Phantom /ありがとう(4) ◆guAWf4RW62
降り注ぐ月光の下、烏月は担ぐように刀を構え、腰を落とす。
向かい挑めば必ず敗れ、背にすれば必勝を約束されると云う、破軍の星の名を持つ構え。
その星を背負って、烏月は己が仲間へと狙いを定める。
烏月とこのみの視線が、交錯する。
向かい挑めば必ず敗れ、背にすれば必勝を約束されると云う、破軍の星の名を持つ構え。
その星を背負って、烏月は己が仲間へと狙いを定める。
烏月とこのみの視線が、交錯する。
「貴女は人に仇なす鬼を切る者――」
「私は鬼を断つ太刀を執る者――」
「私は鬼を断つ太刀を執る者――」
重なる声、見つめ合う瞳。
「だから、私達を――」
「だから、貴女達を――」
「だから、貴女達を――」
互いに一言、言葉を交わす。
「切って――」
「切ろう――」
「切ろう――」
万感の想い、鋼の意志を籠めて。
「「――――私(貴女)の振るう、鬼切りで」」
別れの一言を、紡ぎ上げる。
「――――千羽妙見流奥義」
烏月の手に握られた刀が、蒼白い霊光を纏う。
力強く大地を震わせながら、このみ達の下へと踏み込む軸足。
そこから放たれるのは、最大最強の奥義。
力強く大地を震わせながら、このみ達の下へと踏み込む軸足。
そこから放たれるのは、最大最強の奥義。
「れ、玲二…………っ!!!」
「鬼切り―――――――!!!!」
振り下ろされる剣戟。
不可視の刃による攻撃では無く、あくまでも直接剣を叩き込む一撃。
鬼切りの奥義は、ドライとこのみを一纏めに切り裂いた。
舞い散る赤。
不可視の刃による攻撃では無く、あくまでも直接剣を叩き込む一撃。
鬼切りの奥義は、ドライとこのみを一纏めに切り裂いた。
舞い散る赤。
「あ、あ――――」
掠れた声を洩らす、烏月の目前で。
胸から夥しい鮮血を零しながら、静かにこのみが崩れ落ちてゆく。
胸から夥しい鮮血を零しながら、静かにこのみが崩れ落ちてゆく。
手を伸ばしても、もうこのみには届かなくて。
生命を失ったこのみの身体が、大地に崩れ落ちる。
生命を失ったこのみの身体が、大地に崩れ落ちる。
そして、最後に。
『烏月さん、千華留さん……ありがとう……大好きだよ』
そんな声が、聞こえたような、気が、した。
(このみちゃん……烏月さん……………)
静寂の訪れた戦場で。
千華留の視界に映るのは、弱々しく肩を震わせる烏月の背中。
烏月の腕の中には、既に生命を失ったこのみの亡骸がある。
暫しの間迷った後、千華留は烏月の背中へと語り掛けた。
千華留の視界に映るのは、弱々しく肩を震わせる烏月の背中。
烏月の腕の中には、既に生命を失ったこのみの亡骸がある。
暫しの間迷った後、千華留は烏月の背中へと語り掛けた。
「烏月さん、このみちゃんが貴女に願っているのは――」
「分かっている……私達はこんな所で立ち止まれない。このみさんが、そんな事を望む筈が無いんだから……」
「分かっている……私達はこんな所で立ち止まれない。このみさんが、そんな事を望む筈が無いんだから……」
答える烏月の声は、震えていた。
ポタリ、ポタリと、地面に落ちる雫。
ポタリ、ポタリと、地面に落ちる雫。
「でも……今は……今だけは……泣かせて欲しい……」
烏月は、泣いていた。
冷静沈着で知られる鬼切り役が、確かに涙を流していた。
冷静沈着で知られる鬼切り役が、確かに涙を流していた。
「私だって……このみさんの事が大好きだったんだから…………!」
頬を伝う涙の筋。
返り血で赤く染まったそれは、絆の深さを示すアカイイト。
返り血で赤く染まったそれは、絆の深さを示すアカイイト。
◇ ◇ ◇ ◇
◇ ◇ ◇ ◇
◇ ◇ ◇ ◇
戦いを終えてから十分後、烏月達は近くの民家へと移動した。
先ずはこのみの死体をベッドへと寝かせ、シーツを被せておいた。
本来なら地中に埋葬したかったが、碌な道具も無い烏月達にとっては労力が大き過ぎる。
無理に埋葬しようとして、自分達の生存確率を引き下げるなど、このみが望む筈も無いのだ。
