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『トンデモ一行知識』をもっと楽しく読み込むためのガイド
【ジャイアント馬場】
『トンデモ一行知識の世界』P001
元ネタと言われる本の中から実際に「
トリビアの泉」で扱われた数少ない雑学の一つ。
もしかしたらすでに若い子は「ジャイアント馬場の必殺技が十六文キック」という事すら知られていない可能性もあるので、この雑学も過去の物になりつつあるのかな(馬場さん自体知らない子もいるでしょう)
しかし番組内の検証では「実際には14文ちょい」と否定される結果に。
【コントラバス】
『トンデモ一行知識の世界』P001
三省堂の「デイリーコンサイス日中辞典」によると「低音提琴」。
中日で「妖怪的提琴」を引いても該当する結果なし。
台湾の Wikipedia でも「低音提琴」。この記述の中にも「妖怪」の文字はない。
まったく存在しない中国語を面白がるって、面白い?
【アイザック・アシモフ】
SF作家で化学者、そして雑学マニアでもあったアイザック・アシモフ博士は、
自身ものした一行知識の本の中でこう言っている。
「人間は、無用な知識の数が増えることで快感を感じることのできる、唯一の動物である」
『トンデモ一行知識の世界』P008
「トリビアの泉」冒頭でも使われていたアシモフの名言。
しかし実際にはこんな言葉はどこにもない。
アシモフの研究者ですら聞いたことが無い出所不明の、
初出が唐沢俊一の本だと噂される言葉。
関係者が唐沢俊一に出典は何かと聞いた時に
「以前ネットでそのような事が書いていたのを見たことがある」
と答えていたという。
【マウス】
パソコンについている
マウスの移動距離の単位を「ミッキー」という
『トンデモ一行知識の世界』P011
本の中で「正確に言うと、マウスの下のボールが一回転して
移動する距離が一ミッキーなのだそうだ。」と書いているが、
本当に正確に言うとマウスを動かす距離が 1/100 インチで 1 ミッキー。
マウスのボールサイズは機種によってまちまちなため、
唐沢の説明では意味を成さない。
さらに現在は光学式のボールのないマウスが主流なので
若い世代には「ボール?」と言われること請け合い。
個人的には、この雑学の説明で「マウスの単位がミッキーだと教えると女の子に『カワイーイ』と喜ばれるだろう」あたりも、ガセビアに数えたい気が。
【博士】はかせ
“博士”の正しい読みはハカセだが、明治二十年の学位発令のとき、
これだと“バカセ”と読まれる、 というので“ハクシ”という読みをつくった。
『トンデモ一行知識の世界』P018
「明治20年当時でも、ハカセのみが「正しい読み」というわけではなく、
「古訓」である「ハカセ」と、唐代読みの「ハクシ」は併存していた。
そして明治二十年のは「学位発令」ではなく「学位令発令」が正解。
【スーパーマン】
スーパーマンが空を飛ぶときの片腕をつきだしたポーズを「アキンボー」という。
『トンデモ一行知識の世界』P018
正しくは両手を腰に当てたポーズを英語で「akimbo」
実際に akimbo を辞書を引いてみたら、まったくその通りだった。
[形][副](なんだってといった態度で)手を腰に当ててひじを張った[て];
〈手や足を〉曲げた[て]
- stand (with) arms akimbo 両手を腰に当てて立つ.
