FEATO式世界線
概要
創作者集団「FEATO」のメンバーたちによって作られた
カノンです。
一部設定と作品を除き、設定は「
CC BY 4.0 DEED」の元に自由に改変・使用が可能です。三次創作お待ちしております。
原則としてFEATOメンバーのみのカノンに所属可能とします。
本カノンはコア設定をできるだけ守りながら、独自解釈・独自設定を加えているのがコンセプトとなります。
世界観について
界異との戦いと同時に、政治と法律との戦いに重きを置いたカノンです。
コア設定との大きな相違点はありませんが、様々な独自解釈が存在します。
独自設定
- この世界において、「界異」の存在は一般に周知されていません。
- ただし「境界異常」「境界災害」と呼ばれる現象は周知されており、これには穢れによる土壌の汚染も含まれます。
- 同じく「祓魔師」は、一般には周知されていません。
- ただし宗教事業法に基づく宗教事業として、地方神祇事務所への届け出によって許認可がなされる一種の「専門的技能を要する職業」であると、世間一般では周知されています。祓魔師とはその中の呼び方の一つであり、一般的には「僧侶」「神主」「イタコ」「拝み屋」などと同じ感じのある種胡散臭い職業であると認識されています。
- コア用語の「呪詛犯罪」の項の説明「儀式技術や祭具を悪用して行われる犯罪の総称。」に従い、霊的な道具全てを一律で「祭具」と呼称しております。同じく儀式もまた、霊的な効果を持つ民俗儀礼などを総称して「儀式」と呼称しております。
- ただし世間一般に対しては文化財保護法に基づく「宗教文化財」であるとして、有形・無形・民俗文化財の中から特定のものが宗教文化財であるとして認定されています。
- 「境界対策課」に関しては、2001年に中央省庁再編によって環境庁へ部分的に統合された旧神祇庁の所轄業務のうち、境界災害の対応ならびに境界異常の浄化を目的とした機関であると、一般的には周知されています。
- 残りの宗教行政ならびに宗教文化財保護の担当部署は文化庁宗務課へ移管されています。
- 祓魔師の組織における「第○祓魔隊」「祓魔隊第○班」設定については、第一祓魔隊を汎用的な祓魔業務に携わる部隊とし、その下に所属する各班が実働部隊として活動します。対して第〇祓魔隊と称される部隊は「東京近傍ではなく地方に配属・常駐する祓魔隊」ないし「特殊な任務・特殊な事情の界異・特殊な祓滅方法などなどの事情によって、通常の祓滅業務とは敢えて異なる祓魔隊」であるとします。
- 「加護」ならびに「穢れ」は四次元的素粒子ないし三次元的物質であるとして理解され、現代科学の範疇として研究がなされています。
- 同じく「物質化した穢れ」、ならびに「物質化した加護」も、例外的ながら元素周期表に記載されるくらいには周知されています。これらは特に物質化した穢れに関しては一般的に「穢晶」と呼称され、これを加工したものが現代における「黒不浄」になります。
- 穢晶を利用した穢力発電所(穢荷霊子炉)が、少なくとも小学校の社会の教科書に登場するくらいには一般的に周知される形で存在します。
- 「幽世」は、少なくとも四次元的空間ではありません。これに関しては諸学説があります。
- カミは全て、四号級以上の界異です。現実浸食によって天災を引き起こすこともあり、通常の号級の他に、一号級以下の「無号級」、五号級のうち特定のものを示す「呪禍級」「崇神級」「天災級」が追加されています。
- 無号級の定義は「一号級程度の現実浸食ならびに存在強度を保持し、なおかつ人間への加害性が弱いもの」、呪禍級の定義は「個体としては一号級・二号級・三号級界異であっても複数個体が密集する事によって五号級界異として認定されるもの」、崇神級の定義は「五号級界異のうち、特に現実浸食が五号級界異を越え、なおかつ個体としての存在強度ないし穢装出力が極めて高いもの」、天災級の定義は「五号級界異のうち、特に現実浸食が通常の五号級界異を越える、なおかつ現実浸食が極めて広範囲にわたり、異界化を以て境界異常を形成するもの」です。
- 一部独自単語がございます(下記にて説明)。
独自単語
三次元的物質に対して四次元方向に存在する四次元的物質のこと。どちらかというと四次元的素粒子に近く、現状では正の霊荷を持つ恩寵子と負の霊荷を持つ呪霊子ならびに中性霊子の三種類が確認されている。これらは三次元的素粒子に対して常に付属して物質を構成し、霊荷を以て三次元的物質の霊的存在を示す。通常の場合の霊荷は中性であるとされるが、霊離反応を経た物質は、例えば鉄であれば呪霊子を排除することで聖帯化したものが聖化鉄(Fe(+))、呪霊子が霊的核子に捕捉されることで穢帯化したものが穢化鉄(Fe(-))と称される。
三次元元素を介さず、霊子のみで構成された四次元的エキゾチック元素。霊素は通常の三次元的物質と同様に目視が可能であり、元素番号はiである。霊的核子内の霊的イオン化(霊離)反応によって聖帯化・穢帯化が発生するが、聖帯化した霊素を聖化霊素あるいは霊素(Ⅰ)、穢帯化した霊素を穢化霊素あるいは霊素(Ⅲ)などと呼称する。霊的原子量の多い穢化霊素の方が変化しやすく、また物質化も為しやすい。
2000年頃に成立した非三次元科学に関する標準的統一力学モデル。これまで存在が疑問視されていた加護ならびに穢れの非三次元的力学に関して、既存の素粒子物理学における標準模型を応用しつつデュルケーム、エリアーデ、柳田らの聖俗理論を統合・修正することで確立された。
本来エネルギーを媒介しないと思われていた恩寵子・中性霊子・呪霊子などの霊子スピン数を(ψ/2)nと置いたうえで非三次元空間内での不確定性を証明しつつ三次元空間におけるこれらの霊子をフェルミ粒子ともボース粒子ともつかない素粒子であると仮定したうえでその非三次元力学的な統一モデルを形成したものである。
これによって非三次元的物理学の解明が進み、「穢装に対する加護装の存在」「加護の物質化に関する力学的難度証明」などが明らかとなった
三次元的物質に付属した霊子による、霊的化合物とその有機的システムの総称。特に有名なのは人体の四次元方向への拡張によって確認される霊体であるが、動物、無機物、自然現象、果ては電気信号に至るまで、三次元的物質を介した存在には全て霊体が存在する。これらが霊的イオン化することで付喪神や受肉型界異などとして現出する事が多い。
「領域定着性境界異常」あるいは「侵食型境界災害」とも。境界異常のうち、旧神祇庁による諸々の定義に合致するものを禁域と呼称する。このうち現に界異の出現が認められたり穢れの汚染が酷い地域から順に荒霊禁域(活性禁域)・鎮座禁域(休息禁域)・安定禁域(終息禁域)の三種類に区分され、穢晶採掘などの業務が行われるのは鎮座禁域ないし安定禁域においてのみである。また禁域に関する所轄官庁は林野庁鎮守部であるが、禁域としての指定は環境庁神祇部が行い、禁域内における調査などは林野庁鎮守部が行うという奇妙な状態になる。
霊素(Ⅲ)、通称「穢晶」を用いた発電方式。穢晶をそのまま燃焼させて発電を行う熱機関型穢力発電所と穢晶内の霊的核反応を用いて発電を行う霊核機関型穢力発電所の二種類があり、後者を特に穢荷霊子炉と呼ぶ。ただし国内においては熱機関型穢力発電所の実用化が1950年代後半に至るまで適わず、対して原子力発電所からの技術流用によって穢荷霊子炉の国内普及が早まったため、日本国内における大規模穢力発電所は概ね穢荷霊子炉である。(注:中小規模穢れ力発電所は熱機関型である場合が多いが、法的には全て霊子力基本法(昭和31年法律第184号)等の霊子力法制の一部である穢化元素及び穢荷霊子炉の規制に関する法律(昭和31年法律第89号)に規定される通り全て穢荷霊子炉と呼ばれる)
厳密な定義は「文化財保護法に規定される宗教文化財のうち同一の三次元的材質に対し有意な霊的変化を保持する文化財ならびに
その他同一の三次元的材質に対して有意な霊的変化を保持する物品」。わかりやすく言うと霊的な効力を保持した物品全般のこと。定義上黒不浄もまた呪具に該当するが、黒不浄のように全体の霊荷が穢化したり聖化したりという事は必要がない。
学術的に言うと、恐らくこれらは三次元的材質に対して四次元方向に拡張した場合の霊的な空間において何らかの霊的化学変化が発生した結果霊的に生体構造が生じたものであるとされ、所謂付喪神などはこの類型。人間や有機物のみならず無機物・概念に至るまで霊体が存在するという四次元的物理学の基礎から導き出され、“霊体に有意な霊的効力が発揮された”状態を指す。
