概要
太陽のような人柄と卓抜した剣の腕前で契約の魔物とともに
エーダリアを守る誠実な護衛官。
なにかと振り切った人間が多いリーエンベルクにおける貴重な常識人枠。
地位・職業
家族構成
故妻:(娘の出産の際に死別)
故娘:(八歳で病により死別)
曾祖父:ターテイル
側近または契約者
容姿
髪:鈍い金髪
瞳:茶色の瞳。後に太陽の様な瞳とも。
長身で大柄、壮年。(7)
青年姿のゼノーシュでもその半分くらいしかない。
対価で命を削りたくないゼノーシュの健闘により微妙に若返っている。
「グラストは32、3歳あたりから少しずつ逆行中なので、」(感想欄16年9月29日)
性格・嗜好
常識人的中和剤(12)
太陽の様な人。(ネア談)
子の親であった人間の父親らしい顔と、無骨な騎士としての顔を持つ。
交渉や調整に長けておらず、一本気な獣のような男だが、彼の周りには人が集まり、部下にも慕われている。(26)
エーダリアを支えるには腹黒さが足りないが、騎士団長であるからには綺麗すぎる手であることもないだろう、と
ダリル評。
一度決めると迷わないが、決めるまでは可哀想なくらいに自虐的に悩む。(31)
ゼノーシュが青年姿の擬態から白持ちの少年姿になったのを「成長したから(姿が変わった)!」という無理ありすぎな言い訳でも、首を傾げながらも信じてしまうくらいには素直な人柄。
読書が趣味だが読み切るまでにとても時間がかかる
子供の頃からピアノだ何だと散々仕込まれており、歌もよく褒められていた。(32)
辛い物が好きで独自に配合した激辛香辛料をネアに齎した。後にその激辛香辛料は成就の精霊ですら打ち倒し、成就の祝福を与えられた。
来歴
エーダリアと同世代ではあるが魔術的素養はほとんどなく、腕一本でエーダリアの護衛官に、そしてリーエンベルクの頂点、騎士団長へと昇りつめた。
早く妻を、残った幼い娘も病で亡くしたところで、契約の魔物を得た歌乞いとなり、あやうく中央に取り込まれそうになったが、第一王子の差配により無事エーダリアの護衛官に戻る事ができた。(36)
関係・立ち位置
立ち位置
味方が多いとはいえないエーダリアの不遇な時代にも忠実に寄り添ってきた護衛官。
その誠実な人柄は多くの人たちに慕われている。
エーダリアとの関係
妻に続き、娘を亡くしたグラストが、息子のようにエーダリアを大事にしているのは騎士の中では有名な話。(37)
同じ年の頃エーダリアと剣を振るい合ったこともあるし、エーダリアの剣の師でもある。
年代の差みたいなものは、魔術可動域の差の差による影響。
不遇なエーダリアを忸怩たる思いで見守っていた分だけ、ネアを中心にリーエンベルクに人があつまり、エーダリアが心から寛ぐ事ができるようになったことをとても喜んでいる。
家族との関係
政略結婚でありながら、よい関係を築きつつあった妻を出産で亡くした。(8)
お姫様と呼んで可愛がっていた娘もまた体が弱く、静養の甲斐なく8歳で亡くなってしまう。
また、歌乞いになったことでしきたりにより一族とは縁を切ることになったが、一族から歌乞いが出る事は名誉なことでもあったため、家を継いだ兄はとても喜んでくれた。(32)
今はゼノーシュを子どものように可愛がっている。
ゼノーシュとの関係
娘を亡くして十日間の喪に服し、エーダリアの護衛官に復職するその前日に、娘の墓へと歌を歌った事で、ゼノーシュと出会い、その場で契約を結んだ。(8)そのため儀式を行わずに歌乞いになった者の一人とされる。(32)
突然現れたゼノーシュに驚いたが、娘の事によく配慮してくれたエーダリアの助けに少しでもなれればと歌乞いにになる事を選んだ。
宝物のように愛されていた娘をずっと覗き見していて、同じように愛されたいゼノーシュと、高位の魔物であるゼノーシュを敬うばかりのグラストとの間に大きな齟齬があったが、ネアの登場といくつかの事件により少しずつ改善してゆく。
ライバルとなりえる女性と幼い少女を容赦なく排除し近づく事は決して許さない狭量な魔物ではあるが、その幼さが見える独占欲を喜ぶくらいには、少年姿の魔物に絆されている。
毎週末に一つ、ゼノーシュにクッキー缶をあげているのだが、喜んだゼノーシュがその全ての空き缶を部屋に溜め込んだため、多すぎるからとその一部を捨てた結果、三日間ゼノーシュに家出され、ひどく苦い思い出となった。(32)
ネアとの関係
浮気を疑うディノへのフォローで「グラストさんは結婚歴有りの、かなり年上の男性で、異性として見るには、無理のある年の差のお方ですので、決して競合ではありません!」とネアに力説され、心に深い傷を負ったり(34)もしたが、ともにエーダリアを支える同士として信頼している。
祝福にまつわるあれこれ
ネアが激辛香辛料油と加算の銀器を使い、因果の成就を司る精霊王ガシュラを倒した事で、感服した精霊王は激辛香辛料油を作ったグラストに成就の祝福を与えた。また、翌年の夏至祭にも再度訪問するなど気に入られたもよう。(427、807)
また、過去に道に倒れていた金小麦の妖精王を拾って介抱したことで三つ麦の祝福を授けられたこともあった。(802)
エーダリアやダリルなど魔術に長けた人間からみたグラストは、本人は運が強く、守護や祝福にも恵まれるものの、その身に強く光を受けるが故に足元に弾かれた災いが集まり濃い影が出来るという、典型的な魔術の偏りを持って生まれた人間である。本人の資質は周囲にも及ぶが、強い光に呼ばれた災いの残滓はどうしてもその足元に落ちる。その結果、細君は命を落とし、娘も幼くして病に連れ去られた。ゼノーシュという魔物を得なければ、これからも同じような事が起きたかもしれない、とのこと。(k216)
食嗜好
極端なほどの辛党で、持ち歩いている香辛料は、ハバネロ超級の唐辛子油。主に
激辛香辛料油と表記され、
ネアの武器の一つにもなっている。
最終更新:2022年05月09日 00:23