ミワシ部隊・第八部隊

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hamachi

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ミワシ部隊第八部隊

「第八部隊『後方支援隊』。嘉数靖崇陸軍曹長以下256名、烏有陸軍大尉殿の指揮下に入ります。俺たちを死なせてくれる戦場のため、七生でも八生でも報国を尽くさせていただきましょう」
【ハはHa、躯ガ軽い!凝れ小ソ報国の誉LE!唖々――陛下万歳!】

基本情報

基本情報の表は組織に合わせて任意に項目を変更していただくことができます。
略称 第八部隊
代表者 平野与四郎陸軍中尉 嘉数泰崇陸軍曹長
規模 およそ256名。増減する
本部 沖縄県・長野県・岩手県など?



画像:確認された隊旗。pngデータ防穢処理済み

概要

 大日本帝国陸軍の極秘組織、ミワシ部隊に所属する軍事組織。『後方支援隊』とは名乗っているが実際は2個(野砲・高射砲含め)砲兵中隊および歩兵砲中隊、歩兵小隊ならびに輜重兵中隊から構成される一個砲兵大隊規模。
 その構成員の殆どは「呪具化した兵器による効果により、絶対に死ねなくなった日本兵」であり、戦時中から存命な者に限って言えば実年齢が総じて100歳を超えている。
 呪具の効力は様々であるがどれも「呪具自身がより長く、より“悔いなく”戦い、ずっと機能させ続ける」事が念頭に置かれているらしく、そのために最も強度が低い部品である“人間”をも自らを機能させる一つの部品として組み込むことで彼らに不死性を与えている。ただし呪具によっては人型を失うこともしばしばである他、呪具化した兵器にとって重要なことは自らを機能させることだけであるため、兵士一人一人がどのように苦悩し、「どのような姿形に変貌し、どのように正気を失おうとも、ただ兵器の一部として戦闘行動を行える」という一点だけでその機能を維持し続けているという。
 ――――それに伴い、既に第八部隊の部隊員*1およそ256名のうち、人型を保っているものは50名弱、遺伝子的にヒトであるものはおよそ30名弱。うち正気を保っているものはわずか10名程度と、もはや人間なのか界異なのかよくわからない組織となり果てている。

