まだ子供だった頃のシャクラが放心しながら思わず呟いた言葉。
予想だにしなかった未来。この時シャクラの脳裏にあったのは、
ルドリヤ政府と馬鹿な行動をした自分への怒りか、姉への贖罪か。そうでなくとも、姉がされたことを信じたくはない、彼女が無事だと信じていたい、そんな気持ちだったのは間違いないだろう。
強襲した軍施設を突き進んだシャクラと兄弟たちはそこに辿り着く。砂浜の一角、狂乱しながら泣き叫んで掘り続けた。
そこから見つけたのは、もはや見る影がないほど腐れ落ち、虫と甲殻類が這いずり回り蛆の巣穴と化してしまった変わり果てた姉の姿だった。
姉貴、嘘だろ――あんたなのか?
その言葉に答えたのか、姉はシャクラの頬を掌だったもので叩く。
このときシャクラはこれが姉なのだと直感した。
ここに夢みる少年時代は終了した。
シャクラは誓う。終わりの無いこの世界では、最愛の姉はこれからも苦しみ続けてしまう。ならば目指す場所は一つ、
始まりの地へ──
後の宇宙最強の男シャクラ・キョウシカはこの日、世界に終わりを刻む嵐となった。
大国への復讐心すら呑み込んで、姉が笑ってくれるような世界を作ると心に刻む。
- 地の分で直感したと書かれといて真相はコレ。第零は絆や信頼や尊厳を悉く破壊してくるのヒドイ -- 名無しさん (2025-02-14 15:27:05)
- …酷くない? -- 名無しさん (2025-02-14 15:45:30)
最終更新:2025年02月14日 15:45