シーツを被せる寸前に垣間見た、このみの顔は――満足気に微笑んでいた。
先ずはこのみの死体をベッドへと寝かせ、シーツを被せておいた。
本来なら地中に埋葬したかったが、碌な道具も無い烏月達にとっては労力が大き過ぎる。
無理に埋葬しようとして、自分達の生存確率を引き下げるなど、このみが望む筈も無いのだ。
シーツを被せる寸前に垣間見た、このみの顔は――満足気に微笑んでいた。
そうして、このみの埋葬も終わり。
現在は、リゾートエリアの中を歩いている所である。
現在は、リゾートエリアの中を歩いている所である。
「このみちゃん……結局私があげたマフラーが、形見になっちゃったわね……」
哀しげに呟く千華留の首には、深紅のマフラーが巻かれている。
それは嘗て千華留が、『ヒーローになりなさい』という約束の下、このみへと贈ったものだった。
それは嘗て千華留が、『ヒーローになりなさい』という約束の下、このみへと贈ったものだった。
「このみさんは確かに貴女との約束を果たしたよ。
彼女は……正しく私達を守る英雄として、逝ったのだから」
「そう、ね……。このみちゃんは、立派だったわ」
彼女は……正しく私達を守る英雄として、逝ったのだから」
「そう、ね……。このみちゃんは、立派だったわ」
このみが居なければ、恐らくは千華留も烏月もドライに敗れていた。
定められていた筈の敗北を、このみが覆した。
だからこのみは確かに、二人を救うヒーローだったのだ。
定められていた筈の敗北を、このみが覆した。
だからこのみは確かに、二人を救うヒーローだったのだ。
「今度は私達が頑張る番だ。このみさんの分も戦い続けて、必ず主催者や蛆虫の少女、ファルシータ・フォーセットを討とう」
そう云って、烏月は強く拳を握り締めた。
今回の殺人遊戯を催した主催者は当然として、このみのような善人を傷付けた輩も許しはしない。
必ず討ってみせると、強く決意を固める。
今回の殺人遊戯を催した主催者は当然として、このみのような善人を傷付けた輩も許しはしない。
必ず討ってみせると、強く決意を固める。
「烏月さん、脇腹や足の怪我は平気なの?」
「幸い大して深くは無い。痛みは残るが、戦えなくなる程じゃないよ」
「でも……応急処置くらいはしておくべきよ。傷口が膿んだら大変だもの」
「幸い大して深くは無い。痛みは残るが、戦えなくなる程じゃないよ」
「でも……応急処置くらいはしておくべきよ。傷口が膿んだら大変だもの」
怪我というものは早い段階で治療を行う事が寛容であり、特に消毒が遅れれば化膿したり感染症に掛かってしまう恐れがある。
だからこその千華留の提案だったが、烏月は首を左右に振って否定する。
だからこその千華留の提案だったが、烏月は首を左右に振って否定する。
「いや……やはり今は移動を優先するべきだよ。あの広場から此処まで、まだ数百メートルしか距離が無い。
もっと離れなければ危険だ」
もっと離れなければ危険だ」
烏月は鋭い眼差しで、背後へと振り返る。
広場の方向を睨み付けながら、一言。
広場の方向を睨み付けながら、一言。
「――奴が追ってこないとも限らないからね」
◇ ◇ ◇ ◇
静まり返った広場の中。
血塗れとなった金髪の少女が、仰向けに倒れている。
瀕死の身体で、ドライはゆっくりと意識を覚醒させた。
血塗れとなった金髪の少女が、仰向けに倒れている。
瀕死の身体で、ドライはゆっくりと意識を覚醒させた。
「…………ぅ、あ……」
左肩から胸に掛けて裂かれた傷口から、どくどくと血が流れ落ちているのが感じ取れる。
まるで、生命そのものが抜けていくような感覚。
視力はもう殆ど残されていないが、視認するまでも無く致命傷だと判断出来た。
まるで、生命そのものが抜けていくような感覚。
視力はもう殆ど残されていないが、視認するまでも無く致命傷だと判断出来た。
自分が死ぬ事に関しては、後悔など微塵たりとも無かった。
元より自身の生命が燃え尽きるまで、人を殺し続けるつもりだった。
