神鉄ATO
概要
神鉄ATOとは、神奈川鉄道本線と、中部高速線の全線で使われている自動運転方式である。
何故ATO?
神奈川鉄道本線は、開業当時から小田急線・東海道本線・近年ではキョン鉄等の強力なライバルが存在している。
それ故、神奈川鉄道ではダイヤ構成や速達性、定時性などがATCあるいはK-ATS-Pでは限界に来ており、自動運転化し、さらなる速達性を求めるという考えが強く、1985年から導入された。
それ故、神奈川鉄道ではダイヤ構成や速達性、定時性などがATCあるいはK-ATS-Pでは限界に来ており、自動運転化し、さらなる速達性を求めるという考えが強く、1985年から導入された。
この頁で述べられている機能は、2006年11月に完成した「Ver.26.1.5」についてです。
他社のATOとの違い。
他社のATOと違うのは、その速度である。
神鉄ATOは、最高速度の設定が220km/hに設定されており、また開発コンセプトが「エリート運転士の運転と同じ運転曲線を目指す」という運転曲線に設定されている。
神鉄ATOは、最高速度の設定が220km/hに設定されており、また開発コンセプトが「エリート運転士の運転と同じ運転曲線を目指す」という運転曲線に設定されている。
ATO故障の際はATCがメインの保安装置として働く。
ATOの設定
神鉄ATOの設定は、屋外を走る関係上、細かく設定されている。
主な設定は以下の通りである。
主な設定は以下の通りである。
- 晴天
- 雲天
- 雨天(降雨量2~150mmまで2mm刻み)
- 降雪(積雪量0.5~30cmまで0.2cm刻み)
また、これに加えて以下の設定と組み合わせる。
- 風(風向が0.5度ごと720段階、風速は秒速25mまで50段階)
- 気温(摂氏-15℃~45℃まで0.5℃刻み)
以上の全ての条件に対して運転曲線が変わる。
また、ドア開閉の操作は他社が採用しているものとは違いがあり、停車駅に停車するとき、時速5km/hを切ったときに空気式のドアエンジン採用車の場合ドアの空気圧を弱め、停車した1秒後にドアが自動的に開くという構造になっている。)
また、ドア開閉の操作は他社が採用しているものとは違いがあり、停車駅に停車するとき、時速5km/hを切ったときに空気式のドアエンジン採用車の場合ドアの空気圧を弱め、停車した1秒後にドアが自動的に開くという構造になっている。)
また、ATOと言えども車両の滑走、空転などで微妙に運転のずれが生じる。そのため、常に最善な走りを実現するため、常に走行状態、速度、運転曲線などの情報を機器自体が採り、機器自身がそれを分析し、次回からの走行に役立てる機能を持っている。
ATOなのに運転士が必要!?
神鉄ATOは、その高速性から信頼を得るために運転士がマスコンを持つことが原則とされている。
尤も、この規則はマスコンアシストが可能なワンハンドル車(4000・4600・5000形)のみで有効となる。
これがこの神鉄ATOが故障した場合に備えての安全策といえよう。
ATOと言いながらも運転士がマスコンを持っていなければならない理由は下記の通りである。
尤も、この規則はマスコンアシストが可能なワンハンドル車(4000・4600・5000形)のみで有効となる。
これがこの神鉄ATOが故障した場合に備えての安全策といえよう。
ATOと言いながらも運転士がマスコンを持っていなければならない理由は下記の通りである。
- もしATO故障した場合でも、最後に指令を出したノッチ(ブレーキ)位置を保持するので、お客様に何の心配もなく運転を継続することが出来る
- ATOの誤指令による急激なブレーキ操作を手で止めることができるため
- 電圧降下によりATO機能がストップした際の事故防止
と、以上のようになっている。
マスコンアシストとは
マスコンアシストとは、上記3車種に取り付けられた機能である。
ワンハンドルマスコンを、非常から最大ノッチ(500形は5、5000形は8、4000形と4000形4600系は16)まで電動で自動的に動かす機能である。
神鉄ATOと完全に同調しており、運転士は自動で動くマスコンを常に握ってなければならないが、特にデッドマン装置のような物は付いていない。
ワンハンドルマスコンを、非常から最大ノッチ(500形は5、5000形は8、4000形と4000形4600系は16)まで電動で自動的に動かす機能である。
神鉄ATOと完全に同調しており、運転士は自動で動くマスコンを常に握ってなければならないが、特にデッドマン装置のような物は付いていない。
頻繁なバージョンアップ
神鉄ATOのファームは、機能追加とさらなる乗り心地の向上を目的として1ヶ月に1回という頻繁なバージョンアップが行われている。
バージョンアップは、1998年までは車両に搭載されているハードウェアを直接交換する構造だったが、1998年からは神鉄の車両それぞれに搭載されている無線LANやWILLCOM通信端末を介して自動的に行われるOTA(オーバー・ザ・エアー)システムとなった。
これにより、全ての車両をバージョンアップさせる時間が数日から2・3時間ほどとなり、終電から初電までに間に合うようになった。
バージョンの数字については、最後の番号が奇数なら通常版、偶数ならβ版となるが、客扱いする車両にはβ版は入れられないようにブロックが掛かっている(検査用車両のみに導入できる)。
ちなみに現在は、アーキテクチャーを1から見直し、さらなる処理の高速化、乗り心地の向上を目指した「Ver.26.1.7」を開発中である。
