アメコジキ
基本情報
仮想全高 | 300m |
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仮想質量 | 測定不能(黒い雨の吸収により可変) |
存在規模 | 五号級 |
穢装等級 | Ⅴ |
ステータス
存在強度 | A+/飛び抜けて頑丈、かつ再生能力あり |
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疑似知覚 | A/黒い雨の降雨範囲なら集中すれば大体知覚できる |
穢装出力 | A/極めて高い。直接接触は狩衣越しでも危険 |
空間機動力 | F/基本的に移動しようとしない |
知能 | 人間並み。ただし、人を見下しているので常時慢心状態 |
概要
宙に浮かぶ巨大な女性のような姿の界異。
黒いドレスを着用し、漆黒のヴェールで顔の上半分を覆っている。肌は病的に白く、頬には黒く涙のようなマークが刻印されている。
足はなく、ドレスのスカート部には大量の黒雲が詰め込まれている。豊かな胸元には金の装飾を施された丸い瓶が大量に抱え込まれており、ひとつひとつに黒い液体が詰め込まれている。
とにかく巨大な界異であり、高層ビルに並ぶ程の巨躯が空中に浮かんでいるため街の一角を覆ってしまうような威圧感がある。一種の大怪獣に近い。
知能が高く、明確な思考能力を持つが基本的に人を『代わりに泣いてやらねば何もできない』と見下している。人間相手に初めから全力を出すことはなく、慢心や油断が多いため付け入る隙は多くある。
黒いドレスを着用し、漆黒のヴェールで顔の上半分を覆っている。肌は病的に白く、頬には黒く涙のようなマークが刻印されている。
足はなく、ドレスのスカート部には大量の黒雲が詰め込まれている。豊かな胸元には金の装飾を施された丸い瓶が大量に抱え込まれており、ひとつひとつに黒い液体が詰め込まれている。
とにかく巨大な界異であり、高層ビルに並ぶ程の巨躯が空中に浮かんでいるため街の一角を覆ってしまうような威圧感がある。一種の大怪獣に近い。
知能が高く、明確な思考能力を持つが基本的に人を『代わりに泣いてやらねば何もできない』と見下している。人間相手に初めから全力を出すことはなく、慢心や油断が多いため付け入る隙は多くある。
人口密度が一定のラインを超えている地域に住む人間から“依り代”を選び、依り代の抱える悲しみに寄生する形で現世へと霊体を降ろす。
アメコジキは依り代の悲しみを元に黒い雨を生成し、街一つを覆いつくす程の広範囲にそれを降らせる。そうして陣地を整えてようやく、実体を現すのだ。
依り代を失えばアメコジキは現世へ留まる楔を失い大きく弱体化するが、人道的見地、また失敗時に依り代自身がアメコジキの側へと肩入れを始めるリスクが高く、推奨されていない。
アメコジキは依り代の悲しみを元に黒い雨を生成し、街一つを覆いつくす程の広範囲にそれを降らせる。そうして陣地を整えてようやく、実体を現すのだ。
依り代を失えばアメコジキは現世へ留まる楔を失い大きく弱体化するが、人道的見地、また失敗時に依り代自身がアメコジキの側へと肩入れを始めるリスクが高く、推奨されていない。
アメコジキは『人の代わりに空が泣く』という概念を軸にした雨の界異であり、そのため人の悲しみに寄り添う性質を持つ。どれほど人を見下し、悲しみを踏みつけて利用していてもその最終目的は『依り代の代わりに黒い雨を涙として降らせ続ける』ことにある。
確認されているアメコジキの能力
- 黒い雨
穢れを多分に含んだ雨。依り代の悲しみを元に造られたものであり、街一つを覆う程の広範囲に降り注ぐ。雨と共に降り積もった穢れは界異の大量発生と成長を促進し、放置すればする程に降雨範囲は強力な界異が跋扈する魔窟へと変貌していく。
また、『黒い雨』という総体の内部は一種の精神世界となっており、元となった悲しみに深く共感した魂は黒い雨の中に囚われる。アメコジキが祓われても尚その内部に魂を囚われていたものは、二度とそこから帰ることが出来なくなる。
また、『黒い雨』という総体の内部は一種の精神世界となっており、元となった悲しみに深く共感した魂は黒い雨の中に囚われる。アメコジキが祓われても尚その内部に魂を囚われていたものは、二度とそこから帰ることが出来なくなる。
- 黒い雨の操作
未だ雲の中にある雨、今まさに降り注いでいる雨、落ち切って水たまりと化した雨、その全てを手足として振るうことが出来る。基本的には触手として撚り上げ敵に叩きつける運用が基本。
個々を自由な形状に押し固めた傀儡として仕立てることも可能。
個々を自由な形状に押し固めた傀儡として仕立てることも可能。
- 再生能力
黒い雨によって供給され続ける穢れを取り込み、自身の傷を癒す。かすり傷であれば一瞬、深手を負っても戦闘が長引けば徐々に癒えていくのがわかる程度の速度で自動的に回復を行っていく。
- 唱(うた)
悲鳴のような叫びを介して精神に干渉する能力。その唱が耳に届いた瞬間には既に精神汚染が始まっており、影響者は理由もない悲しみに行動を支配されて涙を零しながら立ち尽くすことになる。受けた者の被呪耐性によって効果の程度は変わるが、被呪耐性Aを貫通して硬直させる程の強度がある。予備動作が少ない上に連発が効くが、基本的に人を見下しているアメコジキが序盤からこの唱を使うことはない。
音波を介した精神汚染であるため、別の轟音で強引にかき消すことが可能。
音波を介した精神汚染であるため、別の轟音で強引にかき消すことが可能。