終わりが来るのが、ほんの少しだけ早かったというだけの事。
自分は最後まで味方で居てくれた玲二を、一方的に殺してしまったのだ。
そんな自分に、未来を生きる資格などある筈も無かった。
元より自身の生命が燃え尽きるまで、人を殺し続けるつもりだった。
終わりが来るのが、ほんの少しだけ早かったというだけの事。
自分は最後まで味方で居てくれた玲二を、一方的に殺してしまったのだ。
そんな自分に、未来を生きる資格などある筈も無かった。
後悔があるとすれば、たった一つだけ。
玲二を殺してしまったと云う事実のみが、気が狂いそうな程に悔やまれる。
玲二を殺してしまったと云う事実のみが、気が狂いそうな程に悔やまれる。
どうしてあの時自分は、もっと玲二の事を信じようとしなかったのか。
どうしてあの時自分は、玲二の事を許してやれなかったのか。
どうして――そこでドライは、何者かに身体を抱き上げられた。
どうしてあの時自分は、玲二の事を許してやれなかったのか。
どうして――そこでドライは、何者かに身体を抱き上げられた。
「誰、だい……?」
目が見えない所為で、相手の正体を視認する事は出来ない。
だからドライは、聴覚に頼るべく問い掛けた。
すると、返ってきたのは。
「……俺だ、キャル」
「え…………?」
だからドライは、聴覚に頼るべく問い掛けた。
すると、返ってきたのは。
「……俺だ、キャル」
「え…………?」
「え……嘘……。玲二、なの……?」
恐る恐る、麻痺した思考のままに問い掛ける。
すると記憶に深く刻み込まれた懐かしい声が、再び返ってきた。
すると記憶に深く刻み込まれた懐かしい声が、再び返ってきた。
「ああ、俺だ。間違いなく、吾妻玲二だ」
「あ……あああ…………っ」
「あ……あああ…………っ」
鼓膜に届く、力強い声。
ボロボロと、ドライの瞳から涙が零れ落ちる。
ボロボロと、ドライの瞳から涙が零れ落ちる。
ツヴァイは――吾妻玲二は死んでなどいなかった。
何故、胸を銃弾で撃たれた筈のツヴァイが生きているのか。
それは防弾チョッキ――嘗ては棗恭介が用いていたもの――を着ていたからに他ならない。
防弾チョッキのお陰で、衝撃により意識を失う程度で済んだのだ。
皆がツヴァイの生存に気付けなかったのは、夜闇の所為で視界が不明瞭だった故。
何故、胸を銃弾で撃たれた筈のツヴァイが生きているのか。
それは防弾チョッキ――嘗ては棗恭介が用いていたもの――を着ていたからに他ならない。
防弾チョッキのお陰で、衝撃により意識を失う程度で済んだのだ。
皆がツヴァイの生存に気付けなかったのは、夜闇の所為で視界が不明瞭だった故。
助かる可能性は低かった。
ドライが魔銃クトゥグアによる銃撃を外さなければ、防弾チョッキの上からでもツヴァイは致命傷を受けていただろう。
或いは無防備な頭を狙われても、まず即死は免れなかった筈。
ツヴァイは正しく九死に一生を得たのだ。
だがそのような理屈など、大した問題では無い。
重要なのは、ツヴァイが生きていたという一点のみ。
ドライが魔銃クトゥグアによる銃撃を外さなければ、防弾チョッキの上からでもツヴァイは致命傷を受けていただろう。
或いは無防備な頭を狙われても、まず即死は免れなかった筈。
ツヴァイは正しく九死に一生を得たのだ。
だがそのような理屈など、大した問題では無い。
重要なのは、ツヴァイが生きていたという一点のみ。
「ああ……玲二……玲二……良かった……」
大切な人が生きていたという事実に、ドライが安堵の声を洩らす。
だが程無くして、その表情に翳りが生じた。
だが程無くして、その表情に翳りが生じた。
「玲二……ごめんね……。あたし、玲二の事を本当に殺してしまう所だった……。
玲二はずっと、あたしを守ろうとしてくれていたのに……」
玲二はずっと、あたしを守ろうとしてくれていたのに……」
ドライの心に沸き上がるのは、深い後悔と罪悪感。
たとえ生きていたとしても、ドライがツヴァイを殺そうとした事に変わりは無い。
