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社会派くんがゆく!

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【中国の人口】

唐沢●それでも、中国がバブルを迎えてることで近隣諸国は助かって
いて、中国が崩壊したら、今世紀中はアジアは浮かび上がれないって
言われてる。だけどそれも、これだけ資源食いつぶしの行いが続けば、
先行きは暗いよね。130億とも150億とも言われている中国人が全員、
日本人なみの生活水準を保とうとすると、地球上の資源なんか、100年
もたないぞ。
「社社会派くんがゆく!」2007年5月

「130億とも150億とも言われている中国人」?
世界の人口って何億だっけ、中国の人口って日本の 100倍だっけなどと、
センス・オブ・ワンダーの世界に誘ってくれなくても。
ビッグバンは何億年前に起こったかという話とは違うんだから。
この連載があった当時の世界の人口は現在およそ 66億。
そして中国の人口は 13億。


【エリート】

唐沢 まあ、官僚ってのはエリート中のエリートと言われている割に、
代議士に比べるとやっぱり貧乏なのよ。だから金でオトしやすい、ってことはあるね。
昔みたいに身分制度がある時代なら、ノブレス・オブリッジでしばれるけど、
現代ではそうもいかんし、難しいねえ。
「社会派くん」No.72

×ノブレス・オブリッジ
○ノブレス・オブリージュ
ブランス語の Noblesse Oblige を片仮名にするなら「ノブレス・オブリージュ」となるし、
英語読みにするなら nobility obliges の方を片仮名にするのがよいのでは。

何はともあれ、Google に「もしかして: ノブレス・オブリージュ」と返されてしまうようでは、
文章を書くことを生業としている人として、少々情けないような気もする。

内容について言えば、ノブレス・オブリージュって、本家のヨーロッパ貴族にあってさえも、
どれだけ行動を「しばれる」規範となっていたかという疑問も。


【人工肛門】

村崎▲安倍の病気は“機能性胃腸症”って、神経性の胃腸の病らしいけど、どういう類のものなの?
唐沢●現実的には異や腸には病変は見られないんだけど明らかな潰瘍で、身体の疲労や
ストレスによって機能に障害が生じるということらしい。最終的には人工肛門にするしかないっていう。
国会にも、おしめつけて登壇していたらしいよ。
『社会派くんが行く』

「異や腸には」というのは、当時の Web 連載の原文ママ。
「病変は見られないんだけど明らかな潰瘍」というのは意味不明な表現。



【ヒーロー】

しょせん作られたヒーローは薄っぺらいよね。
相撲が人気低迷したときに、若・貴で売ろうとして、
さほど実力のない横綱を無理に兄弟愛とかいうストーリィで作ってしまって、
数年後にその凄まじいシッペ返しをうけたことを忘れちゃいかん。
『社会派くんがゆく!乱世編』P.304

たしかに、若乃花は横綱として十分に力を発揮できたとは言えないだろう。
しかし、22回の優勝回数(歴代4位)を誇る「平成の大横綱」と呼ばれた貴乃花を
「さほど実力のない横綱」と呼ぶとは恐れ入るしかない。
それに貴乃花の横綱昇進についてはだいぶ厳しく審査されていたように思う。
だいたい、横綱をどうやって「作る」のか、唐沢に聞いてみたい。
そんなに簡単に横綱が作れるなら、日本人を横綱にして、
朝青龍や白鵬に対抗させて相撲人気を盛り上げることもできるだろうに。
万が一、若貴が「作られたヒーロー」だったとしても、
若貴人気に日本中が熱狂したことを考えると、
唐沢は二人をプロとして評価すべきだろう。
そんな事を書いた『乱世編』では2ページ後のP.306でこのように言っているのだから。
いい試合を見せて客を興奮させて楽しませるのがプロなのにね。
いくら暴論がウリとされる『社会派くん』でも、
わずか2ページで言ってることをコロコロ変えるなと言いたい。
結局、引退後の騒動があったから、後知恵で二人を批判しているだけなんだろう。
姑息極まりないやりかたである。

検証ブログ:2008-07-22


【ブラッシー】

だいたい、ガチじゃなくちゃ燃えられない、ってのはフィクションに乗れない、
という自らの脳の柔軟性のなさを表しているんだがね。
猪木=アリ戦のとき、マッチメイク担当で来日したフレッド・ブラッシーが、
猪木がマジな勝負を望んでいると知って愕然とした、って自伝に書いてる。
いい試合を見せて客を興奮させて楽しませるのがプロなのにね。
『社会派くんがゆく!乱世編』P.306

あのー、唐沢俊一って『フレッド・ブラッシー自伝』(エンターブレイン)を絶賛していたよね。
なのに内容をサッパリわかっていないじゃないか。
ブラッシーは猪木=アリ戦がシュートになって愕然となんかしていない。
せいぜい猪木サイドの姿勢にとまどっている、といえる程度だ。
『ブラッシー自伝』には猪木サイドの内情についてほとんど書かれていないことから、
ブラッシーは猪木サイドの考えを知ることはできなかったものと思われる。
だから、「猪木がマジな勝負を望んでいると知って」というのは、唐沢の脳内補完にすぎない。
そもそも、事実関係の理解がおかしい。『ブラッシー自伝』P.327で
ビンス・マクマホンはこのように言っている。
もともとアリと猪木の試合はワーク・ファイトになる予定だった。
これは紛れもない事実だ。だが、アリが日本に行ってひと目猪木を見るなり、
“なんだ、こんなヤツは楽勝だ”と言い出したのだ。
それにつられて、アリのコーナーマン(セコンド)のドリュー・“バンディーニ”ブラウンや
取り巻きたちが「もちろんだ、チャンプ!ケツの穴を蹴り上げてやれ!おまえならやれる!」と
煽ったせいで、一転してシュートの試合になったわけだ。
というわけで、『ブラッシー自伝』の中では「マジな勝負を望んでいる」のは
アリの方だったとされているのだ。
一体どこを読んでいるのだ(だから『裏モノ日記』に書かれた『ブラッシー自伝』の感想もおかしい)。

検証ブログ:2008-07-21

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最終更新:2017年05月17日 17:59