ピンチパンチ
80年代後半から90年代前半にかけて、
タイトーのアーケードゲームに楽曲を提供していた外注のサウンドチーム。
タイトーがキャラクター等のデザインを発注していたビジュアルアーツプロダクション(V.A.P)のサウンド部とみられる。
タイトーでは1987年5月11日に発表したギター演奏ロボット『弦遊』の作曲をゴダイゴの
浅野孝已氏に依頼した関係で『
チェイスH.Q.』、『
エンフォース』、『
S.C.I.』の楽曲制作を浅野氏に依頼するなど、外注による作曲作品が増えていた。
その流れに乗ってピンチパンチも、ゲームサウンドクリエイターになるチャンスに出会ったという。
彼らについて言及している最も古い文献は『
究極タイガー -G.S.M. TAITO 2-』のブックレットにてMar.こと
高木正彦氏がコメントしているもので、その際は「Pinch Punch」と表記されていた。
彼ら自身のコメントで初めて名義を使用したのは『タイトーDJステーション -G.S.M. TAITO 5-』のライナーノーツからで、その際の表記は「ピンチパンチ」あった。
その後も「ピンチパーンチ」(G.S.M. 1500 SERIES
キャメルトライ / カダッシュ)、「ピンチ-パンチ-」(サイトロン ビデオゲームミュージック年鑑1990)、「PinchPanch」(
マージャンクエスト全曲集)と多くの表記揺れが見られた。
本項では『COZMO ~ZUNTATA 25th Anniversary~』の初回限定版に付属の特典DISC『L'ab-normal Limited 2』の盤面にも記載のある、最も頻繁に使用されているカタカナ表記の「ピンチパンチ」をページ名としている。
タイトー本家のサウンドチーム
ZUNTATAの陰にどうしても隠れがちだが、質の良い楽曲を残している。
担当した作品はマイナーなものが多いが、『
キャメルトライ』や『
カダッシュ』といった比較的有名な作品もある。
1992年の『
ダイノレックス』を最後にクレジットされなくなり、V.A.Pの経営が困難になった為に解散された様だが、一部のメンバーはその後もゲーム音楽の作曲を続けた。
所属メンバー
- 大橋義典
- 通称は YO で、ピンチパンチの実行部隊隊長。
- 代表作は『コンチネンタルサーカス』、『ダイノレックス』など。
- バンド「痛郎」のギタリストとして、1986年の結成当初から現在まで断続的に活動している。
- ピンチパンチ解散後は、『ゴジラ』(AC版)に参加。
- 西賢二
- 通称は KN で、ピンチパンチの実行部隊補佐。
- 代表作は『キャメルトライ』、『ガンバスター』など。
- ピンチパンチ解散後はスカラベに所属し、以下の作品などに参加。
- ゴジラ 列島震撼
- バトルモンスターズ (スペシャルサンクス)
- そこぬけ対戦ゲーム
- 麻雀ハイパーリアクション
- エンジェルパラダイス ボリューム1 坂木優子 恋の予感 イン ハリウッド
- キリングゾーン
- 超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか (西村隆文と共同でサウンド)
- 機動戦艦ナデシコ The blank of 3years (西村隆文と共同でサウンド)
- 全日本プロレス FEATURING VIRTUA
- GIANTGRAM 全日本プロレス2 IN 日本武道館 (西村隆文と共同でサウンドスタッフ)
- 平井堅、AKB48などのJ-POPアーティストの作曲や、『S・A』などのアニメ作品ソングの作曲家としても活動。
- 『イーグレットツーミニ』の初回限定版特典CDに、『キャメルトライ』より「パ・マ・ディ“パーマをかけた帰り道”」のセルフリミックスを提供。
- 市川ちさ
- 沢田
- 通称は 謎の中国人 。サウンドには関与していない。
- V.A.P のアニメーター で、ピンチパンチの秘密のアジトにイラストを提供していた。
担当作品
外部リンク
最終更新:2023年04月28日 13:33