hope ◆UcWYhusQhw
雨が降っている。
ただ。
ただ絶え間なく。
僕がいる世界を隔絶しているかの如く雨は降り。
僕の見る世界はとても虚ろで儚く。
僕の見る世界はとても虚ろで儚く。
そう、僕は独りだった。
それでよかった。
僕は何も出来なかった。
シズルも救う事も。
哀しみの連鎖を止める事も。
シズルも救う事も。
哀しみの連鎖を止める事も。
そして
ユイコを救えなかった……
僕は何をしたかったのだろう?
大切な人達を裏切り続けて。
でもその結果がこれだ。
でもその結果がこれだ。
ねえユイコ?
君は僕を認めて傍に居続けてくれた。
でも僕はこんなにもちっぽけで愚かだ。
でも僕はこんなにもちっぽけで愚かだ。
そして君を守りきることができなかった。
君は人であるのに。
教えてあげたかった。
知ってほしかった。
でもそれはもう無理な事で。
教えてあげたかった。
知ってほしかった。
でもそれはもう無理な事で。
ただ
ただ無力で。
僕は。
僕は。
ああ。
ああ。
僕はいらない。
この世界にはきっと。
いらないんだ。
そう思う事でしか。
ユイコ。
君にできる事がそれしかないと思うから。
君にできる事がそれしかないと思うから。
アル。
今の僕を見て君はどう思うかな?
わからないや。
僕には。
わからないや。
僕には。
ああ。
無理だと思っても。
君の声を聞きたい。
アリエッタ
僕は……
「……アルちゃん」
え?
今なんて?
今なんて?
アル?
聞き間違いだろう。
でもしっかり聞こえてきた。
もう一度僕の耳に。
でもしっかり聞こえてきた。
もう一度僕の耳に。
アルと。
僕はもう動けないと思ったのに。
その声に向かって駆け出していた。
何かに縋る様に。
必死に。
必死に。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「アルちゃん、本当に双七君達から離れてよかったの?」
「ああ、連絡を取り合う約束もしてあるし大丈夫であろう。あそこに固まっていても仕方あるまい」
「そうだけど……」
「それに……あの棗恭介……どこがおかしい……」
「恭介君が?」
「……いや杞憂であろう。汝が気にする事でもない」
「ああ、連絡を取り合う約束もしてあるし大丈夫であろう。あそこに固まっていても仕方あるまい」
「そうだけど……」
「それに……あの棗恭介……どこがおかしい……」
「恭介君が?」
「……いや杞憂であろう。汝が気にする事でもない」
あの後わたしたちは双七君達とさらに詳しく情報交換した。
千羽さんのことを知っていて今はわたしを探してるらしい。
千羽さんのことを知っていて今はわたしを探してるらしい。
早く会えるといいな。
細かいことを教えあった後アルちゃんが双七君達とはなれて行動することを伝えた。
一緒に行動しようと双七君、トルタちゃんはいったけど恭介君はその行動を了承した。
ただし適宜携帯電話で連絡をとり合うにと。
私たちは尾花ちゃんを探さないといけなかったし島の南部を捜索する事になった。
そしてアルちゃんが恭介君達の傷を治した後出発して今は海岸あたりにいる。
一緒に行動しようと双七君、トルタちゃんはいったけど恭介君はその行動を了承した。
ただし適宜携帯電話で連絡をとり合うにと。
私たちは尾花ちゃんを探さないといけなかったし島の南部を捜索する事になった。
そしてアルちゃんが恭介君達の傷を治した後出発して今は海岸あたりにいる。
「桂、汝の右腕、慣れて来たかの?」
「……うん。だってサクヤさんの腕だもん」
「……そうか」
「……うん。だってサクヤさんの腕だもん」
「……そうか」
移植したサクヤさんの腕。
まだそんなに時間は経ってないけどもう前から使ってたような感覚に陥る。
愛してる人の腕だからだろうか?
すごくロマンチックみたいな事だけどそう思う。
まだそんなに時間は経ってないけどもう前から使ってたような感覚に陥る。
愛してる人の腕だからだろうか?