それだけでは飽き足らず、数々の罵声まで浴びせてしまったのだ。
普通ならば、まず許されないだろう。
たとえ生きていたとしても、ドライがツヴァイを殺そうとした事に変わりは無い。
それだけでは飽き足らず、数々の罵声まで浴びせてしまったのだ。
普通ならば、まず許されないだろう。
「あたし……玲二の事が本当に好きで……でも、だからこそ、置いていかれた事が憎くて憎くて仕方無くて……。
ごめん、玲二。本当に、ごめん……っ」
ごめん、玲二。本当に、ごめん……っ」
息も絶え絶えの状態で、涙混じりに謝罪を続けるドライ。
そんな彼女の身体が、唐突に抱き寄せられた。
そんな彼女の身体が、唐突に抱き寄せられた。
「……もう良い」
「え?」
「もう良いから。俺は気にしてなんていないから。そんな悲しい顔をしないでくれ」
「え?」
「もう良いから。俺は気にしてなんていないから。そんな悲しい顔をしないでくれ」
あろう事か。
命を奪われ掛けたにも関わらず、ツヴァイはただの一言でドライを許してのけた。
地獄から舞い戻った暗殺者は、胸の中の少女を優しく抱き締めながら、自らの想いを口にする。
命を奪われ掛けたにも関わらず、ツヴァイはただの一言でドライを許してのけた。
地獄から舞い戻った暗殺者は、胸の中の少女を優しく抱き締めながら、自らの想いを口にする。
「キャルが誰を憎んでも。キャルが俺を憎んでも。キャルが世界そのものを憎んでも。
俺の気持ちは全く変わらない。吾妻玲二はキャル・ディヴェンスを愛しているんだ。
約束する――ずっとキャルの傍にいると。お前が地獄に堕ちたとしても、必ず俺が救い出してやる」
俺の気持ちは全く変わらない。吾妻玲二はキャル・ディヴェンスを愛しているんだ。
約束する――ずっとキャルの傍にいると。お前が地獄に堕ちたとしても、必ず俺が救い出してやる」
紡ぐ言葉に迷いは無く。
亡霊はただ一人の少女のみを愛し抜く。
亡霊はただ一人の少女のみを愛し抜く。
「だから……笑ってくれ。もう一度……お前の笑顔を見せてくれ」
ドライを抱く腕に力が籠もる。
ツヴァイの声は少しだけ、しかし確かに震えていた。
視力を失ったドライには、もうツヴァイがどんな表情をしているのか分からない。
それでもドライは――キャル・ディヴェンスは、ツヴァイが今にも泣きそうだと、理解出来てしまったから。
これ以上悲しませない為に、最高の笑顔で。
ツヴァイの声は少しだけ、しかし確かに震えていた。
視力を失ったドライには、もうツヴァイがどんな表情をしているのか分からない。
それでもドライは――キャル・ディヴェンスは、ツヴァイが今にも泣きそうだと、理解出来てしまったから。
これ以上悲しませない為に、最高の笑顔で。
「……うん。あたしも愛してるよ、玲二」
二年間、ずっと云いたかった言葉を口にした。
それを最後として、ドライは静かに目を閉ざす。
憎悪に苛まれ、復讐鬼と化した少女は、最後の最後で幸せな場所を取り戻した。
それを最後として、ドライは静かに目を閉ざす。
憎悪に苛まれ、復讐鬼と化した少女は、最後の最後で幸せな場所を取り戻した。
◇ ◇ ◇ ◇
ひたひたと。
闇の落ちた街道を、一人の亡霊が歩いていく。
亡霊は外面こそ無表情のままだが、内心では後悔と悲しみが渦巻いている。
闇の落ちた街道を、一人の亡霊が歩いていく。
亡霊は外面こそ無表情のままだが、内心では後悔と悲しみが渦巻いている。
また間に合わなかった。
折角最愛の少女と出会ったのに、亡霊は銃撃を受けた際に気絶してしまった。
そして起き上がった時にはもう、最愛の少女は倒されていたのだ。
亡霊は、犯人と思しき剣士達を即座に撤退へと追い込んだものの、最愛の少女が受けた怪我は致命傷。
結局、少女の命を繋ぎ止める事は叶わなかった。
折角最愛の少女と出会ったのに、亡霊は銃撃を受けた際に気絶してしまった。
そして起き上がった時にはもう、最愛の少女は倒されていたのだ。
亡霊は、犯人と思しき剣士達を即座に撤退へと追い込んだものの、最愛の少女が受けた怪我は致命傷。
