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PERFECT COMMUNICATION

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PERFECT COMMUNICATION ◆AZWNjKqIBQ


暗闇の中に作り物の星が浮かんでいる。
……いや、よく見ればそれはヒトデの風船だった。
そしてそれだけではなく、スイカやイルカなどの海や夏を連想させる風船や浮き輪が宙にひしめいている。

そこはリゾートエリア内にあるひとつのショッピングモールの中であった。

営業時間外だからなのかそれともずっとそうであったのか、奥へと深く続くその中はとても暗い。
入り口から差し込む月の蒼い光と、宙を泳ぐ魚の姿とを合わせて見れば深い海の底のような印象がある。

そんな中に、それぞれの想い人と再会するために歩き続けてきた3人がいた。
クリス・ヴェルティン。久我なつき。大文字九郎。
何故彼らが今ここにいるのか?
それは――……


 ◆ ◆ ◆


「立派な服が欲しいとは申しませんっ! でも、せめて靴ぐらいは履かせてください!」

再会し、それぞれにその間のことを伝え合い、では目的である島の中央――山の中へ向かおうかというところで、
大文字九郎は目の前の二人にそう訴えかけた。

彼の姿は、久我なつきの言葉を借りるなら「変態」の一言で済ませられる哀れなものだ。
裸の上に腰布を巻き、その上に女物のローブだけを羽織っている。
それだけならまだしも、ローブの中に見え隠れする肌には裂傷や打撲痕が所々に見受けられ、
元々上等なものであったろうローブも何箇所か破け、血を滲ませ埃と泥にまみれ薄汚れていた。
勿論、これは苦闘に立ち向かった彼の、いわば男の勲章と呼べるものなのだが、
まぁ……事情を知らぬ者から見れば、路端の乞食とそう変わらない姿でもあっただろう。

ともかくとして、これから山の中に……しかも、夜の山へと入るのならば彼の訴えも至極真っ当なものである。
日頃、”怪物狩り”にて山中を駈けずりまわっているなつきもふむと頷いてそれを肯定した。

「それにお前らも随分な格好だし……、クリス。お前もそんな格好だといい加減動きづらいだろう?」

九郎の指摘に、クリスはきょとんとした表情で「そうかな?」とだけ呟き、自分の格好を見直してみる。
あの温泉旅館で唯湖に着付けてもらった着物は川を流れた時についたのだろうか、砂や泥にまみれて色褪せていた。
直し方のわからない帯も緩み、めくれた裾や襟から白い肌が見えていると気付くと……少し恥ずかしくなってくる。

「……うん。確かにそうかも。……でも、どうせすぐに雨で濡れちゃうんだし、あんまり…………」

気にしなくてもいいんじゃないかな? というクリスに、なつきと九郎の二人は眉根をよせて怪訝な顔をする。

「……この後、雨が降るのか? どこかで天気予報でも見たとか」
「ん? 雨はずっと降ってるよ。弱くなったり強くなったりだけど……今だって……」

言いながらクリスは空を見上げ、二人もつられてそうする。
だが、クリスに見えている”雨”は二人には見えない。ただ、満天の星空がそこにあるだけだ。

「でも、そうだね。強くなると山に入るには困るよね……ユイコは大丈夫かなぁ……」


 ◆ ◆ ◆


空を通じて、遠い場所の彼女に想いを馳せるクリスよりやや引いて、九郎はなつきに疑問をぶつけていた。

「(……雨が降っているってどういうことだ?)」
「(わからん。私も初耳だ)」
「(アルは何か言ってなかったのか? こいつについて)」
「(……ふむ。そう言えば私やクリスを指して魔力がどうとか……)」

言って、なつきは九郎の前で手中にエレメントの銃を実体化させてみせる。

「(お前も魔道書を……?)」
「(違う。私のはエレメント――HiMEの物質化能力によるものだ)」
「(やってることは変わりないような気がするが、一応は別物なのか……)」

ふむと唸って、九郎は自分が今まで目にした神秘や異能について思い返す。
一番最初の場所で黒衣の男に言われたとおり、この場には様々な種類の力を持った者達が存在していた。
となると、クリスの雨もそうなのかもと思う。……自分に雨を降らせる力というのは、よく解らないものではあったが。

「(まぁ、アルが警戒しろと言ってこなかったのなら無害だと思う。とりあえずはクリスに合わせよう)」

九郎の言葉になつきは頷き、もう一度空を見上げた。
そこに見えるのはHiMEの目にしか映らない紅い妖星――媛星。己に課せられた宿命であり、業。
もしかしたらクリスの雨もそんなものなのかも知れないと、彼女はそう思う。
そして彼に科せられたものとは何かと……少しの共感と、背負う者であるが故の壁を感じた。

