大陸暦1098年 6月2日 王都ロイレル
ロイレルの北西にある米陸軍飛行場に、いくつもの建設機械が音を立てながら飛行場周辺を
整地している。もともと、ただ草をとって地面を叩き、土色の地肌を見せていた滑走路
が、しだいに綺麗に舗装されていく。
ブルドーザーやショベルカーがせわしなく動き回る光景は、まるで働き蜂を思い浮かべる。
ヴァルレキュア王国国王、バイアン王は、護衛兵やスプルーアンスらと共にその工事風景を眺めていた。
「荒地同様だった草原を、たった数日でここまで整えるとは。あなた方の技術力は素晴らしい。」
バイアン王は、そう感嘆した口調で言った。
「我が国も機械工学について研究をしているのだが、なかなか進まないもので・・・・・・それにしてもすごい。」
「お褒めの言葉をいただき、ありがとうございます。」
スプルーアンスはバイアン王に一礼した。
「あの建設用の機械を使用しているのは、我が海軍の軍人でありますが、いずれも土木作業の知識
を十分に身に着けており、どんな場所でも迅速に建設作業を進める事が出来ます。」
彼はバイアン王に説明を始めた。
「元々、私たちがいた世界は、島と島を取り合う争奪戦でした。島を占領する際、速やかに
防衛拠点を作らねばなりません。そうしなければ敵が再侵攻した際に再び島を奪われかねない
からです。そこで誕生したのが、あそこで作業をしている海軍工兵大隊なのです。彼らのお陰
で、我々は今まで幾度もの勝利を重ねてきました。ちなみに彼らは別名でこう呼ばれています。
シービーズ。我々の言葉で、海の働き蜂という意味です。」
ロイレルの北西にある米陸軍飛行場に、いくつもの建設機械が音を立てながら飛行場周辺を
整地している。もともと、ただ草をとって地面を叩き、土色の地肌を見せていた滑走路
が、しだいに綺麗に舗装されていく。
ブルドーザーやショベルカーがせわしなく動き回る光景は、まるで働き蜂を思い浮かべる。
ヴァルレキュア王国国王、バイアン王は、護衛兵やスプルーアンスらと共にその工事風景を眺めていた。
「荒地同様だった草原を、たった数日でここまで整えるとは。あなた方の技術力は素晴らしい。」
バイアン王は、そう感嘆した口調で言った。
「我が国も機械工学について研究をしているのだが、なかなか進まないもので・・・・・・それにしてもすごい。」
「お褒めの言葉をいただき、ありがとうございます。」
スプルーアンスはバイアン王に一礼した。
「あの建設用の機械を使用しているのは、我が海軍の軍人でありますが、いずれも土木作業の知識
を十分に身に着けており、どんな場所でも迅速に建設作業を進める事が出来ます。」
彼はバイアン王に説明を始めた。
「元々、私たちがいた世界は、島と島を取り合う争奪戦でした。島を占領する際、速やかに
防衛拠点を作らねばなりません。そうしなければ敵が再侵攻した際に再び島を奪われかねない
からです。そこで誕生したのが、あそこで作業をしている海軍工兵大隊なのです。彼らのお陰
で、我々は今まで幾度もの勝利を重ねてきました。ちなみに彼らは別名でこう呼ばれています。
シービーズ。我々の言葉で、海の働き蜂という意味です。」
「海の働き蜂・・・・・・か。」
バイアン王は、作業を続ける海軍工兵大隊の将兵を眺めながらそう呟いた。彼は見ていたが、建設機械
を操る兵、サポートに回る兵の顔は、いずれもが自信に満ちた表情をしていた。
ある意味、この仕事を楽しんでいるような、そういう感じがあった。彼がそう思っている間も、
建設機械、それに携わる将兵はせわしなく働いている。
「確かにそうですな。」
バイアン王は大きく頷いた。
(いずれは、我が国もこのような機械を作り出して、民の役に立てたいものだ)
彼は内心でそう思った。バイアン王はこの後、作業風景を視察した後、陸軍第774航空隊
の将兵を閲兵し、昨日のバーマント軍の王都爆撃の阻止に感謝の意を述べた。
バイアン王は、作業を続ける海軍工兵大隊の将兵を眺めながらそう呟いた。彼は見ていたが、建設機械
を操る兵、サポートに回る兵の顔は、いずれもが自信に満ちた表情をしていた。