すごくロマンチックみたいな事だけどそう思う。
うん大丈夫。
サクヤさんはここにいる。
わたしは立っていられる。
だから大丈夫。
頑張って行こう。
サクヤさんはここにいる。
わたしは立っていられる。
だから大丈夫。
頑張って行こう。
「……ん?」
「どうしたの? アルちゃん?」
「……いや、濃い……凄く濃い魔力を感じるのだ」
「魔力?」
「ああ、多くはないが密度が凄まじく濃い……珍しいこれほどの物は……妾も滅多には見んぞ」
「どうしたの? アルちゃん?」
「……いや、濃い……凄く濃い魔力を感じるのだ」
「魔力?」
「ああ、多くはないが密度が凄まじく濃い……珍しいこれほどの物は……妾も滅多には見んぞ」
アルちゃんは珍しく顔をキョロキョロさせその魔力のありかを探す。
そして導かれるかのように歩き出した。
そして導かれるかのように歩き出した。
わたしはそれに置いていかれない様に慌てて付いて行く。
そして辿り着いたのは何かのホール。
そこにはこう書いてあった。
『方舟』と。
そこにはこう書いてあった。
『方舟』と。
なんだろう方舟って?
何か意味があるのだろうか?
アルちゃんは顔を挙げでも何処か難しそうな顔をして
「ここじゃ……しかし……」
「どうしたの? アルちゃん」
「……確かに濃いのだが……何処か……なんというか説明が上手くいかんが『暗い』のだ」
「暗い? どういう意味? アルちゃん?」
「それは……」
何か意味があるのだろうか?
アルちゃんは顔を挙げでも何処か難しそうな顔をして
「ここじゃ……しかし……」
「どうしたの? アルちゃん」
「……確かに濃いのだが……何処か……なんというか説明が上手くいかんが『暗い』のだ」
「暗い? どういう意味? アルちゃん?」
「それは……」
「アル?……アリエッタ?」
その時、わたしの質問をさえぎるように男の声が聞こえた。
その方舟から出てきた男の人の顔は何処か泣きそうな顔をしていた。
あれ?
こんな顔何処かできいたような?
その方舟から出てきた男の人の顔は何処か泣きそうな顔をしていた。
あれ?
こんな顔何処かできいたような?
あれ? アリエッタ?
何処かで聞いたような?
あれは……
何処かで聞いたような?
あれは……
『へえ アルというんだ。私の姉もアルというのよ。アリエッタ。愛称でアル』
トルタちゃんから聞いた名前。
そしてそのアリエッタという人と一緒にいわれてた名前
そしてそのアリエッタという人と一緒にいわれてた名前
『姉さんとクリス……それが私の大切な人達の名前。ずっと大切にしていきたいな……』
そういってたからもしかしてこの男の人が?
深い緑の目。
そうだ間違いない
深い緑の目。
そうだ間違いない
「すいません……もしかしてクリスって人ですか?」
「……そうだけど?」
「よかった……トルタちゃんが探してたんです」
「トルタ……!? 君トルタを見たの!?」
「……そうだけど?」
「よかった……トルタちゃんが探してたんです」
「トルタ……!? 君トルタを見たの!?」
クリス君が焦ったように身を乗り出す。
やはり気になっていたようだ。
やはり気になっていたようだ。
「はい……さっきまで一緒にいました」
「トルタは無事?」
「はい。大丈夫です」
「……よかった」
「トルタは無事?」
「はい。大丈夫です」
「……よかった」
彼は安堵し溜め息をついた。
私はそのままトルタちゃんについて詳しい事を伝えようとするが
私はそのままトルタちゃんについて詳しい事を伝えようとするが
「……雨が酷い……中で話そう」
「……え!? 雨!?」
「振ってるじゃないか……前も見えないぐらいに」
「……え!? 雨!?」
「振ってるじゃないか……前も見えないぐらいに」
雨が降ってる。
そうクリス君は言った。
雨なんか降っていないのに。
蒼く空が澄み渡っているというのに。
でも……私は彼女から少しだけ話しを聞いていた。
だから
そうクリス君は言った。
雨なんか降っていないのに。
蒼く空が澄み渡っているというのに。
でも……私は彼女から少しだけ話しを聞いていた。
だから
「ちょっと待っててください……アルちゃん!」
「なんじゃ……こら! 引っ張るでない!」
「……?」
「なんじゃ……こら! 引っ張るでない!」
「……?」
私はアルちゃんを近くに寄せひそひそとクリス君に気付かれないように話し始めた。
「あのトルタちゃんから聞いたんだけど……」
「ああ、雨が降ってるという幻覚を一時期みてたそうじゃな……どうやらまた再発したようじゃ」
「……どうして」
