【彦山豊前坊(ひこさんぶぜんぼう)】
役優婆塞が九州に来た際に、現われた強大な夜叉が豊前坊の前身だとされる。青い鷹が眷属であるとされる。
彦山は修験者たちも広く全国で知られており、「彦山の筑紫坊・大山の伯耆坊」と並び称されている。その霊力の高さから、「彦山」には後代になって「英彦山」と「英」の字が付与された。『天狗そろへ』では天狗たちのうち一番最初に本文で紹介されているのは、この彦山豊前坊である。古浄瑠璃『愛宕の本地』でも天狗の名を列ねる場面では同様の詞章が見られ、「天狗揃」と称される歌では、大抵この豊前坊が最初に名前を挙げている。
彦山の天狗たち
彦山は九州地方の霊山としても非常に強い。法蓮上人が
結界を彦山にかけて以後、九州の禍を押さえていると言う。
最終更新:2022年09月14日 18:41