主な作成法は古くは実力のある祓魔師など霊的素養の高い者が忌火を代表的な例として作為的・無作為的問わず作成することであるが、近代に至るにしたがって霊的な素養を持たないものでも「大量の死傷者が発生する事に伴う思念ならびに穢れなどがあり、霊的化学変化が生じやすい環境下にある」などの事由によっても発生する事がわかって来た。
ただし近代的な荷霊電気炉方式によって作成された黒不浄をはじめ、タクティカルな方法によって製造された呪具はその製造過程の問題で各材質の霊的変化が均一化されることで概ね一様な効力を発揮するようになることが判明しているものの、霊的素養の高い祓魔師や一般個人が作為的・無作為的問わず作成した呪具や穢れの影響で霊的化学変化を経た付喪神などはそれぞれの場合においてアトランダムな効力が付与されることがあり、むしろ単純に霊素(Ⅲ)を用いた黒不浄や霊素(Ⅰ)を用いた祭具よりも穢化化合物を用いて作成された祭具の方が特徴的かつ唯一無二な祭具となる場合が多い。当然それに伴い一般的な祭具よりも殺傷力や効力が跳ね上がる場合も多々存在するため、環境庁神祇部は呪詛犯罪者による運用に対し警戒を強めている。
厳密には総称。環境庁組織法に基づく組織等機関として境界対策能力開発総合大学校とその附属教育機関を代表とする複数の祓魔師育成機関であり、宗教系大学を含む私立大学や県立・市立等の高等専門学校も存在する。
特に境界対策能力開発総合大学校とその研究科は学位を得ることが出来る省庁大学校の一種であるが、その他境界対策事業として存在する祓魔師の訓練のために境界対策組織法により各地方行政組織に訓練機関を置くことが許可されている。これらの訓練機関のうち東京都に所在する訓練機関であるところの東京都境界対策学校を神官学校と、関東神祇事務所に設置される関東神祇学校を神学院と呼称する事も多い。
その他、クラシカル系の私立大学の専門課程等幾つかあるらしい。
宗教事業法を根拠法とする祓魔師の免許。甲種、乙種、丙種、丁種、銃刀、霊反応性、有穢、縁起の8種類があり、銃刀、霊反応性、有穢、縁起の4種類は甲から丙のいずれかの祓魔免許を持っていなければ取得できない。甲から丁までの祓魔免許は祓滅出来る号級ならびに乙種・甲種免許においてのみ監督者としての許可を指定しており、丁種免許は一号級以下、丙種免許は三号級以下、乙種免許は四号級以下、甲種免許は全ての号級の界異を祓魔することができる。ただし、一般的には「宗教事業者が持ってるなんか変な免許」或いは「境界異常の浄化・採掘作業における作業可能な度合いを示す免許」であると認識されている。
発行する場合は地方神祇事務所に届け出を出し、当地で実施される祓魔免許試験(学科、実技)に合格したうえで地方神祇委員会から交付される形式を取る。
穢れおよび加護ならびに霊的打撃または呪いなど非三次元的要因によって肉体的・精神的または霊的に障害を負うこと。厚生労働省の定義に従い十四等級が設定されており、医師の診断とともに地方神祇事務所によって障骸者手帳を交付される。
これらの障骸者は穢晶産業による労災や穢晶採掘時の慢性的穢染によって発生することが多いが、同時に界異と遭遇した一般人にも発生しがち。ただし一般的には界異の存在が公表されていない以上、これらの被害者は境対課などに入庁させられることもままある。
なお、公式文書では障がい者と表記すると三次元的要因による障害と混同しやすいため、瘴がい者と表記されることもある。
義手義足並びに義体は、一般的な科学技術ではAIを補助的に用いた筋電義肢に該当するものだと認識されているものである。
厳密には障害者総合支援法(平成17年法律第123号)第76条第1項を根拠とする補装具の一分類であり、保険医が疾病、負傷ならびに身体障害および障骸の治療上必要な行為として装着させることが出来る。一応技術的には現実よりも進んでいるので結構滑らかに動くし結構軽いらしいが、全身義体を成立させるほどの倫理観の欠如は現状出来ていない。
ただし祓魔師や特定の職業に機能を特化させた義肢及び義体に関しては、メガネや補聴器などと同じく日常生活および職業上の理由で装着されるものであると規定され、これらに関しては保険適用外となる。当然これらの購入には多額の資金を実費で払わないといけないため、祓魔特化型の義手や義体を装着したまま戦闘する祓魔師はあまり多くない。
中でも祓魔師向けの義肢および義体はその性能が極めて高いものの、一種の祓魔術を用いたシロモノであるため極めて高額になりがちらしい。
クローンおよびデザイナーチャイルドの技術は、一般的な科学技術では現状実現できていないと認識されているものである。
ただし、一種の祓魔術を用いたソレに関しては、内密理に様々な計画が進行しているらしい。
中世ヨーロッパにおいて一時期発展した学説。幽世と現世の関係に関して論じられた仮説であり、要約すると「現世と幽世を隣接する連星であると置いたうえで、その他のカミや並行世界の類を恒星・惑星に見立てて“現世の外側を幽世である”とするものの一般論的な幽世と厳密な意味での幽世は別物である」とする理論。
本来は地動説を中心とした占星術を基盤としてキリスト教圏と非キリスト教圏との間で幽世ならびに界異の出現傾向を比較したうえで、現世と同じように幽世においても「地域差」があるのではないかというものであった。
近代に向かうにつれて時代遅れとされたものであったが19世紀にはこれを基盤としたうえで天動説および天文学の常識を取り入れ「現世と幽世は2つの双子天体であり、相互に公転しつつその接触面において界異の存在が生じる」のではないかと仮定された。カール・マルクスによる“第三の幽世”概念はこの時代の二連星仮説に基づいており、同じく19世紀末のエレナ・ブラヴァツキーおよびアレイスター・クロウリーらのような神智学・近代西洋魔術の勃興に伴う非キリスト教的概念の流入によって“カミ”と「幽世ではない小規模な特定法則適用時空」即ち異界の存在を説明するために改良が重ねられた。この結果として高号級界異の保持する境界再構成型非三次元的力学の機序や「現世に加護が、幽世に穢れが充満する理由」、現世を維持する加護という存在などに関して説明する事が可能となったが、より直感的理解がしやすい単一世界説に敗北する形で学会から消滅したという歴史がある。
現状、幽世に関する学説の主流は前述の通り単一世界説であるが、1980年代以降のプレーンワールド仮説との複合性を鑑み現在二連星仮説自体の再評価がなされている。
界異および全ての現世に存在する物体は、「加護によって形作られる存在等級」「霊力によって形作られる霊体」「穢れによって形作られる穢装」の三つによって構成されているとする説。ソシュール=ササキ理論および二連星仮説を元に構成されており、「界異の保持する存在等級」や「神成の原理」、「霊体のみ、或いは現象としての界異の説明」、「“神”と呼ばれる界異」および「現世に近しい他の異界」等等の説明がつけられるようになっている。
ただし界異に関する説明のみならず現世の存在に対する解釈が可能であるため、一概にこれが正しいものであるという確証もない。
穢れや加護などを使った戦争。単純に黒不浄弾や黒不浄爆弾、戦略霊子力潜水艦などを用いるものであり、穢れの致死性や穢染の永続性と合わせて1960年代以降全世界の一般市民にもこの恐怖は知られることとなった。
境界兵器規制条約(1978年)や特定有穢性兵器禁止条約(2002年)などによって規制が進みつつある。
黒不浄爆弾などに加え、祓魔術や呪具や界異・縁起の類まで用いる絶滅戦争。カミサマから聖遺物までなんでもありな単純明快なチキンレース。一般的には知られていないが、各国指導部や祓魔師たちはこの概念を知っている。
非三次元戦、全面境界戦争とも。
1961年に箱根圓角(神祇庁)、賀茂繁(宮内庁)、安倍亮太(林野庁)、相馬武尊(自衛隊)の四者によって提唱された境界災害の新たな認定方法。基本的に天災級を越える被害、即ち一国にとどまらない境界災害を指定するものであり、202▮年現在までに14個の分類が存在するとされる。
わかりやすく言えばKクラスシナリオ。この世界では既に一度や二度ほど引き起こされているという説もある。
独自解釈
1971年に環境庁設置法に基づき設置された省庁。史実と異なるのは環境庁設置法第四条に規定される任務に「境界異常に関するもの」「穢れの規制に関するもの」などが含まれていた。
2001年の中央省庁再編に伴い環境庁設置法並びに環境庁組織令が改正され、旧神祇庁の史実の環境省と同様の組織系統に加えて神祇部と神祇技監(複官型の次官級審議官。地球環境審議官の対になるように配置される)等境界異常対策に関する部署を保持する大規模な府庁となった。