結局、少女の命を繋ぎ止める事は叶わなかった。
だが、亡霊の瞳に諦めの色は無い。
此度の殺人遊戯を運営している者達は、死者蘇生の力を有している可能性がある。
その力を上手く利用すれば、最愛の少女を蘇生出来るかも知れないのだ。
死者蘇生に関する情報源は一介の女子高生に過ぎず、正直信憑性は低いが、他に最愛の少女を救う方法は皆無。
ならば、死者蘇生の力が実在する可能性に懸けるしか無かった。
此度の殺人遊戯を運営している者達は、死者蘇生の力を有している可能性がある。
その力を上手く利用すれば、最愛の少女を蘇生出来るかも知れないのだ。
死者蘇生に関する情報源は一介の女子高生に過ぎず、正直信憑性は低いが、他に最愛の少女を救う方法は皆無。
ならば、死者蘇生の力が実在する可能性に懸けるしか無かった。
とは云え、このような狂った催し事を企画する連中が、素直に頼み事を聞いてくれる筈が無い。
死者蘇生の力を欲するならば、運営者側を脅迫して、強制的にこちらの要求を飲ませるしか無い。
故に、運営者側を打倒し得るだけの戦力が、亡霊には必要である。
死者蘇生の力を欲するならば、運営者側を脅迫して、強制的にこちらの要求を飲ませるしか無い。
故に、運営者側を打倒し得るだけの戦力が、亡霊には必要である。
殺人遊戯の参加者達に頼るつもりは無い。
運営者側は、平行世界から人を拉致してのける程、圧倒的な存在。
所詮踊らされる側に過ぎぬ者達の手を借りても、対抗出来る筈が無い。
狙い目は、運営者側の反乱分子だ。
運営者側のウィークポイントに関しては、運営者側に属する人間が一番詳しい筈。
そして、これ程悪趣味な催し事ともなれば、運営する側も一枚岩では纏まるまい。
反乱を企てる者が現れる可能性は、極めて高い。
そんな人間と上手く接触出来れば、運営者側を打倒し、脅迫する道も見えてくる筈だった。
運営者側は、平行世界から人を拉致してのける程、圧倒的な存在。
所詮踊らされる側に過ぎぬ者達の手を借りても、対抗出来る筈が無い。
狙い目は、運営者側の反乱分子だ。
運営者側のウィークポイントに関しては、運営者側に属する人間が一番詳しい筈。
そして、これ程悪趣味な催し事ともなれば、運営する側も一枚岩では纏まるまい。
反乱を企てる者が現れる可能性は、極めて高い。
そんな人間と上手く接触出来れば、運営者側を打倒し、脅迫する道も見えてくる筈だった。
具体的にこれからやるべき事は、運営者陣営の反乱分子に関する情報を持つ者の捜索。
そして運営者側を脅迫する上で足枷となるであろう、首輪を解除する事だった。
そして運営者側を脅迫する上で足枷となるであろう、首輪を解除する事だった。
まず他の参加者達を探し、首輪解除と反乱分子に関して情報を引き出す。
そして相手が話そうと話すまいと、最後には殺す。
無害に見えた人間が、何かの切っ掛けで殺人者と化して、重要人物を殺害してしまう可能性だってあるのだ。
首輪解除が可能な人間や、反乱分子との接触方法を知る者達を殺させる訳には行かない。
最愛の少女が蘇る可能性を一パーセントでも高くする為には、不安要素を極力排除するべきだった。
そして相手が話そうと話すまいと、最後には殺す。
無害に見えた人間が、何かの切っ掛けで殺人者と化して、重要人物を殺害してしまう可能性だってあるのだ。
首輪解除が可能な人間や、反乱分子との接触方法を知る者達を殺させる訳には行かない。
最愛の少女が蘇る可能性を一パーセントでも高くする為には、不安要素を極力排除するべきだった。
そして、それらの方針を実行出来るだけの準備は既に整っている。
最愛の少女の亡骸は、近くにあった飲食店の冷凍室へと入れておいた。
少女をあんな寒い場所へ残していくのは心苦しいが、亡骸の腐敗を防ぐ為には仕方無い。
最愛の少女の亡骸は、近くにあった飲食店の冷凍室へと入れておいた。
少女をあんな寒い場所へ残していくのは心苦しいが、亡骸の腐敗を防ぐ為には仕方無い。