ある意味、この仕事を楽しんでいるような、そういう感じがあった。彼がそう思っている間も、
建設機械、それに携わる将兵はせわしなく働いている。
「確かにそうですな。」
バイアン王は大きく頷いた。
(いずれは、我が国もこのような機械を作り出して、民の役に立てたいものだ)
彼は内心でそう思った。バイアン王はこの後、作業風景を視察した後、陸軍第774航空隊
の将兵を閲兵し、昨日のバーマント軍の王都爆撃の阻止に感謝の意を述べた。
その夜、スプルーアンスはとある病室を訪れた。魔道師のレイム・リーソンに誘導されて、
彼は病室の奥に進んだ。
白いベッドに寝かされ、薄い白布を胸の辺りまでかぶらされている人がいた。いずれも寝入っている。
「左の女性がフレイヤ・アーバイン、真ん中の男性がローグ・リンデル、右の緑色の髪の女性が
ナスカ・ランドルフです。」
レイムは1人1人紹介した。
「皆若いな。」
スプルーアンスはそう呟いた。3人ともまだ20代前後であり、顔にまだあどけなさが残っている。
「確かに若いですが、3人とも優秀な魔道師です。」
彼女は、そう自慢するようにスプルーアンスに言った。レイムは、その声が元の世界にいた
「東京ローズ」の声と似ている事から、米軍将兵の間ではヴァルレキュアローズというあだ名を
頂いている。
フレイヤ、ローグ、ナスカの3人は、マーシャル諸島の召喚が成功した直後に倒れた。召喚魔法は
相当な体力を消耗するために、体力が芳しくない3人は参加を一度拒否されたが、3人の熱望により
召喚儀式のメンバーに加わった。
召喚後、昏倒した彼らはすぐさま王都の診療所に担ぎ込まれた。だが、3人とも意識は戻らず、召喚
から1ヶ月経った今日も深い眠りについているのである。
「ハートマン軍医中佐。君はどう思うかね?」
スプルーアンスは後ろにいたミハイル・ハートマン中佐に声をかけた。痩身でどこか頼りなさそうな
風貌を持つが、医者としての能力はピカ一である。
「これは、すぐに判断するのは非常に難しいです。ですが、大まかに考えると、精神的なショックが
大きいようです。リーソン魔道師。あなたも召喚時には相当な体力を消耗したと聞きますが。」
「はい。召喚成功後にどっと脱力するような感じがあり、体が思ったように動かせませんでした。
シュングリルに向かう馬車の中ではずっと眠っていました。」
彼は病室の奥に進んだ。
白いベッドに寝かされ、薄い白布を胸の辺りまでかぶらされている人がいた。いずれも寝入っている。
「左の女性がフレイヤ・アーバイン、真ん中の男性がローグ・リンデル、右の緑色の髪の女性が
ナスカ・ランドルフです。」
レイムは1人1人紹介した。
「皆若いな。」
スプルーアンスはそう呟いた。3人ともまだ20代前後であり、顔にまだあどけなさが残っている。
「確かに若いですが、3人とも優秀な魔道師です。」
彼女は、そう自慢するようにスプルーアンスに言った。レイムは、その声が元の世界にいた
「東京ローズ」の声と似ている事から、米軍将兵の間ではヴァルレキュアローズというあだ名を
頂いている。
フレイヤ、ローグ、ナスカの3人は、マーシャル諸島の召喚が成功した直後に倒れた。召喚魔法は
相当な体力を消耗するために、体力が芳しくない3人は参加を一度拒否されたが、3人の熱望により
召喚儀式のメンバーに加わった。
召喚後、昏倒した彼らはすぐさま王都の診療所に担ぎ込まれた。だが、3人とも意識は戻らず、召喚
から1ヶ月経った今日も深い眠りについているのである。
「ハートマン軍医中佐。君はどう思うかね?」
スプルーアンスは後ろにいたミハイル・ハートマン中佐に声をかけた。痩身でどこか頼りなさそうな
風貌を持つが、医者としての能力はピカ一である。
「これは、すぐに判断するのは非常に難しいです。ですが、大まかに考えると、精神的なショックが
大きいようです。リーソン魔道師。あなたも召喚時には相当な体力を消耗したと聞きますが。」
「はい。召喚成功後にどっと脱力するような感じがあり、体が思ったように動かせませんでした。