クリスは……彼は何を背負い何を秘めているのか――……


 ◆ ◆ ◆


……――と、そういう事があって、彼らは目に付いたショッピングモールへと足を運んだのであった。

3人は入り口からすぐの所にある案内板を見てそれぞれに向かう先を決めていた。
主な目的は服と靴の調達だが、わざわざ足を運んだのなら今できる限りのことをしておくに越したことはない。

「……とじゃあ、虫除けスプレーも取ってくればいいんだな?」
「ああ、虫に刺されてはかなわないからな。……別に怖くはないが、困るからな……うん」

繰り返しうんうんと頷くなつきを見て、九郎は持ち前の観察眼により彼女は虫が苦手なのだと看過した。
いや、別に探偵ではなくとも一目瞭然ではあったが……気付かないのは朴訥とした表情のクリスぐらいだろう。
それはさておき、了解したと頷くと、九郎はランタンに火を点し奥へと進む準備を整え一つ質問をする。

「待ち合わせはどうする? ここへと戻ってくればいいのか?」
「いや……ここだと外から丸見えで危ない。……屋上にしよう。そこなら多分安全だ」

言って、なつきはエレメントを顕現させ、その銃で天井を指す。

「屋上の安全は私とクリスが先に向かって確保しておく、お前は確実に虫除けスプレーを確保するんだ」
「了解。それよかそっちも服を確保するのを忘れないでくれよ」

それにだ――と、九郎は言葉を繋げ……

「二人きりになったからってデートとかしてんなよ。そもそも遊園地に向かってったてのも――……」


……――撃たれた。


 ◆ ◆ ◆


「まったくアイツは! この非常時に……で、デートだと? ふざけた奴だ!」

剣幕に怯えるクリスを背に、顔を真っ赤に染めたなつきは足早に通路を進む。
ズンズンと足音を立てて……そしてそれは上階への階段へと差し掛かったところでガンと音を変えた。

「……どうしたのナツキ? 足を挫いたの……?」

階段は、正確に言えば静止したエスカレータであった。
そこをクリスは事も無げに上ってゆく、彼は動く階段なんてものを知らないからせいぜい金属の踏み板を珍しがるくらいだ。
しかし、普段それが動いていることに慣れきっているなつきは、いまいちギクシャクとした感じでそこを上っている。
頭では理解しているのに、不思議と足に力が入りガンガンと音を立ててしまう……。

「べ、別になんでもない! ちょっと、普段と違ってて……と、と……?」
「――危ない!」

不意になつきの身体が揺れ、クリスの目の前で傾いてゆく。
落下――あの時、彼女を見失った時を連想した脳が、眼前の光景をゆっくりと、スローモーションへと……
同じように、あの時と同じように手を伸ばす――今度はなつきへと、そして――……

手は届き――……

「ど、どど、……どこを触っている――っ!!!」


……――再びの銃声。


 ◆ ◆ ◆


「(……どいつもこいつも!)」

怒り、そしてそれよりも強い羞恥に顔を染めながら、片方の手で胸を押さえ、もう片方の手で銃を振り回しなつきは進む。
辛うじて被害者となることを避けられたクリスは、ランタンを片手にさっきよりも数歩下がった位置でその後を追っていた。

誰かが潜んではいないかと、なつきは銃口を左右に振り周囲をくまなく警戒する。
いささか冷静さを失っている状態ではあるが、この手の事に関しては慣れていることもありミスは犯さない。

視線の先に現れるのは……
無数の時計を壁にかけた時計屋、派手な見出しが躍る雑誌を並べた書店、異文化を感じさせる雑貨店
……等々、特に何の変哲もないいつも通りの日常を思い起こさせるものばかり。

怪物狩りもプライベートもほとんど独りで、なつきのストレス解消と言えばもっぱらがバイクかショッピングであった。
例え家に帰っても誰も待っている人はいない……だから、空いた時間は寂しさを紛らわせるために賑やか場所にいることが多い。
ずっと独り。しかし、そんな中そこへと割り込んできたのが――……

「(何を考えているんだ、私は……今はそんな時ではないというのに)」

なつきは頭を振り、思い浮かんだ”先生”のことを頭の中から振り落とす。
日常に近い場所にいるためか、それとも何らかの要因があるのか、様々な思いが押し寄せ心の中に浮き上がる。
それは、縋りたい何かなのか、それとも漠然とした不安なのか、自覚できぬまま泡の様に――……

「……ナツキ」

不意に優しさが伝わってくる。
心地よく、柔らかい暖かさが手の中に。
気付けば、クリスがまたあの時のように手をとっていた。

クリスは言葉を重ねない。故に意図は計れないかというと逆で、ひしと想いは伝わってくる。
彼の深い優しさ。寂しさや哀しみに敏感で、独りである者を見捨てはしないことを……。
それは、彼が自然と誰にでも分け隔てなく与える綺麗な優しさだ。

気恥ずかしさから振り払おうと……しかし、できずにそのまま、繋いだままなつきは歩を進める。
九郎の茶化す声が脳内に響いたがそれは無視し、思考の全てを自己弁護に費やし彼の手を離さないことを選択する。