最愛の少女が用いていた分も手に入れて、武装は極めて充実している。
撃ち抜かれた左肩は痛みが伴うものの、まだ十分に動かせる。
まだまだ、戦える。
撃ち抜かれた左肩は痛みが伴うものの、まだ十分に動かせる。
まだまだ、戦える。
闇に包まれた街の中、ひたひたと亡霊は往く。
頬を伝うのは、一筋の涙。
頬を伝うのは、一筋の涙。
【F-7南東部/1日目 真夜中】
【吾妻玲二(ツヴァイ)@PHANTOMOFINFERNO】
【装備】: コルトM16A2(20/20)@Phantom-PHANTOMOFINFERNO-、スナイパースコープ(M16に取り付けられている、夜間用電池残量30時間)@現実、防弾チョッキ
【所持品】:『袋1』コンバットナイフ、レザーソー@SchoolDaysL×H、コルト・ローマンの予備弾(21/36)、ダイナマイト@現実×9、ハルバード@現実、
小鳥丸@あやかしびと-幻妖異聞録-、コルトM1917(6/6) コルトM1917の予備弾10、ニューナンブM60(4/5)、5.56mmx45ライフル弾29発
『袋2』支給品一式×11、おにぎりx30、野球道具一式(18人分、バット2本喪失)、コンポジットボウ(0/20)、ハンドブレーカー(電源残量5時間半)@現実、
秋生のバット、桂の携帯(電池2つ)@アカイイト首輪(杏)、クトゥグア(3/10)@機神咆哮デモンベイン 、ルガー P08(0/8+1)@Phantom、
トンプソンコンテンダー(弾数1/1)、刹那の携帯電話 、SIGSAUERP226の予備弾3@現実、デジタルカメラ@リトルバスターズ!
アサシンの腕、USBメモリ SturmRugerGP100(6/6)@現実 、SturmRugerGP100の予備弾4@現実、医療品一式、恭介の機械操作指南メモ、
カジノの見取り図、カジノの見取り図、ゲーム用のメダル(14000枚相当) 二ューナンブM60の予備弾10発、
懐中時計(オルゴール機能付き)@Phantom、包帯、業務日誌最終ページのコピー
【状態】:右腕の骨にヒビ、左肩に銃創(痛みはあるが動かせる)、胸部に打撲、中度の肉体的疲労
【思考・行動】
基本:運営者側を脅迫して、キャルを生き返らせる。その為に首輪を外す、運営者側の反乱分子と接触する。
1:他の参加者達から、首輪解除、主催者側の反乱分子に関する情報を聞き出す。返答に関わらず殺す。
2:ドクター・ウェストを発見すれば、首輪を外させる。
【備考】
※身体に微妙な違和感を感じています。
※時間軸はキャルBADENDです。
※5.56mmx45ライフル弾はトンプソンコンテンダー、コルトM16A2で使用可能です
※平行世界の存在に気付きました
※ドクター・ウェストについて、烏月から話を聞きました
※防弾チョッキは一部破損しています
【装備】: コルトM16A2(20/20)@Phantom-PHANTOMOFINFERNO-、スナイパースコープ(M16に取り付けられている、夜間用電池残量30時間)@現実、防弾チョッキ
【所持品】:『袋1』コンバットナイフ、レザーソー@SchoolDaysL×H、コルト・ローマンの予備弾(21/36)、ダイナマイト@現実×9、ハルバード@現実、
小鳥丸@あやかしびと-幻妖異聞録-、コルトM1917(6/6) コルトM1917の予備弾10、ニューナンブM60(4/5)、5.56mmx45ライフル弾29発
『袋2』支給品一式×11、おにぎりx30、野球道具一式(18人分、バット2本喪失)、コンポジットボウ(0/20)、ハンドブレーカー(電源残量5時間半)@現実、
秋生のバット、桂の携帯(電池2つ)@アカイイト首輪(杏)、クトゥグア(3/10)@機神咆哮デモンベイン 、ルガー P08(0/8+1)@Phantom、
トンプソンコンテンダー(弾数1/1)、刹那の携帯電話 、SIGSAUERP226の予備弾3@現実、デジタルカメラ@リトルバスターズ!
