おはようセックス@小説まとめ
オリキャラバトルロワイヤル『序章』_藍鉄鉄紺&フラックス&露草
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私は・・・
私は・・・
私は・・・誰だ。
私は・・・
私は・・・誰だ。
空はサックスブルー・・・のような色に染まる。
まあ正味な話、縹色と花色の違いがよく分からないような人間が、そんな洒落た色の名前を使うこと自体が、なんだか間違っているような。
申し遅れた。ワタシの名前は藍鉄鉄紺(あいてつてっこん)。鉄コン筋クリートみたいな名前だと言った友人は今頃何をしてるだろう。
いや、しかし。色の名前の是非はともかくとして、今日は非常にいい天気だ。
こんな日はきっとハッピィな事柄が眼前に広がるに違いがない。そうに決まってる。
るんるん気分で鼻歌混じりに歩くワタシの前に、何かが現れる。
いや、正確には、まだ現れてはいないのだが。
もしやするとそれは「ハッピィな事柄」かもしれない。
ワタシはその・・・なんだかよくわからない「予感」を、感じ取った。
ワタシはヒョイと腕を前に出す。しばらく待っていると、
まあ正味な話、縹色と花色の違いがよく分からないような人間が、そんな洒落た色の名前を使うこと自体が、なんだか間違っているような。
申し遅れた。ワタシの名前は藍鉄鉄紺(あいてつてっこん)。鉄コン筋クリートみたいな名前だと言った友人は今頃何をしてるだろう。
いや、しかし。色の名前の是非はともかくとして、今日は非常にいい天気だ。
こんな日はきっとハッピィな事柄が眼前に広がるに違いがない。そうに決まってる。
るんるん気分で鼻歌混じりに歩くワタシの前に、何かが現れる。
いや、正確には、まだ現れてはいないのだが。
もしやするとそれは「ハッピィな事柄」かもしれない。
ワタシはその・・・なんだかよくわからない「予感」を、感じ取った。
ワタシはヒョイと腕を前に出す。しばらく待っていると、
人間が、降ってきた。
ワタシは動揺した。
いやいや待て待て、デキスギだ。
デキスギてる。ありえない。空から女の子が降ってくるとかなに?光る石とか持ってるワケ?
・・・えっと、しかし降ってきたコイツは女の子・・・でいいんだろうか。
そもそも今のは何もない空間から人間のカタチをしたものが出現したように見えた。
ワタシがいなきゃこの子は死んでただろう。フツウの人間なら。
・・・この人間・・・・・・できれば女の子を希望するが・・・・・・が、しかしそもそも人間なのか。
疑問を解決すべく、ワタシはその・・・抱えているモノに目を落とす。
いやいや待て待て、デキスギだ。
デキスギてる。ありえない。空から女の子が降ってくるとかなに?光る石とか持ってるワケ?
・・・えっと、しかし降ってきたコイツは女の子・・・でいいんだろうか。
そもそも今のは何もない空間から人間のカタチをしたものが出現したように見えた。
ワタシがいなきゃこの子は死んでただろう。フツウの人間なら。
・・・この人間・・・・・・できれば女の子を希望するが・・・・・・が、しかしそもそも人間なのか。
疑問を解決すべく、ワタシはその・・・抱えているモノに目を落とす。
なんてことだ。
ナンテコトダ。
突然で申し訳ない。
確かにこれは女の子かもしれない。
華奢な肢体に少し膨らみかけの胸。澄んだような美しい青の髪。
まさしく待ち望んだ少女のソレ。
しかし、
顔が
ぐちゃぐちゃであった。
ぐちゃぐちゃであった。
完膚なきまでに。
例えるなら、相性の悪い絵の具を混ぜ合わせてしまった。
そんな感じの「顔」をつけていた。
ワタシは動揺した。
しかし動揺するワタシを他所に彼女・・・彼女でいいのか・・・?は、ともかく冷静だったようで、
ワタシが口をポカンと開けてバカみたいな顔をしていると、
そのワタシの顔にそっくりに顔を作ってみせた。
ナンテコトダ。
突然で申し訳ない。
確かにこれは女の子かもしれない。
華奢な肢体に少し膨らみかけの胸。澄んだような美しい青の髪。