「……わからん。でもあの濃い魔力。あれは汝のものだった。もしかしたらだか何か呪いのようなものをかけられているのかもしれん」
「……なんでだろう」
「わからんがとりあえずはそれを追求してはならん。とりあえず汝にあわせよう」
「わかったよ」
「ああ、雨が降ってるという幻覚を一時期みてたそうじゃな……どうやらまた再発したようじゃ」
「……どうして」
「……わからん。でもあの濃い魔力。あれは汝のものだった。もしかしたらだか何か呪いのようなものをかけられているのかもしれん」
「……なんでだろう」
「わからんがとりあえずはそれを追求してはならん。とりあえず汝にあわせよう」
「わかったよ」
そう、わたしたちは結論付けクリス君についていき方舟の中に入っていった。
空は何も代わることが無く。
蒼く。
蒼く澄みわたっていた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「……そっか。トルタはもうそういう人を見つけられてたんだ」
クリス君が呟く。
わたしたちはただ押し黙るしかない。
あの後わたし達は彼と情報を交換をした。
そして勿論トルタちゃんの事も。
双七君から聞いたトルタちゃんと恭介君が恋人だってことも。
でも恭介君はクリス君は知らなかった。
だからここで、出逢って恋人同士になったんだと思う。
……早いなあ。
わたしたちはただ押し黙るしかない。
あの後わたし達は彼と情報を交換をした。
そして勿論トルタちゃんの事も。
双七君から聞いたトルタちゃんと恭介君が恋人だってことも。
でも恭介君はクリス君は知らなかった。
だからここで、出逢って恋人同士になったんだと思う。
……早いなあ。
「うん……それでいいんだ。トルタが幸せなら……」
クリス君が自問するように呟く。
それが正しい。
それが正しい。
それが最もいいんだと。
自分に刻み付けるように。
自分に刻み付けるように。
ただ。
ただ。
繰り返した。
「僕は……なにをしてるんだろうな……本当……ねえ……ユイコ」
クリス君が呟く。
ユイコ。
それは彼がずっと一緒に行動してきた女の人らしい。
ユイコ。
それは彼がずっと一緒に行動してきた女の人らしい。
彼は楽しそうに。
また懐かしむように。
彼女といた記憶を話した。
また懐かしむように。
彼女といた記憶を話した。
でも。
その彼女はもういない。
亡くなったらしいのだ。
クリス君は繰り返した。
救えなかった。
ただ、救えなかったとそう繰り返した。
救えなかった。
ただ、救えなかったとそう繰り返した。
後悔をだけを口にする。
「クリス君……」
わたしはどうしようかとまよっていた。
彼は死に別れていたからずっとここにいたらしい。
ずっとずっとその死に悔やみながら。
ただ落ち込んでいた。
彼は死に別れていたからずっとここにいたらしい。
ずっとずっとその死に悔やみながら。
ただ落ち込んでいた。
でも。
そんなことユイコさんって人は望まないはず。
そんなのクリス君だってわかってるはず。
そんなのクリス君だってわかってるはず。
「僕は最悪な人間だ……色々な人のことを思って……」
彼が頭を抱える。
駄目。
心を闇に支配されちゃいけないよ。
私がそうだった様に。
駄目。
心を闇に支配されちゃいけないよ。
私がそうだった様に。
「クリス……汝にとって今最も思っているものは誰だ?」
「……え?」
「……え?」
壁に全身を傾け腕を組んでいたアルちゃんが口を開く。
アルちゃんもわかってるんだ。
このままじゃいけないって。
例えあったばっかりの人でも。
心が囚われてる人をほおっておく事なんかできないのだから。
それにトルタちゃんに頼まれた。
アルちゃんもわかってるんだ。
このままじゃいけないって。
例えあったばっかりの人でも。
心が囚われてる人をほおっておく事なんかできないのだから。
それにトルタちゃんに頼まれた。
『クリスに会ったらよろしくね……クリス一人だったら何にも出来ないんだから』
懐かしむように笑顔でそうお願いされた。
だから約束は守らなきゃ。
アルちゃんもわかってる。
アルちゃんもわかってる。
「妾は何度も主が変わった……でもその時主に対して妾は尽くしてやったきた。最も前の主も忘れているわけではない、妾の心に確かに残っておる」
アルはこっちを一回向く。
アルちゃん……あの時は有難う。
アルちゃん……あの時は有難う。
「クリスよ……汝はどうなのだ。ユイコなる者を失った。アリエッタという者も思っている。しかし今汝がもっとも思ってるものは誰じゃ?