1948年に神祇庁設置法に基づき設置されていた省庁。本来の所轄業務は宗教行政ならびに宗教文化財に関して管理監督を行うもの、ならびに境界異常の対策工事における地鎮祭・安全祈願祭等の及び境界異常対策工事業務の管理とそれへの従事。戦後のごたごたで内務省と文部省から宗教行政絡みの部署を引き抜いて省庁を形成した。日本国憲法第20条に基づく政教分離原則に従い特定の宗教を推進するものではなく、あくまで宗教法人法に基づく宗教法人と認定と宗教事業法に基づく宗教事業者の認定、並びに文化財保護法に基づく「宗教文化財」の指定ならびに管理を行う省庁であった。
2001年の中央省庁再編に伴い廃止され、宗教行政並びに宗教文化財の管理保護業務は文科省文化庁に移管。境界異常に関する部署は環境庁神祇部として既存の環境庁境界保全局へ統合され、現在の境界対策課に至る。
2001年に環境庁境界保全局へ統合された旧神祇庁の境界異常関連部署のこと。上位組織は環境庁境界保全局であり、神祇部の他に企画調整課・防災計画課・残穢管理課・残穢規制課を置く。神祇部の他の4課は1971年から環境庁に元々あった穢れ対策部署であり、穢れによる汚染の規制を担当していた。
神祇部の下部組織には境界対策課の他に総務課、地域課、医霊課、結界管理課、装備開発課、技術開発課、広報課などがある。
本来の環境庁業務に割り込むように割り込んできた神祇部と旧来環境庁の中で穢れ対策を行っていた残穢規制課・残穢管理課などとの間にはまだもう少ししこりが残っているらしい。
2001年に環境庁組織令を改正して設置された環境庁内の部署。法的には「境界異常の調査および対策を行うもの」であると示されている。
あまりにもあまりな予算運用や装備調達、および部隊の動かし方などから、防衛省をはじめとして境界対策課への批判は多い。
正の霊荷を持った霊子、ならびに聖化元素のこと。中性霊子と霊的核力によって結合し霊子核を形成する霊的素粒子、恩寵子によってこれが発生するとされ、理論上どの物質においても加護が存在する。しかし物質化した加護とも呼ばれる霊素(Ⅰ)が自然において発生することは少なく、また霊的イオン化反応においても陰イオン化するほうが圧倒的に多いことから、霊素(Ⅰ)が主だって工業的に生産されることは少ない
特定の四号級-五号級界異によって発現する霊的変化のこと。具体的には"神"と呼ばれる存在によって引き起こされることが多く、先天的或いは後天的に何らかの祓魔術的素養を保持する。一般的な祓魔術とは異なり詠唱や儀式などを必要とせずに発動させるものが多く、発動が無自覚的なものも多い。医学的な原因や機序などは不明であるが、恐らく加護ないし穢れによって霊体に何らかの異常が発生した結果として祓魔術に酷似した現象が発生している。
一説には、霊が見えるなどごく汎用的かつ小規模な霊的機能を含む先天的な祓魔師のソレや祓魔術の類もまた何らかの加護によるものではないかという学説もある。
上記加護(2)を含めた、霊体に対する変異のうち、「社会生活を行う上で障害とならないもの」。その成立過程から加護術式と固有術式に分けられることもある。
本来的には固有術式、即ち「自我境界の成立に伴う成長過程の範疇で生得的に発生した」霊体変質のうち、特定の高号級界異ないし呪具などによる霊体変質を加護(2)と呼称し、霊視や全縁体質などを固有術式と呼称する。この固有術式は霊的素養と言い換えることも可能であるが、加護出力の多寡と比例するものではない事に留意する必要がある。固有術式の存在はナチュラル祓魔師の極めて特異な祓魔能力、即ち再現性のない異能の一例として太古の昔より知られ続けてきた。
対して、人類は古来よりその信仰心や数十年以上に及ぶ宗教的学修と修行ならびにその教理の内面化また霊的作用を持つ儀式としての入れ墨・灌頂・洗礼等によって後天的に霊体器官を敷設・成長させることで固有術式のある程度の形式化と経験則に基づく再現性の発揮を図ることに成功しつつもあった。これによって発現する霊体変質を加護術式と特別に呼称する事も多い。
科学的には加護(2)も固有術式も加護術式も或いは呪具その他による霊体変質も全て霊体器官と総称され、特に「社会生活を行う上で障害となるもの」を障骸と呼び、逆説的に社会生活を行う上で支障をきたさないものを霊体器官と呼称する事も多い。当然これらの霊体器官は人間のみならず他の有機物・無機物にも存在するだろうとみなす事が可能である事から、呪具や祭具の祓魔能力の根源をこの霊体器官に置く学説もある。
これらの分類並びに理論化は長らく行われてこなかったが祓魔技術研究所の八咫烏所長により理論化され、研究開発課の数原氏によって「生体への刻印に伴う霊体器官の後天的な促成敷設」が実験段階にある。境対課の一部祓魔師には数原氏による後天的霊体器官敷設が実行され、様々な霊的素養の後天的拡大が行われているらしい。
負の霊荷を持った霊子、ならびに穢化元素およびこれによって発生する穢帯化現象のこと。空間中に存在する穢れの濃度を表すときは霊的存在である穢れを仮に三次元的微粒子であると仮定したうえで〇mg Tz(ツァーラアト)/m4という表記を行う。
霊的作用による残穢封じ込め工事、および残穢浄化工事を含む境界異常対策工事のことを、一般的に結界と呼ぶ。法律に示される厳密な名称は霊素等連結用祭具型境界保全工事である。
神祇官法(昭和23年法律第49号)を根拠法令とする国家資格。旧々神祇官法(明治17年に教部省が崩壊したあと)を経たうえでの旧神祇官法制定(1930年代くらいの神祇院成立頃)など幾つかの法令があったとはいえ、全国的なものでは明治時代の旧教導職布告(太政官第一三二号達)から数えて凡そ80年ぶりに復活した神官・僧侶その他宗教儀術者の統一的免状であり、神祇官国家試験を突破した者は弁護士や医師と同じく名称独占資格として特権を得ることができる。
その成立上宗教界からの圧力が極めて強く、全国的に統一された階級区分が為されていなかったが、タクティカル化の始まった1990年代以後独立行政法人神祇官資格支援機構によって行われた旧試験を経たうえで、2020年代現在は一般社団法人日本神祇官機構が実施する民間試験によって実績や実務経験などに基づいた〇種神祇官認定が為されるようになり、以て甲種から戊種までの5階級で実績や能力による階級区分認定が行われるようになった。
これらの神祇官たちは基本的に、加入義務はないものの各地方の神祇官会に所属する事が暗黙の了解となっており、神祇官として独立開業して活動するためにはその地方の神職や僧侶や司祭とメンバーが何故か一緒な○○県神祇官会に所属する事を余儀なくされる。ただしこれは2013年頃の公益法人改革によって大打撃を受けており、ユーキャンで神祇官資格を取る若者も出ている様子。
一般的には「昭和28年上野呪詛犯裁判における最高裁判決(昭和36年11月12日最高裁判所第二小法廷)に基づく非三次元的要因による例外的な主観的危険説に基づいた有罪判決ならびに同判例に合致した不能犯類型」のこと。上野呪詛犯裁判とは、昭和28年東京上野の闇市において、被告Aは故意に殺傷する意図をもって霊的効力を持った呪具を使用し、個人的怨恨を抱いていた男を殺害した事件。これを殺人罪と取るか不能犯・迷信犯と取るかによって司法の場を大きく揺るがし、最終的に最高裁において「具体的危険説に基づきこれによって具体的な危険性を以て他を現に殺傷せしめることを一般人は知り得ず、事後における客観的危険性評価においても事件発生当時霊的効果における理解が薄いものであるとして一般的不能犯の類型に収めつつも、世間一般の社会通念上、一般的に迷信と理解される儀式並びに霊的物品による加害の意図は明白であり、また被告の主観ならびに被告における認識では霊的物品を用いた加害行為が現に他を殺傷せしめるものであると理解していたと解するのが適切である」とされ有罪判決が下された。
この判決を以て、「一般的にその機序が三次元的物理学による理解の埒外であるがゆえに不能犯となるべき刑事訴訟に対し、霊的効力という特殊な事例およびそれを用いて他を故意に害し社会規範を毀損せしめる行為の悪辣さに基づく例外的主観的危険説の適用により有罪とみなされる事件」を呪詛犯(じゅそはん)、ならびにこのような霊的犯罪を実行する犯罪者を呪詛犯罪者と呼称する。
旧神祇庁、現環境庁神祇部職員が境界保安法(昭和45年法律第304号)によって規定される特別司法警察職員としての立ち位置を保持していることを示すもの。境界保安法第46条には「神祇庁に境界公安官を置く」と、同じく第49条には「境界公安官は刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の規定による司法警察員として職務を行う。」とあり、境界公安職員手帳を携帯して境界災害内における保安・公安業務を担うものであるとされた。現在では環境庁神祇部において対呪詛テロ任務を取り扱っている。