アサシンの腕、USBメモリ SturmRugerGP100(6/6)@現実 、SturmRugerGP100の予備弾4@現実、医療品一式、恭介の機械操作指南メモ、
カジノの見取り図、カジノの見取り図、ゲーム用のメダル(14000枚相当) 二ューナンブM60の予備弾10発、
懐中時計(オルゴール機能付き)@Phantom、包帯、業務日誌最終ページのコピー
【状態】:右腕の骨にヒビ、左肩に銃創(痛みはあるが動かせる)、胸部に打撲、中度の肉体的疲労
【思考・行動】
基本:運営者側を脅迫して、キャルを生き返らせる。その為に首輪を外す、運営者側の反乱分子と接触する。
1:他の参加者達から、首輪解除、主催者側の反乱分子に関する情報を聞き出す。返答に関わらず殺す。
2:ドクター・ウェストを発見すれば、首輪を外させる。
【備考】
※身体に微妙な違和感を感じています。
※時間軸はキャルBADENDです。
※5.56mmx45ライフル弾はトンプソンコンテンダー、コルトM16A2で使用可能です
※平行世界の存在に気付きました
※ドクター・ウェストについて、烏月から話を聞きました
※防弾チョッキは一部破損しています
【G-6北部/1日目 真夜中】
【源千華留@StrawberryPanic!】
【装備】:能美クドリャフカの帽子とマント@リトルバスターズ!、赤いマフラー、イタクァ(5/6)@機神咆哮デモンベイン
【所持品】:スプリングフィールドXD(9mm13/16) 、カンフュール@あやかしびと-幻妖異聞録-、理樹の制服トランシーバー
銃の取り扱い説明書、草壁優季のくずかごノート@ToHeart2、鎮痛剤(白い粉が瓶に入っている)
支給品一式×3、ハサンの髑髏面、女物の下着数枚、木彫りのヒトデ6/64@CLANNAD聖ミアトル女学院制服@StrawberryPanic!
【状態】:首筋に浅い噛み傷、強い決意、体力消費小
【思考・行動】
基本:理樹とこのみの意志を継ぎ、新生リトルバスターズを結成する。
0:リーダーとして進む。
1:新たな仲間の確保。とりあえずクリス、唯湖を探してみる。
2:元の仲間との合流。
3:脱出の為の具体的な作戦を練りこむ。
4:恭介とトルタに若干の違和感。
5:神宮司奏に妙な共感。
6:深優を許さない。なつきについては保留。
7:りのの無事を祈る。
【備考】
※理樹たち、深優と情報を交換しました。
深優からの情報は、電車を破壊した犯人(衛宮士郎)、神崎の性癖?についてのみです。
※くずかごノートには様々な情報が書かれています。現在判明している文は、
『みんなの知ってる博物館。そこには昔の道具さん達がいっぱい住んでいて、夜に人がいなくなると使って欲しいなあと呟いているのです』
『今にも政略結婚が行われようとしたその時、秘密の抜け穴を通って王子様は大聖堂からお姫様を連れ出すことに成功したのでした』
【装備】:能美クドリャフカの帽子とマント@リトルバスターズ!、赤いマフラー、イタクァ(5/6)@機神咆哮デモンベイン
【所持品】:スプリングフィールドXD(9mm13/16) 、カンフュール@あやかしびと-幻妖異聞録-、理樹の制服トランシーバー
銃の取り扱い説明書、草壁優季のくずかごノート@ToHeart2、鎮痛剤(白い粉が瓶に入っている)
支給品一式×3、ハサンの髑髏面、女物の下着数枚、木彫りのヒトデ6/64@CLANNAD聖ミアトル女学院制服@StrawberryPanic!