シュングリルに向かう馬車の中ではずっと眠っていました。」
「なるほど。リーソン魔道師、私としては設備の整った医療施設で治療を施したいと思うのです。」
「病院船に移すのだな。」
スプルーアンスがそう言った。シュングリルから北20キロの所にあるウルシーと呼ばれる土地は、
今やアメリカ第5艦隊の最大の根拠地となっている。
広大な湾内には、第58任務部隊の空母や戦艦などの戦闘艦艇はもちろん、浮きドックや工作艦、
病院船と言ったものまで停泊している。必要なものは全て揃っていた。
「はい。この王都の診療所では、残念ながら設備が足りません。このままの状態だと、この3人の
回復は大幅に遅れます。最悪の場合はそのまま眠り続ける事になりかねません。」
「レイム君、我々としてはウルシーに彼らを運びたいのだが。」
その言葉に、レイムは二つ返事で了承した。
「彼らは、仲間なんです。どうか・・・・・・・・」
レイムは涙が滲んだ瞳で2人にそう言った。彼女は3人に参加の許可を与えた事を後悔していた。
日々倒れた3人のことを思い出しては、その都度、つらい表情になっていた。
「大丈夫です。必ず直して見せますよ。」
ハートマン軍医中佐は、穏やかな口調でレイムにそう言った。
「病院船に移すのだな。」
スプルーアンスがそう言った。シュングリルから北20キロの所にあるウルシーと呼ばれる土地は、
今やアメリカ第5艦隊の最大の根拠地となっている。
広大な湾内には、第58任務部隊の空母や戦艦などの戦闘艦艇はもちろん、浮きドックや工作艦、
病院船と言ったものまで停泊している。必要なものは全て揃っていた。
「はい。この王都の診療所では、残念ながら設備が足りません。このままの状態だと、この3人の
回復は大幅に遅れます。最悪の場合はそのまま眠り続ける事になりかねません。」
「レイム君、我々としてはウルシーに彼らを運びたいのだが。」
その言葉に、レイムは二つ返事で了承した。
「彼らは、仲間なんです。どうか・・・・・・・・」
レイムは涙が滲んだ瞳で2人にそう言った。彼女は3人に参加の許可を与えた事を後悔していた。
日々倒れた3人のことを思い出しては、その都度、つらい表情になっていた。
「大丈夫です。必ず直して見せますよ。」
ハートマン軍医中佐は、穏やかな口調でレイムにそう言った。
3人は、ハートマン軍医中佐と共に王都に来ていた軍用トラックに乗せられ、ウルシー泊地に
向かっていった。
向かっていった。
その夜、第58任務部隊司令官であるマーク・ミッチャー中将は、参謀長のアーレイ・バーク大佐
と共に部屋で待っていた。
午後8時、ドアが開かれ、2人の人物が部屋に入ってきた。召喚メンバーであるリリア・フレイド
と、マイント・ターナー魔道師である。
先にリリアが入ってきた。2人が座っているテーブルのすぐ側まで来たとき、なぜかいきなり姿勢
を崩して、前のめりになった。
「う、うわっ!?」
彼女が声を上げて倒れそうになった時、後ろからターナー魔道師が慌てて肩をつかんだ。それでリリア
はなんとか倒れずに済んだ。
「あ・・・・危なかった。なんか石でもあったのかな?」
「石なんてあるわけねえだろ。お前が自分の足で引っ掛けただけだろ?」
ミッチャーとバークは互いに顔を見合わせた。
「こんなホテルみたいなとこに石なんてあるか?」
「ありません。下はカーペットが敷かれてるだけです。あの若いの、よく転びますが、
ひょっとして・・・・・・・」
「だろうな。」
ミッチャーは、しわくちゃの顔に苦笑を浮かべた。リリアは、第5艦隊司令部幕僚の前でも時折ドジを
踏んでいた。ある時には作戦参謀のフォレステル大佐を巻き込みながら転んで、フォレステルににらまれた事がある。
こうした事から、彼女は召喚された側からも、「ドジっ娘リリア」というあだ名を頂戴してしまった。
と共に部屋で待っていた。
午後8時、ドアが開かれ、2人の人物が部屋に入ってきた。召喚メンバーであるリリア・フレイド
と、マイント・ターナー魔道師である。
先にリリアが入ってきた。2人が座っているテーブルのすぐ側まで来たとき、なぜかいきなり姿勢