まさしく待ち望んだ少女のソレ。
しかし、
顔が
ぐちゃぐちゃであった。
ぐちゃぐちゃであった。
完膚なきまでに。
例えるなら、相性の悪い絵の具を混ぜ合わせてしまった。
そんな感じの「顔」をつけていた。
ワタシは動揺した。
しかし動揺するワタシを他所に彼女・・・彼女でいいのか・・・?は、ともかく冷静だったようで、
ワタシが口をポカンと開けてバカみたいな顔をしていると、
そのワタシの顔にそっくりに顔を作ってみせた。
ワタシは動揺した。
こいつはいったいなんなのだ。
人間か。いや人間はこんなんじゃない。
こんなんは人間じゃない。
ともあれ、このままにしておくのもなんだかまずいような気がする。
しかもよく見たら、彼女を受け止めたワタシの服が真っ青に染まっていた。
冗談じゃない。
まったく、冗談じゃない。
ふざけるな。
面倒を押し付けやがって。
ワタシはその・・・人間のカタチをした彼女が溶けないように、ともかく急いで家路についた。
幸い、人の来ない道を選ぶことは容易かった。
それはワタシの「予感」で感知できたからだ。
人間か。いや人間はこんなんじゃない。
こんなんは人間じゃない。
ともあれ、このままにしておくのもなんだかまずいような気がする。
しかもよく見たら、彼女を受け止めたワタシの服が真っ青に染まっていた。
冗談じゃない。
まったく、冗談じゃない。
ふざけるな。
面倒を押し付けやがって。
ワタシはその・・・人間のカタチをした彼女が溶けないように、ともかく急いで家路についた。
幸い、人の来ない道を選ぶことは容易かった。
それはワタシの「予感」で感知できたからだ。
しかし、家に帰って見てみるとソレはますます奇妙だ。
しばらくは夢じゃないか、と思って頬をつねったり熱湯を被ってみたりしたが、
どうにも、この、存在、は、現実にあるよう、だ。
・・・もうどうにでもなれ。
自棄になっていろいろ調べてみた結果、わかったことは・・・
まず、触れるとなにやら青色のモノが付着する。絵の具・・・のような感じだ。
次に、どうも見たものの顔とそっくりになる。そういう能力。
試しにマンガのヒロインの顔を見せたらそっくりになった。うん、これはよろしい。
で・・・どうも彼女はその二点を除けば・・・一応は・・・フツウの・・・少女、ということになる。今のところは。
ただ、その・・・なんというか、コチラの言葉に対しての反応がわかってないのか、何を言っても「あ?」とか「うー・・・」とかしか答えない。
弱った。困った。大困りだった。ということで、助け舟を呼ぶことにした。
「・・・で、そこで俺を呼ぶかね、お前」
この不遜な男はフラックス。そう名乗っただけでこれが本当の名前なのかどうかはわからない。日本人か?外人か?それもわからない。
ただ、まあ一応は信頼の置ける人物であると思う。
「あ、コイツもう一回空に向かって投げ飛ばしたら消えてなくなるんじゃね?」
・・・信頼の・・・置ける・・・・・・
まあ、いい。
「それで、俺にコレをどうしろと?」
「ソイツに教育をしてもらいたい」
「・・・はぁ?」
彼は見るからに面倒くさい、といった様子で顔を歪める。
「まあ、いいじゃないか。どうせ今は暇なんだろう?」
「俺は年中無休でぐうたらしてるから忙しいんだぞ」
・・・意味がわからない上に意味がわからない返答を返してきた。
矛盾してるだろソレ。
「・・・あー・・・そういうコトなら保育士にでも頼めよな・・・」
彼はもう本当に今すぐ帰りたい、とでも言いたげな顔だ。
「まあまあ、ほら、キミは前にあの・・・天・・・人・・・だったっけ?その少女の話をこれでもかというほどしてくれたじゃないか」
「え え?、そんな話したか?」
「キミはお酒を飲むと口が軽くなる」
「うぁ・・・ぐ・・・」
もう一押しか?
「ふーん、そうだな、まあ、教育係がイヤだというならいいさ、キミと天人ちゃんの馴れ初めを小説にまとめてネットで配信しt」
「待てマテまてまてまてまてまて」
彼は狼狽しているようだ。成功かな?
