スターターのオーバーホール

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準備する物

8mm、13mmのレンチ
プラスドライバー
歯ブラシ(毛の柔らかい物)
モリブデングリス(必須)
念のため新品のブラシとメタルブッシュ

作業手順

実は自分の500、購入直後は始動性が非常に悪く、買って2週間は押しがけの日々でした。
不良部分はスターターのメタルブッシュでした。
メタルブッシュとはスターターの軸受けの部分で、ここがすり減っていたために中のアーマチュアコイルがフィールドコイルと擦れて回転がうまくいかず、始動に必要な圧縮が得られなかった・・・というわけです。

注:作業は、エンジンが冷えているときに行いましょう。
熱いとかなり辛いです。

1、
バッテリーの+ターミナルを外します

2、
スターターをとめているナット(13mm3本)を外します。
ショートタイプのボックスレンチ(メガネレンチ)が使いやすいです。

3、
割ピンでとまっているケーブルを外します。(赤丸)
電源ケーブルを外します。(緑丸)

4、
スターターを取り出します。
スターターは大きく分けて4つの部品からできています。
赤線から左がセルモーターケースフロント。
赤線と緑線の間が ボディ。
緑線から右がセルモーターケースリヤ 。
セルモーター内にアーマチュアコイルがあります。

5、
まず、水色のねじを外し、スイッチのユニットを外します。

中に接点がありますので、軽くペーパーをかけて綺麗にします。
あまり酷く荒れていたら交換しましょう。

6、
緑丸のねじを緩めて、カバーを外し中のプラスのねじを外します。

7、
緑のナット(8mm)を外し、セルモーターケースフロントを外します。
一緒に長ーいボルトもついてきます。 
ワッシャーをなくさないように気を付けてください。

8、
アーマチュアコイルとセルモーターケースリヤが離れないようにボディを外します。

そしてアーマチュアコイルを外しブラシの状態を確認します。
(ワッシャーをなくさないように気を付けてください)
残りが3mm以下だったら交換しましょう。
次にコミューター部分の状態を確認します。

ブラシのかすがコミューター部分や溝に溜まっていますので、サンドペーパー(600番程度)をかけ、歯ブラシで溝を掃除します。
あまりにも摩耗が酷かったら旋盤などで削った方が良いでしょう。

9、
ボディの中に溜まっている汚れを掃除します。
絶縁がはがれて 銅線がむき出しになっていたらエポキシ系の接着剤でコーティングしておきましょう。
(アーマチュアコイルも同様です)

10、
セルモーターケースフロントの稼働部の汚れたグリスを綺麗にして、新しいグリスを塗ります。(モリブデングリス)
分解するときはスプリングの向きを覚えておいてください。

11、
ブッシュを交換する場合は適当な大きさのシャコ万とソケットの組み合わせで抜くことも圧入する事も可能です。 
解りづらいもしれませんが断面図です。

紫がシャコ万
赤がブッシュ
緑がソケット
黒がケースです 

押し出す方のソケットの工具は9.5mm(3/8)から6.3ミリ(1/4)に変換するジョイントです 。 
ソケットのコマはブッシュが入る大きさなら何でも良いです。 
圧入するときはブッシュをキンキンに冷やして、ケースの方は熱湯につけて暖めてから作業すると比較的すんなり入ります。 

注:自分はこれでやりましたが、正しい方法ではありません。
自信のない方はショップにお願いしましょう。

12、
逆の手順で組んでいきます。

A
アーマチュアコイルと セルモーターケースリヤをブラシが傷つかないように丁寧に組む。    
その際ブッシュにモリブデングリスを塗るのを忘れないようにしてください。
B
ボディ内のフィールドコイルが傷つかないように組む。  
C
セルモーターケースフロントを組み各部のねじを締める

13、
エンジンに取り付ける前に電源ケーブルとスターターワイヤーを先に付けましょう。

14、
スターターを付けるときセルモータープレートを忘れないようにしましょう。  
締め付けトルクは2.5~3.0kgf/mです。 

15、
バッテリーをつないで終了です。

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