ただ手を繋いでいるというだけなのに、不安は姿を消し、不思議な暖かさで心が包まれる。
それがクリスとだからなのか、それとも誰とでもなのかはそういう経験の浅いなつきにはまだ確かには解らない。
だだ、心の中にひとつだけ残った棘がある。
それが指し示していたのは、これはどこまでいってもクリスから誰にでも贈られる優しさでしかないということ。

自覚はなかったが、ただその痛みだけが暖かい胸中でチクリとなつきの心を密かに苛めていた。


 ◆ ◆ ◆


タン♪ タン♪ タン♪ ――と、聞く者にそれだけでも上機嫌だとうかがわせるような足音が階段に響いていた。

「神は! 俺を! 見放しては! いなかっ――――た!」

1階から2階への非常階段を3段飛ばして駆け上がっている浮かれた男は、先ほどまでは沈みっぱなしだった九郎だ。
最後に、タン♪ と力強くステップを踏むと踊り場に出て、大きな窓の前でビシリとひとつポーズを取る。

鏡代わりの窓に映る大文字九郎の姿は先程までの、哀れで情けなく惨めったらしいものではない。
清涼な青の地に金のラインが走る、シンプルながらもどこかの王様を連想させる格好いいジャージを着込んでいた。

片手には依頼のあった虫除けスプレー。
これを探すついでに寄ったスポーツ用品店で、下着代わりに水着でも調達しようとし、そしてこのジャージを発見したのであった。
残念なことに水着に関しては……いや、何もかもが女性用のものしか揃えられてはいなかった故に下はまだ全裸であったが、
ジャージとなれば男女の区別も特にはなくサイズがやや寸足らずなことを除けば一切の問題はなかった。
足元に輝く新品の運動靴に関しても以下略であり、1日の終わりを目前にしてようやく九郎はここに人間の尊厳を取り戻したのである。

その場で1回ターン。2回ターン。3回ターン。
いまひとつ、ジャージの中で落ち着かない部分があるが、傍目には無問題。
歓喜に打ち震える心の中においては無視できる程度に些細なものだ。


――と、窓に映る自身に見蕩れていた九郎の目に何かが入り込んでくる。


窓から見える道路。アスファルトの上に何か、黒い……黒い、まるで人の形をした、まるで――のようなモノ。

九郎の心臓が跳ね上がり、ドクドクと身体の強く打ち始める。
脳がある可能性を浮かび上がらせようとし、逆に心がそれを否定し押さえつけようとする。
まるで、それがあの――の成れの果てではないかと、そう気付いてしまった時、感情よりも身体が先に動いた。

窓を開け放ち、躊躇なくそこより飛び降りる。一瞬の滞空の後、アスファルトを踏みつけた新品の運動靴がキュと音を鳴らした。


 ◆ ◆ ◆


コツコツ、トントン……コツコツ、トントンと、
2種類の足音が正しく調子を合わせ即興のアンサンブルを演奏している。
目的の3階へと辿りついたなつきとクリスは相変わらず手を繋いだまま、通路を奥へ奥へと進んでいた。

発せられないのか、それとも不要なのか互いに無言で。
何時の間にかに、意識するでもしないでもなく、それが当たり前かのように。
通路の右には、財布や鞄等々高級そうな皮製品の店。左には、タイやハンカチ等々上品な雰囲気の布製品の店。
空いた手にはそれぞれ銃とランタン。それぞれに仕事をこなしながら先へと進む。
そしていくらか進んだところで、ランタンの光が一面の花畑を照らし出した。

「……おぉ」
「わ……」

その中へと、なつきは足早に入ってゆく。
赤、青、黄色。色の薄いもの、濃いもの。明るいもの暗いもの。シンプルなものもあれば、複雑な花弁を持つものも。
一言ですませれば百花繚乱。
そんな光景になつきは目を奪われ、花から花へと手を伸ばす。ひとつふたつと取っては――と、クリスを突き飛ばした。

「お、お、……おお、お前がどうしてここにいるんだ!」
「えぇ……そんな!」

なつきの両手の中にあふれている花は……可愛らしい女性用下着で、花畑とはつまりはそういうこと。
だとすればなつきの主張は正しくもあるのだが、手を引かれ無理矢理に連れて来られたクリスとしては災難だった。

「と、ともかくだ。お前はここから……そうだ、服を探しにいってこい!」

なつきよりの指示に少しの理不尽を感じながら、クリスは降りかかっていた花弁を払い立ち上がる。
言われるまでもなく、この場所は彼にとってもいるだけで恥ずかしくてたまらないのだ。
真っ赤になった顔を影に隠し、なつきの溜息を背にクリスは花畑をかき分けてそこを逃げるように去っていった。

「…………う、うむ」

花畑の向こう側。フラフラとゆれるランタンの光を見送ると、なつきの胸にいくらかの申し訳なさが浮かんできた。
冷静になれば、いやそれ以前の問題として彼には全く非はないのだから。
ただ、気付かぬままに手を引き、連れてきたのは――……

