「この・・クロエのバカーー!!!」
「うわわっ!ごめん、ごめんってーー!あわわわわっ!?」
初めまして!ボクの名前は「クロエ・ド・シャルロット」 香月事務所っていう何でも屋に居候兼アルバイトとして住んでます
そのボクが何で怒られているかというと・・・
「ねーねー、アイシラ遊ぼうよー・・」
「・・・・」
「ねーってば~」
「・・・・・・・」
「あ~い~し~ら~っ!」
ボクは朝から暇を持て余してた。
それというのも、アイシラが遊んでくれないから・・
「あーもう!うるさいわねっ!仕事が終わったら遊んであげるからおとなしくしてなさいよ!」
「ふえ・・はぁい・・」
本当なら今日の仕事は無いはずだった
でも、突然の依頼が入って、アイシラはすぐ終わるからといって仕事を始めたんだけど・・
アイシラが仕事を始めてから、もう1時間は経ってる・・アイシラの嘘吐き・・大ッ嫌い・・!
「・・・もう泣きそうにならない・・少しだけ遊んであげるから・・」
「ぐすっ・・ほんと・・?」
「でも、少しだけよ? 後少しで仕事も終わるんだから」
わーいっ!やっぱり、アイシラ大好き♪
「うんっ!あそぼあそぼっ!(コトッ・・)」
あれ?今何か嫌な音がしたよね・・?
えっと、ボクの腕に何かが当たった感触がして・・その先には・・アイシラのコップがあって・・・
「・・・・・こんの・・・クロエのバカーーーー!! 仕事が終わるまで出ていけーー!!!!!」
「わわわ!!わざとじゃないってーー!!!」
コップの中には飲みかけのコーヒー・・そんでもって、その先にはアイシラが必死に書いていた書類(?)があったの・・でも、わざとじゃないんだもん・・くすん
と、こんな事があって 今は事務所を追い出されちゃった
あれ・・?何か向こうに人だかりが出来てる 楽しそうっ♪
「死ね、おらあああ!!」
全然楽しそうじゃなかったよ・・うん?あれ!?なんで、アイシラがあっちに居るのっ!??
というか、今にも悪い人に殴り・・ナイフ持ってるね・・あれ・・うん、刺されそうになってるの?
何はともあれ、守らなくちゃ!
「うわっ!何だこいつっ!」
「あぅっ!?・・いたた・・」
「あらあら・・大丈夫?」
うん?アイシラとは、ちょっと声が違うような・・それに目の周りも・・アイシラより優しい感じ
「う、うん・・って後ろ危ないよ!!」
アイシラ(?)の後ろには、怖い目つきをしたおじさんがナイフを持って切り掛かっていた
あ・・あ・・ダメ、間に合わないよっ!!
「っとと!・・ギリギリセーフなの・・フラウディア!何してるなのっ!」
「リンちゃんこそ、遅刻ですわよ?」
もうダメだと思ってたのに、気付いたら長身のお姉さんが怖いおじさん達をやっつけちゃってたみたい! 何が起こったかなんて、殆ど見えなかったけどカッコ良かったっ!
って、ちょっと待って・・さっき、「フラウディア」って・・何でアイシラは事務所に居るはずなのに・・
「なんで・・アイシラが、こんな所に居るの?」
「あら?くすっ♪なるほど、貴女がクロエちゃんだったのね?初めまして、私は「リシアンサス・フラウディア」 アイシラの姉ですわ そして、あちらが・・」
「僕は「ナツカゲ・リン」・・・フラウディアを助けてくれて、ありがとなの・・」
「アイシラの・・お姉ちゃん・・?」
アイシラにお姉ちゃんが居るなんて聞いた事が無かった
「あの子は元気にやってる?」
「こら!フラウディア、早く終わらせて帰るなのっ!・・(ボソッ)ミアンとの約束に遅れちゃうなの・・」
「あらまあ・・せっかちなリンちゃん♪ じゃあ、クロエちゃん またどこかで会いましょう?」
「ま、待って!・・・会わないの?」
ボクの記憶が正しければ、この2人はもう3年以上あってないはず
家族が居るのに、そんなのって・・悲しいと思う・・
「・・・ふふ♪優しいですのね? では、お言葉に甘えて今度遊びに行きますわ 今は・・向こうで怒ってらっしゃる方が約一名いらっしゃいますし♪」
リシアンサスの視線が向き先には、長身のおねえさ・・リンが立ってた
大人っぽい容姿でカッコ良いっておもったけど、子供のように剥れている様はかわいい!って思っちゃった
「では、クロエちゃん ごきげんよう」
「うん、まったね!」
アイシラのお仕事終わったかな? 帰って怒られるのは・・やだな・・。
「あれ・・クロエさん、お一人ですか?」
っっ!この声は・・・
「シオンっ!・・ふえーんっ!聞いてよ、アイシラってばね・・」
この人は、シオンって言って 何でも屋のお客さん
前の依頼から仲良くなって、今はアイシラも含めて一緒にご飯も食べる仲なんだよー
「なるほど・・そんな事があったのですか・・ほとぼりが冷めるまで家に来ますか?」
「え!?良いのっ?いくいく~♪」
シオンの家は、色々あって飽きないから大好きっ! でも、何も言わずに行っちゃったら・・アイシラ心配しちゃうかな・・?
「くす♪ では、いきましょうか?」
「うぅん・・やっぱりやめとく・・事務所に戻って、アイシラに謝ってみる! また今度遊びに行くね! またね、シオンっ!」
「はい・・♪」
ボクは慌てて事務所に戻る 階段を駆け上って・・廊下を走り抜けて・・扉を開ければ・・
「おかえり、クロエ 仕事も終わった事だし・・どこか、遊びにいく?」
「そこ」にボクの居場所がある・・ずっとずっと一緒だよ?アイシラ♪
「・・・うんっ!」
-1.5話 クロエ編 End-
最終更新:2009年02月25日 01:12