「・・・わかった。預かる。預かればいいんだろ?」
「ああ、助かるよ。」
彼はしぶしぶ納得したようだ。
「んじゃ、一週間くらい経ったら経過報告する。」
「ああ、頑張ってクレ。」
しばらくは夢じゃないか、と思って頬をつねったり熱湯を被ってみたりしたが、
どうにも、この、存在、は、現実にあるよう、だ。
・・・もうどうにでもなれ。
自棄になっていろいろ調べてみた結果、わかったことは・・・
まず、触れるとなにやら青色のモノが付着する。絵の具・・・のような感じだ。
次に、どうも見たものの顔とそっくりになる。そういう能力。
試しにマンガのヒロインの顔を見せたらそっくりになった。うん、これはよろしい。
で・・・どうも彼女はその二点を除けば・・・一応は・・・フツウの・・・少女、ということになる。今のところは。
ただ、その・・・なんというか、コチラの言葉に対しての反応がわかってないのか、何を言っても「あ?」とか「うー・・・」とかしか答えない。
弱った。困った。大困りだった。ということで、助け舟を呼ぶことにした。
「・・・で、そこで俺を呼ぶかね、お前」
この不遜な男はフラックス。そう名乗っただけでこれが本当の名前なのかどうかはわからない。日本人か?外人か?それもわからない。
ただ、まあ一応は信頼の置ける人物であると思う。
「あ、コイツもう一回空に向かって投げ飛ばしたら消えてなくなるんじゃね?」
・・・信頼の・・・置ける・・・・・・
まあ、いい。
「それで、俺にコレをどうしろと?」
「ソイツに教育をしてもらいたい」
「・・・はぁ?」
彼は見るからに面倒くさい、といった様子で顔を歪める。
「まあ、いいじゃないか。どうせ今は暇なんだろう?」
「俺は年中無休でぐうたらしてるから忙しいんだぞ」
・・・意味がわからない上に意味がわからない返答を返してきた。
矛盾してるだろソレ。
「・・・あー・・・そういうコトなら保育士にでも頼めよな・・・」
彼はもう本当に今すぐ帰りたい、とでも言いたげな顔だ。
「まあまあ、ほら、キミは前にあの・・・天・・・人・・・だったっけ?その少女の話をこれでもかというほどしてくれたじゃないか」
「え え?、そんな話したか?」
「キミはお酒を飲むと口が軽くなる」
「うぁ・・・ぐ・・・」
もう一押しか?
「ふーん、そうだな、まあ、教育係がイヤだというならいいさ、キミと天人ちゃんの馴れ初めを小説にまとめてネットで配信しt」
「待てマテまてまてまてまてまて」
彼は狼狽しているようだ。成功かな?
「・・・わかった。預かる。預かればいいんだろ?」
「ああ、助かるよ。」
彼はしぶしぶ納得したようだ。
「んじゃ、一週間くらい経ったら経過報告する。」
「ああ、頑張ってクレ。」
一週間、が過ぎた。
過ぎた、と一言で言ってしまうとあっけないものだが、本当にフツウな一週間だったのだ。
それこそ、空からナゾの少女(?)が落ちてきたことは幻想だったんじゃないか、と思えるほどだった。
まあ、ソノ淡い期待は一つのインターホンに打ち消されたわけだが。
「ぷぃーんぽーぉーん、ふらっくすだよぉー」
明らかにバカにした声でそう言った彼を、とりあえずは部屋に迎え入れる。
ワタシはボロっちいアパートの一つの部屋を借りて住んでいる。
寂れて人の近寄らない様子が自分のようでとても気に入ったからだ。
とても今更だが、まあこれは必要な情報なのだ。
彼は連れてきた例の少女の頭をぽんぽん撫ぜながら、嬉しそうに報告する。
「なあ、コイツすごいぞ。言葉とかなにやら、とにかく全部、覚えて吸収するのがめちゃくちゃ早い。」
それは
「ほう、興味深い。」
「だろ?もう俺の覚えてないコムズカシイ科学だの数学だの考古学だの哲学だのまで勝手に本棚漁って覚えちまった。」
「それはすごいな。」
「だろ?だろだろ?んーよし、露草(つゆくさ)、挨拶してみろ」
興奮気味に話す彼はとても嬉しそうだ。
露草。名前をつけたのだろうか。確か、露草色、なんて色もあったっけな。
そんなことを思案していると、彼女は口を開いた。
「こんにちは」
喋った。これは確かに。スゴイ。うん、すごいすごい。
よく見たら顔もなかなかいい。人間らしい。というか可愛らしい。
「ほー・・・ところで、この顔って」
「ああ、俺好みの顔に頑張って変えさせた☆」
・・・いい趣味してる。
「しかもちゃんと教えたからな。顔を変える能力はむやみやたらと使うものじゃないって。
あと触ると・・・絵の具みてぇなのがついたんだが、これも意識すれば止めれるそーだ。」
「そりゃありがたい。これでこの子もフツウの生活が送れるってコトだ。
服をちゃんと着てるってことは、今はソレも止めてるワケだよな?」
「おう、ちゃーんと教えたからな。・・・まあ、布団は真っ青になるが。」