一般的には「非三次元的要因に基づく肉体・精神への障害を治療する技術」。つまるところを言うと霊体を治療する技術全般のこと。
日本においては元来医師法に基づく医師の所轄業務であったが、1952年に発生した惨讐の河事件による大規模穢染によって広島県内の医師ならびに民間宗教事業者(厳島神社・広島護国神社・広島別院などの神祇官を含む)のキャパシティーが破綻。1958年には厚生労働省国立予防衛生研究所とアメリカ原爆傷害調査委員会による日米両者の合意が行われ、原爆被害のみならず穢土汚染に伴う医療の認知が進み、この反省を以て1963年心霊医師法が成立。医師法に基づく医師を三次元的要因に伴う医師であるとし、1950年代以後の穢晶バブルに伴う障骸者の増加により心霊医(心霊医科)が発展した。
神祇部の他、産業医や各地の病院にも心霊医科があったりする。一般的には“お医者さん”の一部であり、民間人は障骸等級の認定の為に必要な診断書の発行のほか穢染健康被害および呪詛犯罪の疑惑のある霊体損傷などにおいてこの心霊医と関わることも多い。
また別途、厚生労働省の所轄として救急医霊士・臨床医霊士など多種公的資格もあるらしい。
一般的には「穢れの濃度に伴う穢晶の強度」であると認識される。概ねシェルピー衝撃試験によって割り出された靱性に対応しており、一般的な穢晶および黒不浄は穢装等級一号級であると認識される。これらは三次元的力学に伴う靭性のみならず霊体における霊的靭性も含まれているらしく、これらを複合した基準によって穢装等級が指定される。また穢装等級の高いモノは必然的に穢化霊素ならびに穢荷霊子の放出が認められるため、大気中に放出された穢れによる健康被害もまた多くなりがち。
穢装等級と概ね一致し、「三次元的物理法則をどれほど無視するか」などによって定義される。
号級 |
定義 |
代表例 |
被害規模 |
代表的な事件 |
無号級 |
一号級のうち、人間への加害性が弱いもの |
“銃創” |
たまに民間人が死ぬ。祓魔師なら造作もない |
しばしばある。事件にすらならない |
一号級 |
現実浸食が弱く、かつ個体として干渉する |
“黒虫”・“歩骸” |
民間人が最低でも1人は死ぬが、祓魔師なら打破可能 |
事件にはならない。日常的な祓滅作業 |
二号級 |
現実浸食が明確に発揮される |
“赤夜児” |
民間人が気楽に死ぬ。新人祓魔師も危ない |
事件にはならない。日常的な祓滅作業 |
三号級 |
動物くらいの知恵が出てきて、現実浸食が強くなる |
“波狼注意報”・“マヨヒガ” |
プロ祓魔師でも少し危ない |
ちょっとだけ強い祓滅作業。一般には明かされない |
四号級 |
言語を解するくらいの悪辣さがあり、現実浸食が強い |
“禍地蟲”・“英霊” |
比較的大規模な地震と同じくらいの被害を及ぼす。班長級が何とか食い止めるしかない |
安芸灘四号級禍災(2001年)・大阪北部四号級禍災(2018年) |
五号級 |
現実浸食が凄い強く、無茶苦茶賢い |
“秋彼岸”・“鬼種五型” |
大規模な地震や水害と同じくらいの被害を及ぼす。班長級複数人による祓滅が必須 |
京都五号級禍災(2014年)・恐山五号級禍災(2015年) |
呪禍級 |
個体では一号級から三号級程度であっても群体として五号級界異に相当するもの |
一号級界異“蜃霧牢”・無号級界異“銃創” |
地域レベルでたいへんなことになるが、対処も簡単なことが多い |
平成26年京都呪禍災害(2014年) |
崇神級 |
五号級のうち、個体として無茶苦茶強いもの |
“烏有先生”・“瞑婚” |
最低でも1000人規模で人が死ぬ。祓滅が困難であることも多く、封印で対処する場合もある |
渋谷崇神級災害(20■■年) |
天災級 |
五号級のうち、天災を引き起こすほどの現実改変を行うもの |
“流れを変える神”・“嶽火の神” |
班長級を大量に投入して撃破するか、儀式による封印でなんとかするしかない |
阪神淡路大天災(1995年)・東日本大天災(2011年)・御嶽山天災(2014年)・平成30年西日本天災(2018年) |
大神災 |
五号級のうち、世界や文明そのものを大きく揺るがすもの |
“ありえざる神”・“黄泉より祓う神”・“彼岸より孵る神”・“華の神” |
全面境界戦争に匹敵する。発生した公式記録は無し |
▮▮▮▮事案・開門型大神災・比礼増人事件 |
存在強度に基づく仮説上のもの。厳密には存在強度と同一或いは近似する概念であり、穢装等級と存在強度の比例関係に相当する。そもそも存在強度とは現世において非三次元的現象ならびに物質を存在させるために必要なエネルギー量から計測され、これの量が高ければ高い程三次元空間に対する非三次元的力学への干渉が強くなり、結果として「存在強度に引きずられる形で」現実改変が発生する。これの発生源が生物であると仮定した場合その根本原理的に自己保存の機能が発生すると考えられるため、穢装等の物理的干渉力を持つ等級が導き出せる。これを発展させ、加護(1)によって存在強度を構築した場合加護装とも呼べる自己保存に特化した物理的干渉力或いはそれに関連する現実改変を発揮しているのではないかとしているのが加護装仮説の根本である。分かりやすく言えばATフィールドと言っても過言ではない。
一般的には祓魔師や式神ならびに一部障骸等の身体性能や自己保存能力に関して説明づけられることが多い。
一般的には「猟犬や鷹狩りの鷹と同じようなもの」として認識される「非三次元的要因に基づく肉体・精神への有意な変異を生じさせた生物」。基本的には動植物に穢れや加護が干渉して霊的に変化したものであると解釈され、「特定縁由に起因する動物の愛護及び管理に関する法律第二十五条の二および動物の愛護及び管理に関する法律施行令第三条における特例を定める法律」(平成13年法律第90号)により動物愛護法(昭和48年法律第105号)ならびに鳥獣保護管理法(平成14年法律第88号)の適用範囲外に置かれる。
縁起の特例的使用は縁起特例法に基づき祓魔免許中縁起免許を保持するものに限られ、それ以外は動物愛護法ないし鳥獣管理法に基づき違法である。
穢晶ないし穢化金属を加工したもの。日本における穢省産業史に基づくならば、明治維新以後西洋的な製鉄技術が流入する事で加工が可能となった穢晶を中心とした加工物を「黒不浄」と、明治時代以前に主流であった穢化金属による加工物を「古式黒不浄」と、それぞれ定義する。
穢晶から黒不浄へ精錬するために必要な霊的熱源。練度の高い祓魔師が自身の霊的素養によって聖荷霊子を運用する原始的な祓魔術であり、境対課で運用される汎用的祓魔術における『霊力放出』と同義。古来は鍛冶師個人の忌火または"金屋子の神"の加護を持つ巫女による忌火屋-たたら精錬法が主流であったが、明治時代以降は西洋製鉄の技術を活かして"金屋子の神"を勧請した高炉・転炉一貫精錬法が確立する。対して現代では設備コスト的側面も合わさり"雷丘(いかづち)の神"を招来し、荷霊プラズマ化した聖化霊素(忌火)を電極から放出することで精錬ならびに脱穢の工程を同時に行い黒不浄を大量に精製する荷霊電気炉法も多く存在する。
しかし近年では"雷丘の神"および代替方法である"天満の神"の招来コスト高騰や霊素(Ⅰ)の高騰のため、単純な聖化酸素・聖化水素等を用いる荷霊電気炉も増えているという。
一般的にはあまり認知されていない。学術的には「非機械式非三次元深層神経網応用自律ロボット」のこと。霊素(Ⅰ)を主に用いた非機械式自律ロボットの事であり、主に式法によって擬似霊体を構成する事で発生する。
基本的には何らかのコアを用いた擬似霊体の構成を以て形成され、「事前に定義された運用方式に従って媒体を動かす」安倍式式神と「媒体を前もって定義することで運用方式を逆算して構築する」ラビ・レーフ式式神との二種類が存在するとされる。
「生得的に発生した霊体の変異により、先天的に祓魔能力を備えた祓魔師」のこと。厳密には自我境界の発達に従って発生するものであると考えられており、“生得的”と呼称するにはあまりにも語弊が多い。
一種の才能であり、障骸と併用されることも多い概念。古来より現在まで多数のナチュラル祓魔師が生まれ、規格化されないその特異な祓魔能力を以て活躍し続けてきたという。
「学術および信仰をはじめとした霊体の変異により、後天的に祓魔能力を備えた祓魔師」のこと。また儀式を学習することで祓魔能力を備えることに成功した例も含める。
宗教や伝統に則る事が多く、現在では宗教組織をベースとした民間祓魔組織ならびに1990年代以降の宗教離れによって失業した人材の登用や2014年の石名坂事件による組織的混乱にともなうヘッドハンティングで、境対課でもクラシカル祓魔師の割合は比較的多く存在する。