第八部隊の設立集合経緯

 そもそも第八部隊と言う存在はミワシ部隊において呪具化した兵器の研究および解析を担っていた部署であった。
 呪具化した兵器とは、古くは妖刀や動く甲冑および火縄銃、新しくは日露戦争の折に用いられたとみられる血染めの軍旗やオチキス機関銃など、人命に深くかかわる危機の際に穢れを浴びて界異化ないし変性した兵器の事を指す。これらのうち独自に動き回ることがなく、また現実浸食の少ない物品を呪具と呼び、古来より何らかの形での運用が可能であるとして運用が続けられてきた。
 ミワシ部隊の設立の折に明治政府が最も重要であると考えたのは、烏有陸軍大尉の保有する日本刀――「霊魂を閉じ込め、肉体を乗っ取る妖刀」である。これらの他にも日本各地の妖刀などを蒐集して解析した結果、少なくとも文献上では何らかの高い霊力を持った者がこれらの呪具を*2作成していたことが分かった。
 1894年の日清戦争を経て1904年の日露戦争において、日本は史上初の「単一戦役による大量死」を経験。これと同期して旅順や奉天など各地で呪具の発生が確認された。*3
 戦後の調査によって、戦後民間レベルでの拡大を見せた遺影や招魂社*4を通じて呪具化する物品の増加が確認され、これに続く第一次世界大戦においても複数の境界災害および呪具の発生が確認される。
 これらを以て、1920年代のミワシ部隊第八部隊では「たとえ微小な霊力のみを保持する者であったとしても、大量の戦没者が発生した地点において発現する穢れによって、界異化物品ならびに呪具の有意な増加がみられる」と結論づけ、次の大戦における呪具の研究・解析とその資料収集を進めることとした。
 情勢が変わったのは1930年代の満州事変及び日中戦争*5の勃発である。第八部隊が1935年及び1940年に日中両地域間の呪具発生率の統計を計上した資料によると、民間人の死傷によって発生する穢れならびに呪具の発生率より兵士ならびに軍人の死傷による呪具の発生率の方が有意に高く、また民間都市など後方地域での死傷よりも戦場など臨戦地域における呪具の発生率が極めて高くなることが確認されている。ただしこの時点では日本側呪具発生率よりも中国側呪具発生率が多く、また日露戦争期における日露両国の呪具発生率との不整合が発生していたため、未だに研究途上の段階であったといえる。*6
 1941年に発表された『情勢ノ推移ニ伴フ帝国国策要綱』によってミワシ部隊の目標である『卜号作戦』が修正され、国土防衛に界異の運用が求められるようになってからは第八部隊の呪具研究分析任務が更に重要視され、また日本側の呪具においても兵器運用に足りるものを求められるようになる。
 しかし第八部隊による統計解析においては未だに呪具の発生原理および呪具発生率の操作が不可能であり、研究が手詰まりになったまま1945年の終戦を迎えた。
 この時第八部隊に所属していたのは辛うじて日中戦争期を通じて確保に成功した日本軍製の呪具化兵器を保持する1個小隊規模の兵力と各地の神職・僧侶および諸学者らによる研究チームであったが、日本の降伏に反対しミワシ部隊本隊への合流を望む1個小隊規模の呪具運用員に対し文官研究チームの長であり大山祇神社宮司であった大祝何某らは「日本が降伏した以上これらの呪具は文化財として保存されるべきであり、これ以上の軍事転用は認められない」として対立。最終的に大祝何某が旧日本軍製呪具化兵器の大半を封印し、残った数名の第八部隊員がミワシ部隊に合流した。
 戦後、元第八部隊員たちはミワシ部隊の一員として活動を続けるも、祓魔師による討伐を避けることは出来ず次々と祓滅戦死。
 しかし1956年以後活発化した旧日本軍関連遺骨収集事業に伴い呪具化した兵器が日の目を見るようになると、第八部隊員は総力を結集して呪具化兵器の回収に勤しんだ。それはガダルカナルからサイパン、ペリリュー、フィリピン、インパール、硫黄島から沖縄に至るまで広大な戦場を巡る長い旅路であると同時に、長い年月をかけた慰霊の旅でもあったといえる。
 時は流れて1970年代、老境に差し掛かった一人の第八部隊員はここで回収することに成功した呪具には一つの特徴が存在する事を発見した。


それは「呪具化した兵器は、どれもこれも兵士の――或いは兵器自体の“無念”が凝り固まったモノ」であるということ。

どれもこれも、呪具たり得たのは兵士たちの大量死のみならず「一方的に、もしくは力及ばず敗れてしまった戦場」が多数を占める事。

どれもこれも、呪具化した兵器自身が何らかの目的を……恐らくは「兵器として栄えある戦争に臨むこと」を叶えるために、その運用兵員を含めたすべての部品を不死の枷の中に嵌めているという事。


 1974年、ルバング島から最後の残留日本兵の帰還に前後して、最後の元第八部隊員が死亡。
 この時までに収集された呪具類は全部で89点。附属する“戦後に帰る事も死ぬ事すらも出来ない”日本兵たちはおよそ100名弱。
 同年同月。烏有大尉からの命により、正気を保っている人員の中で最も階級の高かった嘉数陸軍曹長が第八部隊長を拝命し、また残存する呪具の特性を吟味したうえで、「旧日本軍の呪具化した兵器の蒐集とミワシ部隊全体の後方火力支援任務」を担当する事となった。