その者の為に動かねばならぬだろう……妾が言えるのはそれまでじゃ」
その者の為に動かねばならぬだろう……妾が言えるのはそれまでじゃ」
そう言い切ってアルちゃんは目を瞑った。
「僕は……僕は……」
彼は自問して自問し続けて。
そして
そして
「誰か……とか今は決められない……決めるべきじゃない」
でも、と区切って。
「今、この瞬間はユイコ……救えなかった……彼女の事を思いたい」
そう言い切って。
彼の目から涙が流れ始めた。
その涙は止まる事がなく。
彼の目から涙が流れ始めた。
その涙は止まる事がなく。
ただ。
ただ。
泣き続けた。
「僕は……僕は!……あぁぁああぁああああ」
彼女のことを思うように。
必死に悔やむように。
必死に悔やむように。
これで大丈夫かな?
そう思ったときだった。
そう思ったときだった。
「じゃあ僕はどうすればいいのだろうか?……彼女の為に……わからない」
彼は再び心の闇に埋もれようとした。
彼女を救えなかった後悔から逃げようとして。
彼女を救えなかった後悔から逃げようとして。
「このままでいたほうが……いい……僕はこのまま朽ち果てた方が……」
体が。
心が。
心が。
動いた。
「そんな事、言っちゃだめだよ! 絶対!」
私もそうだった。
サクヤさんの死に。
サクヤさんの死に。
でも。
でも。
今は違うんだ。
きっとそう。
クリス君が言ったユイコさん。
彼女はそれを望まない。
絶対。
彼女のことは分からないけど言い切れる。
絶対。
彼女のことは分からないけど言い切れる。
大切な人の為に自分が死んだから死んだ方がいいなんて絶対思わない!
なら望む事は……?
そう……
「ユイコさんは今のクリスさんを望まないよ! クリスさん! ユイコさんの望む事をしようよ!」
きっと。
きっと。
彼女が望む事をするのを喜ぶのだから。
きっと。
彼女が望む事をするのを喜ぶのだから。
私はサクヤさんに護られた。
だからその分まで生きたい。
そう思えたから。
そう思えたから。
「……ユイコは僕に何を望むのだろうか」
「……知らないよ、そんなの……でもここで閉じこもってることを望む?」
「……知らないよ、そんなの……でもここで閉じこもってることを望む?」
ユイコさんがどう思ってるなんて誰も分からない。
でもそれでもここで閉じこもってる事を彼女は望まない。
でもそれでもここで閉じこもってる事を彼女は望まない。
絶対に。
でも彼は言ってはいけない言葉をつむぐ。
「生きてていいんだろうか……」
動いた。
手が。
サクヤさんの腕が。
手が。
サクヤさんの腕が。
初めて会った人なのに。
でも!
絶対!
生きてほしい!
それは絶対皆望むに決まってる!
しんでほしいなんか絶対思わないから!
クリス君の目は少し潤んで虚空を向いた。
彼はどう思う?
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「ユイコさんは今のクリスさんを望まないよ! クリスさん! ユイコさんの望む事をしようよ!」
彼女の声が強く響く。
僕は今はユイコの事を思おうと思った。
楽しい時間をくれた彼女に。
常に支えてくれた。
でも何をすればいいかなんて思いつく訳がなかった。
朽ち果てたいと思う。
楽しい時間をくれた彼女に。
常に支えてくれた。
でも何をすればいいかなんて思いつく訳がなかった。
朽ち果てたいと思う。
それをケイは否定した。
何がいいのだろうか?