「技術的進展に伴う後天的霊体の変異ないしは祭具の運用により、後天的に祓魔能力を備えた祓魔師」のこと。再現性の無く特異な呪具ではなく工業的に生産された祭具を用い、儀式の簡略化と体系化に伴う“汎用祓魔術”の成立によって、1960年代以降タクティカル祓魔師の存在は祓魔業界において主流なものとなりつつある。
1990年代以降の宗教離れと2000年代前半からの時田平郎前境界防災特命担当大臣による境対課のタクティカル化によって、この傾向は顕著なものとなった。
独自組織
通称FEATO。境界異常や幽世に関する情報を収集し、研究する事が主な所轄業務である。
メタ的に言えばF式カノン創作者どもの擬人化。便利に使う。
内閣府設置法に基づく特命担当大臣。国務大臣をもって充てられ、内閣府に置かれる。特定の官庁は保持しないが、特命担当大臣として関係する省庁および部署に資料の提出などを求める事が出来る。
内閣府設置法に基づく内閣府の内部部局。局長級分掌職として境界防災政策に関する関係省庁、関係自治体等との平時及び有事における霊子力防災に係る総合調整を一元的に担う組織である。
改正霊子力基本法に基づく内閣官房内部の部局。議長は総理大臣。副議長は内閣官房長官、環境庁長官、内閣府特命担当大臣(境界防災担当)の3名からなる。境界災害対策指針に基づく施策の実施の推進その他の霊子力事故が発生した場合に備えた政府の総合的な取組を確保するための施策の実施の推進の他、霊子力事故および境界災害が発生した場合において多数の関係者による長期にわたる総合的な取組が必要となる施策の実施の推進を主な担当事項とする。
いわゆる祓魔師学校。神官学校はあくまで東京都の、神学院は関東神祇事務所の下部機関。
内閣府に所属する研究機関。ミワシ部隊によって攻撃、破壊される。
農林水産省の外局、林野庁の祓魔組織。所轄は禁域の管理。禁域内の調査ならびに界異の祓滅が担当であり、死亡率は高い。
農林水産省の外局、水産庁の祓魔組織。所轄は海洋穢染ならびに日本沿岸に発生した境界異常の浄化。神祇官が多かったりする。
厳密には兵科。一般的にはチャプレンの一種であると認識されている。主な担当は営内ならびに演習場、艦艇内部など。陸上自衛隊に関して言うと各師団・旅団に1個小隊ずつ祓魔小隊が置かれ、その他第一空てい団、中央即応連隊、富士教導団に1個小隊ずつ設置される。また境界異常時の災害派遣用部隊として第1から第3対界群が編成されている。
警察において、境界対策課等宗教事業者の監視を行う部署。通称マル境。班とは言っているがその規模は大きい。
警視庁公安部における祓魔組織。境対課とバチバチに殴り合う為作られたらしい。
警視庁をはじめとして各地の地方警察に置かれる。
宮内庁の極秘の機関。“陛下”と御陵に関する業務をやる……という名目。その本来の役割は“しろしめす神”という名のカミを封じ込め、維持する事。このカミの権能と“加護”により、日本の認証官と言う認証官は祓魔の裏側を外に漏らすことがない。いわば日本の要石である。
その都合上厳密には宮内庁ではなく“陛下”よりお給料を賜る内廷職員という扱い。凄く強いクラシカル祓魔師たちの巣窟。
幽世と現世との間の不法な渡航を取り締まる法務省出入国在留管理庁の支分部局。所在地は京都清水五条。およそ250名が勤務しており、ビザ無し幽世渡航や幽世からの不法入国および不法在留界異の摘発などを行っている。
呪詛犯罪企業の摘発を専門とする、労働基準監督署の祓魔部門。主な業務は祓魔術を用いた労働基準法に違反する企業及び個人の摘発と霊的存在の労働に関する規定の決定と監督を担当する。
厚労省直轄の病院。担当するのは障骸者の根本治療。スゴク闇の機関。
担当はトテモアブナイ呪詛犯罪者の拘留。
その他、恵伏木刑務所や幾つかの呪詛犯罪刑務所・呪詛犯罪者収容房があるらしい。
幽世や異界など他の知的種族ならびに“神”との外交交渉に引っ張り出される祓魔組織。つまるところは縁起契約の専門家。儀来官は本来局長級であるが、ローカルランクに基づく在外公使団の長として名称大使としての地位を持つ。
内閣情報調査室を隠れ蓑として秘匿された機関。時田平郎の肝入りとして設置された機関であり、「ミームという概念を式法として運用する」ための特殊部隊。
「現在完成していないモノ或いは理論的概念を式法として運用する事が出来る」という正体不明の式法を保持する極めて近未来的なタクティカル部隊である。
独自呪詛犯罪/民間祓魔組織
厳密な正式名称は無し。時田平郎元境界防災担当大臣(任期2001-2012ごろ)の息のかかった企業、研究者、政治家、祓魔師などからなる勢力であり、1990年代から「日本のタクティカル化を30年進めた」と言われるほどのタクティカル狂の志や色んな物の影響を受けている。
主な事業は「クラシカル祓魔師の影響力減退」「式法絶印など霊体奇形の科学的説明」「式法を持たない人間でも用いることのできる汎用祓魔術の制定」「生体祭具の研究」「クローン祓魔師の製造」「人間の界異化に関する研究」などなど。
現在は時田平郎が死んだことから影響力が削がれているといううわさもあるが……?
江戸時代から存在するタクティカル武家。○○権守という官職を得て、陰の大名として江戸の世の境界対策を行っていた。
武術の中に儀式手順を含めることで武術と共に加護防壁によく似た武技を用いることが可能であり、地味だが便利に強い。
幽霊に関するタクティカル祭具の製造。細工計画という人倫を廃した祭具製造計画があるらしいが……?
タクティカルヤクザ。主な団体は横浜を根城とする“六代目黒震会”、大阪や神戸を根城とする“神戸高島組”、広島を根城とする“四代目善紋組”、福岡を根城とする“三鬼会”など。
独自法令
神祇庁を設置する法律。2001年の中央省庁再編に伴い廃止される。
神祇庁の組織を規定する政令。2001年の中央省庁再編に伴い廃止される。
神祇官の資格の許認可に関する法律。これによって国家資格であるとみなされる。
祓魔師たちが宗教事業者として認知されている法律。免許に関してもこの法律を根拠法とする。
2015年の法改正で丁種祓魔免許が追加された。
宗教事業者の能力育成に関する教育機関の設置を認める法律。
穢力発電所を含む穢力産業に関する法律。
- 穢化元素及び穢荷霊子炉の規制に関する法律(昭和31年法律第89号)
同じく穢力産業に関する法律。穢荷霊子炉に関する安全規則などを規定している。
- 有穢性祭具運用規則(昭和33年総理府・神祇庁令第13号)
有穢性祭具の運用に関する庁令。たびたび改正され、そのたびに基準が厳しくなっている。
- 境界災害等対策特別措置法(昭和36年法律第224号)
伊勢湾大瘋を経て国会で成立した境界災害に関する特措法。境界災害発生時における災害対策本部の設置などに関して規定している。
医霊技術を行う医師等の地位と免許に関して制定された法律。臨床心霊士と心霊医師に関する免許と可能な事を規定したものであり、境対課の祓魔師にも心霊医師あるいは臨床心霊士を取得しているものが多く居る。また、所謂新興宗教の教祖などは臨床心霊士を保持せず医霊活動を行っていることが多い。当然摘発対象である。
神祇庁職員ならびに環境庁神祇部職員のうち境界保安業務に就く者に対する司法警察職員としての地位を規定したもの。労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)第115条の3において境界災害発生地点の労働安全監督業務を労働安全衛生法全体の適用範囲外としているため、そのために必要な諸制度の制定の為に用いられる。
穢化元素(黒不浄など)の規制に関する法律。環境庁の所轄として制定された。
- 有穢性弾頭ならびに穢性元素の規制に関する法律(平成元年法律第341号)
有穢性弾頭の規制に関する法律。ウェストミンスター条約への批准によって制定された。これによって日本国内では黒不浄弾が使用できない。
境界異常を発生させる兵器(暗に縁起兵器を含む)の規制条約。国連総会において環境改変兵器禁止条約(1976年)に前後して採択され、3年後発効。
西側諸国における有穢性兵器・霊反応性兵器の残穢規制に関する枠組みを制定する国際条約。
上記ウェストミンスター条約に関する議定書。残穢基準量の具体的制定を行っている。
国連総会によって採択された有穢性兵器の禁止条約。ロシア・中国は当然ながら、アメリカもまた批准していない。
独自の事件
近畿地方に推定五号級界異が発生したことに伴う『全土結界』の副作用によって、近畿京阪神地方を中心に大規模な風水害被害が発生した。残されている記録から推定五号級界異“血経の神”の出現と全土結界との凄まじい干渉によるものであるとされる。
