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唐沢俊一の雑学王

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【正月】

『唐沢俊一の雑学王』 P.18 正月のトリビア


【停電】

台風といえば停電、停電といえば暗闇。
男女が二人きりでいる部屋で停電になったら、もうすることは一つしかないだろう。
安アパートの天井や床がギシギシと音を立てても、
みんな台風のせいだと思ってくれるだろうしね。
『唐沢俊一の雑学王』 P036

唐沢俊一はなつかしネタでしょっちゅう「こんな古いネタ、若い子たちには分からないかも」
と書いて、俺はこんな古いマニアックなネタを知っているんだぞ自慢をするが
「台風といえば停電」も近年ではあまり一般的な話題ではないかもしれない。
まあ、まだ生き残っている災害風物詩かもしれないが。

ウィキニュースから「停電 台風」を検索してみたが、沖縄や九州以外に台風による
停電は報道されていない様子。最多の沖縄でも、2005 年の台風ラッシュのときは
停電が 5 回ほどあったが、2006 および 2007 年は 1、2 回程度。

下記結果には漏れがある可能性もあるし、台風以外の原因――地震、雷、竜巻、
集中豪雨、強風など――で発生する停電まで数えるともう少し増える。

しかしここ 20 年以上、住宅密集地域にいて、夜中に停電の被害に遭った人間が
どのくらいいるかと考えると、唐沢俊一のトリビアはほとんど無意味と言えるだろう。
「停電といえば暗闇」で、「男女が二人きりでいる部屋」で、「安アパートの天井や
床がギシギシと音を立てても、 みんな台風のせいと思ってくれる」という条件に
合致しなければ、上で引用されているようなこととは無関係なのだから。


【ミキサー】

それらの知識は、決して特権階級の独占下にあって封印されているわけではない。
あまりにバカバカしく、また、あまりに何の役にも立たないために、
誰からも見向きもされず、放っておかれているのである。
例えば、「ミキサーは発明された頃、バイブレーターと呼ばれていた」とか、
「ハイイロガンには、ホモのカップルがおり、しかもプラトニックである」などという奴だ。
『唐沢俊一の雑学王』P045

ミキサーが発明され最初の特許はArnold Electric CompanyのStephen John Poplawski
当該特許U. S. Patent No.1480914のタイトルは『BEVERAGE MIXER』だ。
バイブレーターなどとは呼ばれてない。「呼ばれていた」っていうのなら、
1922年の発明当時にそう呼んでた奴を連れて来なさい。



【ハイイロガン】

前述の文章から
「ハイイロガンには、ホモのカップルがおり、しかもプラトニックである」
『唐沢俊一の雑学王』P045

ハイイロガンのネタはおそらく竹内久美子の『男と女の進化論』あたりからのネタ
しかしその文章を理解出来ていないらしい。
確かにハイイロガンのホモは存在するが、どちらもタチに回ってしまうので
やりたい気持ちだけでセックスに至れないという、全然プラトニックではない。


【ブラジャー】

ブラジャー型の補聴器が発明されたことがあった!
ブラジャーが補聴器なのである!/胸で音が聴こえる!!
発明者の女性デザイナー グラディス・ハートはこれで特許をとっている(1945年)
胸の表面で音を感じる
なぜ流行らなかったのだろう/ブラの機能はおろそかだったのでは…
『唐沢俊一の雑学王』P073の漫画

確かに「補聴器付きブラジャー」の特許は1948年にGladys M. Hartによって取られているが
「胸の表面で音を感じる」ようなシロモノではなく、胸の谷間の部分にマイクを入れておく
ポケットがあって音を拾うもの。(唐沢は1945年と書いているが1948年)
しかもこの特許はFred Ringが1933年に取った「補聴器付きブラジャー」の改良。


【脳内麻薬】

『唐沢俊一の雑学王』 P. 84 災害のトリビア
『唐沢俊一の雑学王』 P.110 火事のトリビア


【王冠】

ビンにフタをする「王冠」を発明したのは、19世紀のイギリス人、ウィリアム・ペインター。
名前の由来は、見ての通り、王冠に似ているから。
物を固定するには、2点や4点よりも、3点で支える方が安定する、
という力学的な理論から、3の倍数である21個のギザギザがついた。
その後の研究で、21個以上でも以下でも、21個以 上の固定力が
得られないことがわかり、今もギザギザの数は21個で規格化されている。
この他、ビンの飲み口の口径は27ミリ、王冠の高さは5.97ミリと、規格化されている。
『唐沢俊一の雑学王』P105