わからない。
何が正しくて、何がいいのか。
ユイコは何を望むのだろうか。
ユイコは僕に何を……
何が正しくて、何がいいのか。
ユイコは何を望むのだろうか。
ユイコは僕に何を……
―君を信じる――
ユイコ、君は僕を信じてくれた。
でもその結果がこの有様だ。
それでも。
でもその結果がこの有様だ。
それでも。
それでも君は僕を信じてくれたのだろうか。
この僕を。
哀しみの連鎖が続いてく。
「……ユイコは僕に何を望むのだろうか」
「……知らないよ、そんなの……でもここで閉じこもってることを望む?」
「……知らないよ、そんなの……でもここで閉じこもってることを望む?」
どうなんだろうか?
僕は……何をしたいんだ?
僕は……何をしたいんだ?
やはり僕は……
考えてはならない。
最もいけない事を思う。
「生きてていいんだろうか……」
バシッ!
え?
乾いた音が響く。
目の前には不恰好な腕を振るうケイ。
「当たり前だよ……そんな事ユイコさん望まない! 絶対望まない!」
ああ。
僕は。
僕は何をすればいい?
僕が僕であるために。
僕が僕であるために。
――ユイコ。
「ユイコさんのことはわたしはわかんないけど……でもそれでもクリスさんには生きて何かをして欲しいと思う! 絶対!」
そうなのかな?
分からない。
頭の中がぐしゃぐしゃで。
ねえ
ユイコ
君は……
――その哀しみの連鎖、止めたいのだろう? 君が。誰かが哀しまない為にも――
ふと。
そんな声が聞こえた。
そんな声が聞こえた。
ユイコ
哀しいな、僕は。
でも君は僕が哀しむのを望まないのかな。
なら
僕はそれを止めなきゃいけないのかな。
シズルやなごみみたいな人の為に。
君が哀しまない為に。
僕が哀しまない為に。
僕が哀しまない為に。
分からないや。
けど
僕は
「……それでもやらないといけないのかもしれない」
分からない。
何も。
何も。
アルやトルタリセのことも。
フォルテールのことも。
フォルテールのことも。
考えない。
僕がユイコにとってのクリス君でいられる為に。
「哀しみの連鎖……止めなきゃ」
ただの人形のように。
今はそれだけ。
信じよう。
雨がやまない。
ザーザーと。
僕の心は癒えない。
何が必要で。
何が不要で。
何が不要で。
考えないで
「止めなきゃ」
そう思った。
それがユイコの……僕の望みなら。
哀しくても。
哀しくても。
僕が止めよう。
僕の心が癒える事がなくても。
まだ。
雨がやまなかった。
ねえ、ユイコ。
空虚だね僕は。
こんな哀しみの連鎖を止めないとね。
空が晴れる事がなくても。
心が晴れる事がなくとも。
きっと。
きっと。
ユイコ
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
あれからクリス君はわたしたちと一緒に行動する事を決めた。
哀しみの連鎖を止めたいと。
哀しみの連鎖を止めたいと。
ただそれだけで言いと。
それだけ言って。
哀しみの連鎖。
大切な人の為に誰かの大切な人が死んでいく。
わたしも止めたいと思った。
「桂……クリスの事を注意せねばな」
「うん……」
「うん……」
彼は生きる事を決めた。
でもそれでも彼の心がいえることはなかった。
でもそれでも彼の心がいえることはなかった。
ただ目的が出来ただけ。
それ故に非常に危うく感じた。
だから傍で見てあげよう。
トルタちゃんの変わりに。
トルタちゃんの変わりに。
クリスくんはトルタちゃんに会う事を拒否した。
今はあいたくないと。
今はあいたくないと。
彼女が幸せなら邪魔はしない。
今は僕のできる事をとだけ。
今は僕のできる事をとだけ。
それだけ言った。
だからわたしたちはしばらく恭介君達にも伏せようと思う。
クリス君といる事を。
クリス君といる事を。
「……ん?」
「……どうしたのアルちゃん?」
「いや……トルタに似た魔力を少しだけこの場所に感じてな……まあ気のせいじゃ」
「……どうしたのアルちゃん?」
「いや……トルタに似た魔力を少しだけこの場所に感じてな……まあ気のせいじゃ」
そうアルちゃんはいうも何か気になるようで周囲を見渡してる。
あれ?
