少し先の贈り物
「むぐぐ…」
「おい。何か問題を起こしてないだろうな?」
「なぜ、カードを書いているだけで疑われたのだ」
「ありゃ。イブメリアのカードかい?」
「ええ。少し先のものなのですが、元々予定していた贈り物が手配不可となったので、代わりにこの仕掛けをするのですよ」
「わーお。悪い顔だぞ…」
「ディノには、まだ秘密にしていて下さいね」
「うん。勿論だよ。
アルテアには誓約書でも書かせておくかい?」
「何でだよ。…そのカードは、美術館にある祝祭の絵か」
「はい!今年の冬から常設展に復帰するのだとか。元々はリーエンベルクにあった絵なのですよね」
「ありゃ。この絵知ってるかも…」
「…恋人さん絡みなのですか?」
「き、気のせいかな!…あ、シルが戻ってきそうだよ」
「むむ!隠します!」
「…ご主人様」
「ディノ、お庭に出た走るお鍋は追い出せました?」
「すまないな。ディノの手を借りてしまった」
「まさかあんなに手強いとは…」
「ぎゃ!三人ともくしゃくしゃです?!」
「…走る、鍋?」
「ありゃ。でも、
アルテアもその反応になるよね…」
「あんな鍋なんて…」
「あらあら、怖かったのですね?」
「
グラストに助けられ、礼をしにきたらしい。…
ゼノーシュが引き取っていった」
「
グラストにも見せるようには言っておきましたが、どうでしょうね」
「まさか、森に…」
以上となります!
最後までお付き合いいただき、有難うございました!
最終更新:2022年05月07日 16:06