彼が人懐っこい笑顔を浮かべたので、ワタシも釣られて笑った。
それこそ、空からナゾの少女(?)が落ちてきたことは幻想だったんじゃないか、と思えるほどだった。
まあ、ソノ淡い期待は一つのインターホンに打ち消されたわけだが。
「ぷぃーんぽーぉーん、ふらっくすだよぉー」
明らかにバカにした声でそう言った彼を、とりあえずは部屋に迎え入れる。
ワタシはボロっちいアパートの一つの部屋を借りて住んでいる。
寂れて人の近寄らない様子が自分のようでとても気に入ったからだ。
とても今更だが、まあこれは必要な情報なのだ。
彼は連れてきた例の少女の頭をぽんぽん撫ぜながら、嬉しそうに報告する。
「なあ、コイツすごいぞ。言葉とかなにやら、とにかく全部、覚えて吸収するのがめちゃくちゃ早い。」
それは
「ほう、興味深い。」
「だろ?もう俺の覚えてないコムズカシイ科学だの数学だの考古学だの哲学だのまで勝手に本棚漁って覚えちまった。」
「それはすごいな。」
「だろ?だろだろ?んーよし、露草(つゆくさ)、挨拶してみろ」
興奮気味に話す彼はとても嬉しそうだ。
露草。名前をつけたのだろうか。確か、露草色、なんて色もあったっけな。
そんなことを思案していると、彼女は口を開いた。
「こんにちは」
喋った。これは確かに。スゴイ。うん、すごいすごい。
よく見たら顔もなかなかいい。人間らしい。というか可愛らしい。
「ほー・・・ところで、この顔って」
「ああ、俺好みの顔に頑張って変えさせた☆」
・・・いい趣味してる。
「しかもちゃんと教えたからな。顔を変える能力はむやみやたらと使うものじゃないって。
あと触ると・・・絵の具みてぇなのがついたんだが、これも意識すれば止めれるそーだ。」
「そりゃありがたい。これでこの子もフツウの生活が送れるってコトだ。
服をちゃんと着てるってことは、今はソレも止めてるワケだよな?」
「おう、ちゃーんと教えたからな。・・・まあ、布団は真っ青になるが。」
彼が人懐っこい笑顔を浮かべたので、ワタシも釣られて笑った。
ひとしきり笑い終えると、彼女が口を開いた。
「一つ、聞きたい事があるのです。」
澄き通るような声だった。透き通る、じゃなくて、澄き通る。なんとなく、そんな感じだった。
「私は―」
「一つ、聞きたい事があるのです。」
澄き通るような声だった。透き通る、じゃなくて、澄き通る。なんとなく、そんな感じだった。
「私は―」
瞬間。
ぴーんぽーん。
インターホンが鳴った。
来客だ。とても珍しい。
誰だろう。出て行く。ドアを開く。
すると、黒い服でサングラスをしたゴッツい、いかにもアヤシい格好の人物がヌッと現れて、言った。
「フラックス様、藍鉄鉄紺様、露草様、あなた方三名は我が主人主催のパーティに招待されました。拒否権はありません。」
黒服ゴツ男はこのアパートに似つかわしくない黒い高級車を指差した。乗れってか。雰囲気徹底してんなこの野郎。
「すいません、キャッチセールスはお断りなんですが・・・」
「拒否権は無い。乗れ。」
黒服に襟首を掴まれる・・・ことは分かっていたので、ヒョイと一歩後ろに下がる。
部屋の中の露草とフラックスも、話が聞こえたようで玄関に集まっていた。
「・・・フラックス、キミならどうする?」
「・・・長いものには巻かれろって言うがねぇ・・・」
「・・・これが長いものなのか、と言いたいのですか、フラックスさん」
最後に露草がついてきて微妙にどぎまぎしたが、まあ、ともかく、
これにワタシ達が乗っかることは概ね決定してしまった、と。
そういうことなんですよね。多分。
ぴーんぽーん。
インターホンが鳴った。
来客だ。とても珍しい。
誰だろう。出て行く。ドアを開く。
すると、黒い服でサングラスをしたゴッツい、いかにもアヤシい格好の人物がヌッと現れて、言った。
「フラックス様、藍鉄鉄紺様、露草様、あなた方三名は我が主人主催のパーティに招待されました。拒否権はありません。」
黒服ゴツ男はこのアパートに似つかわしくない黒い高級車を指差した。乗れってか。雰囲気徹底してんなこの野郎。
「すいません、キャッチセールスはお断りなんですが・・・」
「拒否権は無い。乗れ。」
黒服に襟首を掴まれる・・・ことは分かっていたので、ヒョイと一歩後ろに下がる。
部屋の中の露草とフラックスも、話が聞こえたようで玄関に集まっていた。
「・・・フラックス、キミならどうする?」
「・・・長いものには巻かれろって言うがねぇ・・・」
「・・・これが長いものなのか、と言いたいのですか、フラックスさん」
最後に露草がついてきて微妙にどぎまぎしたが、まあ、ともかく、
これにワタシ達が乗っかることは概ね決定してしまった、と。
そういうことなんですよね。多分。