あれ?
トルタちゃんに魔力はないって言ってたのに?
おかしいな?
おかしいな?
「準備できたよ、ケイ、アル」
そんな時クリス君が声をかける。
どうやら準備が出来たらしい。
どうやら準備が出来たらしい。
その時だった。
「……ううん? ここは?」
ホールの真ん中のお立ち台。
そこから光に包まれゆっくりと男の子が現れたのは。
そこから光に包まれゆっくりと男の子が現れたのは。
【H-8/リゾートビーチ・屋外ステージ? “方舟”上/一日目/夕方】
【クリス・ヴェルティン@シンフォニック=レイン】
【装備】:和服、防弾チョッキ、アルのページ断片(ニトクリスの鏡)@機神咆哮デモンベイン、ロイガー&ツァール@機神咆哮デモンベイン刀子の巫女服@あやかしびと-幻妖異聞録-
【状態】:Piovaゲージ:95%
【思考・行動】
基本:無気力。能動的に行動しない。哀しみの連鎖を止める
0:目の前の男の子に対処
1:哀しみの連鎖を止める
2:静留を止める。そのためになつきを探す
3:ユイコの為にそれ以外は考えない
【備考】
※雨など降っていません
※Piovaゲージ=鬱ゲージと読み替えてください
※増えるとクリスの体感する雨がひどくなります
※西洋風の街をピオーヴァに酷似していると思ってます
※巫女服が女性用の服だと気付いていません
※巫女服の腹部分に穴が開いています
※千羽烏月、岡崎朋也、椰子なごみの外見的特長のみを認識しています
※リセの死を乗り越えました。
※記憶半覚醒。
※静留と情報交換済み。
※唯湖が死んだと思ってます。
※島の気候の異常に関して、何らかの原因があると考えました。
※リセルート、12/12後からの参戦です。
※トルタに暫く会う気はありません。
【装備】:和服、防弾チョッキ、アルのページ断片(ニトクリスの鏡)@機神咆哮デモンベイン、ロイガー&ツァール@機神咆哮デモンベイン刀子の巫女服@あやかしびと-幻妖異聞録-
【状態】:Piovaゲージ:95%
【思考・行動】
基本:無気力。能動的に行動しない。哀しみの連鎖を止める
0:目の前の男の子に対処
1:哀しみの連鎖を止める
2:静留を止める。そのためになつきを探す
3:ユイコの為にそれ以外は考えない
【備考】
※雨など降っていません
※Piovaゲージ=鬱ゲージと読み替えてください
※増えるとクリスの体感する雨がひどくなります
※西洋風の街をピオーヴァに酷似していると思ってます
※巫女服が女性用の服だと気付いていません
※巫女服の腹部分に穴が開いています
※千羽烏月、岡崎朋也、椰子なごみの外見的特長のみを認識しています
※リセの死を乗り越えました。
※記憶半覚醒。
※静留と情報交換済み。
※唯湖が死んだと思ってます。
※島の気候の異常に関して、何らかの原因があると考えました。
※リセルート、12/12後からの参戦です。
※トルタに暫く会う気はありません。
【羽藤桂@アカイイト】
【装備】:今虎徹@CROSS†CHANNEL~toallpeople~
【所持品】:支給品一式、アル・アジフの断片(アトラック=ナチャ)、魔除けの呪符×6@アカイイト、古河パン詰め合わせ27個@CLANNAD、誠の携帯電話(電池二個)@SchoolDaysL×H
【状態】:強い決意、全身に擦り傷、鬼、アル・アジフと契約、サクヤの血を摂取、微妙にふらふら(数時間で回復)
【思考・行動】
0:目の前の男の子に対処
1:尾花の行方が心配。
2:クリスの保護
【備考】
※古河パン詰め合わせには様々な古河パンが入っています。もちろん、早苗さんのパンも混じってます。
※魔除けの護符は霊体に効果を発揮する札です。直接叩き付けて攻撃する事も可能ですし、四角形の形に配置して結界を張る事も出来ます。
但し普通の人間相手には全く効果がありません。人外キャラに効果があるのかどうか、また威力の程度は後続任せ。
※マギウススタイル時の桂は、黒いボディコンスーツに歪な翼という格好です。肌の変色等は見られません。
使用可能な魔術がどれだけあるのか、身体能力の向上度合いがどの程度かは、後続の書き手氏にお任せします。
※制限によりデモンベインは召喚できません。
※B-7の駅改札に、桂達の書いたメモが残されています。
※桂はサクヤEDからの参戦です。
※桂は、士郎の名前を知りません(外見的特徴と声のみ認識)
※桂はサクヤの血を摂取したお陰で、生命の危機を乗り越えました。
※サクヤの血を摂取した影響で鬼になりました。身体能力が向上しています。