バージョンアップは、1998年までは車両に搭載されているハードウェアを直接交換する構造だったが、1998年からは神鉄の車両それぞれに搭載されている無線LANやWILLCOM通信端末を介して自動的に行われるOTA(オーバー・ザ・エアー)システムとなった。
これにより、全ての車両をバージョンアップさせる時間が数日から2・3時間ほどとなり、終電から初電までに間に合うようになった。
バージョンの数字については、最後の番号が奇数なら通常版、偶数ならβ版となるが、客扱いする車両にはβ版は入れられないようにブロックが掛かっている(検査用車両のみに導入できる)。
ちなみに現在は、アーキテクチャーを1から見直し、さらなる処理の高速化、乗り心地の向上を目指した「Ver.26.1.7」を開発中である。
高度なハードパワー
このような高度な技術・膨大なデータを取り扱うにはそれ相当のハードパワーが必要である。
ハードウェアについてもOTA開始時から、既に2回更新(98年・2001年)している。
そして今年、また更新された。基本的にATOシステムのハードは民生用のパソコンと同じ部品を使用している。
例えば今年のタイプの部品はAMD社製のAthlon64-5200+を8つ(41.6GHz相当)、メモリを64GB、HDDを2TB搭載している(RAID6で構築しているため、データ容量は500GB相当となっている)。
そしてこの装置に対して安定した電力供給をするために、6kwまで対応した専用の電源供給ユニットを搭載した。
全て合わせて1台600万円ほどだという。
ちなみに、この装置について神鉄の社長は「通常よりかなり高価な部品を使用し、相当ハイスペックなものになっている。これなら5年間はモデルチェンジの必要は無いだろう」とコメントしている。
ATO装置は運転台がある車両にそれぞれ設置されているが、2両編成の場合は、上記の機器を2台連ねたような形で座席の下に設置される。
それに加え、車両を直接制御する巨大な装置が車体床下に設置されている。これは、上記機器の指令を受け作動するので交換の必要はない。
ハードウェアについてもOTA開始時から、既に2回更新(98年・2001年)している。
そして今年、また更新された。基本的にATOシステムのハードは民生用のパソコンと同じ部品を使用している。
例えば今年のタイプの部品はAMD社製のAthlon64-5200+を8つ(41.6GHz相当)、メモリを64GB、HDDを2TB搭載している(RAID6で構築しているため、データ容量は500GB相当となっている)。
そしてこの装置に対して安定した電力供給をするために、6kwまで対応した専用の電源供給ユニットを搭載した。
全て合わせて1台600万円ほどだという。
ちなみに、この装置について神鉄の社長は「通常よりかなり高価な部品を使用し、相当ハイスペックなものになっている。これなら5年間はモデルチェンジの必要は無いだろう」とコメントしている。
ATO装置は運転台がある車両にそれぞれ設置されているが、2両編成の場合は、上記の機器を2台連ねたような形で座席の下に設置される。
それに加え、車両を直接制御する巨大な装置が車体床下に設置されている。これは、上記機器の指令を受け作動するので交換の必要はない。
Ver.26.1.7について
Ver.26.1.7は、これまでFreeBSDを基本に動作させていたものを、UNIXベースの「K-INS(=カインズ)(K-liner,Integrated,NewSystem=神奈川鉄道一体型新方式)」というOSを新たに生み出し、現在の車両に乗っているハードウェアの性能を更に極限まで引き出した、全く別のシステムである。
主な判断部分(気候判断など)は以前と共通のデータを使用しているが、これまでの神鉄ATOとの最大の違いは、ATCに依存しないところである。
神鉄ATOは、ラッシュ時などの一部を除いてATCの速度制限を守りながら走っていた。そのためATCとATO。どちらも並行した処理を列車上で行わなければならなかった。そのためハードパワーを無駄遣いして非効率な部分があった。
だがこのシステムではATCの部分を完全に吸収。つまりATOと一体化(Integrated)し、動作の最適化に成功した。
また、今年の12月に開業する中部高速線にもこのATOを採用する関係で、対応する最高速度を400km/hまで引き上げた。
これにより、世界で最も速い速度でも利用できる新たなATOシステムが誕生することになる。
現在、開発は既に26.1.6の最終段階まで来ており、11月の暮れにはOTAで全車両に配信される。
主な判断部分(気候判断など)は以前と共通のデータを使用しているが、これまでの神鉄ATOとの最大の違いは、ATCに依存しないところである。
神鉄ATOは、ラッシュ時などの一部を除いてATCの速度制限を守りながら走っていた。そのためATCとATO。どちらも並行した処理を列車上で行わなければならなかった。そのためハードパワーを無駄遣いして非効率な部分があった。
だがこのシステムではATCの部分を完全に吸収。つまりATOと一体化(Integrated)し、動作の最適化に成功した。
また、今年の12月に開業する中部高速線にもこのATOを採用する関係で、対応する最高速度を400km/hまで引き上げた。
これにより、世界で最も速い速度でも利用できる新たなATOシステムが誕生することになる。
現在、開発は既に26.1.6の最終段階まで来ており、11月の暮れにはOTAで全車両に配信される。
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