- 悲嘆の剣
周辺から搔き集めた黒い雨を超圧縮し、高圧のウォーターカッターとして撃ち放つ。雨ごと圧縮された穢れは濃度を高め物質化を始め、黒不浄めいた無数の欠片を生み出し始める。これがウォーターカッターの切れ味を飛躍的に高め、餌食となった者の肉体に食い込んでその肉体と霊体とを同時に侵襲する。その汚染は形代紙複数枚を持ってようやく止まる程の強度であり、基本的に受けることは推奨されていない。
発射までにチャージを必要とするが、基本的にその隙を唱(うた)で補う。
発射までにチャージを必要とするが、基本的にその隙を唱(うた)で補う。
- 偏在
現世と、黒い雨の内部世界双方に同時に存在する能力。二つの体は一つの意思によって運用されているが、それぞれの世界での行動に支障を来たす様子はない。
飽くまで同一個体であるため、どちらかの世界で受けたダメージはもう片方の世界の体にも反映される。
飽くまで同一個体であるため、どちらかの世界で受けたダメージはもう片方の世界の体にも反映される。
- 擬態
黒い雨の内部世界のみで使用する能力。内部に取り込まれた人間の記憶を参照し、その中から任意の人物の見た目、能力、性格を自分に被せる形で再現することができる。
ただし、この能力を用いるのは対象の抱える『悲しみ』を刺激して黒い雨を構築する悲しみに共感を促し、追加の依り代とする場合のみである。そのため行動を誘導するような言動が多くなり、勘の鋭い者には偽物だと気づかれることがある。
ただし、この能力を用いるのは対象の抱える『悲しみ』を刺激して黒い雨を構築する悲しみに共感を促し、追加の依り代とする場合のみである。そのため行動を誘導するような言動が多くなり、勘の鋭い者には偽物だと気づかれることがある。
- 傀儡作成
胸元に抱える瓶の中身やコントロール下に置いた黒い雨を用い、黒い雨内部に取り込まれた人間の記憶にある存在を模倣する。飽くまで傀儡であるため、見た目は黒い雨の塊であり模倣対象に成りすます用途には使えない。流体であるため切断や破砕に耐性があり、人形としてのまとまりを失う程に霧散させることが唯一の対処法。
- 寄生
アメコジキの最も基本的な能力。対象の悲しみに寄生し、黒い雨を生成する。
一度依り代に寄生して顕現した後でも、依り代の持つ悲しみに強い共感を示した魂を黒い雨の内部に取り込み、さらなる共感を重ねさせることでその魂に追加で寄生を行うことが出来る。
この行為によってアメコジキが強化されるなんてこともなく、ただ依り代の数に保険を掛けられる程度でしかないため戦術上の意味はほぼないに等しい。ただ、『誰かの代わりに黒い雨を降らせ続ける』本能に依る行動であるという説が主流である。
一度依り代に寄生して顕現した後でも、依り代の持つ悲しみに強い共感を示した魂を黒い雨の内部に取り込み、さらなる共感を重ねさせることでその魂に追加で寄生を行うことが出来る。
この行為によってアメコジキが強化されるなんてこともなく、ただ依り代の数に保険を掛けられる程度でしかないため戦術上の意味はほぼないに等しい。ただ、『誰かの代わりに黒い雨を降らせ続ける』本能に依る行動であるという説が主流である。
黒い雨の世界
黒い雨は依り代の悲しみによって作られる。つまりは、黒い雨の内部は依り代の精神的要素を用いて作られた一種の精神世界であると言える。
黒い雨の世界はアメコジキの支配する領地であり、そこには黒い雨の穢れによって発生する数多の界異と、依り代の無意識だけが住むことになる。そこは悲しみによって永劫に泣き濡れることを強要される地獄であり、それ以上の悲しみをアメコジキが取り払う理想郷でもある。この内部に住み、アメコジキに従う限りはその庇護を受けることができるだろう。
黒い雨の世界はアメコジキの支配する領地であり、そこには黒い雨の穢れによって発生する数多の界異と、依り代の無意識だけが住むことになる。そこは悲しみによって永劫に泣き濡れることを強要される地獄であり、それ以上の悲しみをアメコジキが取り払う理想郷でもある。この内部に住み、アメコジキに従う限りはその庇護を受けることができるだろう。
依り代自身の精神世界であるため、通常依り代はこの世界を知覚できない。内部に入り込み、知覚することが可能となるのは後から黒い雨に取り込まれるか、そもそも最初から肉体を持たず精神の領域にのみ生きてきた存在が依り代になった場合のみだ。
推奨対処法
五号級にしては直接戦闘能力の低いアメコジキではあるが、飛び抜けて高い存在強度、穢装、再生能力の合わせ技により鉄壁の防御力を誇る。代わりに、ほぼ移動することがないためタイミングを合わせて瞬間的な火力を集中させ、一気に祓滅するのが正攻法だ。
ただし、黒い雨により大量発生する界異への対処を怠っているといらぬ横やりを入れられる可能性が高い。祓滅作戦にはできる限りの人員を投入し、周辺の環境を整えてから戦う必要がある。
ただし、黒い雨により大量発生する界異への対処を怠っているといらぬ横やりを入れられる可能性が高い。祓滅作戦にはできる限りの人員を投入し、周辺の環境を整えてから戦う必要がある。
関連ページ
権利情報
権利者 | クサリ |
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コンタクト先 | https://x.com/kusari13 |
他作品での使用範囲 | 自由にお使いください |
登場作品 | ノベル/雨夜の星に手を伸ばし |