ウェーブショット
(C)SEGA
ベテラン「まだ傭兵になってから日の浅いお前は知らないかもしれないが、ブラスト用の装備には他の兵器にはないユニークなものも多い。」
不敵「へえ、どんなのがあるんだ?」
ベテ「例えばコイツだ。チャージすると幅が広くなる」
不敵「なんだソレ(驚愕)、重火副武器か?」
ベテ「違う。ノンチャ連射だとサブマシ程度の火力しかない」
不敵「なんだそれ(困惑)、支援主武器か?」
ベテ「違う。チャージ1.2秒でフルチャージだと1620だ」
不敵「なんだそれ(混乱)、狙撃副武器か?」
ベテ「違う。重量300超でリロード2.6秒の 強 襲 主 武 器 だ」
不敵「なんだそれ……(絶望)」
ベテ「それと、砲身が曲がっているというオマケ付きだった」
不敵「」
ベテ「まぁこの報告書を読んでみろ」
2016の新年初めに支給された
強襲兵装の新武器。
強襲兵装としては初となるチャージ式の射撃武器である。
LEC-シュトラルの強襲版とでもいうべき性能であり、ニュード属性の単射武器として運用しつつチャージによって威力を上げることができる。
シュトラルとは違い、フルチャージしても爆風は出ず、代わりに某ディバイダーのハモニカ砲の様な横一直線のビーム弾を放つ。
ノンチャージ時でも1発当たりの横幅が広く、チャージをすることでさらに幅が広がるため、一度に広範囲を攻めることが可能。
初期型としての性能を見ると、当たり判定の向上を含めればチャージ時のCSノックバックに適性がある。
コンセプトとしては面白いのだが、実際の性能は「強襲の主武器」としてみると首をかしげざるをえない……。
強襲のメジャーな単射武器、
電磁加速砲・紫電や
STAR-20はチャージ不要のCSで多くの機体をノックバックさせるだけの威力がある。
対してこちらは
フルチャージでようやくそれらに近い威力。一々チャージショットを放っている時間などない。
ならばチャージショットを当てた後にノンチャージ連射で削り殺そう……と考えたいところだが、
実は射撃精度が致命的なほどに低性能であるためこの武器特有のメリットが打ち消されてしまっている。
総合的にはプラマイゼロといったところか。
それに加えて
サブマシンガン系統とどっこいどっこいな秒間火力も足を引っ張る。
ちなみにノンチャージ時の一発当たりの威力は速射型単射武器・
STAR-10Cと同じだが、連射速度が低い=秒間火力で劣っている。
チャージ武器の宿命として、連打してもコンマ単位でチャージ時間が入ってしまうためだ。
重量も強襲主武器ワースト4番目。
重量超過を出来る限り避けて速度と装甲を重視する一般的な強襲アセンにおいて、この性能でこの重さというのはあまりに痛い。
重いなら重いで、
電磁加速砲・速式や
S100アルバトロス等の様にそれ相応の火力を持っているものでないと厳しい。
また、攻撃属性がニュード100パーセントであるという点も「コア攻撃が苦手」という事で結構痛い所。
同じくニュード100%の強襲主武器にはVOLT系統があるが、あちらは連射速度が高いため施設破壊用として結構有用で、何より軽い。
しかも折角大きな当たり判定も、「対施設には無効」という罠があったりする。
つまり、施設に対しては中心に当てないとダメという本末転倒な仕様。
だが、逆に地形に対しても中心にしか判定が存在していないため、壁やプラントの柱の裏に半身だけ隠れた敵をすり抜けて攻撃出来たりする。
精度がよくないので狙ってやるのは至難だが。
現状では「もっと火力があれば」「もっと軽ければ」
「これって砂の副武器じゃないの?」と、厳しい意見……どころか「生まれながらの産廃」という揶揄が多い。
何時ぞやの某充填式狙撃銃支給時を彷彿させる(強襲乗りにとってはそれ以上かもしれない)強烈なデビューを果たしたと言っていいだろう。これマジでどうすんのさ…。
電磁加速砲・紫電とかの他シリーズ後期に比べると購入条件がかなり安いが、コイツを買うと次に買えるウェーブショットCよりは(性能的にもコスパ的にも)まだマシだが、
購入に際してはよく考えよう。
まだ話は終わってないぞボーダーの諸君!
不敵「これはひどい(直球)」
ベテラン「ところがな、コイツには実際に握ってみなければ分からない強みがある」
不敵「このスペックでどこに強みがあるんだよ!(キレ気味)」
ベテ「実はコイツの弾はデカイだけじゃなく相手の頭に吸い込まれるという特性がある特別製でな」
不敵「―――吸い込まれる、か。なるほどね、この威力なら砲身さえ曲がっていなきゃ強かったかもな」
ベテ「そうだ。というわけでメカニックに頼んで精度をはじめとする問題点を排除し実用的な武器になるように改良してもらった。」
不敵「なんだって!?」
ベテ「試作品も届いている。試しに撃ってみるか?」
不敵「ファッ」
時は流れverXzero+。生まれた時から兄弟揃って産廃扱いされ続け、度重なる調整を受けても評価が変わることがなかったウェーブショット。
だが、ここにきて系統全体の使い勝手が大きく変わる調整が来た。
威力の上昇や充填速度の変更などもあるが、中でも目を引くのが射撃精度の改善。
これによりHSが入りやすいという特性を存分に活かせるようになり、AIMのあるボーダーであればそれなりの火力を叩き出せるようになった。
ようやく重量と長いリロードに見合う性能を手に入れたといえる。相手の頭に画面が見えなくなるぐらい光波を浴びせてスクラップにしてやろう。
KBのとれる強襲主武器を使ってみたかったが紫電やSTAR、SSG系統、どれもイマイチ馴染まないというユーザーにはひょっとしたら向いているかもしれない。
系統すべてに共通することだが、上記の特性によりチップ、プリサイスショット系統と組み合わせた時の相乗効果は非常に高い。
Ⅲを装着することで戦術火力の上昇は勿論、フルチャージならば装甲S-までがKBするようになる。
系統後期モデルと比べるとマイルドな性能だがそれ故にウェーブショット系統の中では気軽に積めるという長所にもなっている。
ウェーブショットに興味があればこれだけ買ってみて使い勝手を確かめてみるのもいいだろう。
最終更新:2017年09月20日 16:28