を崩して、前のめりになった。
「う、うわっ!?」
彼女が声を上げて倒れそうになった時、後ろからターナー魔道師が慌てて肩をつかんだ。それでリリア
はなんとか倒れずに済んだ。
「あ・・・・危なかった。なんか石でもあったのかな?」
「石なんてあるわけねえだろ。お前が自分の足で引っ掛けただけだろ?」
ミッチャーとバークは互いに顔を見合わせた。
「こんなホテルみたいなとこに石なんてあるか?」
「ありません。下はカーペットが敷かれてるだけです。あの若いの、よく転びますが、
ひょっとして・・・・・・・」
「だろうな。」
ミッチャーは、しわくちゃの顔に苦笑を浮かべた。リリアは、第5艦隊司令部幕僚の前でも時折ドジを
踏んでいた。ある時には作戦参謀のフォレステル大佐を巻き込みながら転んで、フォレステルににらまれた事がある。
こうした事から、彼女は召喚された側からも、「ドジっ娘リリア」というあだ名を頂戴してしまった。
そうこうしながらも、2人の魔道師は、ミッチャーとバークに向かい合うような形で座った。
「わざわざご足労すまない。早速だがこの間の、うちの艦長の話について、色々協議したいのだが。」
この間の話とはこうである。クロイッチ沖海戦で損傷したバンカーヒルとワスプⅡの艦長は、
レイムらに直接会ってこう言って来た。
「飛行甲板の防御を強化する魔法とかは無いのか?」
と。本来、空母と言うのもは脆弱なものである。鉄製である空母は、ほとんどが板張りの飛行甲板であり、
その飛行甲板の下に申し訳程度の鉄板しか貼っていない。
バンカーヒルとワスプⅡは、エセックス級空母に属する正規空母で、防御能力などはどの空母よりもあるが、
飛行甲板は板張りでああり、クロイッチ沖海戦の時は爆弾が飛行甲板を貫通して格納甲板で炸裂している。
この海戦時は、命中箇所がたまたま、発着に支障をきたしにくい舷側スレスレであり、命中した数が少なか
ったから辛うじて母艦機能を維持できた。
もしこの被弾が、前、後部のエレベーターや、飛行甲板のど真ん中に命中していたらその後は目も当てられない
惨状となる。空母としての機能が失われてしまうのである。
元の世界にいた敵国、日本海軍は、飛行甲板に重装甲を貼り付けた新鋭空母、大鳳級を就役させて被弾に対する
防御を強化しているが、今も板張りのままの米空母が、新たに被弾するような事があれば、高速機動部隊としての
機能に大きな支障をきたす事になる。
その前途を憂いた2正規空母の艦長が、彼女の元に現れたのである。2人の艦長の言葉に、魔道師達は戸惑った
空母全体に魔力を付加するのは大変である。
それに彼女達の力では、話し合った結果、体力の限界も考えて3隻の正規空母にしか魔力を付加できない。
そして問題点はまだある。それは魔力付加の時間が短いと言う事である。
バーマント軍との交戦の際、軍についていた魔道師は、弓矢などの飛び道具を防御するため、防御魔法を
使って援護したが、それの効能時間が30分しかないのだ。それも人が60人一塊、短い範囲でだ。
この防御魔法を、飛行甲板の全長が268メートル、幅が最大で36.8メートルあるエセックス級に付加
させる事は困難であり、付加は出来ても、効能は10分も無いと彼女らは分析した。
これより一回り小さいヨークタウン級空母エンタープライズでも効能は12分行けばいいところ。
「わざわざご足労すまない。早速だがこの間の、うちの艦長の話について、色々協議したいのだが。」
この間の話とはこうである。クロイッチ沖海戦で損傷したバンカーヒルとワスプⅡの艦長は、
レイムらに直接会ってこう言って来た。
「飛行甲板の防御を強化する魔法とかは無いのか?」
と。本来、空母と言うのもは脆弱なものである。鉄製である空母は、ほとんどが板張りの飛行甲板であり、
その飛行甲板の下に申し訳程度の鉄板しか貼っていない。
バンカーヒルとワスプⅡは、エセックス級空母に属する正規空母で、防御能力などはどの空母よりもあるが、
飛行甲板は板張りでああり、クロイッチ沖海戦の時は爆弾が飛行甲板を貫通して格納甲板で炸裂している。
