魔女を叩き割るか。
結末はどちらか一方のみ、望む展開を勝ち取るのは自分だとルナが確信を抱く。

「消え……失せろォオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」

自分の復讐が、こんなところで終わって良い筈が無い。
自分の憎悪が、こんな連中に負けるなど許されない。
奪われた絶望、裏切られた苦痛、その両方を知り尽くした自分の、あの男の力が。

「勝てないなんてこと…ある訳ないのよ!!!」

怒りは力に、感情の高まりは勝利へ届く道を造る。
刃を押し返す、胸を焦がすこの憎しみを斬れる剣など存在しない。
刃に亀裂が走る、復讐の道を阻む壁など壊せない筈がない。
刃が砕け散った、私の前から永遠に消え失せろ。

「これで…私の……!!」





『ああ、俺の勝ちだな』





喉元にナイフを添えられた気分だった。
口の中に銃を突っ込まれたのに似た不快感があった。
死が、こんなにも近くに感じてしまう。

聞こえた声は真後ろから。
どうしてこんなに早くと考え、答えはすぐに判明。
ああそうだ、黒い板には転移能力もあるんじゃないか。
なんでそんな大事なことすら、気付けないんだ。

自分を幾ら罵っても手遅れ。
黒い板による転移は敵の方が使い慣れてると、知る機会も訪れない。
振り向くのも、守るのも、避けるのも、撃ち落とすのも。

何もかも、全てが遅過ぎた。



『HYPER SHOOTING』

――CASTLE!STEAM SHOT!CASTLE!――



「――――――――――!!!!!!!!!!!」



熱を帯びた二つの銃口が、終焉を告げる
敗北を認められない、現実を受け入れたくない魔女の叫びをも喰い散らし、決着は付いた。

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