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「自作品を守るためにできること」(2023/08/23 (水) 22:44:48) の最新版変更点
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自身の作品をAI学習から守るためにできることをまとめています。
&bold(){下記の事項を突破するためのツールが出回っているのも事実}ですが、&bold(){無断で学習素材にされるのは嫌だ}と表明しておくことはとても大切です。&bold(){表明すること自体に意味があります。}無理のない範囲で実践してみてください。
#contents
**ネットに上げずに、印刷物だけで発表する
そもそもネットにアップロードせずに画集などの印刷物だけで発表する方法もあります。
ある程度の対策は必要ですが防御手段の一つです。
**透かしを入れる
画像に透かしを入れる方法です。
&bold(){自身のサインと共に、無断転載・無断加工・AI学習素材への利用等を禁止する旨を明記}しましょう。
透かしを作ってくださった方がいます。(Twitterへのリンク)
#twitter_widget3(){<blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">Recently many AI terrifying situation,I made a simple watermark, I do not know whether the watermark has helped, but I hope that this watermark can more or less help the community, I also hope that people can respect the artist and respect each creator <br>DL in the comments below <a href="https://t.co/qF28h2HwxS">pic.twitter.com/qF28h2HwxS</a></p>— Nana 🌷 Art ┆ Rig 🧸 (@nanart_19) <a href="https://twitter.com/nanart_19/status/1634560557071343616?ref_src=twsrc%5Etfw">March 11, 2023</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> }
>私は簡単な透かしを作りました、透かしが助けになったかどうかはわかりませんが、この透かしが多かれ少なかれコミュニティを助けることができることを願っています。
(こちらからでもDLできます)
[[https://ko-fi.com/s/86f0cbc9d5]]
**Glazeを使用する
&bold(){米国のシカゴ大学が開発した&color(#F54738){画像生成AIの学習を妨害するツール}です。作品の上に特殊なノイズを掛けることによってAIが学習をする際本来とは別の作品と認識するようになります。あくまで研究開発用のツールなので、Glaze公式サイトより無料で利用できます。}
[[https://glaze.cs.uchicago.edu/]]
当wikiでもGlazeの利用方法や意義について解説しています。
[[AI学習防止ツール「Glaze」について【利用方法・意義】 ]]
>Glazeは、アーティストがMidJourney、Stable Diffusionなどの新しいAIアートモデルによって芸術的なスタイルが学習され、模倣されるのを防ぐのに役立つツールです。
ただし、以下の発言もされています。
>残念ながら、GlageはAI模倣に対する恒久的な解決策ではありません。AIは急速に進化し、Glazeのようなシステムは将来性があるという固有の課題に直面しています(Radiya et al)。
>グレーズは万能薬ではなく、AI模倣に抵抗するためのアーティスト中心の保護ツールへの必要な第一歩であることに注意することが重要です。
※2023年4月14日 Windows GPU対応バージョンにアップデート。処理時間が高速化したようです。
※2023年6月28日 Glaze1.0がリリースされました。二次元イラストを含めた様々な絵柄に対応しています。
**ArtShieldのWatermarkerを使用する
[[https://artshield.io/watermarker]]
ArtShieldは、&bold(){人間のアーティストがAIから身を守るのに役立つウェブホストツール}を提供してくださっています。
>ArtShieldの堅牢な目に見えない透かしを画像に適用して、A.I.ロボットスクレーパーに対してそれらをカモフラージュするのに役立ちます。
ArtShieldのWatermarkerを使用した例