王冠を発明したWilliam Painterは、1838年11月20日Maryland州生まれで、
1906年7月15日Maryland州没。どう見てもアメリカ人。
しかも彼の王冠の特許ではギザギザの数は24個で、21個じゃない。
ギザギザが21個の王冠が現れるのは、私の調べた限りでは1910年代になってからで、
どうもPainterの死後のことのようだ。

日本の規格JIS S 9017においては、王冠は5種類が規格化されていて、
ギザギザの数は、それぞれ24・22・21・21・21だった。
1980年頃の一升瓶の王冠は、ギザギザの数が24個のものがかなりあったはずだ。
21個の王冠だけが規格化されてたわけじゃない。
王冠の高さは、JIS S 9017では「6.5±0.2mm」と規定されていた。
高さが「5.97ミリ」の王冠は、日本ではJIS S 9017廃止(1994年3月1日)と前後して、
普及しはじめたものだ。


【テストステロン】

『唐沢俊一の雑学王』 P.122 スポーツのトリビア


【ジューンブライド】

『唐沢俊一の雑学王』 P.148


【秋葉原】

“アキバ”は秋葉原の略称ではない!!
明治2年秋葉神社が建立された/アキバに行こーぜ
秋葉(アキバ)神社のある原っぱ……つまり秋葉原(アキバハラ)が正しい!!
昭和7年国鉄の駅ができた時役人がまちがえた/秋葉原(アキハバラ)
もう決めちゃったからこっちが正しいのだ!
『唐沢俊一の雑学王』P187の漫画

日本鐵道の秋葉原貨物取扱所の開業は、明治23年11月1日だ。
というか、山手線環状運転開始が大正14年11月1日だから、
少なくとも大正14年の時点で秋葉原駅は存在していた、っていう当たり前の事実に、
なぜ唐沢俊一は気づかないんだろう。

「アキバハラが正しい」というが、秋葉原駅のところにあった神社は「鎭火社」が正式名称
しかも明治3年の建立。
「秋葉」は単なる俗称、「正しい」地名ってことになれば「鎭火原」とでもせざるを得ない。


【石油】

しかしその後研究が進み、最近は「石油無機起源説」を唱える科学者も
出てきた。 その論者の一人、トーマス・ゴールドによると、石油は地殻の
深いところに棲息する微生物が、地底にある炭化水素を石油に変成させて
できるのだという。
『唐沢俊一の雑学王』 P.206


「微生物が、地底にある炭化水素を石油に変成」させるのなら、
「石油無機起源説」には 確かになりそうもないような。
というか、トーマス・ゴールドは、炭化水素を石油に変えるのは微生物だとは言っていない。
星間物質として豊富な炭化水素を、石油の起源とはしているけど。

「最近は『石油無機起源説』を唱える科学者も出てきた」もちょっと変。
説自体は 19世紀から言われていたとのことだし、トーマス・ゴールドの
『未知なる地底高熱生物圏』の翻訳は2000 年の出版だが、
その 12 年前に彼は『地球深層ガス』 (Power from the Earth) で
石油無機起源説を唱えている。
最近は「石油無機起源説」が注目されている――とでも書くべきだったと思う。


【電気椅子】

電気椅子は当初、エジソンによってアメリカ国民に紹介された
『唐沢俊一の雑学王』 P.218

「国民に紹介」とは、当時エジソンが電気椅子で、
動物を感電死させる公開実験をしていたことを指す。
なぜそんなことをしていたかというと、直流送電を提唱していたエジソンが、
ライバル社が推進した交流式を電気椅子に採用した。
つまり、交流式がいかに危険なものかを暗にアピールするという、
非情に狡猾なことをやっていたのだ。

ということだそうだけど、
ではエジソンが紹介した電気椅子は誰の発明なのかとか、
交流式を推進していたライバルは誰だったのかについての記述は
一行もないので、大ネタをスルーするのが好きな唐沢俊一の代理で補完。

電気椅子の発明者は、エジソンが雇用していたハロルド・P・ブラウン。
エジソンの右腕で、交流式に対するネガティブ・キャンペーンの中心人物だった。
電気椅子を使ったデモンストレーションでは、野良猫や野良犬だけではなく、
象までも殺してみせたこともある。



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最終更新:2017年05月21日 09:04