同じく近畿地方において、前年にミワシ部隊等によって封印された推定五号級界異“血経の神”の封印が破られ京都市を半壊させた事件。前年の室戸大瘋によって西本願寺・下加茂神社などの祓魔師たちが払底していたこともあり大被害を及ぼす結果となった。
鳥取県鳥取市付近において、推定四号級界異によって引き起こされた禍災。終戦時のごたごたによって資料が散逸しているが、現在では“金屋子の神”がその原因であったと考えられる。1000人以上の死者・行方不明者を出しながらも、当時大日本帝国に存在した祓魔組織である神祇院とミワシ部隊によって調伏された。
伊勢付近で発生した推定五号級界異によって引き起こされた禍災。終戦時のごたごたによって資料が散逸し、界異の詳細については今現在に至るまで不明である。禍災被害は極めて広範囲に及び、伊勢市を中心として1000人規模の境界災害罹災者の他に死者・行方不明者1200人を超す大地震を誘発した。
これによって日本の霊的防護のバックアップを担っていた三種の神器のうち八咫鏡が破損し、続く1945年の原爆投下によって日本の霊的防護は完全に破綻する。
1945年1月に推定四号級界異によって引き起こされた禍災。終戦時のごたごたによって資料が散逸し、界異の詳細については今現在に至るまで不明である。ミワシ部隊および祓機一〇五師団による交戦の末当該界異を撃滅することに成功するも、三種の神器のうち草薙剣が破損してしまう結果となった。
1945年9月に発生した禍災。鹿児島県から西日本一帯にかけて天災級界異(当時の呼称は五号級界異)“アマノマガエシ”が大量発生した事件。特に広島市における被害は甚大であった。
厳密には、一般には開示されていない昭和東海天災ならびに南関東直下型天災を含む。“唯だ心の中の神”、“鳴動する神”、“御頭の神”、“■■■■す神”などの神性存在が連動して出現或いは封印を破却して現れた。ミワシ部隊や旧軍の祓魔部隊を除く、日本全国の祓魔師たちが団結して対処したものの、三種の神器のうち八尺瓊勾玉が破損し、以て日本の霊的防護は完全に消滅した。
推定五号級界異“九頭の神”による禍災。死者・行方不明者3500人以上。
広島で発生した禍災。無号級界異“
銃創”によって太田川・元安川・天満川流域に大量の穢れが溢れ、広島市近隣において呪禍級境界異常が発生した事件。現地の祓魔師および呪詛犯罪組織“真衆安芸紋徒”らによって祓滅させられた。
この事件後、大量に発生した障骸者救済のため医霊技術が発展していく。
国鉄中央本線三鷹駅構内で無人の列車が突如走り出し、沿線の街に突っ込んだ事件。当時の記録から恐らく二号級界異“グレムリン”の仕業であると思われるが、祓魔師による鎮圧には至らず死者6名を出した。当時発足したばかりの神祇庁には隠蔽能力がなく、GHQその他の協力によって日本共産党と元運転手のT氏が犯人であるという事で処理された。何とか界異の仕業という事を隠し通すことは出来たものの、実はぶっちゃけ無茶苦茶危なかった事件。
天災級界異(当時の呼称は五号級界異)“祖霊”による禍災。神祇庁が必死に資料を集めて特種境界災害に対する鎮圧儀式マニュアルが整備されることになる事件。死者・行方不明者500人弱。
天災級界異(当時の呼称は五号級界異)“星界巡”による禍災。死者・行方不明者1500人弱。
南近畿地方から東海地方にかけて発生した大天災。死者・行方不明者5500人弱。天災級界異(当時の呼称は五号級界異)“帰する神”によって生じた禍災であり、天災級界異という名称が正式に用いられるようになったはじまりの事件である。
当時の日本社会党委員長浅沼稲次郎が右翼少年山口二矢によって刺殺された事件。呪詛テロ組織“協和連軍”の関与が指摘される。
長野県大鹿村を中心に発生した天災級界異“留まる神”の勢力拡大。日本のみならず朝鮮半島にまで被害が拡大したことから、天災級を越える境界異常即ち大神災の定義が急がれるようになった。死者・行方不明者400人程度。
柏手電気(当時は電源開発)の淡路穢力発電所において、大気中への排出残穢基準量をを上回る量の穢化霊素が放出されたことに伴う近隣住民の健康被害が発生したことへの住民訴訟。1973年、最高裁判所において行われた判決により住民側が勝訴する。
金嬉老事件に次ぐ劇場型犯罪の一つ。元神祇庁の祓魔師にして呪詛犯罪者畔筵智道斎(あぜむしろ・ちどうさい)が、当時の佐藤内閣における神祇庁長官藤井興宣(ふじい・おきのり)の臨席のもと日本遺族会が会合を開いていた九段会館を襲撃し、機動隊による包囲の下で政治家および神祇官らを殺傷した事件。鎮圧自体は神祇庁の祓魔師および居合わせた靖国神社の神祇官らによって行われるも、この事件で辛うじて生存した藤井神祇庁長官の放言事件(1969年藤井放言)と以後の冷遇への関連や機動隊包囲下におけるマスメディアへの露出と合わせて世間一般へ知られることとなる。当時の新左翼活動の活発化に同期して語られることが多く、公判では部落問題への提起と日本遺族会の右傾化が主な焦点となった。ただし繰り返すようだが当時は新左翼運動の活発化やオリンピック景気の反動による不景気もあり、世間一般に大きな傷跡を残すことは無かった。
神祇庁所属の祓魔隊が大型祭具を輸送する際、道路を封鎖する届け出を現地警察署に提出したものの、現地警察署と管区警察局がこれを却下した事件。これにより祓魔隊は界異祓滅に失敗し、遺族の一部が警察署長ならびに担当者に対し民事訴訟を行った。
複数の一号級界異“鬼火”によって発生した火災事故。死者150人。一般人にとって、所詮一号級界異であっても大被害になるという教訓である。
法務省入国管理局の主導によって人類に敵対的な知的界異種族、穢腕の完全祓滅を成し遂げた事件。具体的には穢腕の居住地であった異界にて“門守の神”を用いた開門型大神災を引き起こすことで族滅を達成した。丁度この年に読売ジャイアンツがセリーグ最下位の屈辱を味わった事と同年のジャイアンツのスローガンが「クリーン・ベースボール」であったことから、「全球浄化(クリーン・アースボール)」作戦と非公式に呼ばれていたらしい。
境港市において発生した境界異常に対し、陸上自衛隊第1対界群(出雲)が自衛隊法83条2項但し書きに基づく自主派遣として災害派遣を実行。この際用いられた射出型祓串が住居などに残留し、住民が負傷したことに対する境港市住民と陸上自衛隊との間の行政訴訟。当時の境港市市長が革新首長であったことも相まって、事実上境港市と陸上自衛隊との間の裁判にまで発展したが、1980年上告棄却。境港住民側が敗訴した。
中部神祇事務所管内の立山町付近において黒不浄を配備・保管した祓魔隊に対する有穢性祭具の配備を巡り住民からの反対が存在したうえで、住民の反対を押し切って有穢性祭具を用いた立山連山での境界異常対策工事に対し住民団体を原告とした行政訴訟が発生した事件。
警告
当記録は対ミーム禍災防護目的のため秘匿されています。
平成元年総理府・神祇庁令第44号附則1項に基づき内閣総理大臣、内閣官房長官、防衛大臣、環境庁長官ならびに同政令平成13年4月附則1項に基づき内閣府特命担当大臣(境界防災担当)および境界保全局長ならびに神祇部部長の全員の合意に基づく書面上での決裁と、平成13年内閣府訓令第1号に基づく神祇技監、環境庁長官官房技術統括審議官ならびに神祇秘書官3名以上の同意および承認を以て、ミーム関連事例機密情報管理官および境界対策情報システム管理官ならびに環境参事官1名以上の同席のもとでのみ閲覧する事が出来ます。
198■年に発生した日本最悪の呪詛テロ。詳細は公的に秘匿されているが、少なくとも八咫ノ川市という人口90万人規模の都市が一つ丸ごと禁域として指定され、神祇庁(現在は環境庁神祇部)による封鎖下に置かれている。
現在では様々な要因によって市内の様子が知られることがないが、だいたい総括すると多数の界異がひしめく魔境と化しており呪詛犯罪者と犯罪組織の温床になっているらしいことが判明している。
死者、行方不明者は統計上に残っておらず、不明。
呪詛テロ組織“協和連軍”による呪詛犯罪。東京都千代田区石名坂にて加藤光政神祇官が白昼堂々銃剣により刺殺された事件。
四号級界異、“鷹巣の神”によって引き起こされた事件。原因となる界異を捜索する所から失敗し、祓滅作業も儀式による封印も失敗した挙句、時間切れで乗客乗員計520名は“鷹巣の神”に取り込まれる結果となった。神祇庁始まって以来の失態であり、時期も相まってタクティカル祓魔師の育成に勤しんでいく結果となっていく。