#twitter_widget3(){<blockquote class="twitter-tweet" data-conversation="none"><p lang="en" dir="ltr">Now when you use ArtShield, you will be provided 2 options to download: the standard ArtShield watermark + the Robust Watermark!<br><br>The standard watermark is ideal to use on sites with low/no compression while the Robust Watermark is suited for sites using greater compression. <a href="https://t.co/AiZm0VvJGN">pic.twitter.com/AiZm0VvJGN</a></p>— ArtShield 🛡️ Beta (@ArtShieldTeam) <a href="https://twitter.com/ArtShieldTeam/status/1633195569777717250?ref_src=twsrc%5Etfw">March 7, 2023</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> }
使用方法(Google翻訳)
&image(アートシールド - Google Chrome 2023_05_26 12_01_43.png)
&image(アートシールド - Google Chrome 2023_05_26 12_02_27.png)
&image(アートシールド - Google Chrome 2023_05_26 12_02_44.png)
**LoRAモデルがつくられたら通報する
Twitterなどで「自分の絵柄を簡単に出力できるAIモデルが作られた」という被害報告が日々絶えず、問題となっています。
&bold(){通報することで削除申請を出すことが可能です。}&bold(){削除が成功した実例もあります。}
⇒&link_anchor(LoRAtuuhou,page=LoRAによる個人や作品の無断学習問題){LoRAの通報・削除申請の仕方はこちら}
**&aname(copyright_override){契約文(利用規約)を書く}
上記の技術的な対策は、残念ながらAIの進化と共に対策を突破されてしまう可能性が非常に高く、効果は薄いと考えられます。
「学習されることへの拒否」の表明としては効果はあるのではないかという話についても、残念ながら拒否や禁止を表明しても現行の法律では法的な効果はないと考えられています。
現行の法律の下で一定の有効性が期待できるおそらく唯一の方法は、「&bold(){著作権法のオーバーライド(上書き)}」を利用することです。
やり方は、よくあるウェブサイトのように
***(1) &bold(){利用規約を作り、「同意する」にチェックを入れない限りコンテンツ(この場合は絵)を見れないように限定公開する}
という方法です。ここで利用規約としては
-「&bold(){利用者は、著作権法の例外規定における情報解析のうち、特に生成系AI等のための訓練データとしてこの画像を使用しないことに同意するものとします}」
という旨の文(条項)を書いてください。
ここで難しい点としては
+ホームページを自分で作ること。もしくは
+利用規約を投稿者が設定して限定公開できるような画像投稿サイトを使うこと
が必要になることです。2つ目のような画像投稿サイトは今は存在しないかもしれませんが、将来的に作られる可能性があります。
ここで重要なのは、絵を限定公開にして、「同意」にチェックしない限りはその絵を絶対に見れないようにすることです。
つまり、「絵を自分のホームページで限定公開しつつ、別のサイト(例えばtwitterやpixiv)でも同時に公開する」といったことは効果がなくなってしまうということです。
これは、「同意」をしなくともtwitterやpixivから絵を見たりダウンロードしたりできてしまうからです。
令和3年度産業経済研究委託事業(海外におけるデザイン・ブランド保護等新たな知財制度上の課題に関する実態調査)調査報告書
[[https://data.e-gov.go.jp/data/en/dataset/meti_20221129_0392]]
[[https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2021FY/000373.pdf#page=143]]
>サイト利用規約に同意することが取引申込みの前提であることが適切に表示されておらず、利用者が当該サイト利用規約に従って取引を行う意思があると客観的に認定できない場合には、利用者はサイト利用規約には拘束されない。
[[https://twitter.com/namiyome/status/1638641440795553851]]
>著作権法制限規定のオーバーライド問題ですね。オーバーライドできる派が多数ぽいけど、権利者の一方的な意思表明では不十分で、権利者と利用者双方の合意が必要だろうと言われています。
ここまでは「同意する」にチェックさせる方法を紹介しましたが、しかしホームページを自分で作るのは多くの人にとっては難しいと思います。
そこで、前述の方法より効果は薄くなる可能性があるものの、ある程度手軽に使える方法を、効果が高いと考えられる順に追加で3つ紹介します。
*** (2) fusetter等の、投稿中で伏せる部分と伏せない部分を指定できるサービスを使い、伏せない部分に契約文を書く
+画像に何らかの方法(パスワードzip等)でパスワードを掛けて、伏せる部分に画像へのリンクとパスワードを書く。