※失った右腕にサクヤの右腕を移植しましたが、まだ満足に動かせる状態ではありません。
※憎しみに囚われかけていましたが、今は安定しています。しかし、今後どうなるかはわかりません。
※桂の右腕はサクヤと遺体とともにG-6に埋められています。
※クリスの幻覚は何かの呪いと判断
※クリスの事を恭介達にはなす気は今のところないです。
【装備】:今虎徹@CROSS†CHANNEL~toallpeople~
【所持品】:支給品一式、アル・アジフの断片(アトラック=ナチャ)、魔除けの呪符×6@アカイイト、古河パン詰め合わせ27個@CLANNAD、誠の携帯電話(電池二個)@SchoolDaysL×H
【状態】:強い決意、全身に擦り傷、鬼、アル・アジフと契約、サクヤの血を摂取、微妙にふらふら(数時間で回復)
【思考・行動】
0:目の前の男の子に対処
1:尾花の行方が心配。
2:クリスの保護
【備考】
※古河パン詰め合わせには様々な古河パンが入っています。もちろん、早苗さんのパンも混じってます。
※魔除けの護符は霊体に効果を発揮する札です。直接叩き付けて攻撃する事も可能ですし、四角形の形に配置して結界を張る事も出来ます。
但し普通の人間相手には全く効果がありません。人外キャラに効果があるのかどうか、また威力の程度は後続任せ。
※マギウススタイル時の桂は、黒いボディコンスーツに歪な翼という格好です。肌の変色等は見られません。
使用可能な魔術がどれだけあるのか、身体能力の向上度合いがどの程度かは、後続の書き手氏にお任せします。
※制限によりデモンベインは召喚できません。
※B-7の駅改札に、桂達の書いたメモが残されています。
※桂はサクヤEDからの参戦です。
※桂は、士郎の名前を知りません(外見的特徴と声のみ認識)
※桂はサクヤの血を摂取したお陰で、生命の危機を乗り越えました。
※サクヤの血を摂取した影響で鬼になりました。身体能力が向上しています。
※失った右腕にサクヤの右腕を移植しましたが、まだ満足に動かせる状態ではありません。
※憎しみに囚われかけていましたが、今は安定しています。しかし、今後どうなるかはわかりません。
※桂の右腕はサクヤと遺体とともにG-6に埋められています。
※クリスの幻覚は何かの呪いと判断
※クリスの事を恭介達にはなす気は今のところないです。
【アル・アジフ@機神咆哮デモンベイン】
【装備】:サバイバルナイフ
【所持品】:支給品一式、ランダムアイテム×1
【状態】:魔力回復、肉体的回復、羽藤桂と契約、微妙につやつや、恭介を微妙に警戒
基本方針:大十字九郎と合流し主催を打倒する
0:目の前の男の子を対処
1:桂と協力するクリスを保護
2:九郎と再契約する
3:戦闘時は桂をマギウススタイルにして戦わせ、自身は援護
4:信頼できる仲間を探す
5:時間があれば桂に魔術の鍛錬を行いたい
【備考】
※制限によりデモンベインは召喚できません。
※B-7の駅改札に、桂達の書いたメモが残されています。
※アルは士郎の名前を知りません(外見的特徴と声のみ認識)
※アルからはナイアルラトホテップに関する記述が削除されています。アルは削除されていることも気がついていません。
※アルはサクヤと情報交換を行いました。
※クリスの幻覚は何かの呪いと判断
※クリスの事を恭介達にはなす気は今のところないです。
※恭介達を治療魔法を行ないました。どれくらい回復したかは光景に任せます
【装備】:サバイバルナイフ
【所持品】:支給品一式、ランダムアイテム×1
【状態】:魔力回復、肉体的回復、羽藤桂と契約、微妙につやつや、恭介を微妙に警戒
基本方針:大十字九郎と合流し主催を打倒する
0:目の前の男の子を対処
1:桂と協力するクリスを保護
2:九郎と再契約する
3:戦闘時は桂をマギウススタイルにして戦わせ、自身は援護
4:信頼できる仲間を探す
5:時間があれば桂に魔術の鍛錬を行いたい
【備考】
※制限によりデモンベインは召喚できません。
※B-7の駅改札に、桂達の書いたメモが残されています。
※アルは士郎の名前を知りません(外見的特徴と声のみ認識)
※アルからはナイアルラトホテップに関する記述が削除されています。アルは削除されていることも気がついていません。
※アルはサクヤと情報交換を行いました。
※クリスの幻覚は何かの呪いと判断
※クリスの事を恭介達にはなす気は今のところないです。
※恭介達を治療魔法を行ないました。どれくらい回復したかは光景に任せます
【菊地真@THEIDOLM@STER】
【装備】:電磁バリア@リトルバスターズ!