【状態】:首筋に浅い噛み傷、強い決意、体力消費小
【思考・行動】
基本:理樹とこのみの意志を継ぎ、新生リトルバスターズを結成する。
0:リーダーとして進む。
1:新たな仲間の確保。とりあえずクリス、唯湖を探してみる。
2:元の仲間との合流。
3:脱出の為の具体的な作戦を練りこむ。
4:恭介とトルタに若干の違和感。
5:神宮司奏に妙な共感。
6:深優を許さない。なつきについては保留。
7:りのの無事を祈る。
【備考】
※理樹たち、深優と情報を交換しました。
深優からの情報は、電車を破壊した犯人(衛宮士郎)、神崎の性癖?についてのみです。
※くずかごノートには様々な情報が書かれています。現在判明している文は、
『みんなの知ってる博物館。そこには昔の道具さん達がいっぱい住んでいて、夜に人がいなくなると使って欲しいなあと呟いているのです』
『今にも政略結婚が行われようとしたその時、秘密の抜け穴を通って王子様は大聖堂からお姫様を連れ出すことに成功したのでした』
【千羽烏月@アカイイト】
【装備】:地獄蝶々@つよきす-MightyHeart-
【所持品】:支給品一式×2、我埋葬にあたわず@機神咆哮デモンベイン、Love&Spanner@CLANNAD、
アルのページ断片(シャンタク)@機神咆哮デモンベイン、包丁
【状態】:体力消費大、霊力消費中、身体の節々に打撲跡、背中に重度の打撲、脇腹に銃創、左足に浅い銃創、右足に浅い切り傷(応急処置済み)
【思考・行動】
基本方針:羽藤桂に会う。守り通す。
0:歓楽街の周辺を捜索して、桂を探す
1:新生リトルバスターズの一員として千華留と行動を共にする。
2:蛆虫の少女、ファルを斬る。
3:恭介、トルタに対する態度は保留。
4:なつきを探す。
5:ウェストからの伝言を大十字九郎に伝える。
【備考】
※クリス・ヴェルティン、棗鈴、直枝理樹の細かい特徴を認識しています。
※恭介・トルタが殺し合いに乗っている事を知りません。
※千華留との情報交換により深優を危険人物と認識しました。
【装備】:地獄蝶々@つよきす-MightyHeart-
【所持品】:支給品一式×2、我埋葬にあたわず@機神咆哮デモンベイン、Love&Spanner@CLANNAD、
アルのページ断片(シャンタク)@機神咆哮デモンベイン、包丁
【状態】:体力消費大、霊力消費中、身体の節々に打撲跡、背中に重度の打撲、脇腹に銃創、左足に浅い銃創、右足に浅い切り傷(応急処置済み)
【思考・行動】
基本方針:羽藤桂に会う。守り通す。
0:歓楽街の周辺を捜索して、桂を探す
1:新生リトルバスターズの一員として千華留と行動を共にする。
2:蛆虫の少女、ファルを斬る。
3:恭介、トルタに対する態度は保留。
4:なつきを探す。
5:ウェストからの伝言を大十字九郎に伝える。
【備考】
※クリス・ヴェルティン、棗鈴、直枝理樹の細かい特徴を認識しています。
※恭介・トルタが殺し合いに乗っている事を知りません。
※千華留との情報交換により深優を危険人物と認識しました。
【備考】
※このみの死体はG-7北部の民家のベッドに、ドライの死体はF-7南東部の飲食店冷凍室に安置されています。
※このみの死体はG-7北部の民家のベッドに、ドライの死体はF-7南東部の飲食店冷凍室に安置されています。
202:Phantom /ありがとう(3) | 投下順 | 203:死闘 |
時系列順 | 204:ウェストくん、首輪を片手間ではずすの巻 | |
柚原このみ | ||
千羽烏月 | 212:今、出来る事 | |
源千華留 | ||
ドライ | ||
吾妻玲二 | 205:CROSS††POINT |