+伏せない部分に
-「&bold(){伏せているパスワードを表示した場合、著作権法の例外規定における情報解析のうち、特に生成系AI等のための訓練データとしてこの画像を使用しないことに同意したものとします}」
-「&bold(){同意できない場合は伏せているパスワードを表示しないでください}」
という旨の文を書く。
これは法的な有効性を持たせる上で特に重要なことですが、&bold(){相手に「契約文に気付かなかったため、契約に同意せずに絵を見て/ダウンロードしてしまった」という反論の余地を与えないこと}が必要です。
*** (3) 絵の中に契約文を書く
絵の中に
-「&bold(){この画像をダウンロードした場合は、著作権法の例外規定における情報解析のうち、特に生成系AI等のための訓練データとしてこの画像を使用しないことに同意したものとします}」
-「&bold(){同意できない場合はこの画像をダウンロードしないでください}」
という旨の文を記載する。
とはいえ絵の中にこのような長文を書くことは絵を損なうかもしれませんから、最後に最も効果は薄いと考えられる方法になりますが…
*** (4) 契約文を投稿に添付する
- twitterやpixivに投稿するときにツイートや投稿者コメント欄に(3)の契約文(「この画像をダウンロードした場合は…」「同意できない場合は…」)を書く。
>当該取引がサイト利用規約に従い行われることを明瞭に告知しかつサイト利用規約を容易にアクセスできるように開示している場合には、必ずしもサイト利用規約への同意クリックを要求する仕組みまでなくても、購入ボタンのクリック等により取引の申込みが行われることをもって、サイト利用規約の条件に従って取引を行う意思を認めることができる。
(1)と(2)に対して、(3)と(4)の方法の効果はかなり疑わしいです。相手に同意を取らせたと主張することに無理があるためです。
注意としては、(1)〜(4)のいずれの方法も、まだ日本では生成系AIに対してこの方法で対策した場合の裁判による前例が存在していないため、本当にこれらの方法が有効かどうかは裁判による前例を待つ必要があります。
また著作権法のオーバーライドは有効性を巡って議論があるため、&bold(){AI時代における法律改正の議論の場に国民として参加していくことが何よりも重要}です。
その他の参考文献
- 著作権法の柔軟な権利制限規定とオーバーライド問題 [[https://storialaw.jp/blog/7658]]
自身の作品をAI学習から守るためにできることをまとめています。
&bold(){下記の事項を突破するためのツールが出回っているのも事実}ですが、&bold(){無断で学習素材にされるのは嫌だ}と表明しておくことはとても大切です。&bold(){表明すること自体に意味があります。}無理のない範囲で実践してみてください。
#region(サムネイル画像)
・下の画像はSNS等にこのwikiのURLを貼り付けた際表示されるサムネイルとなることを想定して作った画像です。仮の画像ですので自由に差し替えて頂いて構いません。
&image(genAIproblemwiki350.jpg,width=700px)
#endregion
#contents
**ネットに上げずに、印刷物だけで発表する
そもそもネットにアップロードせずに画集などの印刷物だけで発表する方法もあります。
ある程度の対策は必要ですが防御手段の一つです。
**透かしを入れる
画像に透かしを入れる方法です。
&bold(){自身のサインと共に、無断転載・無断加工・AI学習素材への利用等を禁止する旨を明記}しましょう。
透かしを作ってくださった方がいます。(Twitterへのリンク)
#twitter_widget3(){<blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">Recently many AI terrifying situation,I made a simple watermark, I do not know whether the watermark has helped, but I hope that this watermark can more or less help the community, I also hope that people can respect the artist and respect each creator <br>DL in the comments below <a href="https://t.co/qF28h2HwxS">pic.twitter.com/qF28h2HwxS</a></p>— Nana 🌷 Art ┆ Rig 🧸 (@nanart_19) <a href="https://twitter.com/nanart_19/status/1634560557071343616?ref_src=twsrc%5Etfw">March 11, 2023</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> }
>私は簡単な透かしを作りました、透かしが助けになったかどうかはわかりませんが、この透かしが多かれ少なかれコミュニティを助けることができることを願っています。
(こちらからでもDLできます)