「あ……、あぁ…………」

……自分だったと、気付いた瞬間、なつきの顔がまた真っ赤に染まる。
先ほどまではなんとなしにそれがいいと思っていた行動も、一度醒めると途端に恥ずかしくてたまらなくて仕方がない。

「そ、そうだ……代えの下着は必要だ。今のうちに確保しておかなくては、な」

聞く相手もいないのにそうひとりごちり、なつきはいそいそとバックから自分のランタンを取り出す。
新しい明かりに照らされた顔はやはり真っ赤なままだ。
もしクリスがいたままだったならば、熱でも出したのかと心配されたかもしれないぐらいに。


 ◆ ◆ ◆


「(しかし、まぁ……悪くない品揃えだな……)」

実益と気晴らしを兼ねての下着選びであったが、いつの間にかなつきはそれに夢中になっていた。
場所柄ゆえか、そこにあるものは遠まわしに言えば”開放的”な印象を持つものが多いだろうか。
可愛いもの、可憐なもの、煽情的なもの……手にとっては、ポイポイとカートへと放り込んでゆく。
少し進んではポイポイ、また進んではポイポイ。そう時間が経つ間もなく、カートは山盛りになってゆく。
無類の下着コレクターということもあるが、金銭的な不自由を知らないが故にこれがいつもの彼女の調子である。

「(――これは!)」

銃を手繰る手際ではしと手を伸ばしたのは、黒を基調にワインレッドのリボンがあしらわれた一枚の下着。
一見すれば大人向けの、一言で下品と断じられそうな一品ではあったが、なつきの審美眼はそれがそうでないことを見抜いていた。
地の部分である深蒼に染められたシルクが極めて上等なものであることは指先から伝わる感触でわかる。
その上に重ねられたアイリッシュ・クロッシェレースも見事なもので、編み上げられた薔薇が強い印象を与えていた。
手に取っただけ――つまりは、平面状での印象だと装飾過多との印象は拭えないが、
実際に穿き身体をなぞった立体となった時、それが一個の完成された芸術となることをなつきはすでに想像し終えている。

――と、下着を手に没頭していたなつきの顔を明るいランタンの光が照らした。


 ◆ ◆ ◆


「……――そうか。ここには女物しかなかったのか」

下着の山を背に、なつきは必要以上にうんうんと頷いてクリスの報告を聞き遂げる。
案内板で見た時にはそういう印象を受けなかったが、どうやらこのモール自体が女性物専用店らしい。
なんとも不可思議な話だが、九郎やクリスに聞かされたことも考え合わせるとこの島自体がそうなのかもと思える。
九郎はいくら探しても男物の服が見つからなかったらしいし、クリスにしても今着ている和服は明らかに女物だった。

「それで、お前がもってきた”ソレ”は一体なんだ……?」
「え? ナツキには似合うと思ったんだけどなぁ」

クリスが両手に掲げているのは純白のドレスだった。
基本的なデザインはバレエダンサーが着るチュチュの様な感じで、背中で蝶結びにされた大きな青いリボンが特徴的だ。
それをなつきが着れば確かに可愛いかも知れない。だが……

「なんのために服を探しに来たのか忘れたのか?」
「……銃を向けないでよ」

……さりげなく引っ手繰ったドレスを自分の鞄に突っ込み、なつきは代わりとなる物を取り出した。
次々と……何着、何十着と出てくるのは伊達スバルより譲り受けたアイドル候補生の為のステージ衣装の数々である。

「もう時間もないし、これで済まそう。これだけあれば着られるのも一着や二着あるはずだ」

見る見る間にフロアの上に膨大な衣装が並べられてゆく。
やはりアイドル用とあってビビットで派手な物が多く、なつきの趣味には合わないものばかりだった。
中には宇宙服みたいなのや、ブルマの体操着そのままなものなど、どこがアイドル用なのかと頭を捻るものも多い。

「あの……僕の服もここから選ぶのかな?」

ランタンの明かりの中で困った表情を浮かべるクリスに、なつきは……

「今更だろう?」

……と、だけ答えた。


 ◆ ◆ ◆


不本意ながらもそれは嗅ぎ慣れた匂いだった。
往来の真ん中に放置されたソレから漂うのは、例えば火事場などで嗅ぐことができるもの。
それが人間が焼き殺されて残ったものであることは最早疑いようもなかった。

九郎は、一歩、一歩と……そこに歩み寄る。
それを確かにしたいという欲求と、決して真実にはしてはいけないという恐怖を鬩ぎ合わせ、ゆっくりと、引きずられるように。

近づけば近づくほどに情報は増え、脳内に事実を組み上げてゆく。
焼け残った手足の先。
その白い手に九郎は見覚えがあった。
忘れるはずもない。忘れるわけがない。それは希望なのだから。希望を、掴むはずだった”手”だったのだから。