【所持品】:支給品一式(水なし)、金羊の皮(アルゴンコイン)@Fate/staynight[RealtaNua]、レミントンM700(7.62mmNATO弾:4/4+1)、予備弾10発(7.62mmNATO弾)
【状態】:背中付近に軽度の火傷(皮膚移植の必要無し)、傷治療中、肉体疲労(小)、精神疲労(中)
【思考・行動】
基本:誠と共に行動する。
0:ここは?
1:やよいと一旦距離を置く。
2:誠さんの行動方針を支える。
3:やよいや、他の女性を守る王子様になる。
4:巨漢の男に気をつける。
5:誠さん、本当に自重できるのかな?
6:誠さんは駄目な人だけど、それでも……
【備考】
※天狗秘伝の塗り薬によって休息に外傷を治療しました。大体の軽い傷は治療されました。
※誠への依存心が薄れ、どういう人間か理解しました。
※愛佳の死を見つめなおし、乗り越えました。
※元の世界では雪歩とユニットを組んでいました。一瞬このみに雪歩の面影を見ました。
※また、平行世界の可能性で若干動揺しています。
※誠も真も、襲ってきた相手が大柄な男性(真人)であることしか覚えていません。
※フカヒレからツヴァイの危険性、渚を殺害したことのみ聞きました。
※平行世界や死者蘇生の可能性について知りました。
【装備】:電磁バリア@リトルバスターズ!
【所持品】:支給品一式(水なし)、金羊の皮(アルゴンコイン)@Fate/staynight[RealtaNua]、レミントンM700(7.62mmNATO弾:4/4+1)、予備弾10発(7.62mmNATO弾)
【状態】:背中付近に軽度の火傷(皮膚移植の必要無し)、傷治療中、肉体疲労(小)、精神疲労(中)
【思考・行動】
基本:誠と共に行動する。
0:ここは?
1:やよいと一旦距離を置く。
2:誠さんの行動方針を支える。
3:やよいや、他の女性を守る王子様になる。
4:巨漢の男に気をつける。
5:誠さん、本当に自重できるのかな?
6:誠さんは駄目な人だけど、それでも……
【備考】
※天狗秘伝の塗り薬によって休息に外傷を治療しました。大体の軽い傷は治療されました。
※誠への依存心が薄れ、どういう人間か理解しました。
※愛佳の死を見つめなおし、乗り越えました。
※元の世界では雪歩とユニットを組んでいました。一瞬このみに雪歩の面影を見ました。
※また、平行世界の可能性で若干動揺しています。
※誠も真も、襲ってきた相手が大柄な男性(真人)であることしか覚えていません。
※フカヒレからツヴァイの危険性、渚を殺害したことのみ聞きました。
※平行世界や死者蘇生の可能性について知りました。
162:すれ違うイト | 投下順 | 164:人として生まれ |
165:日ハ沈ム、駒ハ踊ル | 時系列順 | 167:know |
151:羊の方舟 | クリス・ヴェルティン | 177:踊り場の見えざる手 |
165:日ハ沈ム、駒ハ踊ル | 羽藤桂 | |
アル・アジフ | ||
149:THE GAMEM@STER (後編) | 菊池真 |