この海戦時は、命中箇所がたまたま、発着に支障をきたしにくい舷側スレスレであり、命中した数が少なか
ったから辛うじて母艦機能を維持できた。
もしこの被弾が、前、後部のエレベーターや、飛行甲板のど真ん中に命中していたらその後は目も当てられない
惨状となる。空母としての機能が失われてしまうのである。
元の世界にいた敵国、日本海軍は、飛行甲板に重装甲を貼り付けた新鋭空母、大鳳級を就役させて被弾に対する
防御を強化しているが、今も板張りのままの米空母が、新たに被弾するような事があれば、高速機動部隊としての
機能に大きな支障をきたす事になる。
その前途を憂いた2正規空母の艦長が、彼女の元に現れたのである。2人の艦長の言葉に、魔道師達は戸惑った
空母全体に魔力を付加するのは大変である。
それに彼女達の力では、話し合った結果、体力の限界も考えて3隻の正規空母にしか魔力を付加できない。
そして問題点はまだある。それは魔力付加の時間が短いと言う事である。
バーマント軍との交戦の際、軍についていた魔道師は、弓矢などの飛び道具を防御するため、防御魔法を
使って援護したが、それの効能時間が30分しかないのだ。それも人が60人一塊、短い範囲でだ。
この防御魔法を、飛行甲板の全長が268メートル、幅が最大で36.8メートルあるエセックス級に付加
させる事は困難であり、付加は出来ても、効能は10分も無いと彼女らは分析した。
これより一回り小さいヨークタウン級空母エンタープライズでも効能は12分行けばいいところ。
これよりも小さいインディペンデンス級護衛空母は15分ほどという分析結果が出た。
これでは全く話にならない。2空母の艦長は愕然とした。もし敵の飛空挺が進入してきたら、後は自分の判断で
爆弾をよけるしかないのだ。バーマント軍の飛空挺部隊は、性能が明らかに劣っている事も判明しながら、輪形陣を
突き破って米機動部隊にかすり傷ながらも損害を与えた。
もしバーマント軍が400機、500機と大量に押し寄せれば、いくら高性能のF6Fといえども完全阻止は難しい。
輪形陣に進入されれば、爆弾を叩き込む奴が出てくる可能性は高い。
その時に、普段パイロットが「家」と呼んでいる空母が傷ついていないとは保障できないのだ。最悪の場合、その家が
海底に引き込まれていく光景をパイロットは目撃するかもしれない。
そうならないために、艦長は彼らを尋ねたのだが、魔法が使えない事に愕然とした彼らは、諦めて
帰っていった。その後しばらくして、リリアはとある事を思いついたのである。
彼女はターナー魔道師と共に、あらゆるつてを辿って、なんとか空母が被弾の傷を大きく減殺できる
物を作ろうとした。
そして2週間ほど経った時、脆弱な米空母を守る事が出来るかもしれないそれは最終段階に入った。
それを、リリアとターナーは伝えに来たのである。
これでは全く話にならない。2空母の艦長は愕然とした。もし敵の飛空挺が進入してきたら、後は自分の判断で
爆弾をよけるしかないのだ。バーマント軍の飛空挺部隊は、性能が明らかに劣っている事も判明しながら、輪形陣を
突き破って米機動部隊にかすり傷ながらも損害を与えた。
もしバーマント軍が400機、500機と大量に押し寄せれば、いくら高性能のF6Fといえども完全阻止は難しい。
輪形陣に進入されれば、爆弾を叩き込む奴が出てくる可能性は高い。
その時に、普段パイロットが「家」と呼んでいる空母が傷ついていないとは保障できないのだ。最悪の場合、その家が
海底に引き込まれていく光景をパイロットは目撃するかもしれない。
そうならないために、艦長は彼らを尋ねたのだが、魔法が使えない事に愕然とした彼らは、諦めて
帰っていった。その後しばらくして、リリアはとある事を思いついたのである。
彼女はターナー魔道師と共に、あらゆるつてを辿って、なんとか空母が被弾の傷を大きく減殺できる
物を作ろうとした。
そして2週間ほど経った時、脆弱な米空母を守る事が出来るかもしれないそれは最終段階に入った。
それを、リリアとターナーは伝えに来たのである。