おはようセックス@小説まとめ
超短編・朝の訪れ
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ohayousex
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『ぉい! っちに! っさん! し! あさだよ!!
エエ゙ッッ!!
エエ゙ッッ!!
ぉい! っちに! っさん! し! あさだよ!!』
エエ゙ッッ!!
エエ゙ッッ!!
ぉい! っちに! っさん! し! あさだよ!!』
──朦朧として覚束ない意識の中、ただ明確で実体的な『音』というものは…
『エエ゙ッッ!!
エエ゙ッッ!!』
エエ゙ッッ!!』
…俺の脳内へ無慈悲に何度も反響する。
『おい! っちに!』
そう、それは
『っさん! し!』
腹立たしいまでに。
『あさだ
ッッッッッッッッッよ゙ッグッッグ、グゴァッ!!!ア、アサダ・・、
ダボゴガアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!』
ッッッッッッッッッよ゙ッグッッグ、グゴァッ!!!ア、アサダ・・、
ダボゴガアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!』
俺の岩をも破壊する酔拳ならぬ睡拳を食らった目覚まし時計は、突如その可愛らし気なデザインの中からグロテスクで無機質な機械部品を撒き散らしながら吹き飛んでいく。
『─────ァァァゴアッ!!!!!!!!!!!!!・・・・………』
壁に激突したそれは、黒い硝煙を上げて漸く黙ったのだった。
暫しの───────……………………………静寂。
先程まで俺の中に沸々と湧き上がりのたうち回っていた怒気はもう、かけらもない。
何故ならば…
何故ならば…
「おはようセックス!!!!!!」
それはとても清々しい朝だったのだから。
END...