上で引用したプログレッシブ英和中辞典のページは、イラストもついている。
確かにスーパーマンはこういうポーズをとることがある。ただし飛ぶとき以外。
【バドワイザー】
バドワイザーはチェコのビールで、「ブジョビジェ」というのが正しい発音。
英語読みしてバドワイザーである。
『トンデモ一行知識の世界』P.018
そうそう、冒頭に挙げた一行知識にもツッコミが入った。
現在有名な方のバドワイザーは、創業者のアメリカ人がチェコで飲んで
気に入ったビールの名前を勝手につけたもので、元祖バドワイザーとは
別である。
『トンデモ一行知識の世界』P.034
「正しい発音」のはずの「ブジョビジェ」でググったら、たった 2 件というオチ。
しかも、そのうちの 1 件は「中東の発音では『ブジョビジェ』とかいうらしい」
ということで、別にこれが正しい発音だとは言っていない。
そもそもバドワイザーはアメリカのビールメーカーの商品。(2008年にベルギーの会社に買収された)
チェコにあったビールの名産地ブトヴァイスをアメリカ読みしたのがバドワイザー
チェコ風発音として地名を「ブジェヨヴィツェ」と呼ぶこともあるらしいが
ビールに関して正しい発音はそれじゃない。
【コウモリ】
コウモリの飛ぶ速さ(150Km/時)はツバメ(130Km/時)より速い。
『トンデモ一行知識の世界』 P.18
コウモリの飛ぶ速さは秒速 5m の時速 18km 程度、ツバメは秒速 9m の
時速 32km 程度で、ツバメの方が速い。
ツバメの速さは、the Cambridge Encyclopedia of Ornithology からの孫引き。
さらに、下に引用した
http://www.musefanpage.com/NewFiles/q&a_00.html の
Robert さんによると、The Audubon Society Encyclopedia of North American
Birds reports that in 1930 では、その倍以上の時速 46 マイルだそうだ。
(アメリカのツバメがそんなに急ぐ理由は、高速道路を走る金属の化け物から
逃げているせいでは、とか投げやり? なことも言っているけど)。
こちらのアメリカのツバメの速さを採用すると、秒速約 20m で時速約 72km。
コウモリの秒速の根拠は、下記引用では「ある研究によると」でちょっと弱いけど、
まあ、エサの蛾を追いかけるときの計算例に使われる数値も、秒速 4〜5m だし、
ということで。
【ニッポン放送】
ニッポン放送は当初、昼間は「ラジオ経済」、
夜は「日本深夜放送」といふたつの局だった。
文化放送はもともとキリスト教放送局だった。
『トンデモ一行知識の世界』P020
ニッポン放送の開局・本放送開始は 1954年、
株式会社深夜放送の設立は 5年後の 1959年。
「ラジオ経済」が存在したのは、ニッポン放送の本放送開始前。
中央放送株式会社と株式会社ラジオ経済が統合して
日本放送株式会社となり、株式会社ニッポン放送に改称した後で、
本免許取得・本放送開始。
これは「ニッポン放送は当初、昼間はラジオ『経済』……?」に
書いた通りガセビア (ラジオ経済は日本放送株式会社の合併元、
株式会社深夜放送の設立はニッポン放送の開局の 5 年後) なんだけど、
個人的に面白かったのは、調べているうちに発見したこれ
http://ja.wikipedia.org/wiki/文化放送
NHKのレッドパージ組を大量採用した事が原因で放送開始直後から
常に労働争議に悩まされ、これがもとで経営状態が悪化。
聖パウロ修道会は経営から手を引くこととなった。
当時の左翼は宗教よりも強かった。
トンデモない OLD
【クジャク】孔雀
クジャクが神格化されて『孔雀明王』となったのは、
クジャクがものすごい雑食動物で、 毒蛇を食っても平気だからである。
『トンデモ一行知識の世界』P020
「ものすごい雑食動物」というのも、何だかものすごい表現ではあるが、
おいといて。
毒蛇を食べて平気だからというだけで神格化されるのならば、
蝮を食べたり、血を飲んだりしても元気で生きている人は皆、
誰でも神様になるのだろうか。
Wikipedia 等によれば、孔雀が毒虫・毒蛇類の毒を持つ生き物を食べることから、
人々の災厄や苦痛、煩悩を取り除く功徳があるとされて信仰されるように
なったとのこと。
とにかく人間から見れば、毒となるものを取り除いてくれるということが、
ありがたいので神格化された、と。
トンデモない OLD
最終更新:2021年04月12日 14:09