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【カストリ雑誌】
戦後の十年くらいの間にやたらに出た、いわゆるカストリ雑誌という
やつなど、そのテである。カストリとは、これも終戦後にはやったカストリ
焼酎のことで、酒粕から作った粗悪な焼酎である。アルコール分が強く、
少量で酔えるので、戦後の貧しい時代には大いに飲まれた。三号も
飲めば酔いつぶれるところから、三合でつぶれる (三号でつぶれる) と、
出てはすぐつぶれる雑誌類のアダ名として定着した。ネーミングの傑作
といえる。
『トンデモ怪書録』 P.043
この雑学はその界隈で有名なもので昔から色々な処で目にする。
そういう意味では別に問題にするような記述では無い。
しかし1998年にはこの説を唱えていながら、2006年に自らの日記で
凄い勢いで否定している。
まずはカストリ雑誌を古書市場で入手することが最近困難になってきて
いることから述べ、コレクターと研究者の間の断層について触れ、戦後の
社会事情の概説、そしてそれがカストリという名称に密接に結びつき、
決してカストリ雑誌の名称が“三合(三号)でつぶれる”という洒落から来た
ものでなく、戦後の紙類統制期に、統制外品であった仙花紙(着物の裏地
につけて汗を吸わせたり、輸送品の詰め物として使ったりして、印刷用とは
考えられていなかった)に目をつけたアイデアから、クズ紙を塩酸で溶かした
“紙のカス”からとった(再生した)紙、という意味で仙花紙雑誌のことを
カストリ雑誌といった、ということを説明。
以前書いたことが無かったかのように「三合でつぶれるとか言ってるヤツはガセ」
としている。この語源に関しては結論は出ていない。
唐沢は否定しているのではなく、その場その場で見つけた雑学(説)を採用しているだけ
なんじゃないかという感じもしている。
最終更新:2017年05月13日 08:04