神祇庁において発生した過労死事件。別名「神祇庁過労死事件」とも呼称され、政府の祓魔組織において初めて問題視され報告された事例である。第■班班長である高柳エイラが自身の保持している時間操作祓魔術を用いて、班員に日当たり48時間労働を強いていたことが発端となり、約4名(内一人は過労自殺)の隊員が過労死した。また、神祇庁が公的組織であることを理由に西院事務所の視察を断っていたことによって事態の発覚が遅れたことで、公的政府機関同士の職権の問題へと発展し、遺族側の裁判も相まって問題が拡大する結果となる。最終的には高柳の行動を黙認していた神祇庁が遺族に2億3000万円を支払うことで結審すると共に西院事務所の視察を拒否することが出来なくなった。
神祇官である原告A(当時41歳)が薬事法第56条1項に違反する違法薬物の製造および使用を行っていたとして逮捕、神祇官資格を剥奪されたことに伴う刑事訴訟。当然ながら原告側が敗訴したものの、違法薬物の厳格化が為されたことも相まって阪神淡路大天災ならびにオウム真理教事件への対策が出来なくなったという批判もある。
神祇庁が廃止される事件。神祇庁所属の祓魔師による国家中枢部へのテロ計画が明らかになったもの。実際にオウム真理教事件(特に1995年3月の地下鉄サリン事件)に前後して数名の神祇官・祓魔師が霞が関周辺で戦闘行為を行っており、警察庁にマル境が設置される一因になっている。一般的にはオウム真理教事件の一部であるとして認知されており、その後日本の宗教離れが加速した。
一般的にはオウム真理教事件として知られる、呪詛犯罪組織“真理教会”による大規模な呪詛テロ。
“真理教会”は秘密のヴェールに覆われた日本において偶然にも界異の存在に辿り着いた新興宗教の一つであり、ミタマ様と呼ばれる神が1999年7の月に降臨するとするドゥームズデイカルトであった。
恐らく何らかの儀式を用いた「人間の霊的昇華」を目論んだものであるとされており、東京都内をはじめ各所で呪詛テロを実行した後警察・自衛隊・神祇庁などによって鎮圧された。
崇神級界異“天動鯰”による禍災。神祇庁ならびに自衛隊祓魔科における黒不浄弾規制や石薬師事件に伴う薬物使用の厳罰化によって祓魔能力が大幅に落ちておりており、“天動鯰”を祓滅することに失敗。死者7000人を超す大被害を負った。
実はこれによって当時子供だった山神班長たちの人生が変わっている。
日本におけるミステリー事件の一つ。今でも犯人は明らかになっていないが、“真理教会”事件の一部として数えられることも、“協和連軍”による呪詛テロであるともされる。
柏手電気那智穢力発電所内における穢荷霊子炉に関して、法律で規定される残穢浄化設備ならびに穢荷霊子排出時安全手順の様式は紛れもなく神道儀式であり、前年に発生した穢力発電所事故時において行われた同手順に基づく神祇庁境界対策課による浄化作業は憲法第20条3項に違反するとして行政訴訟が起こされた事件。2001年、柏手電気労働組合側が敗訴。
- 都内女子学生連続不審死事件(新宿七人ミサキ事件)(1999年)
都内の女子高生が連続して自殺したという事件。累計死者数は■■人。神祇庁の調査によるとこれを引き起こした界異は本来西日本における土地神であった四号級界異“七揃えの神”であり、1945年までに神祇庁(ひいては大日本帝国)による封印措置が行われていた。しかし都市伝説の広まりと共にその存在強度が上昇し現実浸食の範囲が広域化したと思われ、タクティカル祓魔師たちは知名度の広がりという新たな形で封印措置が破られることにすら警戒しなければならなくなった。
環境庁神祇部航空祓魔課がボーイング社のF-15E12機を導入する事を決定し、外務省・経済産業省・防衛省の反対を押し切って個人資産という形で日本国内に輸入した件について、経済産業省並びに国土交通省から外為法ならびに航空法違反として訴訟を起こされた事件。結果的に環境庁側が逆転勝訴するも財務省からの監視の目が滅茶苦茶厳しくなった。
でもそれはそれとして機動班は勝手に導入してくる。なんだあいつ!?
北海道旭川市において発生した境界異常に対し、環境庁北海道神祇事務所の命による環境庁境界対策課の出動と自衛隊法第83条2項但し書きに基づく陸上自衛隊第第2師団付祓魔小隊の出動が同時に行われた結果両者の連携が一切取れず、旭川市神居町付近にて戦闘中に、陸上自衛官である原告Aが境界対策課職員であった被告Bにより投擲された霊反応性兵器によって負傷したことを巡り争われた民事訴訟・行政訴訟。災害派遣の範囲か境界対策課の範囲なのかという問題に関して行われた。3か月後、様々な裏取引の末に和解し、陸上自衛隊の災害派遣範囲が明確化された。なお被告Bは懲戒免職処分となった。
三陸沖にて大量発生した三号級界異“波狼警報”の群生および崇神級界異“巾木の神”の出現に伴い発生した大規模境界異常。“波狼警報”は複数の群れに分かれて東日本沿岸に到達し、中でも九十九里浜に到達した呪禍級界異“九十九里浜狼”は千葉県沿岸に甚大な被害を及ぼした。累計死者・行方不明者2万5000人弱。
一部のクラシカル至上主義を唱える神祇官による国家転覆を目的とした事件。新宿において発生。構成人数がたった12人でありながら、死者151人、重軽傷者合わせて67人を出したこの事件は呪詛犯罪への対応の根本的な問題と祓魔術への恐怖を再認識させるものとなった。
東京都内の石名坂地域において発生した大規模禍災。境界対策課内の研究部署が“祓魔師を部民とする職能集団としての氏神の創造”を図り、ここにミワシ部隊第十二班が介入したことにより発生。暴走した人造の神が石名坂地域一帯を幽世へと引き寄せることで周囲半径■kmの消滅と物体の穢晶置換が発生した。
死者・行方不明者12万人以上。これに伴う界異の出現に対応するため境界対策課および日本各所の官民問わぬ祓魔師が5000人規模で犠牲となり、富士樹海・八咫ノ川・恐山に次ぐ日本最大級の禁域が発生することで収束した。
現在では石名坂禁域に眠る大量の穢晶を採掘・活用する計画があったり土壌改良の後に新規の宗教事業都市を建築する計画があったりするらしい。
石名坂事件における祓魔師の大量死によって神祇部の祓魔力が低下したため行われた諸改正(神祇官資格試験基準の引き下げ、丁種祓魔免許の制定、少しでも祓魔的素養のあるナチュラル祓魔師の神祇部へのヘッドハントなど)に伴い発生した問題。神祇部内の人材の質が一気に低下したことにより、神祇官ならびに甲種・乙種祓魔免許保持者に丁種免許保持者ないし無資格者のフォローアップの実施が義務付けられるようになった。
旧ソ連派による東部軍管区での反乱。多国籍軍による鎮圧で終結。境界兵器の配備と運用が噂されていた。
日本はPKOを実施。国際連合極東境界和平安定化ミッションの発生。
呪詛犯罪組織“一切空”が下関市において天災級界異“秋彼岸”を用いて勢力の拡大を目論んだ事件。中国神祇事務所の命により第▮祓魔隊が出動し、これと交戦した。
現在でも生存が確認される、ロードと称される穢血の中の一体、崇神級界異“険峻”によって引き起こされた事件。熊本城を中心として熊本市全域を一種の要塞という形で禁域化させ、迎撃に訪れた出入国在留管理庁河原支局の主要戦力を壊滅させた。死者・行方不明者300人弱。
国外の呪詛犯罪組織“オーケストラ”が横浜市において祓串銃を乱射した事件。警察の呪詛犯罪対策部隊ならびに境対課の対呪詛テロ部隊と交戦した。
四号級界異"胞衣の神"による禍災。また二次災害としてアメリカ軍所属のB52が墜落し、自衛隊中央境界対策中隊による極秘の祓魔および回収作業が行われた。死者200名程度。事態終結後一帯は恵那山禁域として指定され、中央道恵那山トンネル付近が一定期間通行止めとなるなどした。
- 新型コロナウイルスによる全世界的パンデミック(2019年末-)
中国武漢市より発生した新型コロナウイルス感染症のパンデミック。基本的にはよく知られる新型コロナウイルスであるが2020年■月より新型株が確認されており、これの感染性・致死性等から縁起として人為的な変異が加えられたモノであると認識されている。
主犯として目される武漢大学の元学生梁淑に対しては呪詛犯罪者としての国際指名手配が掛けられている。
呪詛犯罪組織“ミワシ部隊”の生産工場が設置されていた呉市日本製鉄瀬戸内製鉄所へ境対課が強制捜査を行った事件。辛うじてミワシ部隊の生産工場を祓滅することに成功したものの、現地の第▮祓魔隊を含め多数の祓魔師が死傷した。
呪詛犯罪組織“ミワシ部隊”の砲兵部隊と境対課即応班ならびに機動班が交戦した事件。大規模な市街戦となり、退避が間に合わなかった住民数百人および初動対応に当たった祓魔師たち多数が死亡する大惨事となった。
- 内閣府国立界異研究・知識活用センター襲撃事件(20▮▮年)