「……そ、…………そんな、…………」

また一歩近づく。しかし、貌は……彼がどんな表情をしているのかは解らない。
何故なら、もうそこは真黒に焼けてしまい、すでに貌ではないのだから。
彼が何を想い、何を思って死んだのか、それは遅れてきた九郎にもう知る術はない。

「こんな、ところで…………お前は……」

希望であった彼の魂が安らぎの園へと上ったのか、その場で砕けたか、それとも怪異に囚われたのか、それも解らない。
ただ、此処にはもう何も残ってはいないということだけが、どこまでも解るだけ。

「……死んでいた、のか」

九郎の足元には、半ば以上が炭化し、最早物としてすら存在の希薄な、ただの残骸。
その価値を全くの零にまで落とされ、残滓すらも残さない希望の成れの果てがあった。


直江理樹が其処で死んでいた。


 ◆ ◆ ◆


コツコツ、トントン……と、再びのアンサンブル。
先ほどよりかは心持ち調子を上げて、短く刻むような音が協奏されている。
着替えを済ませたなつきとクリスは階を一つ上がり、今は足早に屋上を目指していた。

なつきが選んだ衣装は”春香”というタグの付いていた”パンキッシュゴシック”
真黒な細身の綿シャツに赤のネクタイ。腰のプリーツスカートは半分が赤のチェックで残り半分が黒。
そして脚には黒と赤の線が入ったハイニーソックスを通し、足元にはダークブラウンのショートブーツを履いている。
色はともかくとして、普段のスタイルに近いということで彼女はこの衣装を選んだ。

なつきの隣を歩くクリスが選んだのは”真”というタグの付いていた”ポーリータキシード”
至極スタンダートなデザインのタキシード。
ジャケットは付属してはいなかったが、カマーベストがあるので黒が足りないということはない。
首元の蝶ネクタイと手首のカフスボタンも黒。完全に白と黒だけの衣装だった。
一見したところでは女物とは解らない――そんな消極的な理由でクリスはこれを選んだ。

「おなかすいたね、ナツキ」
「また随分と唐突だな。…………同感だが」

屋上より一つ前となる4階は飲食店街だった。
右も左も、カフェやレストラン。ファーストフードショップ。ドーナツ屋。和食、中華、洋食と食べ物屋が軒を並べている。
その光景に、緊張感から久しく感じていなかった空腹を二人は思い出していた。

「食料ならすでに調達してある。九郎と合流したらそこで食事にするのも悪くないかも知れないな」
「さすがナツキだね。それで、一体どんな料理をつくってくれるんだろう?」
「――はぁ?」
「あれ? 何かまたおかしなことを言っちゃったのかな……」

喰えればいいじゃないか、なんでも……と口の中だけで呟き、なつきはクリスより目線を逃がす。
一人暮らしで尚且つ年頃の乙女であるなつきであるが、現代っ子ゆえの悲しさなのか料理は得意でない。
食事は学食を除けばもっぱらコンビニか外食。
しかもランチに、ソフトクリームやケーキを選ぶなどと相当に子供っぽい幼稚な食生活を送っている。

警戒のために目線を走らせていたはずが、何時の間にかに異文化への興味へと摩り替わっているクリス。
それを横目に何度目かの溜息をつくと、なつきは気を取り直して警戒を強める。
もしどこかの暗闇の中に危険な人物が潜んでいたとしたら、明かりを持っている側が先制されるのは避けがたい。
故に、少なくとも即応できるようにとなつきは気を張り巡らせる。

と、彼女の視線の先にあるものが映った。

それは、誰が見たとしても決して害のあるものではない。
むしろ連想されるのは、穏やかさや、家族、平和、団欒などといったワードだろう。
勿論なつきも先日まではそれに対し同じような印象を持っていた。
だがしかし、今は……やや、違う。新しく、そこから連想するワードを彼女は今日のうちに増やしていた。

凍りつくなつきの視線の先。ウィンドウの中に――――オムライスがあった。


 ◆ ◆ ◆


偶然かまたは何かの導きか、九郎は理樹の遺体を発見した。
目の前に転がる理樹だったモノの存在は、彼の死を人伝で聞いた時よりも遥かに確固たるものとしてくれている。
そして、遺体に残った痕跡がもう一つの絶対的なものを彼に知らしめることとなった。

「俺の…………」

理樹の身体に撃ち込まれ、彼を燃やした魔弾から発せられる魔力の残り香。
それを九郎はよく知っている。それは本来なら彼の所有物である暴君の魔銃から発せられるものなのだから。
そして、その魔銃を今誰が持っているかということも……あの金髪の女が持っているということを彼は知っている。

「全部、……俺のせいじゃ、ねぇか…………」

その事実が意味することは唯一つ。
九郎を痛めつけ、気絶させたあの女が理樹を殺したということ。
つまりは……九郎の身体を張った時間稼ぎたるものが、一切の意味をなしてなかったことを意味する。