第八部隊の任務

1.ミワシ部隊の作戦行動における後方支援
 第八部隊に配属されている兵器とその呪具的特性は以下の通りである。
  • 『九〇式七五粍野砲』(1門):「完璧に機能するように直し続ける」
  • 『一式機動四十七粍速射砲』(1門):「完璧に機能するように直し続ける」
  • 『九二式十糎加農砲』(1門):「周囲の人間を“砲兵”として洗脳して補充する」
  • 『九六式十五糎榴弾砲』(1門):「既に死亡した兵士の肉塊を動かし続ける」
  • 『九二式歩兵砲』(8門):「人ではない何かを運用人員として補充し続ける」
  • 『九八式二十粍高射機関砲』(5門):「“即座に使える代替品”を作り出して補充する」
  • 『八八式七糎野戦高射砲』(3門):「完全に霊体の幽霊たちが配備される」
  • 『九九式八糎高射砲』(2門):「血で染まった砂を人型にしたりして機能させる」
  • 『二式十二糎迫撃砲』(2門):「空爆で破壊された場合、“破壊されなかったこと”にする」
  • 『九七式中迫撃砲』(3門):「砲弾を規定数になるまで出現させ続ける」
  • 『八九式重擲弾筒』(8門):「運用者の三人が同時に死ぬまで、7.7mm弾程度では傷がつかなくなる」
  • 『九二式重機関銃』(2丁):「使用者の記憶を弾丸に変える」
  • 『三八式歩兵銃』(19丁程度):「持ち主の霊体を抜き取り、固定する」
  • 『三八式歩兵銃』(9丁):「付喪神と化した三八式歩兵銃。装備した者は四号級界異“英霊”として判定されるようになる」
  • 『九九式軽機関銃』(8丁):「死亡した場合即座に肉体を再構成する」
  • 『九九式短小銃』(14丁):「持ち主が負傷した部位を別の物体で置換する」
  • 『九四式六輪自動貨車』(40両):「中隊長である少佐殿……の軍帽を被った、数十本の軍刀で形作られた人型実体に対して輸送計画と輸送する物資を話すと、その通りに運んでくれる輸送車両の群れ」
  • 『九五式小型乗用車』(5両):「大尉・少尉・軍曹・一等兵の階級章と軍服を着た人型の靄と軍属の靄が乗り、それらの階級以上の人しか運んでくれない軍用自動車たち」
  • 『九四式装甲貨車』(8両編成):「幽世を運行する軍用貨物列車の亡霊」
  • 『九〇式二十四糎列車加農砲』(1門):「時間軸を運行する列車砲」
  • その他、複数の小火器ならびに砲迫兵器

 これらは1個混成砲兵中隊・1個高射砲中隊・2個歩兵砲中隊の合計17門の砲と1個機関砲中隊の合計5門の高射機関砲、1個迫撃砲小隊の中迫撃砲3門からなる砲撃中心の兵装群であり、これらに1個機関銃小隊の重機関銃2丁ならびに8門の擲弾筒、それに三八式歩兵銃および九九式軽機関銃合計73丁からなる歩兵小隊と輜重兵中隊に相当する輸送トラックが配備されている。

 これらのことから、第八部隊はミワシ部隊唯一の砲兵部隊として、第四部隊・第七部隊・第十五部隊による敵陣切込み、及び野戦における砲火力支援を担当する。

2.ミワシ部隊各部隊に対する物資輸送
 ミワシ部隊第十部隊、『補給隊』は物質転送の術を有する者が存在する。しかし彼女による物質転送は大掛かりな物資輸送に対してあまりにも不向きであり、このニッチを埋めるために旧日本軍の輸送トラックによる物資輸送が行われることがある。

3.歩兵小隊による散兵攻撃
 第八部隊付歩兵小隊はその殆どの人員が何らかの形で不死性を獲得して*7おり、法律で禁止されている黒不浄弾を用いるなど、通常の祓魔師に対して極めて優位に立ちまわることが可能である。
 特に特定の三八式歩兵銃9丁を装備した旧日本軍兵士――四号級界異“英霊”は、その根源が付喪神化した三八式歩兵銃であり、これを手にした人間を乗っ取って「自らが皇軍の神兵である」「自らは皇国の為に戦う英霊である」と確信する界異へと変貌してしまったモノ。穢装等級にしてⅢ号相当である彼らは狩衣無しでは致死的なまでの穢れを放出しながら戦闘活動を行うだけの縁起兵器であり、なおかつ人間同等の知恵を以て集団戦術を取ってくることから祓魔師にとっても極めて相性が悪い相手である。

4.物資生産
 第八部隊は日本各地に呪具化した軍用工廠を保持しており、ミワシ部隊の戦闘行動に必要な物資を生産・補充する事が可能である。なお備考ながら、これまでの80年間における境界対策課による地道な祓滅作業によって、徐々に数を減らしていることがわかっている。
 呪具化した工廠のうち現存するモノの多くは霊的な存在として存在しており、旧軍工廠跡地に出現する事が多い。一時的に現世側の建造物及び領域に上書きされる形で展開されるらしく、夕暮れ、明け方、深夜など特定の時間帯にのみ出現。一定時間の間、モンペや作業服だけの“工員”らを働かせる生産活動を行った後、また元通りに消滅するという機序を取る。そのことから完全に界異であると認定されることもしばしばであり、現在までに▮件の呪具化工廠が破壊されている。
 またその他、広島・大阪・名古屋などに数か所に、旧軍の文化財建造物として実体化している呪具化工廠も存在するらしい。詳しくは不明。