呪詛犯罪組織“ミワシ部隊”の複数部隊により、岩手県に存在していた内閣府の研究機関が攻撃された事件。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻。境界兵器規制条約を潜り抜けて旧共産圏において秘匿されていた境界兵器を用いた大規模に用いた初の戦争であり、兵器型界異の大規模軍事使用が行われた。
その他多数の境界兵器(縁起兵器)が用いられていた形跡があるとされ、国際社会からの批判は強まっている。
202■年に発生した国際紛争。中国と台湾の両者間における祓魔組織同士の大規模衝突であり、台湾界巡署の使用した境界兵器による「半径10㎞圏内の消滅」を以て終結した。
実質的な交戦時間が短かったことも併せて一般的な認知は少ないが、同境界兵器運用者であり主犯である元台湾界巡署職員殷丞琳に対しては呪詛犯罪者としての国際指名手配が掛けられている。
比礼増人事件については調べるな
独自の国際事情
境界対策課ポジとしてアメリカ超常対策局(CIA)とアメリカ国家離角研究開発局(NAXA))という二つの組織が存在し、祓魔的な秩序が保たれている。これらは義体や小型ペグ銃による武装によって成立しているようで、極めて高い科学技術が伺える。
その他アメリカ軍に祓魔部隊の存在が確認されている。
どうやら宇宙人という、「現世に存在する超常存在」との関連性が大なり小なり存在するらしい。
また非政府主体として、スターコートと呼ばれる空間置換型祭具で武装した四号級相当の祓魔師たちがいるようだ。
界異はユーマノイズ、界異の号級はハザードクラスと呼ばれる数値で呼称される。
詳細は
境界戦争組織(F式ソ連)を参照
ソ連時代にはKGB、現在はFSBの一部部署が境界治安を担っている。
ただしその真価は全面境界戦争に備えた軍事偏重・イデオロギー主流の祓魔開発と、“第三の幽世”を用いた人造の異界法則運用者「連邦少女」や呪具によって構成されるハイエンド軍用義体運用型人造人間「儀体化狙撃兵」など軍事に関してなら金に糸目をつけない異様なまでの祓魔技術実証が特徴的。その特性上、縁起運用と調伏に関しては一日の長がある。
不確定情報ではあるが、近代ロシア史の至る所において
未来人による干渉が行われていると見られている。
中国界警局と呼ばれる祓魔組織が境界治安を主に担っている。
自称4000年の歴史がある巨大な文化圏の中核であり、古代中国から伝わる華夏二十四条と呼ばれる呪具をはじめ、崇神級・天災級の界異を討ち果たした後に作られた神造祭具(あるいは神製祭具)を複数所有しているものとみられている。
その古い歴史から複数の個所に禁域が存在し、中には封印が施されているだけの禁域も多い。その最たるものが“龍”と呼ばれる天災級界異であり、全面境界戦争時において解放されることがあるようだ。
ただし現在の中華人民共和国政府はクラシカル運用に関して否定的な見解であるようで、界異化した兵士の開発計画も進んでいるのだという。
仙人という、数千年前から生きる半ば界異化した祓魔師(?)の存在が示唆されている。
王立魔術師協会というクラシカルよりの祓魔組織が確認されている。どうやら四元素という概念を用いた祓魔術が得意であるらしい。
バチカンを主体とする国際エクソシスト協会やEU加盟国による非公式部隊S.E.P.T.E.U.Mなどの存在が確認されるほか、非政府組織として円卓同盟と呼ばれる「神とも呼ばれる界異から与えられた祭具を用いる祓魔組織」が存在するようだ。
さる高貴なる女主人という名の界異がこれに協力しているとみられる。
境界異常関連組織図
そしきずむり
重要人物
にほんでいちばんえらいひと。畏くも千代田区千代田1-1にあらせられ、そのおわすところを御宸闕としお住まいあそばされる。畏くも陛下に於かせられましては公的には2600年以上の歴史をお持ちあそばされ、日本における霊的防護を一手にお引き受けあそばされる某クラシカル祓魔家系であらせられ、日本の敗戦の後も日本国民の統合の象徴であらせられる。
ただし儀式的に言えば「現人神ではなくなった“陛下”」と「何も持たない人民の国になった日本国」といういわば2つの管理者が並列する状況は極めて悪いらしく、戦後から80年程度経った今現在では日本国内のそこかしこに界異が頻発している。
ちなみに、三種の神器は1940-50年代ごろに全て破損している。本来霊的鎮護――『全土結界』のバックアップを果たしていた三種の神器が破損したことによって、全土結界の張り直しは事実上不可能となった。
にほんでいちばんえらいひと。日本国憲法第67条の規定により、国会において文民である国会議員から内閣総理大臣を指名し、“陛下”の国事行為として任命を行うことによって就任する。
今の総理大臣は恐らく日本で最も有名な某中道保守政党の総裁。
霊的に言えば、儀式として何かを為す力は一切ないが――「主権者たる国民の代表」という地位にある。
国務大臣をもって充てられる。政務秘書官、事務秘書官とともに神祇秘書官を有し、境対課課長・神祇部部長をはじめとする庁内各部署の代表者として、日本の祓魔事業の最高責任者とも言える。
国務大臣をもって充てられる。日本の境界防災を包括的に担当する最高責任者であり、境界異常の対処などはこちらの管轄であることも多い。
現在の境界防災担当大臣は中臣藤之慎。旧子爵家にして神祇官中臣家の現当主であり、恐らく昭和の時代からの衆議院議員であるクソジジイ。中臣千萱の祖父に当たる。
内閣官房長官の下で境界防災に関する政策を取りまとめる統括官(局長級分掌官)。"当たる神"の加護を持つと思われるクラシカル祓魔師家系の三男坊であり、実力はカス以下でありながらも神祇官資格を持つ。
環境庁に属する省名審議官(次官級分掌官)。地球環境審議官と対になる役職であり、境界異常に関する技術官僚(というか祓魔師たち)のトップ。
平安時代から続くクラシカル祓魔師の家系であり、1950年代にはちょっと色々あったものの何とかなった世界線の白川伯王家の子孫であるらしい。
環境庁に属する審議官(局長級分掌官)。境界異常に関する事務仕事および調整等を行う。環境参事官どもの調整を以て各種政策の立案を行う最高役職者はここ。
吉田兼好法師の子孫である……と自称しているが、よくわからない。何事も飄々と切り替えしてくる性別不明な人物。
- 忌部芥 環境庁長官大臣官房審議官(境界保全局担当)
環境庁に属する審議官(中二階総括整理職。局次長級分掌官)。境界保全局長の事務処理を軽減するために置かれ、境界異常対策への計画立案・調整などを行う。
“殯”と呼ばれる儀式を用いるクラシカルな祓魔師であり、どこかの時代の当主が“石女の神”――崇神級界異“瞑婚”による加護を得ていることもあって、この家系は60歳で必ず死ぬという呪いが掛けられている。
環境庁に属する参事官(課長級分掌官)のうちの一つ。国内の各省庁や民間組織などとの折衝を行う。
一般家系に身をやつした古代日本の氏族、弓削家の末裔。彼個人としても中々苦労して旧帝大を出てキャリア官僚になったらしいが、それはそれとして出世欲と金銭欲が高すぎることから親戚一同には本気で嫌われている。なぜならば親族の葬儀にも出ず議員たちとゴルフをしていたからであり……。
参事官補佐に中臣千萱。弓削参事官が殆ど仕事を行っていないため、ほぼ全ての業務が中臣千萱参事官補佐に回されているらしい。
環境庁に属する参事官(課長級分掌官)のうちの一つ。国外の祓魔組織との折衝を行う。
“高見の神”の加護を持つ葛城家の末裔。正式には「かつらぎ・じゅんこ」であり、しばしば「あやこ」と間違えられる。
「視点を遥か上空に設置し、リアルタイムで監視が出来る」という加護を持つもののその強度は高くはないらしく、各国との折衝には外務省などとの連携も行っている。
参事官補佐に蘇我冨治仁。大化の改新で有名な蘇我家の末裔であるが、一般家庭に身をやつした士族(元地下人)の生まれ。頑張って学を為したらしく祓魔能力は殆どない。
環境庁に属する参事官(課長級分掌官)のうちの一つ。「物理的祓滅が困難な境界異常の儀式等による鎮圧」を担当する。
御年60歳の神祇官。元相撲取りであり、野見家の祓魔術として「1on1の領域を形成し、真に肉体のみの勝負を以て敗者の“核”を破壊する」という術式を用いる。
参事官補佐に大江いつき。鬼種を祖先に持つらしく、先祖返り的に二号級界異“鬼種二型”と同規模の存在強度を持つ。おかげでちょっとした祓魔術が使える。
環境官僚。実はごく普通の穢れ関連境界災害の対処を行うだけの技術官僚であり、界異祓滅に関しては神祇部部長に丸投げしている。
不明
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