「何が、絶対に……護る、だ……」

十分な時間を稼げていたと思ったが、真実そうではなかった。
あの女にどの様な手段があったかは不明だが、足りた……などと考えること自体が甘さでしかなかった。
千華留を疑ったことにしても結局はそう、自分が納得できるだけの理由が欲しかったにすぎない。
自分は最大限の努力をし、しかし相手が卑劣だった故にと罪を背負わない為の理由を探していたにすぎない。
そうやって、自分が理樹を見殺しにしたことから目を背けていただけにすぎないのだ。

「全然……これっぽちも、できてねぇ――――っ!」

憎むべき相手は、断罪すべき悪は金髪の女でも千華留でもない。
幾多の犠牲の果てに託された希望のバトンを次へと運べなかった自分自身に他ならなかったのだ。
真実に気付き――


「あああぁぁぁあああぁああああああああぁあぁぁぁあああぁぁぁあああああああああ――――!!」


――絶望に、希望を途絶えさせたという絶望に、九郎は慟哭した。


 ◆ ◆ ◆


コツコツコツ……と、今度は独奏。
聞くものの、寂しさと不安を掻き立てるような、そんなソロ。
屋上へと達したなつきは、クリスを一人休憩所に残し、安全を確保するために周囲の店舗を探索していた。

一軒、二軒とこなし、三軒目に入ったのはむせ返る様な甘い香りが充満した生花店だった。
花とは温度に敏感なものであるから、本来ならば売り物の分は保冷庫により管理されているものだ。
だが、管理する人間がいないここでは日中の茹だる暑さに刺激された花達が自由気ままにその生を謳歌していた。
そんな即席の楽園の中をなつきはゆっくりと進む。

暗鬱な表情を浮かべるなつきの胸中を占めているのは、吹っ切ったはずのズバルのことだった。
彼にご馳走になったオムライスから連想が始まり、更に連鎖が続いて平らだった心が乱暴に掘り返されてゆく。

伊達スバルが今際に残した――いずれ……なっちゃんも俺みたいになるぜ――という言葉。
大切な者のためならば、罪を犯すことをも厭わない。大切な者を優先するなら他を蹴落としてでもそうする。
それは絶対だと、そう彼は言い残した。誰も彼もがそうなるに違いないと、大切な人がいるならば……。

重なるように別の声が思い浮かぶ――こんな場所で出来た集団の信頼に意味なんて無い――美希の言葉だ。
一見平穏に見えたとしても、真実の心を覗くことは決してできはしない。
仲間ができても、それはあくまで仮初。あくまで仮のものだと、アル=アジフもそれを肯定していた。

片手には銃、もう片手にはランタン。
どちらの手にも今はあの優しい温もりはなく、華やかな光景とは裏腹になつきの心は冷えつつあった。


 ◆ ◆ ◆


ドシ――と、力強くも不吉さを思わせる様な独奏。
地面を拳で叩くことを繰り返し、己の悔恨を九郎は一人演じてみせる。
しかし、いくら地面に血を滲ませようともそれは決して聞かせたい相手には届かないと、そう知りながら。


九郎には理樹が今際に何を思い、何を言い残して死んだのか解らない。
彼がどれだけの無念を抱いてこの世から去ったのかを知らない。
残してゆく者たちにどんな願いを送って逝ったのか……。

そんな彼にどうすれば報いることができるのか。
何が彼の無念を晴らすことになるのか。
それが解らず、血の涙を溢れさせる。

嗚咽と一緒に絶望を吐き出し。
哀しみを慟哭であらわす。
無念の独奏。


しかし、やはり目の前の理樹からは何も返ってはこない。


 ◆ ◆ ◆


コツ……コツと、途切れ途切れに……、唯の音。
表現に乏しく、聞く者に寂寥感しか与えぬような、そんな乾いた独奏。
使命感を力に、なつきは重い心を抱えながら歩を進め、次の店舗へと足を踏み入れていた。

目の前には、空の檻。

そこは無数の檻が並ぶペットショップだった。
しかし、檻の中は全てが空。どうしてそうなのかは解らないが、薄ら寒い空虚な空間であった。
犬、猫、それ以外のものも多種多様にいたであろうことは檻に掛けられたプレートから解る。
そしてそれを漫ろ見ていたなつきの目に一つの名前が留まった。

――『アラスカン・マラミュート』

ハスキー犬に近い一種で、知らない人が見ればそう間違えるほどに似ている犬種だ。
性質もよく似ており、集団で行動して人間からは狩猟やソリを引くものとして使役されている。
極寒の地で忍耐強く従順に生きるこの犬がなつきは大好きだった。

なつきのチャイルドであるデュランの由来もここにある――と、そのチャイルドの不在を彼女は改めて認識した。

呼べばどこにでも現れるはずのデュランは此処にはいない。
そのことを、なつきは当初、媛星がないせいだと考えていた。
何故ならHiMEの物質化能力の多くの部分は、媛星から溢れ出る力に頼っているからだ。
しかし、天上に媛星が浮かび出た今となってもデュランはその気配さえ窺わせない。

