――赤い装甲を身に着けた銀髪の男はジッとモニターを眺めていた。
幾多ものモニターがある中、彼が特に注目しているのはキリトのグループと直見真嗣のグループ、そしてジャック・アトラスのグループだった。
幾多ものモニターがある中、彼が特に注目しているのはキリトのグループと直見真嗣のグループ、そしてジャック・アトラスのグループだった。
「ジャック・アトラスが脱落したか……」
ジャック・アトラス。
このデスゲームの重要な要素――心意を誰よりも。現段階ではキリト以上に使いこなし、数多の激戦を繰り広げてきた男。
そんな男の最期は、あまりにも呆気ないものだった。〝ボスクラスのレッドプレイヤー候補〟としてデスゲームに参加させたポセイドンを他の参加者と共に討ち取る姿には高揚したが――されどもジャック・アトラスは死んでしまった。彼の進化は、ここで止まってしまったのだ。
このデスゲームの重要な要素――心意を誰よりも。現段階ではキリト以上に使いこなし、数多の激戦を繰り広げてきた男。
そんな男の最期は、あまりにも呆気ないものだった。〝ボスクラスのレッドプレイヤー候補〟としてデスゲームに参加させたポセイドンを他の参加者と共に討ち取る姿には高揚したが――されどもジャック・アトラスは死んでしまった。彼の進化は、ここで止まってしまったのだ。
「これは、ゲームであっても遊びではない——。ジャック・アトラスの死亡は惜しいが、それを撤回することは出来ない……」
「その様子だと随分とジャック・アトラスを買っていたようようだなァ。ヒースクリフ。――いや、茅場晶彦ォ!」
「私は彼に期待していた。ラスボス戦まで辿り着くと確信すらしていたんだ。まさかの展開に動揺もするさ」
「だがジャック・アトラスは死んだァ。同じゲームクリエイターだからわかると思うが、このゲームでは基本的にコンテニューは出来ない!」
「そうだな。だが私にはまだ一戦を交えたいプレイヤーがいる」
「かつて君を一度倒したというキリトか?」
「ああ。それとあの時のキリト君と同じくシステムを上回る人間の意志を見せてくれる参加者――直見真嗣だな」
「直見真嗣か。彼には君と私が作り上げたMurder――〝マサツグ様〟もいるな。もっともマサツグ様の方はあまり上手くいってないようだが……」
「マサツグ様は単純に出会いが悪いのと、性格をあまりにも悪くし過ぎたようだ。だが彼は負の心意に目覚める可能性が高い。そういう意味では期待出来るさ」
「負の心意か。茅場晶彦、君が直見真嗣に注目しているのはオレイカルコスの結界に呑まれたプレイヤーをその呪縛から解き放ったからか?」
「そうだ。そういう意味ではコッコロ君やメグ君にも期待はしている。特にメグ君はコッコロ君の負の心意を振り払ったからな。それに罪と光を受け入れた彼女達がどういう行動をするかは、個人的に興味深い」
「……なるほど。やはり君は〝心意〟を重要視しているようだな」
「私はキリト君のシステムを上回る人間の意志――心意に敗北した。拘るのも当然だろう」
「茅場晶彦。まさか君はキリトやマサツグ達に負けるのを望んでいるのか?」
「そういうわけじゃない。どんな理不尽を前にしても、ゲームマスターを前にしても――屈服せずに立ち上がる。そんな彼らの姿が見たいだけだ」
「だがキリトは全く戦闘をしていない。それについては君の期待外れか?」
「いや――キリト君達もいずれ戦闘する時が来るだろう。このデスゲームはソードアート・オンラインとはまた違う。バトル・ロワイヤル形式の仮想現実だ。否が応でもキリト君は剣を握り、レッドプレイヤーと戦わなければならない時が来る。そのために彼と因縁が深い人物も招待した」
「PoHか。たしかに彼の心意や経歴はなかなか面白い。このバトルロワイヤルにはうってつけのものだァ!」
「そしてもう一人、気になるプレイヤーは居るが――」
茅場はチラりと遊星が映されたモニターを眺める。
「――彼の相手は十代君に譲ろう。私より十代君が相手をする方が向いている」
「それは一理あるな。だから私は覇王の時代から遊城十代を連れてきたのだァ!だが茅場、君は武藤遊戯には興味がないのか?」
「今のところは武藤遊戯よりも心意で神のカードを再び手にした海馬瀬人に興味があるな。武藤遊戯にもこれから興味が湧くかもしれないが……現時点ではそれほど重要視していない」
それだけ言うと、今度は茅場が質問する番だ。
「そして1つ質問だ。NPCにボスクラスのキャラが潜んでいることを私は聞いていない。天ヶ崎恋――ラヴリカバグスターは能力も経歴も明らかに私が想定しているNPCの範疇を超えている」
「そこについては問題ない。ラヴリカ本人は気付いていないようだが、大幅に弱体化している」
「……弱体化させてまでNPCとして召喚する意味があったのか?」
「彼はなかなか面白い性格をしている。今回は性能よりもそこを買った。まあ一種のギミックのようなものだ。今後はボスクラスのキャラがNPCとして出てくることもないから安心したまえ!」
「なるほど。そういうことなら、私も納得しよう」
追加主催
【茅場晶彦(ヒースクリフ)@ソードアート・オンラインシリーズ(アニメ版)】
※この世界は茅場晶彦と檀黎斗が構築したものでした
※マーダー不足を懸念して、新たなマーダーがプレイヤーとして招かれる可能性があります。もしかしたらその関連人物も招かれる可能性もありますが、対主催とマーダーのバランスを考慮して茅場と檀黎斗が判断します
※茅場晶彦のアバターはヒースクリフです。キリト同様、ステータスなどもヒースクリフと同じです
※ルールに記載していなかったこちらの落ち度なのでラヴリカのみ特例ですが、今後は企画主以外は事前の相談なしにNPCでボスクラスのキャラが出ることを禁止します。ポッピーや魔導雑貨商人などのお助けNPCは大丈夫です
※ラヴリカバグスターは大幅に弱体化しています
※マーダー不足を懸念して、新たなマーダーがプレイヤーとして招かれる可能性があります。もしかしたらその関連人物も招かれる可能性もありますが、対主催とマーダーのバランスを考慮して茅場と檀黎斗が判断します
※茅場晶彦のアバターはヒースクリフです。キリト同様、ステータスなどもヒースクリフと同じです
※ルールに記載していなかったこちらの落ち度なのでラヴリカのみ特例ですが、今後は企画主以外は事前の相談なしにNPCでボスクラスのキャラが出ることを禁止します。ポッピーや魔導雑貨商人などのお助けNPCは大丈夫です
※ラヴリカバグスターは大幅に弱体化しています
098:rebirth ―魂の日々を、魂の意志を― | 投下順 | 100:EPISODE99.5『DUEL ROYALE SPECIAL①』 |
時系列順 | ||
089:fortissimo-the WeiβFlügel crisis- side:YUKI | 檀黎斗 | |
GAME START | 茅場晶彦(ヒースクリフ) |