5.霊的保線作業
 第八部隊、『後方支援隊』の任務は多岐にわたる。そのうち最も重要なものが架線・保線作業である。これは第八部隊の保有する装甲貨車や列車砲の運用にも必要な他、第十部隊『補給隊』の人員輸送任務においても重要な地位を持つ。
 これらは死してもなお働く満鉄職員の幽霊やシベリア抑留で死亡した日本兵たちの怨念が籠った呪具を用い、霊的・物質的に鉄道保線作業を行っているものである。
 また別途、建設工兵としてのみならず戦闘工兵としての任務も担っているらしい。

主な所属者

  • 嘉数靖崇陸軍曹長*8
  • コヒマ軍曹*9
  • 前田上等兵*10
  • 石松一等兵*11
  • 元山兵長*12
  • 虎頭二等兵*13
  • オルモック兵長*14
  • 水戸山一等兵*15
  • 安里五二軍曹*16
  • マニラ兵長*17
  • 四嶺山上等兵*18
  • 牡丹江一等兵*19
 以下沢山。

関連ページ

権利情報

権利代表者 イワシコ農相
権利者 イワシコ農相、浜地、グレン亜種、妖識、竹田天糸、
追谷類、Vasakrama、ふむゆる、yukke、C‘eat la vie、
霧島明
代表者コンタクト先 Xアカウント(イワシコ農相)
他作品での使用範囲 完全にフリー素材!
日本軍の亡霊と戦わせたいとき、砲兵陣地と戦わせたいとき、
また戦車や航空攻撃を仕掛けたいとき、
および手軽な人型の四号級界異と戦わせたいときなど
いつでも使ってOKです!!
呪具化工廠攻略戦をやっても良いよ!!
登場作品 ミワシ部隊、現にて出動す。
【タクティカル肝試し】旧八咫ノ川禁域実況配信!
ウィキ募集バナー
注釈

*1 戦闘部隊に限る

*2 意図的・偶発的を問わず

*3 なお、当時は兵隊狸など界異による現象であるとも誤解された

*4 いわゆる靖国神社や護国神社などの戦没者慰霊施設

*5 ならびに太平洋戦争を含めた、いわゆる15年戦争

*6 日露戦争期においては日本側呪具発生率よりロシア側呪具発生率の方が若干高く、また奉天戦より旅順戦の方がその量・質共に高かった

*7 三八式歩兵銃19丁に関しては「銃が破損しない限り肉体の損傷を無視して行動が可能」、九九式軽機関銃8丁に関しては「死亡した場合即座に肉体を再構成」、九九式短小銃14丁に関しては「負傷した部位を別の物体で置換」など

*8 1895年群馬県高崎にて出生。公式には1945年4月ごろ沖縄嘉数高地にて死亡

*9 1906年新潟県高田市にて出生。公式には1944年6月ごろインドコヒマにて死亡

*10 1921年沖縄県今帰仁にて出生。公式には1945年4月ごろ沖縄前田高地にて死亡

*11 1924年茨城県水戸にて出生。公式には1944年9月ごろペリリュー島にて死亡

*12 1914年東京都多摩にて出生。公式には1945年2月ごろ硫黄島にて死亡

*13 1926年満州哈爾濱にて出生。公式には1945年8月ごろ満州にて死亡

*14 1919年広島県三原にて出生。公式には1944年12月ごろフィリピンレイテ島オルモックにて死亡

*15 1924年静岡県浜松にて出生。公式には1944年9月ごろペリリュー島にて死亡

*16 1904年熊本県熊本にて出生。公式には1945年5月ごろ沖縄那覇にて死亡

*17 1901年大阪府大阪にて出生。公式には1945年2月ごろフィリピンマニラにて死亡

*18 1906年北海道釧路にて出生。公式には1945年8月ごろ占守島にて死亡

*19 1923年宮城県石巻にて出生。公式には1945年8月ごろ満州牡丹江市にて死亡