空の檻を見て、なつきはまるでそれが自分の心のようだと思う。

硬い外殻の中には今は何者も存在しない。
ただでさえ寂しかった心の内。そこに存在した、唯一の家族であるデュランもおらず、ただただ空虚が広がるばかりだ。
この空ろな心を誰にも暴かれぬよう、何より自分がそう気付かないよう、彼女はただ目的だけをずっと追っていた。

この世界に落とされてより親友である静留を探していたが、その実彼女のことを考えていた時間は僅かしかない。
それは全部がそうではないにしろ自分が動き出すための口実に過ぎなかったからだ。
元の世界における復讐にしてもそう。生きる目的ではなく、復讐は孤独を生き抜くための手段でしかなかった。

勿論、静留や母を想う気持ちがないわけではない。
ただ何時の間にか、不器用に、生き方を歪にしてしまっているということだけ。
それは空の檻の様。空ろな部分を隠すため、そこを堅く覆い、誰かに触れられるのを避け続けている。


誰よりも、愛情を――遠い日に失ったそれを求めているというのに。


 ◆ ◆ ◆


おずおずと差し出した指がそこに乗ると、まるで魔法が解けたかのように指は踊りだした――


 ◆ ◆ ◆


悔恨の独奏を終え、九郎は理樹の前で蹲りただ身体を震わせていた。
希望という名のバトンを取りこぼし、ただ独り残された自分がどこに向かえばいいのか、その道は不明で。


――そこに、一つの”音”が届く。


丸まった背より、その音霊は九郎の中へとするりと入り込み、
苦悶の鎖で雁字搦めとなった心の外殻をも透き通り、
心の一番の中心。眠っていたそこに辿りつくと、
それを静かに、優しく、目覚めさせた――


九郎は固く閉じていた目を見開き、ゆっくりと立ち上がる。
聞こえたかと感じた音はもう傍にはない。ただ風に乗った一音だけが届いたのか今は静寂だ。
同じく、九郎の心も清涼に静まっていた。自縛の鎖は全て解け、心は真水の様に透き通っている。

足元に転がるのは理樹ではあったが、もうそうではないということをはっきりと自覚する。
彼が今何処にいるのかは知る由もない。だから天を――白く輝く月を見上げ、そこに想いを馳せた。

「理樹。悪いけど、この先は俺が行かせてもらう。お前の希望――」


俺が達する――と、九郎は天に拳を突き出し、その中に新しい希望があると信じた。

 ◆ ◆ ◆


耳に届いた音に引かれ、表に出たなつきが見たものは静かにレクイエムを奏でるクリスの姿だった。
テーブルの上にフォルテールという鍵盤を置き、穏やかに緩やかにただただ音を紡いでいる。

月の光の下。そこを流れる音霊はなつきの身体に入り込み、優しく彼女を侵してゆく。
長く閉じられていた檻の表面をくすぐる様に巡ると鍵穴を見つけそこを開く。
流れ込む音は彼女が伏せていた想いを次々と立ち上げ――

惹かれるように……魅かれるように……なつきはクリスの傍へと寄ってゆく。
月光で照らされたステージの上を、奏者の下へと、心を癒す音を求め、あの優しさを求め歩く。
無垢な子犬のように、自身が気付く間もなく、彼への隣へと座り、彼を倣って夜の空を見上げていた。

想いを馳せる彼に、彼女も追従する。


「本当に……明日は希望に満ち溢れてるのかな?」


と、その明日を前にクリスは誰ともなく問う。


「お前が、そう願うなら――……」


と、なつき。
演奏を終えた彼に、この時、彼女ははじめてその手を、あの優しい手へと、自分から――重ねた。

 ◆ ◆ ◆


明日を目前に、絶望と希望を知る3人は三者三様にそれぞれの月を見る。



クリス・ヴェルディンの見上げる月は、雨煙に遮られその道行きのように朧と霞んでいる。

久我なつきの見上げる月は、その傍に赤い狂星を置き立ち向かわならねばならない何かを予感させる。

そして大文字九郎の見上げる月は、すでに逝ってしまった者達の想いを映しているかのように力強く輝いていた。



――明日は希望に満ち溢れているのだろうか?