[[https://ko-fi.com/s/86f0cbc9d5]]
**Glazeを使用する
&bold(){米国のシカゴ大学が開発した&color(#F54738){画像生成AIの学習を妨害するツール}です。作品の上に特殊なノイズを掛けることによってAIが学習をする際本来とは別の作品と認識するようになります。あくまで研究開発用のツールなので、Glaze公式サイトより無料で利用できます。}
[[https://glaze.cs.uchicago.edu/]]
当wikiでもGlazeの利用方法や意義について解説しています。
⇒[[AI学習防止ツール「Glaze」について【利用方法・意義】 ]]
>Glazeは、アーティストがMidJourney、Stable Diffusionなどの新しいAIアートモデルによって芸術的なスタイルが学習され、模倣されるのを防ぐのに役立つツールです。
ただし、以下の発言もされています。
>残念ながら、GlageはAI模倣に対する恒久的な解決策ではありません。AIは急速に進化し、Glazeのようなシステムは将来性があるという固有の課題に直面しています(Radiya et al)。
>グレーズは万能薬ではなく、AI模倣に抵抗するためのアーティスト中心の保護ツールへの必要な第一歩であることに注意することが重要です。
※2023年4月14日:Windows GPU対応バージョンにアップデート。処理時間が高速化したようです。
※2023年6月28日:Glaze1.0がリリースされました。二次元イラストを含めた様々な絵柄に対応しています。
※2023年8月2日:ブラウザで動く「Web Glaze」がサービス開始しました。
**ArtShieldのWatermarkerを使用する
[[https://artshield.io/watermarker]]
ArtShieldは、&bold(){人間のアーティストがAIから身を守るのに役立つウェブホストツール}を提供してくださっています。
>ArtShieldの堅牢な目に見えない透かしを画像に適用して、A.I.ロボットスクレーパーに対してそれらをカモフラージュするのに役立ちます。
ArtShieldのWatermarkerを使用した例
#twitter_widget3(){<blockquote class="twitter-tweet" data-conversation="none"><p lang="en" dir="ltr">Now when you use ArtShield, you will be provided 2 options to download: the standard ArtShield watermark + the Robust Watermark!<br><br>The standard watermark is ideal to use on sites with low/no compression while the Robust Watermark is suited for sites using greater compression. <a href="https://t.co/AiZm0VvJGN">pic.twitter.com/AiZm0VvJGN</a></p>— ArtShield 🛡️ Beta (@ArtShieldTeam) <a href="https://twitter.com/ArtShieldTeam/status/1633195569777717250?ref_src=twsrc%5Etfw">March 7, 2023</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> }
・&bold(){使用方法(Google翻訳)}
#region(折り畳み)
&image(アートシールド - Google Chrome 2023_05_26 12_01_43.png)
&image(アートシールド - Google Chrome 2023_05_26 12_02_27.png)
&image(アートシールド - Google Chrome 2023_05_26 12_02_44.png)
#endregion
**LoRAモデルがつくられたら通報する
Twitterなどで「自分の絵柄を簡単に出力できるAIモデルが作られた」という被害報告が日々絶えず、問題となっています。
&bold(){通報することで削除申請を出すことが可能です。}&bold(){削除が成功した実例もあります。}
⇒&link_anchor(LoRAtuuhou,page=LoRAによる個人や作品の無断学習問題){LoRAの通報・削除申請の仕方はこちら}
**&aname(copyright_override){契約文(利用規約)を書く}
上記の技術的な対策は、残念ながらAIの進化と共に対策を突破されてしまう可能性が非常に高く、効果は薄いと考えられます。
「学習されることへの拒否」の表明としては効果はあるのではないかという話についても、残念ながら拒否や禁止を表明しても現行の法律では法的な効果はないと考えられています。
現行の法律の下で一定の有効性が期待できるおそらく唯一の方法は、「&bold(){著作権法のオーバーライド(上書き)}」を利用することです。
やり方は、よくあるウェブサイトのように
***(1) &bold(){利用規約を作り、「同意する」にチェックを入れない限りコンテンツ(この場合は絵)を見れないように限定公開する}
という方法です。ここで利用規約としては
-「&bold(){利用者は、著作権法の例外規定における情報解析のうち、特に生成系AI等のための訓練データとしてこの画像を使用しないことに同意するものとします}」
という旨の文(条項)を書いてください。
ここで難しい点としては
+ホームページを自分で作ること。もしくは
+利用規約を投稿者が設定して限定公開できるような画像投稿サイトを使うこと
が必要になることです。2つ目のような画像投稿サイトは今は存在しないかもしれませんが、将来的に作られる可能性があります。
ここで重要なのは、絵を限定公開にして、「同意」にチェックしない限りはその絵を絶対に見れないようにすることです。
つまり、「絵を自分のホームページで限定公開しつつ、別のサイト(例えばtwitterやpixiv)でも同時に公開する」といったことは効果がなくなってしまうということです。
これは、「同意」をしなくともtwitterやpixivから絵を見たりダウンロードしたりできてしまうからです。
令和3年度産業経済研究委託事業(海外におけるデザイン・ブランド保護等新たな知財制度上の課題に関する実態調査)調査報告書
[[https://data.e-gov.go.jp/data/en/dataset/meti_20221129_0392]]
[[https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2021FY/000373.pdf#page=143]]
>サイト利用規約に同意することが取引申込みの前提であることが適切に表示されておらず、利用者が当該サイト利用規約に従って取引を行う意思があると客観的に認定できない場合には、利用者はサイト利用規約には拘束されない。
[[https://twitter.com/namiyome/status/1638641440795553851]]
>著作権法制限規定のオーバーライド問題ですね。オーバーライドできる派が多数ぽいけど、権利者の一方的な意思表明では不十分で、権利者と利用者双方の合意が必要だろうと言われています。
ここまでは「同意する」にチェックさせる方法を紹介しましたが、しかしホームページを自分で作るのは多くの人にとっては難しいと思います。
そこで、前述の方法より効果は薄くなる可能性があるものの、ある程度手軽に使える方法を、効果が高いと考えられる順に追加で3つ紹介します。
*** (2) fusetter等の、投稿中で伏せる部分と伏せない部分を指定できるサービスを使い、伏せない部分に契約文を書く
+画像に何らかの方法(パスワードzip等)でパスワードを掛けて、伏せる部分に画像へのリンクとパスワードを書く。
+伏せない部分に
-「&bold(){伏せているパスワードを表示した場合、著作権法の例外規定における情報解析のうち、特に生成系AI等のための訓練データとしてこの画像を使用しないことに同意したものとします}」
-「&bold(){同意できない場合は伏せているパスワードを表示しないでください}」
という旨の文を書く。
これは法的な有効性を持たせる上で特に重要なことですが、&bold(){相手に「契約文に気付かなかったため、契約に同意せずに絵を見て/ダウンロードしてしまった」という反論の余地を与えないこと}が必要です。
*** (3) 絵の中に契約文を書く
絵の中に
-「&bold(){この画像をダウンロードした場合は、著作権法の例外規定における情報解析のうち、特に生成系AI等のための訓練データとしてこの画像を使用しないことに同意したものとします}」
-「&bold(){同意できない場合はこの画像をダウンロードしないでください}」
という旨の文を記載する。
とはいえ絵の中にこのような長文を書くことは絵を損なうかもしれませんから、最後に最も効果は薄いと考えられる方法になりますが…
*** (4) 契約文を投稿に添付する
- twitterやpixivに投稿するときにツイートや投稿者コメント欄に(3)の契約文(「この画像をダウンロードした場合は…」「同意できない場合は…」)を書く。
>当該取引がサイト利用規約に従い行われることを明瞭に告知しかつサイト利用規約を容易にアクセスできるように開示している場合には、必ずしもサイト利用規約への同意クリックを要求する仕組みまでなくても、購入ボタンのクリック等により取引の申込みが行われることをもって、サイト利用規約の条件に従って取引を行う意思を認めることができる。
(1)と(2)に対して、(3)と(4)の方法の効果はかなり疑わしいです。相手に同意を取らせたと主張することに無理があるためです。
注意としては、(1)〜(4)のいずれの方法も、まだ日本では生成系AIに対してこの方法で対策した場合の裁判による前例が存在していないため、本当にこれらの方法が有効かどうかは裁判による前例を待つ必要があります。
また著作権法のオーバーライドは有効性を巡って議論があるため、&bold(){AI時代における法律改正の議論の場に国民として参加していくことが何よりも重要}です。
その他の参考文献
- 著作権法の柔軟な権利制限規定とオーバーライド問題 [[https://storialaw.jp/blog/7658]]
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