【F-7 北西・ショッピングモールの屋上/一日目/真夜中】

クリス・ヴェルティン@シンフォニック=レイン】
【装備】:ポーリータキシード(真)@THEIDOLM@STER、防弾チョッキ、
【所持品】:
 支給品一式、ロイガー&ツァール@機神咆哮デモンベイン、アルのページ断片(ニトクリスの鏡)@機神咆哮デモンベイン
 フォルテール(リセ)@シンフォニック=レイン、ピオーヴァ音楽学院の制服(ワイシャツ以外)@シンフォニック=レイン
 刀子の巫女服@あやかしびと-幻妖異聞録-、和服、情報の書かれた紙
【状態】:空腹、Piovaゲージ:50%
【思考・行動】
 基本:哀しみの連鎖を止める
 0:九郎と合流。放送を聞いた後、食事をとる。
 1:以下の目的の為に島の中央部へと向かう。
  -ユイコを探し出し、彼女を護る。
  -シズルを探し出し、ナツキと協力して彼女を助ける。
  -首輪を解除できるであろうドクターウェストを探し出し、彼と仲間にする。
  -何かこのゲームのヒントが隠されていないか付近の施設を調べる。
 2:第六回放送(2日目の正午)までにツインタワーへと向かい、アル達と合流する。
 3:誰かと出会ったら仲間になるよう説得。即座に同行できないならば、ツインタワーで待ち合わせる。
【備考】
 ※原作よりの登場時期は、リセルート-12/12後からになります。
 ※西洋風の街をピオーヴァに酷似していると思ってます
 ※トルタとは暫く会う気がありません。
 ※『情報の書かれた紙』に記されている内容は、「MightyHeart、BrokenHeart」の本文参照。


玖我なつき@舞-HiME運命の系統樹】
【装備】:ELER(なつきのエレメントである二丁拳銃。弾数無制限)、パンキッシュゴシック(春香)@THEIDOLM@STER
【所持品】:
 支給品一式×2、ベレッタM92(9ミリパラベラム弾15/15+1)、ベレッタM92の予備マガジン(15発入り)×3
 765プロ所属アイドル候補生用・ステージ衣装セット@THEIDOLM@STER、白ドレス@Fate/staynight[RealtaNua]
 大量の下着、カードキー(【H-6】クルーザー起動用)、七香の MTB@CROSS†CHANNEL~toallpeople~
 双眼鏡、クルーザーにあった食料、情報の書かれた紙、首輪(サクヤ)
【状態】:空腹、疲労(軽)
【思考・行動】
 基本:クリスと同行し、静留を助ける。
 0:九郎と合流。放送を聞いた後、食事をとる。
 1:以下の目的の為に島の中央部へと向かう。
  -静留を探し出し、クリスと協力して彼女を助ける。
  -唯湖を探し出し、彼女を護る。
  -首輪を解除できるであろうドクターウェストを探し出し、彼と仲間にする。
  -何かこのゲームのヒントが隠されていないか付近の施設を調べる。
 2:第六回放送(2日目の正午)までにツインタワーへと向かい、アル達と合流する。
 3:誰かと出会ったら仲間になるよう説得。即座に同行できないならば、ツインタワーで待ち合わせる。
【備考】
 ※媛星の事はアルやウェスト等、媛星への対策を思い付き得る者以外に話すつもりはありません。
 ※『情報の書かれた紙』に記されている内容は、「MightyHeart、BrokenHeart」の本文参照。
 ※クリスが雨の幻影を見ていることに気付きました。



【F-7 北西・ショッピングモール近くの路上/一日目/真夜中】

大十字九郎@機神咆吼デモンベイン】
【装備】:私立穂群原学園指定体操服+運動靴@Fate/staynight[RealtaNua]
【所持品】:
 支給品一式、バルザイの偃月刀@機神咆哮デモンベイン、凛の宝石×7個@Fate/staynight[RealtaNua]
 物干し竿@Fate/staynight[RealtaNua]、キャスターのローブ@Fate/staynight[RealtaNua]
 木彫りのヒトデ×10@CLANNAD、アリエッタの手紙@シンフォニック=レイン
 トランシーバー(故障)、加藤虎太郎の眼鏡、タバコ、虫除けスプレー
【状態】:決意、疲労(大)、背中に打撲(重)、全身に打撲、肩に銃創、脇腹・右足に浅い銃創
【思考・行動】
 基本:亡き者達の遺志を継ぎ、希望を実現させる。
 0:なつき達と合流し、彼女に虫除けスプレーを届ける。
 0:千華留への疑い(理樹殺害)が誤解であったことをなつきに伝える。
 1:クリスとなつきに同行し、彼らを助ける。その後、一緒にアル達と合流。
 2:虎太郎の生徒と出会えたら保護する。
 3:金髪の女(ドライ)とはいずれ決着をつける。
 4:ドクターウェストに出会ったら、問答無用で殴る。
【備考】
 ※千華留、深優と情報を交換しました。
   深優からの情報は、電車を破壊した犯人(衛宮士郎)、神崎の性癖?についてのみです。
 ※クリスが雨の幻影を見ていることに気付きました。
 ※理樹を殺したのはドライだと気付きました。


196:I'm always close to you/棗恭介 投下順 198:Jesus Is Calling/我に来よと主は今
195:メモリーズオフ~T-wave~(後編) 時系列順 200:mirage lullaby
186:kind クリス・ヴェルティン 216:tear~追憶夜想曲~
玖我なつき
大十字九郎


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